とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2023岩手山・八幡平・安比高原50キロトレイル:5日目

2023-07-17 19:04:47 | 観光
コテージで朝を迎える。


焼走り国際交流村は、広大な敷地にコテージやキャンプ村などが点在している。コテージ村の入り口は、可愛い色のコテージもあり目の前は岩手山が聳えている。


岩手山をバックに記念撮影。


入り口近くには、天文台もあり、晴れている日は星空がきれいだろう。


帰路につくまでには時間があったので。周辺を散策する事にした。焼走りの湯からしばらく歩くと、岩手山焼走り登山口だ。予定ではここに下山するはずだった。いつかここに下りてこられるようリベンジしなくては。


さらに10mほど歩くと、焼走り熔岩流散策路の入り口だ。


岩手山は歴史上過去5回ほど噴火しており、これは1732年に噴火したときのもので、噴出口から末端までの長さが3km、幅が1.5kmの規模だという。国指定特別天然記念物となっている。


黒く固まった熔岩が岩手山北東の山腹に積み重なり、この一帯は未だに植物が育ちにくくなっている。


熔岩の塊は軽々と持ち上げることが出来る。中に気泡が含まれ、無数の穴があいているから見た目よりずっと軽いのだ。


相変わらず、岩手山の山頂周辺は雲の中だ。


散策路の終点には、宮沢賢治の『鎔岩流』の詩碑が建っている。岩手山をこよなく愛した宮沢賢治の詩を読んでみるのもいいだろう。


詩碑の横には、展望台があり、熔岩流越に岩手山を展望できる。


オートキャンプ場の中を抜けて、コテージに戻って荷物を背負い、コテージをチェックアウトする。


最後は、焼走りの湯に入ってから、タクシーを呼んでJRの駅に向かい帰路についた。

2023岩手山・八幡平・安比高原50キロトレイル:4日目

2023-07-16 18:48:06 | 山登り
4日目の明け方、雨が酷かった。岩手山の天気予報を見ると登山指数がCとなっており風も強く、歩行時間も10時間近いので、メンバーの安全を考えて岩手山登頂はあきらめ、迂回ルートで焼走り国際交流村に行くことにした。

朝早くの出発は止めて、宿でゆっくりしていたところ、9時くらいから晴れてきた。


10時くらいに宿を出る事にしたので、まだ時間があり、近くにある松川地熱発電所を見学に行くことにした。


松川地熱発電所は、昭和41年に日本で最初に運転を開始、世界でも4番目の地熱発電所だ。高さ46mの巨大な冷却塔からたち昇る蒸気には圧倒される。


入口にある地熱館はPR施設で、無料で入ることが出来、映像・パネルにより、地熱発電のしくみがわかる。


宿に戻り、10時過ぎ、改めて出発する。ここから14キロほど舗装道路を歩き、焼走り国際交流村に向かう。


歩いていく途中には、いくつもの沼があり、芭蕉沼に寄ってみる。


5月初旬には、水芭蕉の群落がみられるそうだが、すでに葉っぱだけになっていた。


午前中は晴れていたが、次第にガスが立ち込めてきた。午後はやはり雨が降りそうだ。


地図に松川渓谷玄武岩という記載があったので、立ち寄ってみる。全国でも珍しい六角柱の柱状節理が見られる岩層の絶壁だ。


紅葉シーズンになると、青みを帯びた松川渓流と玄武岩の紅葉のコントラストが美しく、人気のスポットとなっているそうだ。


しばらくは舗装道路を離れ、松川渓谷の遊歩道を歩く。


松川渓谷の森の大橋からは、松川の水が豪快に流れ落ちているのが見える。


岩手県県民の森の広場で、ランチ休憩。


県民の森「アジサイの歩道」を歩く。


県民の森からは、岩手山パノラマラインに入る。


途中、パラパラと雨に降られたが、それほど酷くはならず、雨具も脱いで歩けた。ただ、岩手山はずっと厚い雲の中に覆われていた。


14時半頃、岩手山国際交流村に到着する。受付を済ませ、キャンプ村のコテージに泊まる。「焼走りの湯」という温泉もあり、広大なキャンプ村だ。


バーベキュープランを予約していたので、夕食はコテージ前でバーベキューパーティとなった。


参考1.4日目の高低図&コースタイム


参考2.4日目のコースマップ


「2023岩手山・八幡平・安比高原50キロトレイル:5日目」に続く。

2023岩手山・八幡平・安比高原50キロトレイル:3日目

2023-07-15 18:33:56 | 山登り
宿泊した藤七温泉は、全国的にも有名な秘湯の温泉だ。前日は、大自然の下でいくつもの露天風呂を梯子して乳白色の温泉を楽しんだ。秘湯と言われるだけあって、宿は大分古くなっており、廊下の床はかなり傾いている。冬の豪雪で建物が傾いてしまっているのだろう。7年前に泊まった時も、床が傾いていた記憶があったが、今回も変わらずだ。食事と温泉付きのちょっと豪華な山小屋と思えば風情があっていい。


朝食を済ませ、藤七温泉を出発する。


裏岩手縦走路の入り口まで、1キロほど歩いていく。道路からは露天風呂が見える。


裏岩手縦走路の入り口。ここから前日の50キロトレイルの続きとなる。


前方に見えるのは、この日最初に登る畚岳(もっこだけ)だ。


畚岳入り口に荷物を置いて、空身で1578mの山頂に行く。後方には八幡平が良く見える。


畚岳山頂から5分ほどで下山し、再び縦走路を進む。これからはずっと岩手山を前方に眺めながらの気持ち良い縦走路となる。


お花畑の中を進む。


枯木が立ち並ぶ風景。


諸檜岳(もろびだけ)1516mを通過。


ミクリ沼で見つけた白い花。ミツガシワ。


石沼には、名前の通り大きな石がゴロゴロ転がっている。


前諸檜(まえもろび)を通過。


高低差の少ない気持ち良い道がずっと続いている。


岩山のピークで一休み。


岩山から、岩手山をはじめ、太古の自然の森や沼が見える。


瞼岨森(ケンソモリ)1448mを通過。先ほどの岩山が、瞼岨森のピークだと思っていたが、違っていたようだ。


大深山荘に到着する。ここでランチ休憩。


小屋前に咲いていたヤマオダマキ。


大深山荘から歩いて数分の場所に水場があるとの事で水汲みに行く。冷たくて美味しい水だった。


水汲みをして大深山荘に戻る。


この先、三ツ石山荘経由で松川温泉に下りる予定だったが、メンバーがだいぶ疲れていそうだったので、源太ヶ岳経由で松川温泉方面に下る。ニッコウキスゲの群落を眺めながら進む。


源太ヶ岳を通過。


この後、急坂が続いていく。


森の中に入ると、ホシガラスが我々を先導するように登山道を前に飛んで行く。


15:20。源太ヶ岳登山口に到着する。


直ぐに松川温泉峡雲荘の入り口だ。


峡雲荘の玄関に到着する。この日のゴールだ。


参考1.3日目の高低図&コースタイム


参考2.3日目のコースマップ


「2023岩手山・八幡平・安比高原50キロトレイル:4日目」に続く。

2023岩手山・八幡平・安比高原50キロトレイル:2日目

2023-07-14 18:24:08 | 山登り
朝食後、ペンションの車でトレイルの起点である「ぶなの駅」まで送ってもらう。


ここからスタートだ。しばらくは赤川林道を歩く。


ここにも「クマ出没注意」の看板が立っている。ペンションの御主人からも、この辺りはクマが頻繁に出没していると脅かされていたので、ひやひやしながら進む。人数も多いし、クマ鈴を何人もつけているので大丈夫だろう。


林道の終点に着いた。ここまで車で入ってきた人もいるようだ。


直ぐに渡渉があり、慎重に渡る。


安比岳と茶臼岳への分岐に到着する。標柱が大きく齧られており、これはクマの爪痕だろう。


我々は、茶臼岳方面に向かう。登山道脇には、ギンリョウソウがあちらこちらに見られる。


ブナ林の中を徐々に登っていく。


12時少し前に茶臼山荘に到着する。


茶臼山荘から茶臼岳1578mまでは数分なので、荷物を小屋において山頂まで行く。岩手山の全景が良く見える展望スポットだ。


小屋に戻り、ランチ休憩した後、黒谷地湿原コースに入る。アップダウンは少なく、木道が続く湿原だ。


広いテラスがあり、湿原を眺めながら休憩が出来る。


さらに木道を進んで行くとお花畑があちらこちらに出てくるようになった。


登山道から少し外れて、小高い丘に上がると源太森というピークだ。八幡平の山頂部、八幡沼の北東に位置する標高1595mのピークだ。八幡平の全容を見られるスポットでもある。


源太森からコースに戻ると、再び湿原歩きが続く。高原のお花畑散策コースだ。


前方に見える小高い丘陵が八幡平山頂だろう。


木道沿いで見かけた花々。高山植物の代表的な群落を作るチングルマ。


ヤナギラン。


アカモノ。


キヌガサソウ。


ムシトリスミレ。


ミヤマキンポウゲ。


陵雲荘を過ぎ、八幡沼の前で休憩。


さらに上がったところの展望台で記念撮影。八幡平の全景を見下ろす展望スポットだ。


展望台から数分で八幡平山頂1613mに到着。展望台に登っても、周囲は木々に囲まれているので、展望はそれほど良くない。八幡沼の展望台の方が、展望は良い。


八幡平山頂からレストハウス方面に下る。メガネ沼の隣にある鏡沼。鏡沼は、6月中旬頃雪解けが始まり、ドラゴンアイという現象が見られる沼だ。雪解けが進み、上から見ると龍の目が開眼したように見えることから付いた現象だ。既に雪は全くなくドラゴンアイは見ることはできないが、時期が合えば見てみたい景色だ。


山頂から30分ほどで、レストハウスまえに到着する。車やバスで来られる場所だ。そして、ここは秋田県と岩手県の県境になる。県境迄車で来れば、八幡平には簡単に登ることが出来る。百名山の中では、最もたやすく登れる山だ。


レストハウスからは車道を歩き、この日の宿となる藤七温泉に向かう。


参考1.2日目の高低図&コースタイム


参考2.2日目のコースマップ


「2023岩手山・八幡平・安比高原50キロトレイル:3日目」に続く。

2023岩手山・八幡平・安比高原50キロトレイル:1日目

2023-07-13 22:45:33 | 観光
新しいロングトレイルのルートを探し出し、岩手県の「岩手山・八幡平・安比高原50キロトレイル」を歩いてみようという事になった。距離は50キロほどで、3日間で歩けそうだが、なにせ遠くアクセスが悪いので現地に行くのと帰るのだけで、それぞれ1日ずつかかる。まずは、4泊5日の日程で計画した。

盛岡までは東北新幹線で行き、いわて銀河鉄道とJR花輪線を経て安比高原駅に降り立った。無人駅で、駅前には何もない。大きな駐車場はあるが、バス停もなければ、タクシー乗場もない。


安比高原駅から、この日の宿泊地であるペンションまでは3キロほどなので、わざわざ迎えに来てもらうのも申し訳なく、歩いて向かう事にした。


1キロほど歩くとコンビニがあり、その横の広い空き地に不思議な塔が建っていた。近くまで行ってプレートを見ると「江副浩正記念碑」とある。何か聞いたことある名前だと思っていたら、リクルートの創業者で、安比の未開の山を開拓し、安比高原を一大リゾート地にした人物だった。


記念碑の先には、安比高原スキー場があり、江副氏の想いを偲ぶような位置づけなのだろう。


我々は、さらに歩いて安比高原のペンション村に入っていく。


午後3時より少し前に、予約してあったペンションに到着する。この日は、時間に余裕があり、翌日からのトレイルに備えてゆっくり休むことができた。


「2023岩手山・八幡平・安比高原50キロトレイル:2日目」に続く。

2023白木峰

2023-07-05 18:46:27 | 山登り
先週末は、岐阜県飛騨市側から、三百名山、岐阜百山にも選定されている白木峰に登ってきた。富山県側からも登山道はあるのだが、登山口に向かう林道が通行止めになっているとかで岐阜県側からしか入ることが出来ない。岐阜県側からの方が、登山道が長く時間もかかるが、7月初旬は、山頂周辺のお花畑が素晴らしいとの事で、どうしても行きたかった山だ。

JR打保駅手前から白木峰に入る道案内の看板があり、曲がりくねった道をかなり進み、堆肥舎の前を通ってしばらく進むと、数台が置ける駐車場があったが、既に満車だった。近くにいた人に聞くと、さらに奥に広い駐車場があるとの事で、車を進め、何とか空きスペースに車を止めることが出来た。この駐車場はネットで調べても記載がなかったが、ごく最近に作られたようだ。20台くらいは止められそうだったが、花のシーズンは、かなりの人が来るようで早めに行った方がいい。


20分ほど林道を歩くと、一般車両進入禁止のゲートがあり、そこからさらに先に進む。


10分ほどで、登山道入り口に着いた。


登山道を歩いている途中で、唯一見つけたショウキラン。あやしい姿と色は、十分な光を受けないで育つためで、これらは腐生ランと呼ばれる。地中のラン菌の手を借りて成長できるため、葉緑素を持たない構造だという。ショウキとは五月人形でおなじみの鍾馗様のことで、髭を生やし、冠をつけた姿に似ているから名がついた。


登山道入り口から50分ほどで小白木峰山頂1437mに到着する。周囲は樹木で覆われ展望はない。


しかし、山頂から東側に出たところが展望所になっており、御岳山や北アルプスが見える。眼下には雲海が広がっていた。


小白木峰からは、低木の草原地帯を歩く。


最初に出会った小さな池「草穂の池塘」。


次第に登山道脇には高山植物が見られるようになってきた。白山の御前峰で発見されたところから、「ゴゼン」と名前が付いているゴゼンタチバナ。


ギボウシ。つぼみの姿が橋の柱の先端についている擬宝珠(ぎぼし)に似ているところからつ けられた名前とか。


だいぶ上まで登ってきて後ろを振り返ると、白山がくっきり見えていた。


そして、登山道の脇には、今回のお目当てのニッコウキスゲがやっと咲き出しているのを見つけた。


登山道沿いには、たくさんのニッコウキスゲが咲き出している。


遠目からでも、斜面の黄色がやたらに目立つ。


白木峰山頂までもうすぐだ。一面ニッコウキスゲのお花畑になっている。


11:10。白木峰山頂1596mに到着。


山頂からさらに奥まで木道が続いている。


白木峰に来たら、さらに奥にある「浮島の池」まで行くのがお勧めだというので、さらに木道を進んで行く。


コバイケイソウも咲き出している。


木道から北アルプスの展望も素晴らしい。


山頂から25分ほどで「浮島の池」に到着する。


池の周りをぐるっと回るように木道が繋がっている。ここで行き止まりなので、大勢の登山者が花や池の写真などを撮っていて、なかなか前に進めない。


池のふちで見つけたワタスゲにはトンボが止まっている。


緑の湿原の中でとても映える鮮やかな紅紫色のサワラン。


「浮島の池」周辺では、座って休憩できる場所がないので、少し戻った木道の行き止まりの場所でランチ休憩する。真正面には、立山連峰や剱岳が見え、お花畑の中で最高の展望スポットになった。


あとは、元来た道を戻る。途中で見かけたホシガラス。


行くときは蕾だったが、帰りには開いていたササユリ。


登山度が終わり、林道をしばらく歩けば駐車場だ。


駐車場に着くと、残っている車はわずかになっていた。地元の人が多いようで、朝早くから登っていた人が多かったようだ。白木峰は、高山でもないのに、草原の花や池塘と湿原植物、山から望む絶景が素晴らしく久々に心からいい山だと思った。岐阜や富山では人気の山だという。百名山などの有名な山に登らなくても、こんないい山があり、まだ知らない人には是非勧めたい山となった。

参考1.白木峰の高低図&コースタイム


参考2.白木峰のコースマップ