とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2020秋・塩の道トレイルツアー:2日目白馬岩岳マウンテンリゾート

2020-10-29 19:02:03 | 観光
白馬EXアドベンチャーを終え、白馬岩岳ゴンドラ乗場に向かう。乗り場には驚くほどの大行列にビックリ。スキーシーズンでもこんなに込むことはなかったはずだ。チケット売り場の入り口で体温チェックを受け、窓口で接触確認アプリCOCOAの画面を提示してからゴンドラチケットの購入となる。チケットを購入して列に付くも、なかなか進まず、ゴンドラに乗れるまでに1時間半もかかってしまった。天気が良く、紅葉真っ盛りということで人出が異常に増えていたようだ。しかも、マウンテンバイクコースを走る人も多く、バイクと乗車するので、ゴンドラの回転率が悪すぎた。


やっとのことでゴンドラに乗ると、そこは、目を見張るような紅葉の森が広がっていた。


山頂駅を降りると、隣の八方尾根スキー場や五竜スキー場のゲレンデが見える。上の方は、既に積雪があり、スキーシーズンが間もなく到来しそうな雰囲気だった。


広場には、テントやパラソルが立てられ、思い思いにアウトドアを楽しんでいる人たちがいる。


我々は、ゴンドラ待ちの間にお腹が減ったので、まずは山頂レストランの白馬Deliで昼食だ。


昼食を終えると、今シーズン岩岳で最も人気のスポット、「ヤッホー!スウィング 」に向かう。北アルプス白馬三山を正面に見える場所で、雄大なアルプスに飛びこむような感覚を楽しめる絶景大型ブランコのことだ。ブランコに乗れるのは、一人500円で2分だ。普通の遊園地にあれば、だれも見向きもしないブランコだが、白馬三山を目の間にしたら、誰でも乗ってみたくなるのは当然だ。既に大勢の人が順番待ちで待っており、待ち時間は210分とある。これでは、とても待ちきれない。あきらめて、やっている人の様子を見るだけにする。


とりあえず、ブランコに乗っている女性の後ろ姿を撮ってみる。この雄大な景色を見ながらのブランコは間違いなく最高の思い出になるはずだ。




HAKUBA MOUNTAIN HARBORから「ヤッホー!スウィング 」の全景を撮ってみる。男性の太い声で“ヤッホー”と叫んでいるのが聞こえる。


我々は、HAKUBA MOUNTAIN HARBORの山頂テラスから白馬の展望を楽しむ。残念ながら、白馬三山は雲に覆われて良く見えない。




それでも、周辺の紅葉はまさに最盛期だ。そして、標高2000m以上の場所は、雪が積もり冬山になっている。


HAKUBA MOUNTAIN HARBORから少し歩くと、岩茸山山頂だ。標高1289mとある。ゴンドラ利用で超らくちん登山もできてしまった。


岩茸山周辺は、“ねずこの森”と呼ばれ、ブランコやスパイダーネット、スラックラインが無料で遊べる。ウインターシーズンは、この辺りをスノーシューで歩いたことを思い出した。




広場では、ロープに捕まってトランポリンの上で回転している子供もいる。楽しそうだ。


羊も散歩している。まるでスイスアルプスにでも来たかのようだ。


一通り遊んでから、再びゴンドラで下山。下山途中には、マウンテンバイクで山道を走っている人たちも見かける。


下山後は、近くの岩岳の湯に寄って、さっぱり汗を流してから帰路についた。今回は、GOTOトラベルの割引や、白馬宿泊割、白馬アクティビティクーポンなど、いろいろな割引を適用することが出来たので、驚くほど安い費用で旅を終えた。こんなことはもう二度とないかもしれない。

2020秋・塩の道トレイルツアー:2日目白馬EXアドベンチャー

2020-10-28 18:58:08 | 観光
2日目は、前から興味があった白馬EXアドベンチャーに行く。ここは、白馬岩岳の空中アスレチック施設で、地上高は8~12mもある。ヘルメットとハーネスを着用して、足がすくむほどの高さの場所でアスレチックをして回るのだ。朝一で、施設に到着して、遊び方の説明を受ける。


無謀にも、第1コースと第2コースのフルコースで申し込む。どんな状況になるかもわからぬまま、ここから、EXアドベンチャーに挑戦する。


まずは、第2コースのEX Coaster舞祭(まいなさい)が最初のミッションだ。森の中にレールを張り巡らし、小型のコースターにぶら下がった状態で滑走。まるで木々の間を飛んでいるような感覚を味わえるという。普通のZIPライン(ワイヤー上を滑走する遊具)と違い、縦や横の動きが加わることでよりスリリングなライディングとなる。

コースターにぶら下がり、スタートする。


木々の間を一気に滑っていく。


ぐるっと回ってくると、ゴール地点だが、スピードが出ているので、止まらずオーバーランしてしまう。


オーバーランして前の方にかなり行ってから、重力で自然に戻り、スタッフに止めてもらい終了だ。


EX Coaster舞祭(まいなさい)の動画。途中で、予想外の動きが加わり、思わず声が出てしまう。最初から、スリリングな体験ができて面白かった。


待ち時間に、綱渡りを楽しむGさん。


不安定な板の上をビクビクしながら進むKさん。


しかし、途中で足がすくんだのか、立ち上がれなくなりレスキューを要請することになる。


ロープで地上に降ろされ、無事地上に足を着くことが出来た。


残りの4人は、そのまま続行。Yさんは、高い場所でも物おじせず楽しそう。


1本のロープの上を渡るのは、やはり恐ろしい。ハーネスがあるからと言って、落ちるわけにはいかないと、そろりそろりと進む。


第1コースのジップラインをスタートする前の安全確認。


ジップラインスタート。


慣れてくると、両手を広げても大丈夫だ。


着地地点には、スタッフが待っている。


第1コースの最後のミッションは、EXバンジー 飛祭(とびなさい)だ。地上高8mほどの塔からのバンジージャンプとなる。


EXバンジー 飛祭(とびなさい)の動画。飛び降りる前は、恐怖だったが、飛び降りてしまえばあっという間の事だった。


最後に飛び降りたのは、この日が誕生日だった最年長のKさん。落ちる瞬間もなかなか様になっている。


無事着地。お疲れ様でした。


こうして、みんなで空中アスレチックを楽しみ、全コースクリアできて大満足だった。ほぼ2時間ほどかかったが、その後も続々と家族連れやグループの人たちが挑戦していて、流行っているようだった。

「2020秋・塩の道トレイルツアー:2日目白馬岩岳マウンテンリゾート」に続く。

2020秋・塩の道トレイルツアー:1日目百体観音~南小谷

2020-10-27 21:18:17 | マラソン
松沢で塩の道を全コース踏破したことになったが、これだけではまだ走り足らない。その先の百体観音からの千国越えコースを少し走り、第1回目のコースの復習をすることにした。

塩の道千国街道の標柱が、3年前初めて塩の道トレイルを始めた原点だ。


西側に見えるゲレンデは、栂池高原スキー場である。まだ、緑に覆われて雪はないが、12月末にでもなれば、白銀のゲレンデに変わっているはずだ。


百体観音。かつては百体の観音様が白馬三山を臨んで立ち並んでいたというが、現在は10数体ほど無くなってしまっているようだ。


観音様を見ながら少し休憩する。


塩倉と書かれた建物が見えてきた。塩倉とは、塩を貯蔵する建物だが、塩で錆びるため鉄くぎを使用せずに建てられている。


塩倉の隣にあるのが牛方宿だ。物資を運んだ牛方と牛が一緒に寝泊まりした宿で、かつては糸魚川から松本まで物資を運んだ千国街道沿いには、何軒もの牛方宿があったというが現在では、小谷村栂池高原の沓掛に位置するこの牛方宿のみが現存し、昔の塩の道を物語る証となっている。


沢沿いに出ると、弘法清水という水飲み場がある。水飲み場には2個の石舟が2段になって置かれ、低い方は牛馬用のもの。石舟の上に安山岩の弘法大師像が安置されている。


少し道が開けてきた。まだ雨が降らずにいてくれる。


千国番所跡に到着した。史料館も併設されているので、入館料を払って見学していくことにする。


庭には、塩の道を歩く人と牛の像があるのだが、どう見ても西洋人にしか見えず、制作した人の意図がよくわからない。


史料館の中には、巨大な農耕馬の像があった。


昔の民家を移築したもので、靴を脱いで囲炉裏のある部屋に入る。


座敷に腰を下ろし、昔の人たちの思いにはせる。


番所取締役人像が置かれ、千国の地に君臨し、機能を果たしてきた様子が再現されている。


無料休憩所で、持ってきたパンやおにぎりを食べ、昼食休憩する。お腹が満たされたところで、先に進む。すぐ近くには、塩の道千国街道の大きなレリーフがあり、ついでに記念撮影する。


やがて住宅地の中の道となり、学校の裏手の道を進む。


千国諏訪神社、源長寺を通り過ぎると、再び山の中に入っていく。


いかにも峠道という雰囲気の場所に出た。


獣除けの柵の中に入る。


写真では判り難いが、岩に薄く「鍾馗様」が描かれている。鍾馗様は、中国で疫鬼を追い払うという神だ。


小土山石仏群の前を通る。


13:30。小谷村郷土館に到着する。今回の塩の道トレイル復習コースはここでゴールとした。


ここの近くの南小谷駅から電車に乗って神城駅まで戻る予定だが、大糸線の本数が極端に少なく、次の電車の時間まで2時間もある。折角なので、小谷村郷土館の中を見学していく。入ってすぐに展示してあるのは、恐竜の足跡の化石だ。北小谷土沢流域の来馬層(ジュラ紀前期、約2億年前)から合計6個発見され、そのうち3個を含む岩盤のレプリカが展示されている。足跡の形態から小型の獣脚類と考えられており、日本最古の恐竜の存在を示す化石として資料価値の高いものだという。


囲炉裏端でおばあさんが、小谷村の昔話を聞かせてくれる。


郷土館を見学し終え、隣の小谷名産館でコーヒーなどを飲みながら時間調整だ。


休憩している間に雨が降り出し、本降りとなった。雨の中、南小谷駅に移動し、15:30の電車に乗ると神城駅で下車。道の駅白馬で車を回収し、十郎の湯に入ってから、ペンションに戻る。1日目の予定は、これで終了だ。

参考1.1日目のコースマップ


参考2.1日目の高低図&コースタイム


「2020秋・塩の道トレイルツアー:2日目白馬EXアドベンチャー」に続く。

2020秋・塩の道トレイルツアー:1日目神城~松沢

2020-10-26 22:21:48 | マラソン
いよいよ塩の道トレイルも最終回となった。前日、白馬村のペンションに宿泊して、朝一で一番最後まで残った神城駅付近から松沢までの約15キロを走る予定だ。まずは、道の駅白馬まで車で移動し、走り出す。この日は、午後から雨が降り出すとの予報だったので、できるだけ早めにスタートしたかった。


交差点からすぐに脇道に入る。しばらく進むと、小川に架かる橋の手前に“塩の道”の文字を見つけ、無事コースに入ったことを確認する。


神明社の横を通り抜ける。


田園の中を進む。前方の山の上には厚い雲がかかり始めている。


国道を渡り、1本西側の白馬のメインストリートに入る。


みそら野の交差点前まで来た。コンビニの手前を曲がると、いつも泊るペンションがある。


メインストリートから離れ、旧道に再び入る。沿道のお花畑がきれいだ。


薬師堂に到着する。


薬師堂の前には、足湯・薬師の湯がある。観光客がのんびり、足湯に浸かっていた。それにしても立派な足湯で、今まで何度も白馬に来ていたのに、初めての場所だった。車で移動していたら絶対知ることがなかった場所だ。


平川神社の前を通過する。この神社は、明治32年の創建で、白馬町の産土神として崇敬されている。祭神は譽田別尊、息長足比売命で、八幡様と呼ばれ親しまれているという。


松川橋を渡る。


次第に雲が厚く立ち込めてきている。わずかに日が当たる山の斜面の紅葉がきれいだ。


新田地区に入る。古民家長屋を改装した和モダンスタイルが素敵なレストラン「庄屋・丸八」の前に出た。


ちょっとレトロな街並みの中を進む。脇の水路を流れる水の量が半端じゃない。このあたりは白馬せせらぎの里と言われるのもよくわかる。


水車小屋の前を曲がる。


しばらく進むと、“塩の道千国街道”の立派な碑があり、石垣沿いの道を上がって行く。


大きな石垣と石畳の道。そして、水路には、轟轟と水が流れ落ちている。北アルプスからの豊富な水の恵みなのだろう。


森の中を抜けると、大きな広場に出た。広場の周りを囲むように多数の観音像が祀られている。観音原西国・坂東・秩父百体観音像といい、白馬村の文化財となっている。




この森の先まで行くと、岩岳の湯があった。


そして、岩岳スキー場の駐車場とゲレンデも見える。


霧降宮諏訪神社まで来た。


大きなイチョウの木があったので、近くまで寄ってみる。


途中で見かけた謎の陸橋。車が通れるわけでもなく、人が通るにしては、両側の入り口は草ぼうぼうで荒れ果てている。何のためにあるのだろうか?


落倉にある風切地蔵。白馬小蓮華山の風切地蔵、鬼無里の柄山峠にある風切地蔵と共にきれいに一直線に並んでいるという。この3つの風切地蔵が結界を形作っているおかげで、この辺りは、昔から風水害や冷害などが少ないと伝えられているそうだ。




落倉自然園の横を通る。


松沢薬師堂。案内板によると「茅葺きの板習による三間三面(間口約4.5米、奥行3.6米)に過ぎない小堂であるが素朴な地方色が溢れている。とくに小屋組(内部屋根裏)が面白く、また正一面欄間の蟇股も面白い。安置されている木像2体のうち左の一体は木食の作と思われる。」とある。


広い道から外れ、山側に塩の道の道標を見つける。


広い砂利道に出ると、もう少しで百体観音だ。これで、糸魚川から松本までの塩の道が全てつながることになる。


「2020秋・塩の道トレイルツアー:1日目百体観音~南小谷」に続く。

2020秋・東北二百名山&三百名山登山ツアー:3日目乳頭山

2020-10-15 22:44:08 | 山登り
2日目の宿は、休暇村・乳頭温泉郷に宿泊する。休暇村から5分ほどで黒湯温泉の駐車場に到着すると、乳頭山の登山口だ。この辺りには、黒湯、孫六、蟹場、妙ノ湯、鶴ノ湯などの素朴な温泉がたくさんあり、下山後の温泉の楽しみも特筆ものである。


黒湯温泉の露天風呂の脇を抜け、沢沿いの登山道を進んで行く。


地肌が白っぽくなっている辺りが、黒湯温泉の源泉のようだ。パイプが何本か引かれているのが見える。


源泉を過ぎると沢に橋が架かり、対岸に渡る。


橋の上から見た沢の流れ。


登山道の周りは、紅葉で色付いているが、一際赤く色づいた木々が目に染みる。


岩がゴロゴロしている沢を渡渉する。


白っぽく濁った水たまりが出てきた。この辺りが、一本松温泉と呼ばれた場所のようだ。かつては宿もあったらしいが、今はさびれて何もなく。温泉が湧き出しているだけだ。手を入れてみるが、それほど熱くない。


その先にもっと大きい湯だまりがあり、手を入れてみるとちょっと熱いが、十分満足できる温度だ。折角なので、足だけ浸かっていく。以前は、野趣溢れる野天風呂として入浴する人もいたらしいが、底には泥がたくさんたまり、体を漬けるには浅すぎる。


一本松温泉を過ぎ、さらに進んで行く。まさに、紅葉の森にさまよいこんだ感じだ。




みんな美しい紅葉に大満足だ。


稜線に出ると、尾根伝いの斜面は緑の笹原の間に赤く色づいた木々が散らばっている。ただ、いつの間にか雲が上がってきて、太陽が隠れてしまっていた。午後くらいから雨の予報だったが、どうやら早くも雨が降り出しそうだ。


稜線からは、うっすらと田沢湖が見えていた。


稜線の先にグングン進んで行くと、尖った岩峰が見えてきた。どうやら乳頭山の山頂のようだ。


10:44。日本三百名山・乳頭山山頂1478mに到着する。山名の由来は、秋田県側から見ると乳房を伏せた形に見えるので「乳頭山」と名付けられている。一方、岩手県側からは烏帽子のように見えるので、「烏帽子岳」や「烏帽子山」と呼ばれている。この時、すでに山頂周辺は真っ白いガスに包まれ、展望は全く見えなかった。秋田駒ヶ岳へも縦走できるらしい。晴れていれば、素晴らしい縦走路が展望できただろうと思うと、それだけが残念だった。


下山は、田代平方面に向かう。田代平は乳頭山西側に位置し、アオモリトドマツに囲まれた高層湿原だ。手前には、田代平山荘も見える。


11:30。田代平山荘に到着する。


山荘の中に入って、トイレ休憩する。山荘と言っても誰もおらず、無人の避難小屋だ。


山荘の先に、田代平への分岐があるが、田代平まで行くと遅くなりそうなので、そのまま乳頭温泉方面に向かう。この辺りにも池塘が見られ、十分湿原らしい。


乳頭温泉の孫六温泉入口方面に向かう。


木道が終わると、森の中をグングン下っていく。雨がしとしと降りだしていたが、木が生い茂っているので、それほど雨に降られている感じはしない。


地面に落ちた落葉が、絨毯のように敷き詰められているのがいい雰囲気だ。


登山道は粘土質で、雨に濡れた地面は滑りやすくなっている。下山の終盤近くでMちゃんが転倒して手首を痛めてしまうアクシデントがあった。登山は最後の最後まで気を抜いてはいけない。私も、途中で滑って尻もちをついてしまった事もあり、雨の日の下山時は特に注意が必要だと思い知らされた。


12:38。孫六温泉の登山口に到着する。


孫六温泉の前を通り過ぎる。孫六温泉に入っていくこともできるのだが、黒湯温泉の駐車場にとめた車に着替えを置いてきていたので、そのまま進む。


橋を渡って、坂を登れば黒湯温泉だ。


12:43。黒湯温泉に到着し、温泉に浸かっていく。東北の山は、温泉が至る所にあり、下山後の楽しみが一際大きい。その後、盛岡まで移動してレンタカーを返し、東北新幹線に乗って帰路についた。今回は、予定通り、紅葉真っ盛りの東北の二百名山&三百名山三座を踏破することが出来て大満足だった。

参考1.乳頭山のコースマップ


参考2.乳頭山の高低図&コースタイム

2020秋・東北二百名山&三百名山登山ツアー:2日目森吉山

2020-10-14 20:47:59 | 山登り
二日目は、盛岡から車で移動し、秋田県北秋田市の阿仁ゴンドラ乗場まで行く。台風が確実にそれて、登山には最適の天気になっていた。ゴンドラ乗場の駐車場も多くの車が止まっていた。荷物を整理して、早速ゴンドラに乗り込む。


標高が上がるほど、紅葉が進んでいる様子がよくわかる。


20分ほどのゴンドラの旅が終わり、山頂駅から外に出ると、山一面が黄色に染まっていた。




緑の笹原の中に黄色や赤が混じり、錦絵の世界だ。


木道を歩き、森吉山山頂に足を進める。


湿原の周りも草紅葉が広がっている。


30分ほど歩くと、阿仁避難小屋に到着する。きれいなトイレもあり、多くの登山者が休憩していた。


我々は、休憩もせずそのまま先を行く。


展望が開けた場所からは、遠くに男鹿半島や八郎潟が見えた。


さらに進むと、森吉山山頂が見えてきた。山頂周辺は多くの登山者で賑わっている。


11:30。森吉山山頂1454mに到着する。森吉山は、日本百名山には「少し背が足らない」という事で選ばれなかったというが、いい山であることは間違いない。高山帯では多くの高山植物が咲乱れるため「花の百名山」には選定されている。


山頂の方位盤に記載された山々を見ると、東北の名山がいくつも載っている。残念な事に雲が湧いてきて遠くの景色は良く見えなかった。


下山途中で見つけた低木の紅葉。赤く色づいた葉に葉脈の筋が浮き出し、貝殻のようにも見える。


阿仁避難小屋のすぐ先にある「幸福の鐘」。鳴らすと幸福になるならと、一たたきしていく。多分熊除けの鐘なんだろうが、「幸福の鐘」と書いてあるとみんな鳴らしたくなるものだ。


石森の分岐から、森吉神社方面に寄り道していく。


森吉山山頂からすぐ下の斜面は、広い笹原と針葉樹の森となっている。このような風景は、カナダやアラスカの風景にも似ているらしい。雪が積もる頃になると、針葉樹はスノーモンスターに変わっていく。冬の時期の森吉山もスノーシューで歩くと楽しそうだ。


5分ほどで、森吉神社奥宮に到着する。木造の鳥居は歴史を感じる佇まいだ。隣にある建物は、森吉山避難小屋でトイレもある。


森吉神社に参拝していく。


森吉神社の裏には、奇妙な形で積み重なっている巨岩があり、冠岩と呼ばれている。森吉神社の御神体である。巨石の前には江戸時代の学者である菅江真澄の歌碑がある。また、巨石には坂上田村麻呂に追われた蝦夷の首長の大滝丸が積み上げたとする伝説が残されている。森吉神社の由緒書には「森吉山の岩山に住み、参拝人に鬼神として恐れられていた大滝丸を、坂上田村麻呂が退治した。それを顕彰するために大同2年807年に神社を創立した」と書かれている。冠岩には隙間があり、胎内潜りができるそうだ。


冠岩の間から見ると付近の紅葉が最盛期だ。この辺りが最もいい色合いだった。


森吉神社からの帰り道、登山道の脇で見かけた紅葉した?苔。紫色の葉や赤、緑も交じり面白い場所だった。




池塘の間の木道を歩く。


石森から森吉神社方面を見ると、冠岩と神社、避難小屋などの位置関係がよくわかる。


石森を下る。


阿仁ゴンドラの上にある展望台まで下ってくると、一般観光客などが手軽に景色を楽しんでいた。


あとは、ゴンドラに乗って一気に山麓駅まで戻る。山麓駅の出口では、秋田犬の北斗君が見送ってくれる。


森吉山は、過去2回登山を計画して、どちらも天候不順であきらめた経緯があるが、3回目でやっと登頂できた。やり残した宿題をやっと片づけた気分だった。その後、次の目的地である乳頭温泉郷に向かった。

参考1.森吉山のコースマップ(GPSを止めるのを忘れたので、帰りのゴンドラ乗車分が入ってしまった)


参考2.森吉山の高低図&コースタイム(登山時間:2時間53分、歩行距離5.6キロ)


「2020秋・東北二百名山&三百名山登山ツアー:3日目乳頭山」に続く。

2020秋・東北二百名山&三百名山登山ツアー:1日目姫神山

2020-10-13 22:06:18 | 山登り
昨年の秋、栗駒山を登って以来、東北の紅葉に魅せられ、今年も三座ほど登ってみようと先週末出かけてきた。ちょうど台風14号に追い立てられるようなスタートとなったが、いい具合に台風がそれてくれ、3日間の東北の旅を無事終えることが出来た。

1日目は、岩手県盛岡市にある姫神山に登る。盛岡市内から見ると、独立峰でピラミッド型をした山容が素晴らしい。山頂には、一等三角点があり、日本二百名山の一つである。山麓の渋民村(現・盛岡市渋民)出身の歌人石川啄木がこよなく愛したことで知られる山だという。

まずは、盛岡駅前でレンタカーを借りて、姫神山登山口に向かう。登山口は、一番ポピュラーな一本杉コースで登る事にした。12時少し前に、一本杉駐車場に到着する。


駐車場のすぐ先から登山口となり、トイレ前のポストに登山届を提出してスタートする。


最初は、秋の花が咲き乱れる草原の中を進んで行く。


リンドウやウメバチソウが咲いている。




小さな花が周囲に咲き乱れ、秋とは思えない風景だ。


後方に振り返ってみると大きな山が見える。岩手県のシンボル・岩手山だ。伝説では、かつて女性的な姫神山と男性的な岩手山は夫婦だったが、やがて早池峰山が側室となり姫神山は追放されてしまったと言われている。


やがて、一本杉コースの名前の由来である一本杉に到着する。この一本杉は大人4人で抱えても抱えきれないほどの大木で、周囲のスギとは格段に違い、直径や樹高が大きい。


12:30。五合目に到着する。


面白い形の岩を見つける。何か名前が付いていてもおかしくないような岩だが、特に名前が付いているわけでもないようだ。


7合目を過ぎた辺りから岩がゴロゴロしているようになってきた。


次第に周りの木々の紅葉が目立ってくるようになってきた。




頂上近くまで登ってきて、下の方を振り返ると、素晴らしい展望が広がっている、山頂から紅葉がグングン降りていく様子がよくわかる。


13:16。姫神山11248mに登頂する。


山頂でしばらく休憩したのち、下山はコワ坂コースを下っていく。


1時間ほどで、車道まで下りた。


一本杉駐車場までは、車道を少し歩けば着くのだが、路肩にはたくさんの栗が落ちていて、いつの間にか栗拾いに夢中になっていた。


大きくて美味しそうな栗がいくつも拾えた。


駐車場には、15時過ぎには到着する。3時間ちょっとの楽しい山登りであった。その後、盛岡市内に戻り、駅前のホテルに泊まる。

参考1.姫神山のコースマップ


参考2.姫神山の高低図&コースタイム


「2020秋・東北二百名山&三百名山登山ツアー:2日目森吉山」に続く。

2020霞沢岳登山:3日目

2020-10-07 18:33:02 | 山登り
3日目は、午後から雨になりそうな予報だったので、早めに小屋を出発する。徳本峠から明神までは歩きやすい道なので、グングン下っていく。途中で、テント泊の若い女性にサッと追い抜かれたのは唖然とした。重い荷物を担ぎながら颯爽と歩いていく姿に、若いっていいなぁとついつい思ってしまった。


しかし、我々のペースもそれほど遅くはない。明神分岐へは、徳本峠から1時間20分ほどで着いた。


ここからは、上高地のメインルートとなり、多くの登山者とすれ違う。


上高地には猿が多く生息しており、登山道のすぐ脇でも平気で徘徊している。


明神館前でトイレ休憩したのち、明神橋を渡って梓川右岸に向かう。


右岸に着くと、直ぐに嘉門次小屋があり、その奥は、穂高神社奥宮になる。穂高神社の御祭神は穂高見命(ほたかみのみこと)で、日本アルプスの鎮守の神さまである。拝観料300円を払って、神域となる明神池を見ていく。


明神池はひょうたん型で一の池と二の池に分かれており、湖面へ映る木々が美しく神秘的な感覚が味わえる。上高地は「神降地」とも書かれるほど、古から神聖な場所なのだ。




穂高神社を出ると、右岸の自然探勝路を歩いていく。整備された木道が続き、自然豊かな道が続いている。


透明度の高い清流と変化に富む原生林の中を歩いていく。




やがて河童橋に出て、バスターミナルに3時間ほどで到着する。上高地の景色もこれで見納めである。タクシーで沢渡まで戻り、沢渡温泉にでも入っていこうと思っていたが、幸いなことに早めに下山したおかげで時間はたっぷりあり、せっかくだから白骨温泉まで行くことにした。行ったのは、白骨温泉でも最も有名な「泡の湯」だ。乳白色の大露天風呂で心身ともにリフレッシュして帰路についた。

参考1.3日目のコースマップ


参考2.3日目の高低図&コースタイム

2020霞沢岳登山:2日目

2020-10-06 22:24:24 | 山登り
徳本峠小屋の正面にある本館は、大正時代の建物だが、後方に増築された建物が新館で、快適な山小屋だ。昭和8年に釜トンネルが竣工するまでの上高地へのアクセスは、松本市の野麦街道沿いの集落・島々から、徳本峠を経由して上高地へ行くしかなかった。所謂、「徳本峠越え」といわれるクラシックルートである。徳本峠は、近代登山を日本に伝承したウォルター・ウェストンや芥川龍之介など、数々の偉人も越えた峠だ。有名な先人たちがこの峠を越えたのだと思うと感慨深いものがある。6:30。そんな思いを胸に秘めて、徳本峠を出発して霞沢岳に向かう。


しばらくは、緩やかな登山道を登っていく。山の斜面には、黄色や赤茶けた色が目立ち、紅葉が始まっているのがよくわかる。


みんな、早速カメラを取り出し、紅葉の山々を撮影しだした。


ダケカンバだろうか?空に黄色の葉が一際目立つ。


高度が上がるにしたがって紅葉も進んできている。木々の間から、前穂高岳の姿が見えた。


素晴らしい展望に、みんな見とれている。


7:50。歩き出して1時間20分ほどで、ジャンクションピーク2428mに到着する。ジャンクションと呼ばれるだけにどこかのルートとの分岐なのかと思ったが、それらしき道はなく、霞沢岳に向かう道しかなかった。あとで、小屋番に聞いたところ、昔は近くのピークに向かう道があったらしいが、現在は、誰も行く人はなく、笹薮に覆われて分からなくなってしまったらしい。


ジャンクションピークを過ぎると、一旦下っていく。途中で、大きな崩落場所が見えてきた。青っぽい岩がくっきり見える斜面は、まだ新しい崩落個所だ。最近、上高地周辺で起きていた群発地震で崩落した場所らしい。


前方に尖がったピークが見えてきた。これから目指す、K1、K2、霞沢岳のピークらしい。


K1ピークに登るには、紅葉の森の中を一旦グングン下っていく。




北東側に目を向けると、梓川の流れを挟んで、常念山脈や奥穂高岳、明神岳などが見える。


北側には、六百山を挟んで奥穂高岳とジャンダルムが圧倒的に迫ってきている。


K1ピークの登りは、急斜面で延々とロープが続く。ほぼ直登と言っていい。


9:57。K1ピーク2567mに到着する。ここから、霞沢岳山頂に至るまでの稜線は、360度の大展望が広がり、まさに感動ものだ。


穂高連峰の山並みの後ろには、端正な円錐状の笠ヶ岳も展望できる。そして、梓川の畔に立つ赤い屋根の建物は、上高地帝国ホテルだ。


K1ピークから下って、再び登り返すと、急峻な岩場を乗り越える。


さらにひと登り。K1ピークがもうあんなに遠くなってしまった。


10:15。K2ピークに到着する。ここには、何の表示もなく、小さいケルンがあるのみで、うっかり通り過ぎてしまいそうだが、まぎれもなくK2ピークである。K1ピークのような立派な標識をつける予算がなかったというのが真相らしい。ところで、何でK1・K2という名称が付いているのか徳本峠小屋の小屋番に聞いたところ、名前を付けた人がヒマラヤのK2に憧れ、たんに霞沢のKを頭につけたという事だった。


10:35。ついに日本二百名山・霞沢岳山頂2646mに到着する。去年、計画が流れて1年越しの念願の山だったが、無事に登頂できて良かった。


女性陣も大展望の景色に見とれている。


西側には、噴煙を上げている焼岳が、こんなにも間近に見える。


ひとしきり、展望を楽しんだ後は、元来た道を戻っていく。K1ピークの下りは、ロープを伝って降りると意外と楽で、アッという間に下まで下りることが出来た。


途中で見かけた水たまり。光の加減で白く見え、雪渓かと一時は勘違いしてしまった。


霞沢岳と徳本峠の標高差は、500mほどだが、累積標高差で見ると1000m以上にもなる。それだけアップダウンが激しいという事である。前半で体力を使い切ったせいか、後半の徳本峠迄の帰り道が遠くて長く感じた。それでも、14時半過ぎには小屋に戻ることができてホッとした。

健脚の人なら、そのまま上高地まで下って帰ることもできるのだろうが、今回は徳本峠小屋に連泊してゆっくり下山の予定である。もう1泊、快適な山小屋生活を楽しむ事とした。

参考1.2日目のコースマップ


参考2.2日目の高低図&コースタイム


「2020霞沢岳登山:3日目」に続く。

2020霞沢岳登山:1日目

2020-10-05 19:19:52 | 山登り
先週末は、北アルプスの霞沢岳を2泊3日の日程で登ってきた。霞沢岳は、常念山脈の最南端に位置する標高2,646mの山で、日本二百名山の一つでもある。上高地を流れる梓川の支流である霞沢の源流であることが山名の由来だといわれている。上高地から登る山の中では、槍・穂高連峰の陰に隠れて知名度は低いようだが、ハードできつい部分もあるが、静かな山歩きが出来て、素晴らしい展望が広がる魅力的な名山だった。

上高地バスターミナルで、大阪、東京から来た山友と待合せ、正午過ぎにバスターミナルを出発する。今回のパーティは総勢5人となった。


お馴染み、河童橋からの展望。雲一つない青空の下で、雄大な穂高連峰が迫ってきている。


1時間ほど歩くと、明神館に到着する。


明神館からは、明神岳の荒々しい岩峰が見える。


明神館から数分歩くと、徳本(とくごう)峠と涸沢・横尾方面との分岐に出る。


我々は、徳本峠方面に向かう。まず、ほとんどの登山者は涸沢・横尾方面に向かう。徳本峠に向かう登山者は、ごく僅かだ。


しばらくは、緩やかで歩きやすい登山道なので、ハイキング気分で歩いて行ける。ただ、ほとんど人がいないので、熊が出てこないか心配になるくらいだ。


木橋の架かる沢を渡る。


二つ目の小さな沢は、岩がゴロゴロしており、慎重に渡る。


ジグザグ道を進んで行くと、歩き出して3時間ほどで徳本峠に着いた。峠に建っているのは徳本峠小屋だ。正面にある古色蒼然とした建物は、徳本峠小屋の本館で、国の登録有形文化財となっている。大正時代からある本館は、近代登山発展や山小屋建築の歴史を伝える貴重な場所として大切に保存され、現在でも休憩所・歴史資料館として利用されているという。


1日目の行程は、ここで終了し、徳本峠小屋に宿泊する。徳本峠小屋は、通常なら24名ほどの収容ができるそうだが、今年はコロナ対策で、最大7人までとなり完全予約制になっている。マスクを着用してから、受付で、手指の殺菌消毒、体温測定、住所・氏名・連絡先などの記入を行い入館する。山小屋でも、徹底したコロナ対策が行われているのだ。

新館の寝場所に案内されると、畳二畳ほどのスペースが一人分として確保され、隣とは仕切りで区切られたちょっとした個室になっている。女性用のスペースは、入り口にカーテンもついていて、山小屋とは思えない快適な空間が提供されていた。本館は、大正時代のままだから、ちょっと泊るには寒そうだったが、新館は外からは想像もつかないほどきれいな造りで、女性には特に快適だったに違いない。

荷物を小屋に降ろしてから、徳本峠の近くを散策する。小高い場所から展望が開けた先には、明神岳、前穂高岳が、眼前に圧倒的に迫ってきていた。


夕食は、17:30からだ。ハンバーグ、天ぷら、サラダ、フルーツ、漬物、味噌汁が付き、デザートもついている。調味料、ポットも一人ずつ用意されている。


二人ずつのテーブルの中央には、仕切りがあり、こちらもコロナ対策がばっちりだ。


夕食を終え外に出ると、空にはまん丸いお月様が出ていた。


標高が2100mを越える場所だから、外に出るとさすがに寒いが、寝場所には、暖かい羽毛布団が用意されていたので気持ちよくぐっすり眠ることが出来た。2日目は、霞沢岳山頂アタックの予定だ。

参考1.1日目のコースマップ


参考2.1日目の高低図&コースタイム


「2020霞沢岳登山:2日目」に続く。