とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2020飯豊山縦走登山:3日目切合小屋~飯豊本山~烏帽子岳~梅花皮小屋

2020-07-22 18:28:45 | 山登り
3日目は、今回のメインルートとなる飯豊山縦走コースだ。飯豊山の主要な峰々をいくつも越えていかなければならない。5時の朝食を食べ終えると、急いで支度をして切合小屋を出発する。


切合小屋を出ると、さっそく雪渓歩きだ。まだ、夏道が露出しておらずコチコチに凍った雪渓の上を歩いていかなければならない。


見た目以上に傾斜もあり、ちょっと気を抜くと滑り落ちてしまいそうだ。念のため持ってきたアイゼンがさっそく出番となった。


6:22。「姥権現」に着いた。飯豊山は、昔は女人禁制の山であった。江戸時代に禁を破って飯豊山中に入った「小松のマエ」という女が、神の怒りに触れて石に変えられたという伝説が残っており、「姥権現」は、マエを祀ったものと言われている。


「御秘所(おひしょ)」と言われる岩場を通過する。鎖があり、注意して歩けば大丈夫だが、両側がスパッと切り落ちた断崖絶壁のスリルある場所だ。


前方には、飯豊山の最高峰である大日岳の姿も見えている。


ここからの長い上りの岩場は、「御前坂(おんまえざか)」だ。ここを超えると本山小屋・飯豊山神社が待っている。


本山小屋近くに咲いていたイイデリンドウ。飯豊本山の山頂付近にだけ咲く貴重な花だ。しかも、天気の良い日にしか咲くことがないという非常に珍しい花でもある。


7:17。本山小屋に到着する。本山小屋の前には、飯豊神社がある。


飯豊山の主峰・飯豊本山は、まだもう少し先だ。山頂を示す標柱が、うっすら見えた。


山頂のすぐ手前で、ヒメサユリが群生していた。途中途中で何度も見かけたが、これほどかたまって咲いているところを見られたのはラッキーだった。


7:47。飯豊本山2105mに到着する。日本百名山・飯豊山の盟主にふさわしい展望が広がっている。


目の前には、雲海が広がり東北の山並みが一望できる。


ほとんどの登山者は、飯豊本山で折り返して下山してしまっていた。縦走コースで行く登山者は、この日は全くいないようだ。30分ほど進むと、駒形山2038mに到着する。


御西岳2012mは、どこが山頂なのかよくわからないようなピークだ。お花畑が広がるなだらかな山稜でコバイケイソウが所々で見られる。


ニッコウキスゲが、見渡す限り咲き誇っている。


ミヤマキンポウゲも群生している。


一瞬霧が晴れて、御西小屋と大日岳が見えた。大日岳は標高が2128mあり、飯豊山の最高峰ではあるが、今回は時間の関係で姿を見るだけで済ます。


9:29。御西小屋に到着する。ここで、行動食を食べたりして小休止だ。資料を見ると、三国岳から御西小屋までの幅1m程度の登山道の土地は、全て福島県の土地だという。新潟県と山形県との境に福島県が細長く入り組んだ何とも奇妙な県境だ。かつて新潟県と福島県が県境を巡り、争ったことがきっかけでこのような形になったそうだ。


御西小屋から烏帽子岳に向かう稜線は、雪渓が至る所に残っていて、緊張を強いられるルートだ。


御西小屋で出会った単独行の男性登山者が、ピッケル一つで颯爽と雪渓を歩いて行くのが見える。


とりあえずの目標は、前方に見える尖ったピークの烏帽子岳だ。まだまだ先は長い。


10:06。「天狗の庭」に到着する。


シラネアオイがかたまって咲いていた。5月から6月くらいの雪解けを待って咲く花だが、今頃咲いているという事は、雪解けが如何に遅いという事なのだろう。


10:54。「御手洗ノ池」に到着する。まだ、半分近くは雪に埋まっている。


こんな雪渓を何度も渡る。


12:26。烏帽子岳2018mに到着する。御西小屋から約3時間。なかなか険しい道のりだった。


烏帽子岳から梅花皮(かいらぎ)岳を経て下っていくと、今日の目的地である梅花皮小屋が見えてきた。


13:15。梅花皮小屋に到着する。スタート時間が早かったこともあるが、コースタイムをかなり上回るペースで歩いていたようで、予定より大分早く小屋に着いてしまった。あと、1時間半くらい歩けば、次の小屋まで行けそうだったが、疲労満杯で歩けそうにないメンバーもいて、この日は、予定通り梅花皮小屋で宿泊することにした。

この日は、夕方まで好天が続き、快適な山小屋でまったりと時間を過ごす。我々以外に泊まる登山者はなく、この日も貸し切り状態となった。

参考1.3日目のコースマップ


参考2.3日目の高低図&コースタイム


「2020飯豊山縦走登山:4日目梅花皮小屋~北股岳~門内岳~飯豊山荘」に続く。

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4 コメント

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稜線歩き (かわい)
2020-07-22 22:07:50
期待通りの稜線歩きですか?
結果論かも知れませんがもっとゆっくりお花畠とか雪渓を楽しめば?とも思いましたがガスが出て寒く、ゆっくりとは行かなかったかな?
でもこの時期にシラネアオイやイデリンドウが綺麗に咲いていたりヒメサユリに恵まれたりで上出来ですね!
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かわいさんへ (とっちー)
2020-07-22 22:41:27
7月中旬では、まだ雪渓がかなり残っていて、夏道と雪渓が交互に出てきて、歩くのが大変でした。アイゼンをずっとはめているのも面倒くさく、外したままで雪渓歩きをした場所もかなりあり、のんびりというより早く雪渓を通り過ぎてしまいたいという気持ちが強かったのが、早く歩いた結果につながったのでしょう。
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Unknown (ねも)
2024-01-14 09:25:07
初めまして 静岡市民です。
コロナ禍元年の飯豊連峰縦走、お見事です。失礼ながら結構ご高齢の方もおられるようにお見受けしますが、大変な山道をよく歩かれました👍
実は私も23日からの4連休で、飯豊を歩こうかと考えていたのですが、天気予報があまりに悪くて💧 秋田駒ヶ岳周辺のお散歩コースに(花いっぱいで楽しかったですが)
やはり、御西岳以北は空いていたのですね。あれだけ出歩くなキャンペーンあれば当然ですか(苦笑)

とっちーさんたちの行程は、2015年のシルバーウィーク5連休に、ほぼ逆コースを歩きました。秋晴れで紅葉も始まっていて🍁、忘れられない山旅です。
飯豊は山も花も素晴らしいですが、飯豊を愛する地元の方たちが、私たち登山者にも優しく親切なことに感激します。唯一の難点は、とっちーさんも感じられた稜線までの厳しい登り(゚-゚)
幅広い足跡です。他の記事も読ませてください。
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ねもさんへ (とっちー)
2024-01-14 19:29:49
何年も前の記事にコメントありがとうございました。
コロナ禍のなかとはいえ、むしろ山に行っていたほうが安全という事でこの時期は、あっちこっち山には出かけていましたね。おかげで空いていていい事も多かったのですが夏場の休日はいるという管理人がいなくて、どの避難小屋も無人だったのが予定外でした。
この回で2回目の飯豊でしたが、多くの山に行った中でも特に記憶に残る素晴らしい山でした。お花畑や緑と白のコントラストが忘れがたいものがあります。
稜線までの厳しい登りはありますが、それを忘れさせてくれる絶景を味わえただけで満足でした。
今年も朳差岳に行こうとひそかに計画してます。
因みに秋田駒のムーミン谷も良かったです。また、お寄りください。仲間の年配の方は、私以上に体力があり、超人的な人ですよ。
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