とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2017熊伏山

2017-06-25 16:11:17 | 山登り
2泊3日で行く予定だった槍ヶ岳登山が、雨の予報で中止になったので予定が空いてしまった。それでも、昨日だけは一日天気がよさそうだったので、日帰りで行ける山はないかと探して、長野県の天龍村と飯田市の境にある熊伏山に行くことにした。日本300名山に選ばれており、山頂からは南アルプスの深南部や聖岳や赤石岳の展望がよく見えると案内文に書かれていたので期待していた。

早朝5時に家を出て、登山口となる塩の道駐車場に着いたのは7時くらいだった。この登山口は、夢街道90キロマラニックで何度も来たことがあり、勝手知ったる場所だ。青崩峠までは何度も行っていて、熊伏山に行けることも知っていたので、熊伏山に登るいい機会となった。

7:06。塩の道駐車場の登山口から登りだす。


鬱蒼とした森の中を進んでいくと、すぐに木橋がある。


7:15。昔、茶店があったという健次屋敷跡を通過。


再び、木橋を渡る。


7:19。ほどなく青崩峠に到着する。この先の階段を進むと熊伏山への登山道となる。


5分ほど進むと、青崩峠の名前の由来となった青白い土質の崩壊地が信州側に崩れ落ちているのが見えてくる。




そして、このあたりから滑りやすい急斜面の道となり、ロープに捕まったりして進んでいく。

7:56。青崩の頭1433mに到着する。この下から青崩れが始まっているのだ。


8:30。前熊伏山1610mに到着する。ここが分岐となり、右に行けば熊伏山、左に行けば観音山だ。


分岐からは、なだらかな自然林の尾根道となる。


8:42。熊伏山1653mに到着する。思ったより大分早く着いてしまい、あっけなかった感じだ。


展望がいいと聞いていたが、西側を除いてほとんど樹木に覆われ、あまり展望がいいとは言えない。聖岳や赤石岳も枝葉に隠れた先だったようだ。一部見えていたのが、右から黒法師岳、丸盆山、不動岳ではないかと思っている。


展望が良くなかったこともあり、早々に下山する。9:23。青崩の頭まで戻ってきた。昔、反射板があったとされる場所は、土台だけが残っているだけである。


10:05。下るとなると早いもので、延べ3時間もかからず、塩の道駐車場に着いてしまった。

ちょうどこの日は、夢街道90キロマラニックが行われており、そろそろランナーが来るのではと駐車場で30分程待ち構えていたら、先頭集団のラン友たちがやって来た。ランナーたちが駐車場でしばらく休憩した後、青崩峠まで一緒に上ることにした。ランナーたちは、熊伏山には行かず、そのまま信州側に下山である。青崩峠でランナーを見送った後、駐車場に戻る。


夢街道90キロマラニックのゴールは、遠山郷アンバマイ館である。みんなが無事ゴールするかを見届けるため、塩の道駐車場から遠山郷まで移動する。ちょうど先頭グループはゴールしたばかりで、頑張ってゴールしたランナーたちを祝福する。


その後、遠山郷の“かぐらの湯”に入って汗を流し、浜松方面に帰るラン友を乗せて帰宅。予定した槍ケ岳には行けなかったが、気になっていた熊伏山に登ることが出来たことと、マラニックのランナー達の応援ができ、充実した一日になって良かった。

参考1.今回のコースマップ


参考2.今回の高低図

2017牛奥ノ雁ヶ腹摺山&大菩薩嶺

2017-06-12 23:16:46 | 山登り
このところ、秀麗富嶽十二景の山々を選んで登っている。今回は、2番山頂にあたる小金沢山と牛奥ノ雁ヶ腹摺山に行くことに決めた。そして、ついでにといったら失礼かもしれないが、百名山の大菩薩嶺も併せて一気に登ってきた。

歩行時間が長くなることもあり、前日夜立ちでロッジ長兵衛のある上日川峠まで行き、トイレ横の駐車場で車中泊をする。上日川峠は、すでに標高1600mもあり、明け方はかなり冷えて寒かった。


5:52。登山開始だ。上日川峠からキャンプ場横を通り、石丸峠へのルートに足を進める。


沢を渡る。


6:21。小屋平を通過する。道標の上には、シカの頭蓋骨が乗っかっていた。車道を横断して登山道に入る。


6:43。林道を少し上がって行くと石丸峠への登山道がある。ここも、熊が出没するらしい。


広くて緩やかな登山道が続いている。


笹原の中を泳ぐような感じで登山道が続いている。


7:25。石丸峠に到着する。雲は多いが、陽が射してまずまずの天気だ。


小金沢山に続く尾根道。東側は雲に覆われているが、西側には全く雲がない。


大菩薩湖は良く見えている。


小金沢山への登山道入り口には、レンゲツツジが咲き始めていた。


ミツバツツジは、満開だ。


8:13。小金沢山2014mに到着する。秀麗富嶽十二景の2番山頂の一つであり、大月市の最高峰だ。


残念ながら、山頂からは、全く富士山は見えない。


小金沢山から牛奥ノ雁ヶ腹摺山へさらに南下する。アップダウンは少なく、気持ちの良い尾根道が続く。


8:59。牛奥ノ雁ヶ腹摺山1990mに到着する。この山も秀麗富嶽十二景の2番山頂の一つである。また、この山の名前は、日本で最も長い名前の山としても知られている。笹子雁ヶ腹摺山、雁ヶ腹摺山と合わせて雁ヶ腹摺山と名のつく山三つ全てを登ったことにもなった。


ここからもこの日の富士山の展望は全くない。やはり冬場でないと富士山は、見えないことが多いようだ。


牛奥ノ雁ヶ腹摺山から再び小金沢山を越えて石丸峠方面に向かう。


石丸峠から大菩薩峠への分岐に入っていく。


11:07。大菩薩峠1897mに到着する。何といっても一番の人気スポットは、大菩薩峠であろう。立派な道標と看板が立っており、展望が開け気持ちがいい。ここで記念写真を撮れば、もういいという気がしないでもない。


大菩薩峠は、山小屋や売店があり多くの登山者が休憩している。我々も、ここで50分近く休憩した。


大菩薩峠から少し下ると、賽の河原だ。


木の間から岩が飛び出している。まるでイースター島のモアイ像のように見える。


12:33。雷岩に到着する。ここから上日川峠に下山することが出来るので、大勢の登山者が休憩していた。


12:37。ほどなく、大菩薩嶺2057mに到着する。日本百名山、山梨百名山に選定されている超人気の山だが、山頂の周りが木で覆われていて、展望がないのが寂しい。


大菩薩嶺から雷岩に戻り、上日川峠に向けて下山していく。


福ちゃん荘からは、車道を歩いていく。すぐ上には登山道もある。


13:37。上日川峠に無事到着する。山頂からは、ほぼ1時間で下りてしまった。


コースタイムでは、9時間近くかかるようになっていたので大分遅くなるかと思っていたが、実際は、だいぶ早いペースで下山することができて良かった。残念な事といえば、今回は富士山が全く見えなかったことだ。このルートは、やはり寒い時期に来た方がいいようだ。

参考1.今回のコースマップ


参考2.今回の高低図

2017利尻島一周悠遊覧人Gツアー:3日目利尻山登山編

2017-06-09 06:54:55 | 山登り
3日目の朝は、2時半起床だ。支度や軽く食事をして、利尻山鴛泊コースの登山口である北麓野営場に向かう。駐車場に着くころには、薄明るくなっていた。本州では、この時間帯ではまだ真っ暗であるが、利尻ではヘッドライトがいるほど暗くはない。

3:25。北麓野営場を出発して、利尻山山頂を目指す。4時を少し過ぎたころ、樹林帯の間から陽が射してきた。


4:07。4合目野鳥の森を通過する頃には、昼間といっていい明るさになっている。


4:55。雲海の上に出ていた。神々しいほどの陽射しと雲海の広さに息をのむ。


5:10。6合目第1見晴台を出発する。もう大きな木はなく、ハイマツ帯の中を進んでいく。


5:30。7合目胸突き八丁895m。これから厳しい上りとなっていく。


雲海が少しずつ切れはじめ沓形の街中が見えてきた。


6:13。8合目長官山1218mに到着する。利尻山のピークがこんなにもくっきり見えるなんて凄いことだ。雪がかなり残っていて、三角錐の尖ったピークがカッコいい。


長官山あたりから、登山道に氷の塊が溜まっているところが多くなってきた。


6:25。避難小屋に到着する。利尻では、携帯トイレを使うというルールなので、みんな避難小屋のトイレブースで携帯トイレを使って用を足す。


避難小屋の周りには、ザゼンソウが咲きだしていた。ザゼンソウが咲きだしているという事は、やっと冬が終わったばかりだということだ。


雪渓をトラバースする。傾斜は緩く、アイゼンを装着する必要はないくらいだ。


砂礫が流れないようゴムシートで囲った階段状の道を進む。


7:04。9合目に到着する。ここからが正念場だ。


振り返れば、礼文島の島影がくっきりと見える。海も空も真っ青だ。


登山道の脇の枯れ木は、雪が解けたのが寒波で氷に変化し大きな塊となっている。


こんな氷の造形は見たことがない。まさに自然の作った芸術作品である。


7:32。沓形コースとの分岐だ。


山頂は、もう目前となってきた。


山頂手前の、危険な崩落個所を通過していく。地面は、凍っていて滑りやすく、一番の難所だ。


7:50。山頂の祠が見えてきた。


7:55。利尻山山頂1721mに到着する。東側に見えるのは稚内あたりの陸地だ。


山頂の祠前で記念写真を撮る。メンバーの中では、私を含め2名が二度目だが、あとは初登頂である。それにしても、こんないい天気の日に利尻山に登れるなんて、何て素晴らしい事だろう。雲一つない青空の下で、こんな絶景を見るなんてことはまるで奇跡に近い事である。無理を承知で登ってきた甲斐があったというものだ。


好天とは言え、気温は低く、帰りの飛行機に間に合わせるために長い休憩もできないので、軽く食料を食べて下山を開始する。

危険な崩落個所を下りていく。下りは上る時よりさらに危険度が増す。慎重には慎重を期したつもりでも、何人も滑った。


鴛泊港やペシ岬が良く見えている。


帰りの雪渓のトラバースは余裕である。


その後は、ほとんど休憩も取らず一気に下山だ。11:42。北麓野営場が見えるとホッとした。


当初の予定では、13時までに下山できればいいと思っていたが、1時間20分近くも早く下山できてしまった。おかげで、途中の利尻富士温泉に入っていく時間が出来た。13:00。温泉を出て利尻空港に向かう。利尻空港入口でも利尻山がきれいに見えていたので、最後の記念写真を撮る。数時間前まで、あの頂にいたのが信じられないくらいだ。


飛行機の中から、利尻山に最後の別れを告げる。礼文島ともお別れである。


その後、千歳で羽田行きと名古屋行きの便に分かれ解散する。2泊3日で利尻島一周マラソンと利尻山登頂というハードな日程だったが、全員無事に行ってくることができて一安心する。当初は悪天候だったが、最後はこれ以上ないというくらいの好天気となり、まさに奇跡のような山ラン旅だった。

参考1.今回のコースマップ


参考2.今回の高低図

2017利尻島一周悠遊覧人Gツアー:2日目完走パーティー編

2017-06-08 19:12:48 | いろいろ
温泉でゆっくりした後、まだ15時過ぎなので一旦宿に帰る。完走パーティーは16時半なので、みんな揃ったところで再び宿の人に送ってもらい、ゴール地点のパーティー会場に向かった。

パーティーの食事は、ビール、摘み、フルーツなどだ。


完走を記念しての乾杯を行った後、表彰式が始まった。我々のメンバーのKさんは、初出場ながら女子総合で、素晴らしいタイムで入賞だった。表彰状と賞品を受け取り、仲間内でも大いに賞賛の的となった。


男子女子の入賞者たちは、壇上でゲストランナーの田中陽希さんと共に記念撮影。


Kさんは、その後の年代別でも表彰を受け、田中陽希さんから大きな賞品を貰っていた。まことに羨ましいかぎりだ。


また、利尻島一周悠遊覧人Gを10回完走した知り合いのHさんも表彰を受ける。これも、凄い事だ。


遠い北海道の利尻島まで来たら、そんなに知っている人はいないのかと思っていたが、やはりウルトラランナーは、何処にでも出かけているようだ。何人かの顔見知りのランナーを見つけ、一緒に記念写真を撮る。




後半は、ゲストランナーの田中陽希さんのスピーチが行われた。陽希さんは、来年早々、百名山、二百名山、三百名山の全ての山を一筆書きで回る旅に出るという。つまり三百座を1年半くらいかけて全て登るというのだから、今までよりもはるかに厳しい山旅になることは間違いない。しかし、映像を通じて日本の山々の素晴らしさを我々に伝えてくれるのではないかと大いに期待したい。


こんな間近で陽希さんと会える機会はないので、さっそくTシャツにサインや記念写真を撮る。女性陣も、一緒に写真を撮れて大喜びだ。


18:30。完走パーティーが終わり、外に出ると、まだまだ明るかった。全員完走の記念写真を撮る。


宿に戻ると、宿の前からも利尻山がくっきり見えていた。夕陽が当たり、山は赤く染まっている。翌日の天気も、間違いなく快晴だろう。




完走パーティーの食事だけでは、やはり足らない。宿の夕食も、海の幸満載でほぼ完食する。


さて、翌日は利尻山登山の予定である。ウルトラマラソンの翌日、登山というのもかなり無理なスケジュールなのだが、みんな登る気満々だ。しかも、14:30の飛行機に乗る為、13時までには下山しなければならない。起床は、2:30という事で、この日も早々に就寝した。

「2017利尻島一周悠遊覧人Gツアー:3日目利尻山登山編」に続く。

2017利尻島一周悠遊覧人Gツアー:2日目マラソン編

2017-06-07 18:20:57 | マラソン
4時半頃起床し、宿のおにぎり朝食を頂き、スタート会場に向かう。宿の車で送ってもらうと数分の距離である。前日のフェリー欠航の影響で、スタート地点に集まったのは150人程度と寂しい。足止めを食らったのは400名もおり、大会史上初めての事だという。それでも、この日のフェリーの出航が決まり、午前中の10時スタートに間に合えば、大会に参加して16時までにゴールすれば完走と認めることになったそうだ。利尻島一周悠遊覧人Gのコースは、約53.7キロあり、6時間で走ることは健脚でなければキツイ。それでも、日本の最北端まで来て引き返すのもツライ。参加者の走りたい気持ちが、私にも十分伝わってきた。

我々のメンバーは、無事会場に到着し、会場内でスタート時間を待つ。


会場の外に出ると、気温はかなり低い。雨が降っていないだけでありがたい。スタート地点には、地元利尻高校の生徒たちも大勢集まっている。高校生たちは、学校行事の一環でこの大会に参加することになっているようだ。


5:57。スタートラインに並ぶ。人数が少ないので、いきなり前のほうに入ってしまった。先導のパトカーも前に止まっている。


6:00。スタートする。利尻島鴛泊から反時計回りに利尻島を一周し、再び鴛泊に戻ってくるコースである。


6:29。最初のエイドに到着する。まだ、4.6キロくらいだ。


海岸の向こうには、うっすらと礼文島の島影が見える。


6:32。5キロ地点を通過する。


この方向には、利尻山が見えるはずなのだが、雲に覆われ全くその姿を確認できない。


7:02。ミルピス商店前を通過する。


7:08。10キロ地点を通過する。少し雲が切れ始めている。


消防署の前には、トトロ、プーさん、ワンピース、鬼太郎などのキャラクターがランナーを見送っている。


利尻山にかかっていた雲がだいぶとれてきた。


8:04。人面岩の近くまで来た。注連縄が掛かっている岩で、斜め上を見上げている人の横顔に見える。


こちらは寝熊の岩。確かに寝そべっている熊に見える。


更にその横には、北のいつくしま弁天宮がある。


8:22。20キロ地点を通過。


8:27。「麗峰湧水」前を通過する。この湧水は、利尻山に降った雨水や雪解け水が山体を浸透して、30年余りの長い年月を経て湧き出しているといわれている。


仙法志御崎まで来ると、海岸まで流出した溶岩流の奇岩が点在しており、独特の景観を表している。


9:05。仙法志埼灯台が見えてきた。ここが、利尻島の最南端となる。コースのほぼ半分くらいの地点だ。


9:34。南浜湿原に到着する。この湿原はミズゴケの発達した島最大の高層湿原だ。低地にありながらの高層湿原は国内にはあまり例を見ない大変貴重な場所だという。


9:41。30キロ地点を通過。


9:54。オタトマリ沼に着いた。この沼は1976年以来、石屋製菓の「白い恋人」のパッケージに採用されている。


利尻島で最も賑わう観光地といえば、このオタトマリ沼だと言われているが、曇り空で寒い日なので観光客はほとんどいない。ランナーも、ほとんど素通りしていくが、一応沼の近くまで立ち寄ってみる。残念ながら、ここからは利尻山が全く見えなかった。


11:17。40キロ地点を通過。


11:37。42.195キロ地点を通過。やっとフルマラソンの距離まで来た。だんだんペースが落ちてきているのがわかる。5月中旬頃のトレラン以来、ほとんど走っていなかったので、大分足取りが重くなっていたようだ。


12:33。野塚展望台まで来ると、雲の切れ間から利尻山が少し見えていた。


ペシ岬が前方に見えてきた。残り5キロくらいだ。


鴛泊フェリーターミナルから、ちょうどフェリーが出航していった。


13:09。ペシ岬前を通過する。


13:20。小学生の女の子と手を繋いで無事ゴール。写真は、ゴール後振り返って写したものだ。


他のメンバーたちもほとんどゴールしており、送迎バスで既に温泉に向かっていたようなので、軽く食事をしたあと次のバスに乗って温泉に向かった。

「2017利尻島一周悠遊覧人Gツアー:2日目完走パーティー編」に続く。

2017利尻島一周悠遊覧人Gツアー:1日目

2017-06-06 22:39:54 | 観光
日本百名山の利尻山の麓を一周するマラソン大会が、毎年利尻島で行われている。今年で17回になるそうだ。以前から、ラン友からの情報でいい大会だと聞いていたので今年こそは行ってみようと思い、3日~5日にかけて7人のメンバーで北海道の利尻島に行ってきた。

5月は、いい天気が続いていたが、6月になってから寒い日が続き、当日の利尻島の天気は最悪だった。千歳空港までは、問題なく飛行機が飛んだが、千歳から利尻の便が飛べるかどうか危うい気象条件だったのだ。2日は、フェリーも飛行機も欠航して、稚内に足止め状態になった人も多かったらしい。そして、3日もフェリーは全便欠航となり、唯一飛行機だけが利尻に向けて飛び立った。飛んだとはいえ、視界不良の場合は、そのまま千歳に引き返すこともあるという条件付きのフライトだ。利尻島近くになると厚い雲に覆われ、引き返すことになるのではと不安が大きくなってきていたが、厚い雲を抜けると海面が見えてきて滑走路が目に入ってきた。そして、利尻空港に無事着陸すると、機内では大きな拍手が上がっていた。

タラップを降り機外に出ると、もう冬の世界だ。強風が吹きすさぶ中、走って空港施設に向かった。


空港でレンタカーを借り、まずは島一周のドライブに出かける。まず最初に行ったのが、利尻山登山口の一つである沓形コースの入口となる見返台園地展望台だ。利尻山を展望できる場所である。運がいい事に雲が取れてきて、利尻山がくっきりと見えてきていた。


海側を見ると、まるで皿を被せたような厚い雲が北側方面に移動していた。


雲の切れ間はちょうど沓形港近くにあり、我々がいる辺りは風も雨もなく今後の天気が回復傾向にある事が予感できた。


利尻山の凛々しい姿をはっきり捉えることが出来、幸先良さそうな気分になっていた。


見返台園地展望台から少し戻って、利尻島でしか飲むことができない「ミルピス」という飲み物を売っている「ミルピス商店」に寄っていく。


海で隔絶された利尻島で広まった謎の飲み物「ミルピス」を出して頂く。値段は一本350円となかなかいい値段だ。透明の瓶には利尻山の図柄とともに「最果て自家製・利尻手作り乳酸飲料・ミルピス」と赤字で書かれている。


製造方法は、この店だけの秘密で、牛乳・砂糖・乳酸・クエン酸・香料などが入っているそうだ。飲んでみると、やや酸っぱめだがスッキリした感じで冷たくて飲みやすい味だった。


その後は、オタトマリ沼など寄ってマラソンコースをほぼぐるっと一周して宿に帰る。

18時半から、利尻島一周悠遊覧人Gの前夜祭に参加する。前夜祭では、豊富な食事が出るというので、宿の夕食は頼んでない。会場に着くと、席は半分くらいしか埋まってなかった。この日のフェリーも欠航になっていたので、フェリーでの参加者が参加できず、飛行機で来島したランナーだけしか参加できなかったのだ。そんな状況ながら、大会実行委員長の挨拶から前夜祭が始まった。


まずは、カンパイの掛け声だ。


各テーブルには、ウニやタコの刺身、かまぼこ、焼き物(イカ、ホッケ、ホタテ、鮭カマ)、三平汁、おにぎり、フルーツ、飲み物が並んでいる。


歓迎行事として、利尻富士町の「秀峰翔太鼓愛好会」のメンバーによる太鼓の演奏があった。




前夜祭後半には、利尻町の特産品「利尻昆布」から誕生したゆるキャラ「りしりん」と、利尻山に棲むシマリスで男の子の「りっぷくん」とメスの女の子「りっぷちゃん」という利尻富士町のマスコットキャラクターも登場する。


20:30。前夜祭は終了となり、会場を後にする。


翌日は、「利尻島一周悠遊覧人G」の大会本番である。早朝4時半には起床できるように早めに就寝する。

「2017利尻島一周悠遊覧人Gツアー:2日目マラソン編」に続く。