とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2018オレンジロード花桃鑑賞

2018-03-29 21:32:23 | マラソン
ここ数年、オレンジロードの花桃を見に行っている。だいたい4月上旬の時期に満開となるのだが、今年は3月後半になってから例年以上に暖かいので、ひょっとしたらもう咲いているのかもしれないと思い、ランの練習を兼ねて見に行ってきた。

まずは、細江公園まで車で行き、駐車場に車を止めてから走り出す。細江国民宿舎前の桜は、満開である。


オレンジロードには3ヶ所程、群生している場所がある。4キロほど進むと、最初の花桃の群生が見えてきた。予想通り満開でまさにピッタリの状況だった。




反対側にあるユキヤナギは、もう緑の葉が出てきている。


下の方に見える沢沿いの花桃も満開だ。


さらに1キロほど行ったところが、オレンジロード最大の花桃群生地だ。




ピンクだけをアップで。


白とピンクが入り混じったアップ。


振り返ってもう1枚。


下方の山の斜面も一面花桃の園だ。


住宅の周りもキレイだ。


浜名湖を遠望する。手前の小学校の桜は満開。プリンス岬や東名高速道路も見える。


3番目のポイントは2本だけだが、ここも見頃である。


8.5キロほどで引佐峠だ。休憩所とトイレがある細江奥浜名湖展望公園の桜もいい。お花見を楽しんでいる人たちがいた。




赤い花桃は目に鮮やかだ。


花びらと筒の部分が同じ黄色のスイセン


薄紫のハナニラ。


道路下にあるみかん畑にも花桃が植わっている。


黄色い花はレンギョウか。


引佐峠から1.5キロほど下ったところで10キロとなり、引き返す。今まで見たところをもう一度眺めながら細江国民宿舎まで戻ってきた。


満開の桜の下まで行けば駐車場だ。


車に戻るとちょうどお昼となった。距離にして20キロを走り、いい練習にもなった。それにしても、昨年と比べると1週間以上も早い開花状況だ。今年は例年以上に気温が高い。4月上旬で桜も花桃ももう終わりだろう。

春の湖西連峰ハイキング

2018-03-28 22:46:45 | 山登り
Yさんのお誘いで仲良し女性3人組の仲間に加えてもらい、春の湖西連峰ハイキングに出かけてきた。湖西連峰は、今までに何度も登った事のある山々だったが、春真っ盛りの頃に登ったのは初めてだ。この時期は、いろんな花が咲きだしており、今まで知らなかった春の湖西連峰の魅力を大いに味わうことが出来た。

9:26。まずは、二川駅から出発する。駅から少し歩いただけですぐに急登が始まる。3月下旬としては、異常に高い気温となり、すぐに汗ばんできた。最初に着ていた長袖Tシャツはすぐに脱いで、半袖Tシャツだけで登る。歩きだして30分ほどで松明峠だ。




更に20分ほど進むと、展望がいい場所から山の斜面を眺めると、山桜があちらこちらで満開となっている。


登山道沿いには、いろんな花の群生地があり、平日ながら多くの登山者が花を愛でるために歩いていた。まず、見かけたのがキバナスミレだ。




そしてカタクリの群落。数日前、万葉の森公園で見かけたカタクリの群落など問題にならないくらい密集している。こんなにもカタクリが群生してるなんて、まったく知らなかった。




カタクリ群落前で、ハイチーズ。


次に出てきたのは、ミツバツツジだ。


こちらは、ツバキ。花びらが落ちてしまった木が多かったが、ここは目が覚めるくらいの赤いツバキの花が咲き誇っている。


11:20。神石山324mに到着する。




11:32。雨宿り岩前まで来る。


雨宿り岩の裏側に回ると、岩の隙間を通り抜けることができるというので、みんなで通り抜けてみる。


雨宿り岩のてっぺんまで登って、湖西連峰の山並みを眺める。


11:46。通称パラダイスという場所まで来た。浜名湖などの展望がよく、涼しい風が通り抜け、まさに楽園という名にふさわしい場所だ。


ミツバツツジが辺り一面に咲きだしている場所を通り抜ける。




これだけ見事なミツバツツジが山の中でみられるなんて凄い。


12:02。大岩までやってきた。


12時を回りお腹がすいてきた。Yさん、Nさん、Mさんがそれぞれ持ち寄ってきてくれた食料でランチタイムだ。


今日は、女性陣のおもてなしにしっかり甘えることにした。


12:55。ランチタイムを終え、大岩の裏側の斜面を上がって行く。


その先もミツバツツジの林が続いている。


冷たい水が流れ落ちている。


梅田峠からは、アスモの工場がよく見える。


絶妙のバランスで岩と岩が積み重なっている。


14:10。新池の公園まで下りてきた。桜は満開だ。親子たちがお花見会をやっていた。


その後、Yさんの家で休憩させてもらい解散。あとは、新所原駅からJRに乗って帰路についた。湖西連峰は、低山ばかりなので秋から冬にかけてしかほとんど行ったことがなかったが、春は花の山であることを改めて認識させられた。いい時期にハイキングを楽しめ、地元の人たちが愛してやまない山々だということが良く分かった。

参考1.今回のコースマップ


参考2.今回の高低図

2018藤原岳:後半

2018-03-27 22:07:25 | 山登り
避難小屋に荷物を置いて、まず天狗岩に行ってみる事にした。藤原岳の頂上周辺は、特有の準平原だ。地質学的には石灰岩地帯特有のドリーネが点在するカルスト地形で「石灰石の山」や「化石の山」と呼ばれている。平原の所々に石灰岩がニョキニョキと飛び出している様は、不思議な光景だ。


後方に見えるピークが藤原岳山頂だ。


雪渓がところどころに現れてきた。数日前までは、かなりの雪が積もっていたようだが、ここ両日の暖かい日が続いたせいか一気に溶けてしまったようだ。


天狗岩近くまで行くと結構雪が残っている。


13:10。天狗岩1165mに到着する。


天狗岩から見る藤原岳の姿は、なかなかいい。


天狗岩で早速記念撮影する。


再び雪渓を渡り、元に戻る。


石灰石の庭を通り抜け、避難小屋に戻る。


今度は、避難小屋から藤原岳山頂を目指して15分ほどで一気に登る。山頂から、先ほどまでいた天狗岩が見える。


藤原岳山頂1140mで記念撮影。


山頂周辺も大勢の登山者で賑わっている。


山頂から避難小屋へ下って行く。


避難小屋に戻り荷物を背負うと、いよいよ下山だ。


フクジュソウ以外に見つけたのは、ネコノメソウ。


下山時は、雪解け後の泥濘が多いので滑りやすく慎重に進む。


バイケイソウが芽を出し始めていた。


ここまで下りてくると泥濘もなくなってきた。


14:55。八合目に到着する。ここは裏登山道と表登山道との分岐である。ここから表登山道を通って下山していく。


表登山道は、樹林帯の中をずっと歩いていくので、景色はあまり期待できない。


15:20。五合目を通過。


馬酔木(アセビ)の花が咲きだしている。


16:14。神武神社に到着する。


16:16。表登山道入り口にある休憩所。トイレもあり、立派な休憩所だ。


10分ほど車道をしばらく歩くと、車を止めた観光駐車場だ。


駐車場に戻ると残っている車は僅かで、我々の車を含めて10台もなかった。その後は、帰り道の途中にある“阿下喜温泉あじさいの里”に寄って汗を流してから帰路につく。数日前に大雪が降ったこともあり、山頂はかなり寒いのではと思っていたが、急激に気温が上昇してあっという間に雪解けが進み、思ったより楽ちん登山となってよかった。しかも、お目当てのフクジュソウが咲き誇っている様子を十分見る事が出来たのはラッキーだった。この時期の藤原岳が混むのは、それだけの価値があるから仕方がない。

参考1.今回のコースマップ


参考2.今回の高低図

2018藤原岳:前半

2018-03-26 20:59:51 | 山登り
3月最後の日曜日、花の百名山として有名な三重県の藤原岳に登ってきた。藤原岳は、一年を通じて花が楽しめる自然の宝庫だが、特にこの時期は、春を告げる花のフクジュソウが一面に咲き誇る山として人気の山である。もちろん今回は、フクジュソウを見る事が一番の目的だ。

参加者はあっちこっちからメンバーが集まり、総勢12名で登ることになった。9時頃、西藤原小学校前の観光駐車場に集合する。ちょっと時間が遅いので駐車場の込み具合が心配だったが、現地に着いてみると予想通りほぼ満車であった。まさに最適の時期なので、凄い登山者の数だ。何とか空きスペースを見つけ駐車場の端に車を止める。我々がほとんど最後位で、入り口には満車を知らせるコーンが立てられたくらいだ。

9:10。支度をして、駐車場入り口前に集合する。


藤原岳の登山道は、表と裏があるが、まず裏登山道から行くことにした。裏登山道の入り口にあるのは平安時代に聖宝寺の守護神として建立された鳴谷神社だ。


鳴谷神社の境内には、狛犬ならぬ狛猿が鎮座している。2対の狛猿は、オス猿とメス猿だ。こちらは赤ちゃんを抱えているのでメス猿である。この神のお仕えの神猿を「マサル」といって「魔が去る」とか「勝る」と崇敬しているそうだ。


まずは、神社に参拝して山の安全を祈る。


神社の奥にある石段を上がって行く。ここから聖宝寺(裏)登山道だ。


石段が終わると、養魚池の前に出てきた。


聖宝寺の入り口にあるトイレに寄って行く。聖宝寺は、日本庭園が美しい禅寺で、秋は紅葉の名所でも知られるという。いろいろ見るとこも多いらしいが、今回は藤原岳登山が目的なので境内には入らず、そのまま先を急ぐ。


砂防ダム前の急階段を上がって行く。


ダム内部は、崩落が激しいガレ場だ。


細い流れの滝が幾つも見られる。全部雪解け水が流れ落ちているのだろう。


10:01。二合目を通過する。


前の方にも登山者の列が続いている。


10:25。四合目を通過する。


10:47。六合目でおやつ休憩だ。


11:16。八合目を通過。ここは、表登山道と裏登山道の合流地点となる。


ついにフクジュソウが出てきた。


丸太橋を恐々渡って行く。


あちらこちらにフクジュソウが見られるようになってきた。


フクジュソウは、藤原岳では例年2月末~4月下旬まで、8~9合目付近で多く見られるらしい。石灰岩地帯の落葉広葉樹林を好む多年草で、名前が縁起よく花がきれいなことから、持ち去られることが多く減少しているという。これ以上減ることがないよう、守って行きたい花だ。天気のいい日しか咲かないという事で、曇りの日は花が開かないのだ。ちょうど天気がいい日だったので、じっくり見られて良かった。




みんなカメラを取り出し、撮影に夢中だ。


日が当たっているので、花びらがツヤツヤと輝いているかのようだ。




12時ちょっと前に避難小屋前に到着する。朝も早く、だいぶお腹が減っていたので昼食休憩とする。


避難小屋前にあるトイレは、登山者が多いので順番待ちだった。


昼食休憩後、天狗岩まで行ってから藤原岳山頂を目指すことにした。

「2018藤原岳:後半」に続く。

近所をお花見ラン

2018-03-24 17:53:20 | マラソン
昨日あたりから急に暖かくなり、桜の開花が急速に進んでいるという事で、今日は朝から近所の桜並木の状態を見ようとランニングで出かけた。

家を出て数百m先にある公民館の前の桜は見頃だ。


いつも走る馬込川の堤防に出る。


堤防沿いには大体桜並木がある。1週間前は蕾だったのに、もう八分咲くらいか。


反対岸はもう満開か。


スイセンも見事だ。一列に群生している。


有玉の方まで来た。この辺りも八分咲くらい。


二俣街道で折り返し、有玉緑地に入る。この辺りはほぼ満開だ。




日当たりがいい場所なのか、完全に見頃だ。近くには、大勢の人が散歩に出かけてきていた。


畑のユキヤナギも満開。


白鷺が川面を飛んでいる。


浜北区に入ると、馬込川に合流する御陣屋川沿いに向かう。


御陣屋川の桜堤は、この辺りでは有名な桜の名所だ。明日辺りは、お花見で賑わいそうだ。




平口のお不動山まで来た。枝垂れが見事だ。


万葉の森公園の枝垂れ桜前では、観光ガイドが何やら解説中だった。


カタクリも咲き出している。




不動寺に下りていくと、ミツバツツジと桜の共演だ。


不動寺境内には、約50本のミツバツツジが自生しており、淡紫色の花が見事に咲く。静岡県の花の名所180選にも選ばれており、桜と同時期に見られるというのが素晴らしい。




不動寺の赤門の下まで来た。


近くの民家にあるシモクレンと山桜の共演もいい。


1本の木にピンクと白の梅の花が咲く「紅白(こうはく)咲き分け梅」も咲いている。


ぐるっと回ってきて我が家の畑にも寄って行く。梅と椿が今年はきれいに咲きだした。


寒くて全然育っていなかった菜の花もこのところの気温の上昇で、なんとか見られる状態になってきた。


ノースポールとネモフィラもやっと咲きだした。




そしてチューリップもついに花が咲きだした。去年咲いて残った球根を植えたのでちょっと小さめだが、何とか全部咲いて欲しいものだ。




あっちこっち写真撮りながら回ってきたら、いつのまにか20キロも走っていた。今日は、暖かくてちょうどいいランニング日和になって良かった。

2018鎌倉マラニック:その3

2018-03-21 07:22:39 | マラソン
長谷寺の境内に入ると、まず目についたのがオレンジ色のミツマタだ。黄色しか見たことがなかったのでビックリ。アカバナミツマタと呼ばれる品種のようだ。


長谷寺のご本尊である十一面観世音菩薩立像は、高さ10メートル18センチで木造の十一面観音像としては国内最大だという。残念ながら、本物の黄金に輝く十一面観世音菩薩立像は撮影禁止なので、観音ミュージアム前の黄金の菩薩と一緒に記念撮影だ。


眺望散策路からは、由比ガ浜が良く見える。


和み地蔵。穏やかな顔をしたかわいい表情のお地蔵様で思わず微笑んでしまうくらい愛らしい。


弁天窟という手掘りの洞窟に入って行く。この洞窟には、弘法大師が修行でこもられ縁起の良い洞窟とも言われている。


弁天窟に彫られている弁財天は、出世弁財天と呼ばれ、多くの人々から信仰を集めている。出世したい人は参拝したほうがいい。洞窟の中は暗く天井も低いので通りぬける時は注意が必要だ。


ツツジもきれいに咲いている。


13:37。長谷寺の赤く大きな提灯で印象的な山門前で記念撮影。


次に向かったのが、鎌倉のシンボルとも言っていい高徳院の鎌倉大仏だ。建立当初は、金箔が施され、高さ40mもの巨大な大仏殿に鎮座されていたらしいが、1495年(明応4年)の「明応の大地震」による津波で流され、以後、鎌倉大仏は露坐(ろざ)となった。


拝観料20円で、大仏の後ろから細い通路を通って胎内めぐりをすることができる。だが、人がぐるっと列を作り時間がかかりそうなので胎内めぐりはあきらめる。


横から見ると大仏様は猫背だ。人と比べるとあまりにも大きいので、参拝者と目を合わせる為に下を向いているのだ。


高さ13メートル(台座共)、総重量122トンの鎌倉大仏は、国宝に指定され日本三大仏の一つである。


トンネル手前の石段を登って行くと葛原岡・大仏ハイキングコースだ。


石段が終わっても長い階段が続く。


両側が崖になった尾根道を進む。


14:30。銭洗弁財天に到着する。


銭洗弁財天宇賀福神社は、お金を洗うと何倍にも増えて戻ってくるといわれる霊水「銭洗水」が湧く神社だ。早速ざるの中に硬貨を入れて洗ってみる。


銭洗水は境内の洞窟(奥宮)で湧きだし、ご利益にあずかろうと多くの参拝客が訪れている。


14:44。葛原岡神社は、恋が叶う、良縁に恵まれると人気のパワースポットだ。


縁結び石。縁結びの利益があり、良縁に恵まれるとされ、「男石」「女石」がある。社務所で縁結びのお守りを授かると赤い糸のついた五円玉が頂けるので、それを自分の手で縁結び石のしめ縄にしっかりと結びつけるといいそうだ。


葛原岡神社は後醍醐天皇の忠臣として鎌倉幕府倒幕に活躍した日野俊基(ひのとしもと)卿をお祀りしている神社だ。


14:58。鎌倉五山第四位にあたる浄智寺に到着する。かつては大いに栄えたお寺だが、現在は方丈など一部の建物を残すのみで、他の近隣の禅寺に比べると静寂に包まれ緑豊かなところが魅力のお寺だ。


苔むした庭も静寂を誘う。


浄智寺裏山のやぐら内に置かれた「布袋尊」は、鎌倉・江の島七福神の一つで、お腹を撫でると元気がもらえるのだという。みんなが撫でるのでお腹が黒くなっている。


15:16。最後に寄ったのは、江戸時代“縁切寺”としての役割を果たしていた東慶寺だ。縁切寺とは、夫との離婚を望む女性が駆けこみ、そこで2〜3年の修行を積むと、離婚を成立させることができるというお寺のこと。夫と離婚したい女性はこのお寺で、髪を切ってお経を読み、和裁などを行って修行に耐えたという。


東慶寺の桜も見頃となっていた。


東慶寺から北鎌倉駅前を抜け大船駅近くまで走る。16時過ぎに大船駅前の銭湯“ひばり湯”に到着して汗を流す。銭湯から出たところで最後の記念撮影だ。この銭湯はランナーステーションになっていて、ランナーが多く利用しているようだ。


17時過ぎ、大船駅前の居酒屋で懇親会だ。風呂上がりの一杯はやっぱりおいしい。


2時間ほど懇親会で飲んだり食べたりして解散となった。遠くは秋田からわざわざ来てくれた方もいて、鎌倉を一日楽しんでもらえることが出来たようだ。天気は快晴とはいえないまでも、時折晴れ間も見え、マラニックとしては絶好の日和となり順調に終えることができて良かった。

参考1.今回のコースマップ


参考2.今回の高低図(江ノ電でワープした1.9キロを除くと走行距離は20.1キロ)

2018鎌倉マラニック:その2

2018-03-20 18:31:09 | マラソン
大平山から15分ほど進むと横浜市内に一旦入る。見晴らしのいい広場に出ると“横浜市内最高地点159.4m”という場所に出た。一日のうちに鎌倉市と横浜市の最高地点を踏破したようだ。


瑞泉寺方面への分岐から一気に山を下って行く。


10:54。瑞泉寺の境内に入る。


苔むした石段がいい感じだ。


山門には、鎌倉を愛した俳人の高浜虚子の俳句が掲げられている。瑞泉寺は、鎌倉随一の花の寺、紅葉の名所としても知られている。


こちらは、室町時代初期数々の庭園を作り上げた夢想国師が裏山の岩盤を削って手がけた石の庭園だ。鎌倉期唯一の庭園として国の名勝にも指定されている。


吉田松陰が、1854年(安政元年)、下田で密航を企てる直前に瑞泉寺の住職に会いに来たことを記した石碑。


瑞泉寺境内をぐるっと回っての帰り道。苔むした石段を滑らないようにそっと下りる。


11:18。鎌倉宮までやってきた。鎌倉宮祭神の護良親王は、「建武の新政」を行なった後醍醐天皇の皇子で。鎌倉宮は、1869年(明治2年)、明治天皇によって護良親王を祀るために建てられた。長い歴史において、この鎌倉宮が唯一「天皇自らが創建」した神社だという。


鎌倉宮の境内には「厄割り石」と呼ばれる石がある。拝殿の前に置かれてある「かわらけ」(有料)に息を吹きかけて身体の中の悪いものを移し、そのかわらけを地面に埋め込まれた「厄払い石」に投げて割る。かわらけが割れることで厄払いになるといわれている。


さっそく、かわらけを投げて厄を払う。


次は、鶴岡八幡宮まで行く予定だったが、その途中に源頼朝の墓があるという事で立ち寄ることにした。鎌倉に詳しいHさんが、鎌倉に来たらまず頼朝の墓に寄らねばと言われたからだ。


鎌倉に来られたことを感謝して、石塔の前でそっと手を合わせる。


11:42。鶴岡八幡宮に到着する。


桜の木の下に着物姿の若い女性達がいたので、ちょっと撮らせてもらう。桜と着物が揃うと春らしい。


境内を進んでいく。


2010年(平成22年)3月10日未明に倒れてしまった鶴岡八幡宮の大銀杏は、根元から4メートルの高さで幹が切り離され、植わっていた場所から少し横に移植されている。もともと植わっていた場所には、残った根から若木が出てくるように処置が施され、すくすくと成長している。


お宮に上がる石段の途中には、なぜか3匹のワンちゃんが繋がれていた。推測だが、ペットを連れてのお宮の参拝はダメなので飼い主が繋いでおいたのかもしれない。


さすがに鎌倉一番の名所なので、お宮参りも大変だ。警備員の指示のもと順路に従って進んでいく。


お昼近くともなり、帰り道も参道を埋め尽くすほどの人込みだ。


鶴岡八幡宮前のそば屋で昼食をしたのち、鳩サブレーの豊島屋本店前を通って行く。お土産に買っていきたいが、荷物になるので見るだけだ(帰りの大船駅前でも買えるから)。


鎌倉駅周辺の小町通りは食べ歩きグルメ・スイーツの宝庫だ。鎌倉にしかないお店や鎌倉店限定のスイーツ等、テレビなどで取り上げられる人気店が多い。


12:43。江ノ電の鎌倉駅に到着する。


鎌倉駅から長谷駅まで江ノ電でワープだ。


13:01。長谷寺に到着する。長谷駅を降りてからは人込みをかき分けるように進む。拝観のチケットを購入するのも順番待ちである。


「2018鎌倉マラニック:その3」に続く。

2018鎌倉マラニック:その1

2018-03-19 22:23:07 | マラソン
何度か鎌倉に行ったことがあるのだが、山と海に囲まれた自然豊かな場所に歴史を感じさせてくれる寺院や建造物が凝縮され、比較的簡単に行きやすいところが気に入ってしまっていた。こんないい場所を、もっといろんな人にも紹介したいと思い、何年も前から温めていた企画をやっと実現した。

どんなコースを行くかというと、鎌倉北部の外周を巡る天園ハイキングコース(鎌倉アルプスとも呼ばれ北鎌倉の建長寺から瑞泉寺など二階堂方面の寺々をつなぎ、起伏が大きく歩きごたえがあり全長約4キロ)と葛原岡・大仏ハイキングコース(全長約3キロで鎌倉大仏、銭洗弁財天、葛原岡神社、浄智寺と鎌倉を代表する多くの観光スポットをつなぐ)があり。鎌倉駅から長谷駅までは江ノ電に乗って移動し、1日で鎌倉のいいとこをすべて回ってしまおうという企画である。

8:45。北鎌倉駅に集合という事で、全部で13名のラン友が集まった。まずは、すぐ隣にある円覚寺前でスタート前の集合写真を撮る。ここからマラニックのスタートだ。


まずは山門を目指す。鎌倉五山第二位の円覚寺は、鎌倉幕府八代執権・北条時宗が弘安五年(1282)に創建した臨済宗・円覚寺派総本山である。さすがに歴史ある寺だけに山門も凄い。


山門を通り抜け境内に入って行く。


円覚寺仏殿の丈六の釈迦如来坐像像は、廬舎那仏ともいわれ、頭の部分だけが鎌倉時代に作られたものだ。脇侍は、梵天立像と帝釈天立像で、南北朝期のものだという。


円覚寺仏殿の天井にある白龍図。文化勲章受章者前田青邨監修、守屋多々志揮毫の白雲の図。龍の爪は三本で描かれている。


選仏場にある南北朝時代の薬師如来像。右にあるのは大慈大悲観世音菩薩像。


妙香池にある「虎頭岩」。池の上に左側面を見せた虎がいるらしいのだが、どこが虎の頭なのか良く分からない。


円覚寺を出ると入り口で猫が気持ちよさそうに寝ころんでいた。


横須賀線の線路わきを、次の目的地円覚寺に向かって走って行く。


9:15。建長寺前に到着する。ちょっと走っただけで暑くなり、上着を一枚脱ぐ。


建長寺は、鎌倉五山第一位の臨済宗・建長寺派の大本山だ。北条時頼が、建長五年(1253)に宗から来日していた高僧・蘭渓道隆を招いて建立したわが国最初の禅寺である。総門の「巨福山」(こふくさん)の額は、第十世一山一寧(いっさんいちねい)の筆で、「巨」の字に点が加えられ、百貫の価をそえたものといい、この点は「百貫点」と呼ばれている。


拝観料を払って中に入る。建長寺の奥は天園ハイキングコースに繋がっているのだが、ハイキングだけの人も拝観料を払わないといけない。


建長寺の山門(三門)は、1775年(安永4年)、二百一世万拙碩誼(ばんせつせきぎ)によって再建されたもので、三間二重門としては東日本最大の規模を誇るそうだ。楼上には、釈迦如来・五百羅漢・十六羅漢が安置され、その下を通ると心が清浄になるといわれている。


薄ピンクの花が咲きだしている。すぐ隣にある建物は、鎌倉学園(中学校、高校)だ。


おなじみ、体の中で痛むところや具合のよくないところをなでると神通力で治癒してくれるとされているおびんづる様。


仏殿に安置されているのが本尊の地蔵菩薩坐像。像高2.4メートルの存在感のある仏像だ。


オリジナルの『釈迦苦行像』はパキスタンのラホール国立美術館に所蔵されている。日本の建長寺で見られるのはパキスタン政府から贈られた苦行像のレプリカだ。それにしてもすさまじい苦行をしたものだ。


建長寺法堂の雲龍図。平成15年、建長寺創建750年記念事業の一環として、十二所の画家小泉淳作氏によって描かれた。円覚寺の龍は三爪だが、建長寺の龍は五爪だ。日本の龍の爪は普通三本で描かれる。中国では「五爪の龍」は天子の象徴とされてきた。そのため属国であった朝鮮半島では「四爪の龍」しか許されず、さらに日本には「三爪の龍」が伝えられたといわれている。しかし、小泉淳作の描いた建長寺の雲龍図は、なぜか「五爪の龍」となっている。


建長寺境内の電線を這うリス。


変わったオブジェがあった。虫塚と書いてあった。これは、昆虫好きの解剖学者、養老孟司が発案、隈研吾が設計したものだ。標本にしてきた昆虫を供養し、訪れる人にも生命の大切さを意識してもらう慰霊碑だという。


金網が螺旋状にゾウムシのオブジェを囲んでいる。


これより半僧坊の入り口だ。


石段をぐんぐん登って行く。


参道石段には大小12体の鉄製の天狗像が置かれている。




それにしても長い石段だった。全部で245段もあるらしい。


富士見台で富士山をバックに記念写真。どこに富士山があるのかと思うが、雲のなかから僅かに雪を被った富士山の頭だけ見えているのだ。


半僧坊からは、鎌倉市内と相模湾が良く見える。


半僧坊から天園ハイキングコースに入って行く。岩がごつごつと飛び出している登山道を進むと大平山159.2mの山頂だ。鎌倉市の最高峰である。


「2018鎌倉マラニック:その2」に続く。

2018神戸ええとこマラニック:後半

2018-03-15 18:54:55 | マラソン
須磨海浜公園を出て山陽本線の開かずの踏切をやっと抜けると綱敷天満宮だ。菅原道真が京都から大宰府に配流の折に船が難破し、ここ高塚の浜に漂着した。その時、地元の人たちが船の綱を円座に敷いて迎えたという故事により、社殿が造営され綱敷天満宮といわれるようになったという。


綱敷天満宮には多くの縁起物がある。まずこれは、願いをかなえる「なすの腰かけ」だ。「なす」の花は一つの無駄もなく実を結び、また「成す」と語呂が同じ処より努力はむくわれ願いが叶えられるという縁起をふくむことから、願いを込めて「なす」に腰かければどんな願いも叶えられるという。


道真公がお休みになられたとされる漁網の円座を模した縁起物「綱敷の円座」。


~波乗り祈願像~サーフボードを持たれた道真公。「波乗り祈願」とは、成功を収めるために、うまく時流の波に乗ることを祈願するものらしい。綱敷天満宮の近くには、古くから風光明媚な景勝地として親しまれている須磨の浦があり、夏ともなれば、須磨海岸には、多くの若者や家族が訪れ賑わう。そこで、須磨の海でサーフボードを抱える幼少時代の菅原道真公をモチーフに制作建立したとの事だ。まさか、本当に道真公がサーフボードをしていたわけではあるまいに。


菅公母子像(菅原道真公の母君に抱かれる像)。


サーフボード型の石畳がある波乗り坂を抜けて綱敷天満宮を後にする。そこから、山側に向かって坂を上っていくと須磨寺だ。正式名は上野山福祥寺であるが、古くから「須磨寺」の通称で親しまれている。「源平ゆかりの古刹」として全国的に知られており、源平の浪漫を偲んで訪れる人が数多いという。広い境内のあちこちに句碑・歌碑が点在し、平敦盛遺愛の青葉の笛や弁慶の鐘、さらに敦盛首塚や義経腰掛の松など、多数の史跡がある。

須磨寺の山門前に、「祈りの回廊・亜細亜万神殿」という神殿がありちょっと入ってみると、白い服の女性が音楽に合わせて何やら踊り出していた。何をしているのか良く分からないが、しばらく見学していく。




亜細亜万神殿というのは、どうもネパールのお寺とアジアの石像の回廊らしい。何でも、ネパール大震災復興を記念して建てられたお堂のようだ。それにしても、須磨寺の前に、このような仏像があるというのにはビックリした。


須磨寺の山門を抜け中に入ると、騎馬武者の像が建つ庭に出る。今から八百年前の平敦盛・熊谷直実の一騎討ちの場面を再現した“源平の庭”だ。当時十六歳の無官太夫平敦盛が一の谷の浜辺において、源氏の武将熊谷直実に討たれた話は平家物語の中で最も美しく、最も悲しい物語として古来語り継がれている。


これは須磨寺の宝物館にある青葉の笛である。右の太い笛が青葉の笛で左の細い笛が高麗笛=小枝(さえだ)の笛である。平家物語の記述によれば敦盛公が持っていた横笛をさえだとぞ申しけるとあり小枝(さえだ)の笛が適切な呼び方としている。源平盛衰記でも夜深くまで冴えるということでさえだと呼ばれると記述されているそうだ。


小石人形舎。アートデザイナーの故木島武雄氏が須磨や各地の小石を集めて、自然の造型をそのまま利用して作り上げた珍しい独特の小石人形が展示されている。源平合戦などの情景が、センサーで作動して動き、見る人の心を和ませてくれる。入場無料というのがありがたい。


石の上に顔を載せ、少し手を加えただけでリアルな人形に見えるのだから面白い。


ガラスケースの前に立つと、自動的に幕が上がって小野小町が顔を出す。それにしても、いい具合に形の会う石を選んだものである。


こちらはオモロイ五猿だ。見ザル、言わザル、聞かザル、怒らザル、見てごザル。由来はこんなことが書かれている。
ためにならない態度を見ざる
ためにならない事を言わざる
ためにならない話を聞かざる
ままにならない事を怒らざる
まんまんちゃんは 善い行(おこない)も 悪い行(おこない)も 見て五猿
普通は、「見ざる、聞かざる、言わざる」の三猿であるが五猿というは面白い。猿の頭をなでると手が動いて目を覆ったり耳を塞いだりする。何でも住職がオモロイ物好きという事で、境内にはまだまだオモロイ物がたくさんあった。


敦盛の首を葬ったという「敦盛首塚」。


須磨寺を出て坂を下って行く途中にあるのが、現光寺だ。「源氏物語」の主人公光源氏の住居跡と伝えられ、もとは「源氏寺」といわれていた。境内には松尾芭蕉の三段切の名句「見渡せば 眺むれば見れば 須磨の秋」の碑や正岡子規の句碑がある。


ちょうどお寺の人がいて、中を見学させてくれた。本堂の襖絵には国宝「源氏物語絵巻」の模写や源氏香図が描かれている。


あっちこっち寄っていたらいつの間にか14時近くになっていた。お腹がペコペコになっており、須磨駅前にあるホットドッグのお店まで行く。神戸のヨーコさんお勧めの店だ。店の名前は「コペンハーゲン」、笑顔が素敵で気さくなデンマーク出身のビャーネ・リンボー・ハンセンさんが営むお店で、オリジナリティ溢れたデンマークホットドッグが絶品らしい。№1人気のクリスチャンドッグを頼もうかと思ったが、時間がかかるというのですぐできる“イナバドッグ”を頼む。


須磨駅の待合室で、さっそくホットドッグを頂く。確かに美味しい。こんな美味しいホットドッグがあったのかと目から鱗が落ちるくらいだった。時間があるときにゆっくりしながら味わいたいものだと思った。


この“イナバドッグ”。なんでこんな名前なんだろうと調べたら、この「コペンハーゲン」という店は、日本を代表する音楽ユニット「B'z」にゆかりのあるお店なのだという。ファンの間では超有名な聖地なのらしい。B'zのボーカル稲葉浩志とハンセンさんは親交があり、稲葉浩志に因んだ“イナバドッグ”やギターの松本孝弘に因んだ“まっちゃんドッグ”があるというわけだ。


ホットドッグを食べ終わると、急いで須磨駅から電車に乗って垂水駅までワープする。舞子駅に15時くらいまでにゴールしないとHAT神戸の“なぎさの湯”に16時までに集合できないからだ。

垂水駅から再び海岸に出る。明石海峡大橋がもう目の前である。


この辺りは海水浴場で、夏ともなれば多くの人で賑わいそうな美しい浜である。


明石海峡大橋と淡路島をバックに記念撮影。


大きなガラス貼りの部屋の中では、結婚式が行われていた。この日は、結婚式日和なのだろう。


こちらは孫文記念館。


明石海峡大橋のモニュメント前でマラニック最後の記念撮影だ。電車でワープした分を除くと約24.3キロのマラニックだった。


舞子から電車でHAT神戸に戻る。到着は15:54でギリギリ16時の集合時間に間に合った。


なぎさの湯に入浴後は、いつものように宴会をしてお開きだ。


宴会終了後は、タクシーで新神戸駅まで行くことにしたのだが、タクシーがなかなか捕まらない。2台はすぐ来たが、3台目がなかなか来なくて大分待たされてしまった。先に行ったメンバーはとっくに新幹線に乗ったのだろうと思っていたが、新神戸駅に着くと新幹線が大幅に遅れているとのことで、駅構内は大混雑だった。静岡~浜松間で停電があったことが原因らしい。とりあえず乗れる車両に乗って何とか浜松まで帰ることが出来てホッとする。いろいろな出来事があったが、裏コースも見どころ満載で面白く神戸ええとこマラニックを楽しむことが出来た。

参考1.今回のコースマップ(須磨駅~垂水駅ワープ5.8キロ)


参考2.今回の高低図

2018神戸ええとこマラニック:前半

2018-03-14 22:49:31 | マラソン
昨年から隔年ごとに開催となった神戸ええとこマラニックは、今回で3回目の参加だ。前日泊まった神戸クアハウスを8時過ぎに出て、三宮からポートライナーで市民広場駅まで行く。スタートは、市民広場駅前からだ。まずは、主催者のHさんから注意事項などを聞く。


全員揃ったところでスタート前の集合写真を撮り、9:20にスタートする。


走り出して15分。ポートアイランドのしおさい公園から神戸の街並みを臨む。


海沿いに港町の景色を眺めて行ける絶好のコースだ。神戸マラソンでは、ゴール間近となり、逆向きに走って行く場所となる。


神戸大橋を渡る。


「日本で一番短い国道」174号を通り抜ける。長さがわずか187.1mしかなく2分余りで渡り切ってしまう。


花時計手前辺りで、正規のコースに進むメンバーと裏コースに進むメンバーと別れる。私は、正規のルートを2回走っているので裏ルートで行くことにした。裏ルートは、まずメリケン波止場を回って行く。前日も同じ場所に来たばかりだ。


たまたま波止場で、結婚式を挙げたばかりに新婚さんを見つけ図々しくも一緒に記念写真を撮る。


そのすぐ横には“BE KOBE”のモニュメントがあった。直訳すると「神戸であれ」や「神戸らしく」という事だが、これは、阪神・淡路大震災から20年目の2015年、「人のために力を尽くす」という市民の熱い想いを集めて生まれたメッセージだという。「市民が神戸市民であることを誇りに思う気持ち」を表しているそうだ。


ポートタワーを背にしてさらに進む。


豪華客船“飛鳥Ⅱ”をバックに、ここでも記念写真。


こちらは川崎重工のドック前だ。ちょうど潜水艦が停泊している。


労働基準法には、「労働者に、休憩時間を除き一日について8時間を超えて労働させてはならない」とある。 8時間労働制の本格的な実施を日本に最初にもたらした労働争議が、大正8年(1919)秋に神戸の川崎造船所でおきた。 ハーバーランドの東川崎町1丁目には「8時間労働発祥之地」という碑が建てられている。


神戸市街地の生田神社の氏子地に「一」から「八」までの番号のついた神社があり、生田神社の裔社と呼ばれている。八つの社にはそれぞれ、天照大神(あまてらすおおみかみ)と素戔鳴尊(すさのおのみこと)が検玉を交換して生まれた三柱の女神と五柱の男神が祭られているそうだ。一宮から八宮まであり神功皇后が巡拝された時の順に番号がつけられたといわれているようだ。裏コースでは、その中の七宮神社の前を通る。


中央区から兵庫区に入る。このあたりは平清盛ゆかりの場所という事で、水門に大きな絵が描かれている。


兵庫区は奈良時代より天然の良港として知られ、平安時代には、平清盛によって経ヶ島建設などの大修築工事が行われ、日宋貿易の拠点となった。その後、勘合貿易(明)の中心舞台として国内で第一の港として賑わい、そして明治元年には兵庫港が開港され、今日の神戸港発展の基礎となったという。兵庫区では、「清盛がいなければ現在の兵庫の発展はなかった」と、平清盛を地域のシンボルとしてPRすることを決め、平成17年に清盛像(清盛くん)を入江橋の傍らに設置したとの事だ。浜松には家康くんというゆるキャラがあるが、兵庫では清盛くんなのだと改めて感心した。


兵庫運河は日本最大の運河だ。その中の新川運河の水際には約300メートルにわたる遊歩道が整備され、兵庫運河の歴史がパネルで紹介されている。


新川運河の先にある清盛橋の袂まで行くと、琵琶塚がある。琵琶の形をした古墳を琵琶の名手であった平経正の墓として伝えてきたものだ。


そして、琵琶塚のすぐ隣にあるのが清盛塚である。清盛橋の袂にそびえる十三重の石塔は、平清盛の墓と伝えられてきたが、発掘調査の結果、墳墓ではなく供養塔である事がわかったそうだ。


真光寺の横を通ると、境内にピラミッドのようなものが見えていた。何だろうと近くまで寄って見に行くと、「無縁如来塔」という墓石が積み上げられていた。無縁仏を供養する塔らしく、そっと手を合わせてきた。


真光寺から5分くらい進むと能福寺に出た。境内に入ると、目の前に飛び込んできたのは巨大な大仏だ。いわゆる兵庫大仏と呼ばれている大仏様だ。日本各地には巨大な大仏が存在するが、戦前までは奈良の大仏、鎌倉の大仏とともに、日本三大大仏のひとつとして兵庫大仏が数えられていたようだ。


さっそく大仏様をバックに記念撮影だ。


兵庫大仏からさらに30分ほど走ると、JR新長田駅南側の若松公園内に設置されている“鉄人28号”の巨大モニュメント前に出た。神戸出身の漫画家、横山光輝さんのキャラクター“鉄人28号”を再現したものだ。直立時の設定が18mにも及ぶ巨大なモニュメントだ。みんな、鉄人をまねて両足を踏ん張りポーズを決める。


須磨区に入ると、須磨海浜水族館の横から海浜公園の中を進む。砂浜の中に遊歩道があるのだが、まだ整備工事中なので脇を進んでいく。


須磨の赤灯台(旧和田岬灯台)。現存する鉄骨製の灯台としては日本最古の灯台になるそうだ。


「2018神戸ええとこマラニック:後半」に続く。