とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2019栗駒山ツアー:1日目登米市観光

2019-09-30 20:53:59 | 観光
9月最後の週末は、東北の栗駒山の紅葉を見たくて周辺の観光も併せて2泊3日で妻と娘の3人で出かけてきた。

1日目は、くりこま高原駅からレンタカーを借りて登米市内に向かう。登米市は宮城県の北部に位置し、岩手県と境を接する。市名の読みは登米市(とめし)であるが、市内の登米町は(とよままち)と読むようで、ちょっとややこしい。登米町周辺には明治時代の建造物が多く、「みやぎの明治村」と呼ばれているということで、登米町の明治村を訪ねることにした。

まず、最初に寄ったのが、教育資料館だ。旧登米高等尋常小学校校舎で、1888年に建てられたコの字形をした二階建ての木造建築である。コの字の内側に吹き抜けの片廊下があり、正面玄関上がバルコニーとなっており、国の重要文化財に指定されている。映画のロケ地としても利用されることもあるそうだ。


入り口に貼られたおおきなポスター。


当時の授業風景を人形で展示している。


立派な校長室。


次に寄ったのが、水沢県庁記念館。明治9年に現在の宮城県の県域が成立するまで何度も県の整理統合が行われた。この辺りは、何度も県域が変更された。明治5年水沢県庁舎として落成し明治8年まで使用されたという。


建物の玄関は堂々たる入母屋造の屋根をかけ、破風には狐格子を付した純粋な日本建築となっているが、本棟は、洋風な木造平屋建てとなっており、貴重な日本独自の洋風建築だ。


現在残っているのは、登米区裁判所の前身である「石巻治安裁判所登米出張所」として使用された明治22年当時の資料を元に復元され、裁判所当時の資料を展示した「水沢県庁記念館」として公開されている。


武家屋敷通り。


そのなかでも代表的なのが武家屋敷通りにある旧鈴木邸で「春蘭亭」と呼ばれている。登米町の無料休憩所となっており、趣のある佇まいの建物の中には団子や抹茶が楽しめる甘味処もある。




通りを歩いていくと、「武者隠し」があった。武者隠しとは、敵が攻めてきた時、弓矢や鉄砲をもつ足軽数人が隠れて敵を迎え撃つために、道路に対し各家ごとに玄関部分がのこぎりの刃のようにジグザクに構成されている家並のことだ。


こちらは警察資料館(旧登米警察署庁舎)。明治21年(1888)に金成警察署登米分署から登米警察署に昇格したのに伴い、庁舎新築に着工し翌明治22年に落成。現在、本庁舎と併せて留置場を再現し全国でも珍しい明治の留置場が付設されている。警察関係資料を展示した日本唯一の「警察資料館」だ。


玄関に入ると白バイやパトカーが展示されている。


警察署長室。


警察グッズが展示されている。


すり減った階段。


お巡りさんの靴の底にビョウが打ってあり、土足で乗り降りしていたからこんなにも擦り減ったというわけだ。


留置場。


試しに留置場に入ってみる。やっぱりこの中には入りたくないものだ。


高倉勝子美術館。登米市出身の日本画家、高倉勝子の作品を展示する美術館として、2009(平成21)年に開館。館内には、彼女の広島での被爆体験を描いた「原爆の図」や、河北美術展で文部大臣賞を受賞した「黄衣」など、代表作の他に水墨画も展示している。


最後に寄ったのは、石ノ森章太郎ふるさと記念館だ。漫画家・石ノ森章太郎の出身地である宮城県登米市中田町石森に立地する記念館(マンガミュージアム)で、彼の作品の大ファンである私にとっては、どうしても行きたかった場所である。入り口ではサイボーグ009が迎えてくれる。


ミュージアムの外観。自販機も彼の作品のキャラクターが一面に描かれている。


石ノ森先生とハメ絵で握手。館内は残念ながら撮影禁止だ。


庭園の壁にもサイボーグ009や仮面ライダーの絵が描かれている。




石ノ森章太郎ふるさと記念館から数分歩くと、石ノ森章太郎の生家がある。入場は無料だ。


二階に上がると、石ノ森先生の部屋があり、勉強机がポツンと置かれていた。


少年時代は、この机で一杯漫画を描いて雑誌に投稿していたんだろう。


近くの電気店の前には、サイボーグ003の像。


通りには、仮面ライダーの像、この街は、まさに石ノ森章太郎のふるさとなんだ。


その後、栗駒山山麓のホテルに向かう。

「2019栗駒山ツアー:2日目栗駒山登山」に続く。

2019秋田内陸リゾートカップツアー:3日目乳頭温泉

2019-09-26 19:29:17 | 観光
最終日は、森吉山ゴンドラに乗って森吉山まで登る計画であったが、台風17号が接近しつつあり、強風が予想されるという事でゴンドラが動かないという。昨年秋田に来た時も森吉山は雨で中止したので、これで2回目となってしまった。秋吉山登山は来年にお預けだ。

結局、急遽レンタカーの手配をして、昨年行けなかった乳頭温泉の鶴の湯に行くことにした。角館駅前で8人乗りのワンボックスを何とか借りることが出来た。ただ、帰りの新幹線の時間を考えるとレンタカーを借りていられるのは4時間くらいしかない。

角館から1時間ほどで乳頭温泉の鶴の湯に到着する。鶴の湯は、乳頭温泉の中で最も古い歴史を持ち、秋田藩主の湯治場だった由緒ある温泉だ。今なお警護の武士が詰めた茅葺き屋根の長屋「本陣」が残っている。


温泉に向かう通路の両側には、風情のある客室が並んでいる。人気がありすぎて、ここの予約を取るのは大変だという。日帰り温泉だけでも入ることが出来れば満足だ。


奥にあるのが事務所で、ここで入浴料を払えば、美人の湯「白湯」、子宝の湯「黒湯」、眼っこの湯「中の湯」、打たせ湯「滝の湯」と呼ばれる泉質の異なる湯に入ることが出来る。


お風呂の入り口。女湯と女湯の間にある扉が男湯の入り口だ。


鶴の湯の温泉マップ。中央に混浴露天風呂がある。


混浴露天風呂は、乳白色なので、女性でも入りやすいらしく結構女性客も入ってきていた。東北では最も人気がある乳頭温泉鶴の湯を一通り楽しむことが出来、マラソンの疲れを癒すことができて十分満足できた。そのあとは、田沢湖のたつこ像などを見て無事角館駅に戻りレンタカーを返却。新幹線にも間に合い予定通り帰路に着いた。好天には恵まれなかったが、台風の影響もほとんどなく楽しく旅を終えることが出来て良かった。

2019秋田内陸リゾートカップツアー:2日目50キロ本番

2019-09-25 21:14:56 | マラソン
2日目は、100キロチャレンジマラソンの50キロの部本番である。スタートは10時半なので、朝も割とゆっくりしていられる。こちらは、森吉山山麓にあるホテルの別館だ。本館が満員ということで、我々のグループ8人はこちらに泊まる。他のお客はいないので、貸し切り状態だった。


本館で朝食を取るために歩いていると、秋田犬を散歩に連れている人と出会う。白い秋田犬でおとなしくみんなに可愛がられていた。


朝食を済ませ、ホテルの人にスタート会場まで送ってもらう。スタート地点は阿仁合より南になる比立内だ。北秋田市農村環境改善センターで受付を済ませる。


10時。50キロの部開会式が始まる。


近くにいた設楽悠太のモノマネ芸人「もしか設楽」さんと集合写真を撮る。


スタートゲートに向かう。


スタート10分前。頑張ろうの掛け声のもと、みんなで完走の為の檄を飛ばす。


10:30。50キロの部スタートだ。


15キロ地点に北緯40度の緯線が通っていることから、この大会ではそれを売りにしている。世界では、スペイン、ギリシャ、イタリア、ウズベキスタン、キルギス、タジキスタン、中国、北朝鮮などが40度線に入っているので、東又は西にどこまでも真っすぐに行けば、これらの国にぶつかるということを考えると面白い。ゲートをくぐったところで写真を撮ってもらう。


30キロあたりのエイドでは、アイスが出た。このアイスは、「ババヘラアイス」と呼ばれ、中年以上の女性が、金属製の「ヘラ」を用いてコーンへ盛りつけることからついた名前だ。秋田では名物のアイスだという。比較的涼しい日だったが、走っているとやはり暑い。冷たいアイスが美味しかった。


40キロ(100キロでは90キロ)地点を通過する。


残り1キロを切ると鷹巣の中心部に入っていく。


この辺りから沿道の応援が多くなり、疲れた体に励ましの声がかけられると元気が出てきた。18年前にもこの辺りの声援が凄かったことを思い出して、気持ちがウルっとしてきた。


そしてゴール。何とか制限時間内にゴールできてほっとした。


ゴール会場で仲間たちと合流する。全員無事完走だった。生ビール、きりたんぽ、そば等を軽く食べて、鷹巣駅に向かう。この日、ランナーだけは無料で秋田内陸縦貫鉄道に乗ることが出来るのだ。


鉄道、車を乗り継いでホテルに戻ると20時半近くになってしまったが、宿の美味しい食事で改めて完走祝賀会をする。


参考1.今回のコースマップ


参考2.今回の高低図


「2019秋田内陸リゾートカップツアー:3日目乳頭温泉」に続く。

2019秋田内陸リゾートカップツアー:1日目前夜祭

2019-09-24 22:30:47 | 観光
2001年に初めて秋田内陸100キロマラソンに参加したのだが1回きりでずっと縁遠い大会となっていたが、今年18年ぶりに参加する事になった。初めての時は当然100キロに参加して完走できたのだが、これだけ年月が経ってしまうと、とても100キロを完走する自信がない。今回は、大勢の仲間と気楽に走れればいいかと50キロの部門にエントリーした。

東京から秋田新幹線で角館まで向かい、角館からは秋田内陸縦貫鉄道で阿仁合まで向かう。秋田内陸縦貫鉄道は、角館から鷹巣を結ぶ100キロ近い長大な路線だ。マラソンも、その路線に沿ったコースとなり、この鉄道を抜きにして語れない大会でもある。ただ、地方の鉄道ともなれば、人口減などで経営は苦しい状況らしい。鉄道会社としては、観光客を喜ばそうといろいろ知恵を絞っているようで、沿線では、車窓からの景色を楽しませてくれ、写真をとりやすいようスピードを緩めてもくれる。

田圃アートが2ヶ所くらいあった。




かかし祭り。


美しい清流と渓谷。




列車の窓は大きく、外が良く見える。この日は、乗客が少なく、ゆっくりと列車の旅を楽しめた。


1時間半ほどの乗車で阿仁合駅に到着する。


阿仁合駅は立派な駅で、「北緯40度線に位置する北秋田市阿仁地域のシンボルの巨大な三角屋根のある駅舎」として、東北の駅百選に選定されているそうだ。


まずは駅前で記念写真を撮る。


大会の受付会場には歩いて行けるのだが、まだ時間があるので駅前にある内陸線資料館の中を覗いていく。


昔の道具などの展示品がある。


秋田らしくクマの毛皮の敷物が置かれている。


内陸線の歴史を物語る写真などを見ていく。


15時過ぎ、50キロの受付会場である「阿仁ふるさと文化センター」に入る。


受付を済ませ前夜祭の開会を待つ。16時過ぎになって、前夜祭会場が開かれた。中央のテーブルに美味しそうな食事が用意されていたが、来賓の挨拶がなかなか終わらず、乾杯のビールがなかなか飲めない。


やっとビールと食事にありつけた。この日の夕食は、前夜祭の食事しかないので、しっかり食べていく。




マラソンランナー設楽悠太のモノマネ芸人「もしか設楽」さんが、ゲストとして登場。


前夜祭が終わり、我々のメンバーで「100キロチャレンジマラソン50キロの部」看板前で記念撮影。翌日の本番に向けて気合を入れる。


前夜祭会場からは、送迎バスで森吉山麓のホテルに向かう。

「2019秋田内陸リゾートカップツアー:2日目50キロ本番」に続く。

2019第2回南アルプス山小屋点検:3日目 赤石岳避難小屋~椹島

2019-09-22 20:49:48 | 山登り
最終日、4時起きで朝食も早めに自炊して済ませ、小屋のすぐ上からご来光の瞬間を見に行く。前日の天気とは打って変わり、この日は良い天気になりそうだ。雲海の上に飛び出した富士山の姿が美しい。


小屋前で、小屋番の奥さんと一緒に記念写真を撮る。


そのまま出発しようとしたら、奥さんがハーモニカを吹いてくれるというので、いったん小屋の中に入って演奏を聴かせてもらう。曲は知らなかったが、ヨーロッパの山の曲らしい。山小屋でハーモニカの演奏が聴けるなんて思ってもみなかった。ちょっと得した気分で小屋を後にした。


赤石岳避難小屋。素敵な小屋番ご夫婦の温かいおもてなしが素晴らしい山小屋だった。当初は泊まる予定でなかったが、赤石岳避難小屋にして正解だった。


小屋のすぐ先が赤石岳山頂だ。


5:58。赤石岳山頂3121mに到着する。日本で7番目に高い山であり、ここも百名山の一つだ。


北アルプスもばっちり見える。


赤石岳から小赤石岳方向に向かう。


小赤石岳手前の分岐から赤石小屋方向に下る。


7:30。富士見平に到着する。ここは、ハイマツ帯となっていて展望は抜群だ。富士山をはじめ赤石岳から荒川岳にかけての展望がすばらしい。赤石岳(左)と小赤石岳(右)の間には2つ並んだカールがみえる。


こちらは荒川三山。左から、荒川前岳、荒川中岳、荒川東岳(悪沢岳)。


そして、富士山の大展望。


8:00。赤石小屋に到着する。今回の最後の点検対象小屋だ。


赤石小屋前からも赤石岳が良く見える。


赤石小屋周辺で咲いていた花。ヤマハハコ。


ミヤマアキノキリンソウ。


赤石小屋の点検も終わり、10時前くらいに椹島に向けて下山する。同行のSさんは、全ての仕事が終わり気楽になったのか、その後の下山中、キノコ採集に邁進する。


日当たりがいい場所でクガイソウの群落があった。枯れ始めているものもあり、花期は終わりに近い。




11:49。2/5地点に到着。赤石小屋からの下山道の半分以上まで来た。


ずっと樹林帯の中なので、涼しくて通り抜ける風が心地よい。


12:37。0/5地点を通過。下山口は目の前だ。


12:38。林道に出る鉄階段を下る。


12:43。最終ゴール、椹島に到着だ。


椹島から夏季臨時駐車場に行くバスは最終14時なので、1時間以上も待ち時間があり、テントの下でソフトクリームなどを食べ、まったりしながらバスを待つ。バスが15時に駐車場に着くと、マイカーで白樺荘の温泉に寄って帰路についた。1回目、2回目とも天気が荒れて心配だった日が何日かあったが、終わってみれば、予定通り山行を続けることができ、結果的には期待通りの山行になったといえるだろう。

参考1.3日目のコースマップ


参考2.3日目の行程図とコースタイム

2019第2回南アルプス山小屋点検:2日目 千枚小屋~赤石岳避難小屋

2019-09-21 18:54:57 | 山登り
千枚小屋は初めて泊まる山小屋だ。木材で組まれたきれいな山小屋である。客室は上下二段となっており、この日の宿泊者は10人にも満たず、余裕のスペースを確保できていた。


自分たちが寝ていたスペース。出発前に畳んだところ。


受付カウンター。


小屋の上には満月が出ていた。思ったよりまだ天気はいい。天気予報では、午後から雨になるらしい。


5:17。千枚小屋を出発して千枚岳へと向かう。ちょうど、雲海からご来光が見えてきた。


ナナカマドの赤い実が鮮やかだ。


マツムシソウの群生も見られる。山はもう秋の気配だ。


5:53。千枚岳山頂2880mに到着。


雲がだいぶ上がってきてはいるが、まだ青空が残っている。


千枚岳からはいったん梯子を下りて次のピークに向かう。


ハイマツ隊の中を進んでいく。途中ではライチョウも見かけた。ガスが出てくるとライチョウの行動が活発になるから、これから天気が悪くなることは間違いない。


6:36。丸山山頂3032mに到着する。


足元が悪いガレ場の道を進んでいく。




7:04。荒川東岳(別名:悪沢岳)山頂3141mに到着する。日本第6位の高峰にして日本百名山の一つだ。


中岳避難小屋まで来た。ここは、Iさん設計の山小屋だ。本人も思いれがあるようで、小屋の様子をよく見ていた。


8:26。荒川中岳山頂3084mに到着する。もう完全にガスの中で視界は全くない。


荒川中岳山頂より少し下ったところで咲いていた赤い花。ちょっと珍しい花なので撮ってみたが名前がわからない。


これは、ミヤマウスユキソウ。


しばらくすると、一瞬雲間が開け、赤石岳らしき山影が姿を現した。


荒川前岳の分岐から下っていくと、荒川小屋の姿が見えてきた。


9:25。荒川小屋に到着する。


荒川小屋も点検対象の山小屋なので、1時間ほど点検をしていく。


休憩、点検を含めて荒川小屋を出たのは11時前くらいになっていた。その後、雨風が強くなり、カメラを出す余裕もなく、ひたすら赤石岳を目指して登っていく。視界があまりないので、どこまで行っても終わりがないような登りとなり、精神的にキツかった。それでも3時間ほどで赤石岳山頂に着いたときはホッとした。赤石岳避難小屋は、山頂直下なので、登頂の余韻に浸ることなく、そのまま小屋に直行する。

赤石岳避難小屋は、小屋番のご夫婦が常駐しているので、簡単な食事は出るし、飲み物もふんだんにあって過ごしやすい避難小屋だ。小屋に着いてからは、小屋番ご夫婦や同宿者たちと酒盛りをしながら、消灯近くまでこたつを囲んで山談議に花を咲かせた。この日の宿泊者は7名と、この日も快適なスペースを確保して寝ることが出来た。

参考1.2日目のコースマップ


参考2.2日目の行程図とコースタイム


「2019第2回南アルプス山小屋点検:3日目 赤石岳避難小屋~椹島」に続く。

2019第2回南アルプス山小屋点検:1日目 椹島~千枚小屋

2019-09-20 18:14:37 | 山登り
先月行った南アルプス山小屋点検の2回目を17~19日の3日間で行くことになった。今回は千枚岳~悪沢岳~赤石岳を回るコースだ。前回同様、夏季臨時駐車場に前日の夜に到着して仮眠をする。駐車場からは、7:30の東海フォレストのバスで椹島まで向かう。

8:30。椹島に到着する。トイレや身支度を整えると、出発は9時近くになっていた。


しばらくは林道を歩き、橋を渡る。初日の天気は良さそうだ。


直ぐに吊橋が現れる。この吊橋はそれほど長くなく、丈夫でしっかり作られているので渡るのは怖くはない。




これから本格的な登山道となり、最初からキツイ登りが始まる。


10:25。岩頭と呼ばれる岩のピークに着いた。せっかく一杯登ったのに、これからずっと下ってしまう。


10:42。いったん林道に出て、再び登山道に入る。


12:58。椹島と千枚小屋との中間地点・蕨段に到着する。千枚小屋まで3時間とあるが、これはかなり余裕を持ったコースタイムだ。




13:08。5/7地点に到着する。標高は2100mとなり、椹島からは約1000m登ったことになる。


13:10。すぐに見晴台に到着する。ここらは荒川三山が展望できる。


ダケカンバとシラビソの混合林の中を進む。


13:40。6/7地点を通過。標高は2300mだからあと300m登れば小屋だ。


登山道から少し下ったところにある池は駒鳥池だ。苔むした原生林の中にひっそりと水をたたえ、夏はコマドリの鳴き声が聞こえるらしい。


木馬道の起点跡。かつては、こんな山奥まで馬を連れてきて木材を引っ張ったらしい。


千枚小屋手前で見つけた白いトリカブト。


15:05。千枚小屋に到着する。6時間ほどで登ることが出来た。この頃からガスが立ち込め天気が崩れかけてきた。


IさんとSさんが山小屋点検を行っている間、寝袋にくるまって横になっていたら、ついつい眠り込んでしまった。天気予報では、2日目は荒れた天気になるという事で、不安に駆られながらも千枚小屋で一夜を過ごした。

参考1.1日目のコースマップ


参考2.1日目の行程図とコースタイム


「2019第2回南アルプス山小屋点検:2日目 千枚小屋~赤石岳避難小屋」に続く。

2019南足柄いいとこマラニック

2019-09-16 16:05:13 | マラソン
神奈川のHさんからいいとこだから是非走ろうと誘われ、昨日は松田から南足柄周辺をマラニックで走ってきた。私の方で呼びかけたところ全部で9人のランナーが集まった。ほとんど、東京、神奈川、静岡3県からの参加だ。まずは、小田急の新松田駅に集合という事で集まってもらい、午前9時ちょっと前に新松田駅をスタートする。


ガードを抜け、山の方へ向かう。


5分ほどで延命寺に到着する。


この延命寺は別名を”牡丹寺”と言ってボタンで有名なお寺だという。


延命寺を出て、坂を下っていくと東名高速道路の横を通る。正面には金時山が見え、雲がかかった富士山も見える。


坂を下りきったところで、再び階段を上っていくと松田山ハーブガーデンだ。


松田山の山腹からまちをみおろす円筒形のハーブ館の南斜面いっぱいに広がるハーブガーデンからは相模湾沖や足柄平野が見渡せる。


松田山ハーブガーデンのミニSLの線路の脇から遊歩道に入っていく。


木陰の中の遊歩道を出ると、「コキアの里」に到着する。松田町の新たな名所にしようと、地元の人がコキアの植栽に取り組んでいるそうだ。成長すると樹形が丸くなり、秋には真っ赤に色づくのが特徴で、別名ホウキグサとも呼ばれている。ここからも富士山の眺望がいい。


次に向かったのが、寒田神社。仁徳3年(西暦315年)創建と伝えられ、1700年の時を静かに刻む由緒正しい格式ある神社だ。倭建命(ヤマトタケルノミコト)が東征の折に立ち寄り休息したと言い伝えられ、また東海道が通じる前は、箱根越えをする旅人たちが足柄峠を越える際、旅の安全を祈願したといわれている。


車道を通り抜け、田園地帯の中の農道に入る。


今回のマラニックの見どころでもある酔芙蓉農道に入ると、白から濃いピンクに変わる酔芙蓉の花が見えてきた。


ここには、朝、昼、夕と花びらの色が白から濃いピンクに変わる酔芙蓉の花700本と芙蓉の花100本が約1キロにかけて植えられている。全体的には、まだ早いかなという感じではあったが、一部の場所は見頃になっていた。




南足柄市運動公園では、池の睡蓮の花が咲いていた。


南足柄市運動公園には、ヒガンバナが群生する場所があるという事だったが、お彼岸前なのでこちらはまだ早かった。


公園を抜け、坂を下っていくと、大きなタンクが見えてきた。今回の目玉であるアサヒビール神奈川工場だ。


11:24。アサヒビール神奈川工場の入り口に到着する。予約した11:30にぎりぎり間に合いそうだ。


工場内に入り、受付に向かう。


全員が集まったところで、アサヒビールの工場見学が始まった。工場自体は、休日のため機械は稼働してないが、濾過塔や貯蔵タンク、ビン詰行程、缶詰工程などを見学する。見学は1時間ほどかかるが、すべて無料だ。


そして、最後は待ちかねた生ビールの試飲コーナーだ。タンブラーで3杯迄OKということで、美味しい出来立てのアサヒビールスーパードライを頂く。ガイド嬢の乾杯の一声で一斉に飲み始めた。




暑い日だったので、冷たいビールが美味しく、ついついみんな飲みすぎてしまったようだ。工場見学終了後は、ほろ酔い気分で楽しそうだった。


神奈川工場の庭には、真直ぐに伸びた茎の先に魔女の箒のような穂を咲かせた植物があった。西洋ススキといわれる植物でパンパスグラスという。


これから先は、とても走れる状態ではなく、みんなウォーキングだ。開成水辺スポーツ公園の横を通り抜ける。


足柄大橋には、猿、リス、鹿を従えた金太郎の像があった。


反対側には、熊にまたがった金太郎。


足柄大橋を渡り切り、しばらく進むと松田町健康福祉センターがあり、そこの健楽の湯に入って汗を流しさっぱりする。

その後も、ゆっくり歩いて新松田駅まで戻り、駅前の居酒屋で打ち上げ会をやって解散する。距離は20キロほどだったが、久々に楽しく走ることが出来た。


参考1.今回のコースマップ


参考2.今回の高低図

2019餓鬼岳:2日目

2019-09-10 19:49:44 | 山登り
2日目の早朝、5時からの朝食を済ませ、急いで外の展望台まで行く。餓鬼岳小屋の裏手は、安曇野方面を見下ろす展望台となっており、景色は抜群だ。この時点では、陸地の様子は全く見えず、大きな雲海に覆われている。これはこれで凄い景色だ。


やがて、東の空が輝きだしてきた。


5:27。雲が多くて予定の日の出時間よりは10分ほど遅れてのご来光だった。


視線を少し南側に転じると、八ヶ岳連峰、富士山、南アルプスのシルエットもばっちり見える。


さらに南側を見ると、つんと空を突き刺すように、槍ヶ岳の頭が見えている。


西側は、野口五郎岳をはじめとする裏銀座ルートの尾根に日が当たり始めている。餓鬼岳山頂まで行かなくても、餓鬼岳小屋裏から贅沢な展望が楽しめるのだ。2日目もいい天気になりそうだ。


小屋を出発する前に、小屋の様子を写真に撮ってみた。こちらは我々が泊まった別棟の部屋で6畳ほどの空間がある。


外から見た様子。このような別棟が3棟ほどある。


こちらが餓鬼岳小屋の入り口。受付と食堂兼寝室となっており数十人が泊まれるスペースがある。


小屋の裏側。


この先に見えるピークが餓鬼岳山頂だ。小屋から歩いて5分くらいで行ける。


この日は、そのまま白沢登山口に下山するので、行きと同じルートを下っていく。登りは1時間くらいかかったが、下りは40分ほどで百曲り入り口に到着する。


4時間以上もかかった登り登山道を、下りは3時間ほどで最終水場に到着する。標高1500mなので一気に1100mを下ったことになる。水場の冷たい水がありがたかった。


白沢の桟橋を渡る。


9:52。魚止ノ滝を通過。名前の通り、魚はここから上には行けないだろう。


断崖の水平歩道を通過する。


最後の桟橋を渡る。


10:53。登山道の終点に到着する。


林道を10分ほど歩くと、駐車場に到着する。この日も10台ほどの車が止まっていた。歩行時間約5時間。下り累積標高差2028mという長い下りであった。




この日は、午後から台風15号が静岡から東京周辺辺りに上陸しそうだという情報を得ていたので、早めに帰らなければと急いで帰路に着いた。帰り道、東名高速道路が既に通行止めになっていたようだが、新東名高速道路で帰ったので問題なく帰ることが出来た。

参考1.2日目のコースマップ


参考2.2日目の高低図とコースタイム

2019餓鬼岳:1日目

2019-09-09 18:41:22 | 山登り
百名山も終わり、二百名山のマイナーな山も少しずつ登ろうかと思い、先週末は北アルプスの餓鬼岳に1泊2日で登ってきた。登山ルートは、中房温泉から東沢乗越へ直接登るか、又は北アルプス三大急登の一つである合戦尾根を登り切り燕岳を経る場合と、白沢登山口から入るコースとがある。今回は、初めてのコースとなる白沢登山口からのピストンコースとした。白沢の渓谷美が醍醐味のルートである。

メンバーは、私とTさんの二人だ。当初3人で行く予定だったが、1人急に仕事が入ったとかで2人になってしまった。登山口は信濃松川駅から国営アルプスあづみの公園より奥に入ったところにある白沢登山口だ。マイナーな山とは言え、駐車場にはすでに10台ほどの車が止まっており、わずかに残った駐車スペースに車を止め、6:32に出発する。

登山口の登山届ポストに登山届を提出し、しばらくは林道を歩く。


本格的な登山道に入ると、白沢沿いを歩く登山道になる。沢を何度も渡るのでこのような桟橋がいくつもある。


冷たい水が流れているのは気持ちいいが、沢沿いの道は岩がゴロゴロしていて滑りやすく、慎重に歩かなければならない。


岩を削り、鎖を持って足だけ置けるような水平歩道もある。まるで黒部渓谷下の廊下のミニ版のような雰囲気の場所もある。


7:37。木々の隙間から小さな滝が見えた。紅葉ノ滝というらしい。


岩肌を滑らかに滑り落ちていく流れもある。


再び、階段と桟橋を渡り反対側の岸に渡る。


沢が少し細くなってきた。


シラヒゲソウ。この辺りからたくさん群生しているのが見られるようになった花だ。名前は、白色の花弁の縁が糸状に切れ込んでいる様子を髭に見立てたことに由来する。他ではあまり見たことがない花だ。


8:08。魚止ノ滝に到着する。落差50mほどのこのルート上では最大の滝だ。


魚止ノ滝の先にも小さな滝が見られる。


沢沿いの登山道が終わり、空が開けてきると、真上には真っ青い空が広がっていた。暑い一日になりそうだ。


展望が良い場所に出ると、安曇野市内をはじめ、遠くには浅間山や妙高山らしき山影も見える。


最終水場を過ぎると、このルートの核心部というべき厳しい登りの登山道が始まる。4時間以上もの長い間、急登が続く。所々、激しく崩落しているガレ場近くも通る。


12:47。ほとんど直登みたいな登山道が終わり、百曲り入口に着いた。まだ、餓鬼岳小屋までは1時間ほどの上りが続く。


13:19。餓鬼岳小屋まであと30分だ。


13:32。小屋まで15分地点通過。


13:47。餓鬼岳小屋に到着する。看板の時間表示はほぼ正確だった。


まずは、小屋で宿泊の手続きをする。宿泊記念に餓鬼のスタンプを貰う。この小屋に泊まらなければ貰う事の出来ないスタンプだ。


部屋に荷物を置いて空身で餓鬼岳山頂に向かう。小屋からは歩いて5分ほどだ。14:21。餓鬼岳山頂2647mに到着する。奥に聳える尖ったピークは、ケンズリといい、燕岳から餓鬼岳へと向かうルートで一番の難所で、剣のような巨岩、奇岩が連続している。


餓鬼岳は、あまり知られていないが素晴らしき北アルプスの展望台だった。針ノ木岳、剣岳、立山などがこんなにも間近に見える。特に裏銀座ルートが一望できるのが良い。


この日の小屋の宿泊者は、15名ほどだ。夕食のメニューは混ぜご飯とおでん、フルーツ等。静かな山域だけに、6畳くらいのスペースに3人という余裕ある空間を確保し、ゆっくり眠ることが出来た。


ヤマップのデータを見ると、活動距離は7.4キロだが、登り累積標高差は1919mとなっており、いかにキツイ登りであったかがわかった。

参考1.1日目のコースマップ


参考2.1日目の高低図とコースタイム


「2019餓鬼岳:2日目」に続く。