とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2017黒法師岳:後半

2017-05-30 22:35:55 | 山登り
10:15。分岐点で休憩後、黒法師岳への最後の登りに向かう。笹が濃くなり、足元が見えにくくなってきていた。


15分ほど進むと、雲間の上に僅かだが、富士山の頭が見えていた。そして、その左側には日本二百名山の一つである大無間山(2330m)も見えている。


山頂直下の西側斜面は、激しく崩落している。誤って滑り落ちたら、何処で止まるかもわからないくらい下まで続いている。




10:49。黒法師岳山頂(2067m)に到着する。まず、最初に確認したのが、変種一等三角点だ。通常、三角点の柱石上面には+印が刻印されているが、この山頂にある三角点には×印が刻印されている。一等三角点で、×印となっているのは黒法師岳だけだという。三角点マニアではないが、ここにしかないとあれば、珍しいものを見ることができて良かった。


山頂は、笹原と樹木に覆われ展望はないが、平らで広く風も来ないので、昼食休憩するのは最適の場所だ。




11:40。山頂で十分昼食休憩をした後、元来た道を戻って下山開始だ。南アルプス深南部の山並みの大きさが改めて実感できる。


はるか先には、雪を被った御嶽山、中央アルプス、乗鞍岳なども何とか見えた。


北東側に見える雪山は、聖岳、上河内岳だ。


バラ谷の頭(2010m)。こちらは、国土地理院の地図には記載されていないが、日本で最南端の2000m以上の山になるそうだ。


上りがきつかったのは良く分かっていたが、下ってみると改めて急坂だったことが分かる。


オオカメノキの白い花が、ところどころで咲いている。




コバイケイソウの葉が伸び出している。


倒木の苔が、素晴らしい。


13:40。登山口にやっと到着する。




さらにゲートまでの6キロの林道歩きが続く。


15:04。やっとゲートに到着する。


15:29。ゲートから、さらに2キロ近く歩き駐車場に到着する。長かった!上り5時間10分、下り3時間50分で、トータル9時間かかった勘定だ。標準コースタイムでは、11時間近くもあったので、それを考えれば早く登れたわけだが、日帰りとしては今までで一番ハードなコースだったに違いない。久々に良く歩いたなあという気分になった。

帰り際、西渡の大井橋手前で、佐久間スーパーマラニックのメンバーと偶然遭遇する。竜頭山に登って水窪から帰ってくるコースのゴール地点だ。顔見知りのラン友たちと一緒に記念写真を撮る。


参考1.今回のコースマップ


参考2.今回の高低図

2017黒法師岳:前半

2017-05-29 19:52:36 | 山登り
5月最後の日曜日、静岡県浜松市と川根本町の境界にあり南アルプス深南部の山の一つである黒法師岳に登ってきた。この山には、変種の一等三角点が設置されていて一等三角点マニアには垂涎の山として知られ、日本三百名山の一つである。また、国土地理院の地形図に名前が記載されている2000m以上の山としては、日本国内で最南端に位置する山でもある。

前日の夜出発して、水窪ダムまで車を走らせる。水窪ダムには、5~6台が駐車できるスペースがあり、近くにはトイレ、自販機、休憩所、公衆電話がある。深夜10時頃、水窪ダムに到着すると、辺りは明かりもなく真っ暗だったが、空を見上げると満天の星空だった。眩いばかりの星空と、時折流れる流星が素晴らしかった。駐車しているのは、我々のパーティの車3台だけだ。

そして、翌日の日曜日は朝4時に起床し、出発の支度をする。この日もいい天気になりそうだ。


5:10。中戸川林道に向かって車を走らせる。水窪ダムからは約8キロくらいまでは、車で入っていける。車止めのある所まで進むと、既に10台近くの車が止まっていた。5:45。車止めを抜け、林道を歩きだす。


本来なら、この車止めよりさらに1~2キロほど先の林道ゲートまで車で入っていけるのだが、現在は、土砂崩れの場所がある為、安全を期して手前に車止めが置いてあるとの事だ。実際、歩いていってみると、確かに危ない場所があり、こんな所まではとても車では行けないと良く分かった。


6:08。本来のゲートに到着する。入り口で、入林届けに記入してさらに林道を進んでいく。このゲートから、登山口まではさらに6キロもあるのだ。


林道沿いには、いくつかの滝が流れており、目を楽しませてくれる。


陽が当たり、新緑が眩しい。


深南部の山々が見えてきた。空は雲一つない快晴で山頂での展望が大いに期待できた。


7:22。道路が土砂で完全に埋まっている場所に来た。鉄条網を破って土砂が崩れており、自然の力の凄さを感じる。浮き石が多く、気を付けないと滑り落ちてしまう。上も下も見ながら慎重に通過する。




再び大きな滝が現れてきた。水量が豊富で、豪快に飛沫を上げながら流れ落ちている。


7:42。黒法師岳丸盆岳登山口にやっと到着する。林道歩きだけで、2時間近くもかかってしまった。


登山口から、いきなりの急坂が続く。平らなところはなく、ぐんぐん高度を稼いでいく。


8:50。ヤレヤレ平に到着する。本当にヤレヤレだ。平といっても、真っ平らではなく、今までに比べると平らに近いというくらいだ。少し休憩する。


倒木の間をさらに進んでいく。


やせ尾根を進む。


少し下った所にツツジが咲いていた。きついコースだけに、花が咲いていると心が和む。


9:05。市川戻りを通過する。市川さんがここで引き返したのだろうか?


大きな倒木には、苔が茂り長い年月が経っているのが想像できる。


イワカガミの可憐な花を所々で見かける。


ツツジのピンクが陽に当たると、一際目立つ。


笹原が少しずつ出てきた。


ハクサンコザクラもところどころで咲き出している。


9:58。弁当転がしを通過する。弁当どころか人間まで転がっていきそうな急坂だ。


10:03。黒法師岳と丸盆岳の分岐に到着する。


北側の笹原の尾根の向こうに見えるのが、丸盆岳である。


南側に見えるのが、これから目指す黒法師岳だ。


東側に見えるのは、前黒法師岳だ。


深南部の山々の展望を楽しみながら、分岐点で一休み。黒法師岳までは、もう一頑張りしなければならないので、おにぎりなどでエネルギーを補給する。


「2017黒法師岳:後半」に続く。

2017ダイヤモンドトレール全山縦走:2日目後半

2017-05-18 06:30:01 | マラソン
10:50。紀見峠で給水をして後半への上りに入っていく。

12:02。岩湧山三合目650mに到着する。ここに来るまでの長い上り坂はかなり応えた。


12:31。南葛城山分岐よりしばらく進んだところに湧き水がある。紀見峠で給水はできたが、ここまでくるとまた冷たい水が欲しくなる。チョロチョロと流れてはいるが、結構冷たくて美味しかった。


13:03。岩湧山897.7mに到着する。今まで幾つもの山の頂を踏んできたが、この岩脇山だけは北側に樹木がなく大阪の街並みや今まで走ってきた山並みの大展望が広がっている。お昼はこの山頂でと決めていたので、やっとゆっくり昼食休憩する。


しかし、大人数なので先頭グループと後続グループの二つに集団が分かれてしまい、後続グループが何時追いつくのか心配になっていた。帰りの時間もあるので、あまり離れてしまうのはまずいので何人かに携帯で連絡を取ってみるが、誰にも繋がらない。やはり山の中なので圏外になってしまっていたのだ。相手方も圏外の場所にいるだろうから、困ったものだと思っていた。

ところが、15分ほど経った頃、前のほうを見ると見覚えのあるウエアのランナーが何人も固まって来たのが見えた。相当離れていたものと思っていたが、意外と離れていなかったのだ。最終的には、岩湧山で全員集まることが出来て良かった。

13:35。河内長野市内の景色をバックに集合写真を撮り、岩湧山を出発する。


岩湧山の広々とした尾根道を下って行く。


14:40。滝畑ダム駐車場に到着する。ダム前には、アイスや飲み物を売っている店があり、ここでも暫し休憩する。冷たいアイスが特に美味しかった。しかし、ダイヤモンドトレールはまだ終わりではない。ゴールの槇尾山バス停まであと1時間半は掛かるとみて、16:30に迎えのタクシー3台を予約する。

14:50。滝畑からボテ峠に向かって上っていく。コース沿いには滝や沢が流れており、涼しくて気持ちよい。


15:20。ボテ峠477mを通過する。


15:48。施福寺に到着する。施福寺は、西国三十三所の第四番札所になるそうだ。修験の山として栄えた槇尾山(600m)の標高500mくらいにあるお寺である。ダイヤモンドトレールのコースでは、槇尾山山頂は通らず、施福寺が終点(起点)になるようだが、終点(起点)の石碑は見つからなかった。


施福寺で参拝を済ませると、ちょうど修験道の人達が出てきたところだった。法螺貝の音色に誘われ、一緒に写真を撮らせてもらう。


施福寺の参道を下りていく。


16:00。山門が見えてきた。


16:05。ついに、槇尾山観光センター前に到着する。ここが、我々のダイヤモンドトレール全山縦走の終点である。二日間で50キロ近くの起伏にとんだトレイルコースを走り抜け、みんな満足した笑顔に溢れていた。


後続のメンバーも次々にゴールし、16:20頃には全員集合していた。16:30。予約していたタクシーが予定通り3台到着し、車を止めた河内長野まで帰る。その後、風の湯・河内長野店で入浴して帰路についた。ちょうど1年前、吉野山マラニックでMさんからリクエストされたダイヤモンドトレール全山縦走を無事終えることができ、一つ仕事を成し終えた気分だ。

参考1.2日目後半のコースマップ


参考2.2日目後半の高低図(走行距離14.67km、累積標高上り1145m、累積標高下り1264m)


参考3.2日間の記録
 1日目:活動時間7:50、走行距離22.29km、累積標高上り2007m、累積標高下り1122m
 2日目:活動時間8:06、走行距離25.12km、累積標高上り1554m、累積標高下り2298m

2017ダイヤモンドトレール全山縦走:2日目前半

2017-05-17 18:41:09 | マラソン
2日目の朝、午前4時には同室のメンバーはみんな目が覚めて風呂に行ったり団欒して時間をつぶしていた。前日、ダイヤモンドトレールのコースから外れる金剛山山頂に行かなかったので、朝食前に行ってみる事にした。金剛山山頂では、毎正時にライブカメラで静止画像が撮られると知っていたので、6時の撮影に間に合うようにと5時半頃香楠荘を出発する。

香楠荘から少し進むと大阪府最高地点1053mの看板がある。そして、そこから先は奈良県だ。


葛木神社の鳥居を抜け参道に入っていく。


5:50。葛木神社前の金剛山頂看板前に到着する(日付は朝早いためか前日になっている)。ただ、ここは本当の山頂ではない。金剛山の最高地点1125mは葛木岳といい、葛木神社の本殿の裏にあり神域となっているため立ち入ることはできないのだ。


ライブカメラの撮影時間までもう時間がない。いそいで撮影スポットまで走る。ライブカメラの設置場所は、国見城跡の広場であり、一般的には、ここが山頂として扱われている。2分ほど前に山頂看板前に到着すると、既に大勢の人がカメラに映ろうと待機していた。我々メンバーのうち5人は、場所を確保して無事6時の撮影に間に合った。

(金剛山ライブカメラより)

6:01。遅れてきたメンバーも入れてもう一度山頂写真を撮る。


山頂からは、大阪の街並みがぼんやり見える。まだ、くっきりとは晴れていない。


金剛山には、登山回数を記録するシステムがあり、広場には、200回以上登拝者名と100回以上登拝者名の看板が立てられている。上段の一番左には、1万5千回以上というもの凄い人の名前も見える。1万5千回を1日1回として計算すると41年もかかる。多分1日のうちでも何回も登っているのだろう。それにしても凄い人がいるものだ。


6:35。金剛山ロープウェイ駅の横を通って香楠荘に帰る。


8:15。朝食を済ませ、香楠荘前でスタート前の集合写真を撮る。既に青空となっており、一日いい天気が続きそうだ。


8:23。伏見峠を通過する。


標高が高いせいか、金剛山のツツジはこれからのようだ。


8:58。高谷山935mに到着。


9:16。千早峠784mに到着。


神福山への分岐を通過。


9:36。行者杉に到着。ここで後続のメンバーが来るのを待ちながら休憩だ。


9:53。杉尾峠に到着。


10:05。タンボ山763m。紀見峠まではあと3.6キロだ。




下山途中で、大阪のMさんの友人だというNさんとムっちゃんに出会う。我々の為に紀見峠で給水エイドを開いているという事を知らせに上がってきてくれたようだ。鉄塔の下で一緒に写真を撮る。


840段?もあるという飽きてしまうほどなが~い木段を下って行く。


10:47。紀見峠のトイレ前に到着する。ここは、道路が通っているので車で来られるのだ。


和歌山県の入口となる紀見峠看板前で給水エイドのお世話になる。


YAMAPの地図がここで切れてしまうので一旦記録を終了する。これで前半の山場は越えた。残り後半も頑張らなければならない。

参考1.2日目前半のコースマップ


参考2.2日目前半の高低図(走行距離10.45km、累積標高上り409m、累積標高下り1034m)


「2017ダイヤモンドトレール全山縦走:2日目後半」に続く

2017ダイヤモンドトレール全山縦走:1日目

2017-05-16 22:01:40 | マラソン
13~14日にかけて大阪のダイヤモンドトレールをトレランで走ってきた。ダイヤモンドトレールは、北は屯鶴峰(奈良県香芝市)から南は槇尾山までの全長約45kmの長距離自然歩道で、昭和43年に大阪府と奈良県が整備したものだ。金剛・生駒・紀泉国定公園の自然を目いっぱい楽しみながら、起伏に富んだコースを二日間で全て走破する計画である。

12日の夜、家を出てラン友である大阪のMさんの自宅に泊まらせてもらう。今回は、メンバーが14名と大勢になったので、一部の人は近くのホテルに泊まったり、現地集合などとなったが、健脚揃いのメンバーが集まった。

12日の夜は、低気圧の通過で深夜から大雨となっていた。13日早朝になっても酷い雨だったが、誰一人止めたいという人はおらず、大雨の中、Mさんの自宅を出て近くの駅まで向かう。電車を乗り継いでスタート地点近くの二上山駅に着いたのは、6:30頃だった。二上山駅からダイヤモンドトレールの起点となる屯鶴峰入口までは約2キロほどあり、傘を差しながら歩く。途中にコンビニがあったので、食料や飲み物を調達していく。


7:15。起点となる屯鶴峰に到着する。


屯鶴峰の石碑の横でスタート前の記念写真を撮る。


階段を上がって行くと屯鶴峰だが、ダイヤモンドトレールのコースではないので、穴虫峠方面に向かう。


7:23。ダイヤモンドトレールの案内板が建っているのが北入口だ。


雨の中、カッパを着て走る。


8:30。二上山の山頂は通らず、二上山万葉の森の駐車場に到着する。トイレや自販機があり暫し休憩だ。


竹内街道(たけのうちかいどう)に出ると、左大和国、右河内国という道標があった。大阪府堺市から、二上山の南麓・竹内峠を越えて、奈良県葛城市の長尾神社付近に至る約26 kmの街道だという。竹内街道は日本書紀にも記されており、日本最古の「官道」の一つであるらしい。


8:44。竹内峠から山の中に入っていく。


9:20。平石峠に到着する。


10:00。岩橋山659mに到着する。ダイヤモンドトレールには、何処にもこのような立派な石碑が置かれている。




10:42。持尾辻に到着する。


このあたりから木製の階段が続くようになる。


ダイヤモンドトレールの石柱もところどころに見られ、道が合っていることが確認できる。


雨は止んできたものの、辺りは白いガスに包まれ神秘的な雰囲気だ。


11:50。葛城山直下の白樺食堂に到着する。葛城山には、ロープウェイが掛かっているので、一般の観光客も手軽に上ることが出来る山だ。雨が止んできたせいか、一般観光客やハイキングの人たちもたくさん上がってきている。お腹が空いてきていたし、喉も乾いていた。食堂に立ち寄って、うどん、カレー、ビールなどで昼食だ。

白樺食堂から少し歩くと葛城山959mの山頂だ。晴れていれば、360度の大展望が楽しめるのだが、この日は真っ白で何も見えない。


山頂から少し下って、ダイヤモンドトレールに戻る。ところどころにツツジが咲きだしてきている。


南側斜面に出てくると、もうそこは全く別世界だ。一目百万本といわれる淡い紅色のツツジのカーペットで山全体が包まれている。圧巻の景色である。




ツツジ鑑賞用のテラスで記念写真。


この時期にダイヤモンドトレールを走ることにしたのは、まさにこのツツジの大群落を見たいがために決めたのである。ガスっているのは仕方ないが、それでも驚くほどのツツジの量であり、全員が感嘆の声を上げていた。




木段の下り道沿いにも、淡い紅色のツツジが咲き乱れている。


13:20。水越峠に到着する。


水越峠のゲートを抜けると、この日の最後の目的地である金剛山への上り道になっていく。

金剛山は標高1125mあり、ダイヤモンドトレールでは最も標高が高い山である。水越峠からは2時間近くも長い上りが続き、いい加減嫌になってきたころ金剛山山頂と千早赤阪村営宿泊施設香楠荘の分岐に到着する。時間は15時で、山頂まで行く余裕はあったが、行ってもガスっていて展望は望めず、翌日の天気が快方に向かっていることから、そのまま香楠荘に向かう。

香楠荘は大阪府で唯一の村である千早赤阪村の宿泊施設だ。温泉付きの立派な宿泊施設であり食事もしっかりできる。雨の中走ってきたので、冷えた体に温かい温泉はありがたい。ゆっくり温泉に浸かった後、レストランで懐石料理の宴会を楽しむ。




参考1.1日目のコースマップ


参考2.1日目の高低図(走行距離22.29km、累積標高上り2007m、累積標高下り1122m)


「2017ダイヤモンドトレール全山縦走:2日目前半」に続く

2017蓬莱山:後半

2017-05-09 19:39:30 | 山登り
ハンモックやジャングルジムで遊んだあと、一旦下る。


打見山と蓬莱山との鞍部は広い遊び場になっている。竹馬やフラフープもあり家族連れで遊ぶにはいいところだ。そして、目の前には黄色いお花畑が広がっている。


遠くからでは、ただ黄色くみえるだけで何の花か判らなかったが、近くまで来てやっと判った。内側の花被片がラッパのように突き出ているラッパスイセンだ。これほどまでのラッパスイセンのお花畑は見たことがない。まさに死ぬまでに見ておきたい絶景の一つといえるだろう。




女性陣は、お花畑の中で嬉しそうだ。


ラッパスイセンのお花畑の中をグングン上っていく。


お花畑の一番上まで着くと、打見山の斜面に広がるリフトやレジャーゾーンが一望できる。


スキー場のゲレンデをさらに上っていく。


13:50。蓬莱山山頂1174mに到着する。ここからもびわ湖の展望が素晴らしい。


南側方向には、これから行く予定の小女郎ヶ池も見える。


蓬莱山の南側は、笹原が広がっている。


クマザサの間を真っ直ぐに下りて行く。




もう少しで、小女郎峠である。近くには、小さな雪渓も残っている。


14:15。小女郎峠に到着する。


小女郎峠から数分歩くと小女郎ヶ池だ。この池には、悲哀な伝説が残されている。


遠い昔、比良山麓の南船路という集落に、九右衛門とお考という夫婦が住んでいた。 柴刈りに山頂へ出向いていたお考が、ある日、池の主であった大蛇に魅入られてしまい、その日から毎晩、乳飲み子を家に残したまま、夜な夜な池に通うようになってしまう。不審に思った九右衛門は、ある晩、赤ん坊を背負ってお考の後をつけた。池の中に入る姿を九右衛門に見られたお考は、大蛇に見初められてしまったことのてん末を話し「赤ん坊が乳をほしがったらしゃぶらせてほしい」と自分の左目をくりぬいて、池の中に姿を消してしまったという。それ以来“考女郎”が入った池だから「考女郎池」…それがいつしか「小女郎ヶ池」と呼ばれるようになったという伝説だ。


ちょっと怖くて悲しい伝説の池で記念撮影して、小女郎峠に戻る。


小女郎峠から更に蓬莱山に戻る。


蓬莱山山頂からのびわ湖の眺めもこれで見納めだ。


金ピラ峠への下山道近くにも雪渓が残っている。


15:20。金ピラ峠の分岐からびわ湖バレイゴンドラ山麓駅方面に下って行く。


下山道でも、イワカガミの群落が見られる。




下りも長くて疲れる。広い場所で暫し休憩だ。


下山道では、樹木に巻いてあるテープがやたらに目立つ。目印にするにしても、こんなにグルグル巻きにしなくてもいいのにと要らぬ心配もしてしまう。


木戸川を渡り林道に出る。


林道を歩くと、山麓駅の駐車場はすぐそこだ。


16:38。無事、駐車場に到着する。その後、天然温泉「比良トピア」に寄って汗を流しさっぱりして帰路についた。日本最大の広さを誇るびわ湖の絶景と山上のレジャーゾーン、スイセンのお花畑、なだらかな蓬莱山、静かな笹原と小女郎ヶ池等、飽きることのない変化に富んだ山行で、予想以上に楽しめた登山だった。

参考1.今回のコースマップ


参考2.今回の高低図

2017蓬莱山:前半

2017-05-08 19:48:08 | 山登り
ゴールデンウィークの最後もやはり山で締めくくりだ。7日の日曜日は、比良山系の蓬莱山(ほうらいさん)に登ってきた。蓬莱山は、比良山系の中では武奈ヶ岳に次ぐ高峰であり、日本三百名山の一つに数えられる。琵琶湖東岸からは雄大な山並みが望まれ、山頂周辺は、広大なリゾート地帯となっていて、北側にはびわ湖バレイスキー場が広がっている。

今回のメンバーは、ドタ参のメンバーもいて車の定員一杯の7名となった。各地でメンバーを拾い、びわ湖バレーの駐車場に車を止める。日曜日とあって、行楽客も多く駐車場もかなり埋まっていたが、無事駐車できた。


9:30。駐車場から登山開始だ。


駐車場からは、ロープウェイ山頂駅のある打見山と蓬莱山へと続く山並みが望まれる。


ロープウェイに乗れば、一気に打見山まで行けるのだが、やはり歩いて登りたい。駐車場からは、少し下ってキタダカ道と書かれた看板の先に進んでいく。


3分ほど下ると分岐があり、クロトノハゲ・打見山方向に上っていく。


杉木立の中を1時間20分ほど進んでいくと、天狗杉という大きな杉の木があった。幹回りは3~4mくらいはあるだろうか。天狗杉で暫し休憩だ。


日当たりがいい場所にくると、ところどころにイワカガミが咲き出していた。


シャクナゲも咲き出している。周囲には、多くのシャクナゲが群生しており、今後見頃を迎えそうだ。


次第に岩がゴロゴロしている場所になってきた。


白い地肌を見せているのが、クロトノハゲと呼ばれる砂礫地帯だ。まさに地面がハゲている。




山頂に近づくにつれ、可愛い花々も見かける。葉がイワカガミに似ているイワウチワ。


ショウジョウバカマも咲いている。


山頂近くにの木々にも新芽が芽生えてきている。この辺りにも春がやっと来たという感じだ。


白い花を咲かせているのは、ドウダンツツジか。


これはヤマボウシかな。


岩峰の先には、琵琶湖の絶景が広がる。


天名水の横を上ると、打見山山頂だ。


12:20。ロープウェイ山頂駅がある辺りが打見山山頂1103mとなる。ここまで来ると、一気に観光地となり、軽装の人々で賑わっている。


山頂周辺は、障害物がほとんどなく風当たりが強いので、日当たりがいい東側斜面に腰を下ろして昼食休憩とする。目の前には、琵琶湖や琵琶湖大橋など素晴らしい景色が広がっている。


50分ほど休憩し、前方のなだらかな山頂を持つ蓬莱山を目指すことにする。


少し進むと、ヘルメットとハーネスを装着した人たちをたくさん見かける。スカイウォーカーと呼ばれるアスレチックを楽しむ人たちだ。琵琶湖を眺めながらの楽しそうなアスレチックだ。時間がある時なら、絶対やってみたい遊びだが、今回は見るだけにして先に進む。




モニュメント風のミニボルダリング壁もあった。登山靴でなければ、ちょっと登ってみたい。


こちらは、ジップラインと呼ばれるターザンロープだ。これもメチャ楽しそうな施設である。何でも1本大よそ80mぐらいのワイヤーロープが7本あり、ターザンの様に7コースを飛ぶ日本最大級のアトラクションだそうだ。




スカイウォーカーもジップラインも見るだけであったが、ハンモックがたくさんあったので、少し遊んでいく。


荷物を下ろし、ハンモックに寝そべってユラユラすれば子供にかえったようで楽しい。地面に映る影も面白い。




ロープのジャングルジムにも登ってみるのも気持ちいい。


「2017蓬莱山:後半」に続く。

2017岩岳山:後半

2017-05-04 19:19:59 | 山登り
岩岳山頂で昼食休憩をしたあと、12時前に下山を開始する。下山は、入手山経由でぐるっと周回するコースだ。10分ほどで、大崩落の場所を通過する。目が眩むようなくらい遥か下まで崩落が広がっている。




入手山への稜線も険しい下りが続く。


岩岳山から入手山への稜線上にもアカヤシオの群落が続くのだが、思ったより数が少ない。






12:50。入手山1212mに到着する。


入手山からキマタ山までの間にもアカヤシオの群落が続いている。この辺りは、登山道脇に咲いているので、アップで花びらを撮ることが出来る。




みんな、斜面に足を止めてカメラを構えている。


13:13。キマタ山を通過する。


キマタ山からもさらに険しい下り坂が続く。ストックがなければ、滑り落ちそうな下り坂である。




岩場は手を使って降りる。


赤く塗られた境界杭や赤テープに沿って進んでいくと大きな鉄塔があり、その下を潜り、さらに南下していく。


水道タンクの建物に沿って下ると、朝通った小俣林道に出る。林道を10分ほど下ると駐車場に到着する。時間は、14:25と15時前に戻ることができた。


お風呂にも入らず、そのまま帰路につく。家に着いたのは16時過ぎで、最近の山行では最も早い帰宅となった。岩岳山には、アカヤシオが2000本、シロヤシオが3000本以上自生していると言われている。今回の山行の状況から、今年のアカヤシオの見頃は5月中旬くらいで、シロヤシオの見頃は5月下旬から6月上旬くらいになると思われる。

参考1.今回のコースマップ


参考2.今回の高低図

2017岩岳山:前半

2017-05-03 09:22:57 | 山登り
2日、春野町にある岩岳山に久しぶりに登ってきた。山登りをするようになって、この岩岳山は、何度も登っている馴染みの山である。特にゴールデンウィークの前半の時期は、山頂付近に咲き乱れるアカヤシオの群落が見事で、静岡県下でこれだけのアカヤシオが見られる山は他にない。今年も久しぶりにアカヤシオの群落を見たくて、急遽行ってみる事にしたのだ。

7:30。ペンションシンフォニー前の駐車場に到着する。平日ながら、既に数台の車が止まっておりやはりこの時期は人気の山だ。下山後は、ペンションシンフォニーの風呂に入って帰る予定であったが、残念ながら数年前に閉館されてしまい入り口は閉じられている。

車を降りると、少し肌寒く長袖を着て出発する。今回は、小学生の子供も加わり6名のパーティだ。


10分ほど歩くと車止めのゲートがある。以前は、ここから数キロ先の営林署跡地まで車で行けたのだが、今は4キロほど林道を歩いていかなければならない。


林道の途中には、いくつかの沢が流れ小さな滝も見られる。




8:30。営林署跡地に到着する。トイレもあり、少し休憩だ。


8:40。従来からあった車止めのゲートに到着する。駐車場から4キロあった。


ゲートから5分ほどで岩岳山の登山口に到着する。


登山口とは言っても、一旦坂を下って沢まで下りる。


木橋を渡る。


沢を渡りきると、いよいよ本格的な登山道だ。


倒木の下を通り抜け、ロープを伝いながら山道を進む。


苔むした岩壁や沢を通り抜ける。




10時過ぎ、荷小屋峠に到着する。荷小屋峠はベンチが置かれ、ちょっとした広場となっており休憩にはちょうどいい。

荷小屋峠を出発すると岩岳山に続く尾根道となる。尾根道の途中には「岩岳山の植物群落保護林」の看板が立っている。ここから先が、アカヤシオ・シロヤシオの群生地だ。


険しい尾根道を進んでいく。


10:40。やっとアカヤシオが見えてきた。濃いピンクの優しい花びらだ。




岩岳山への分岐に出るが、一旦左側に曲がり岩嶽神社に向かう。岩嶽神社への尾根道の入り口には小さな鳥居がある。


10:55。岩嶽神社に到着する。岩嶽神社の周囲は、360°の大展望で京丸山、竜馬ヶ岳、蕎麦粒山、大札山などが展望できる。


岩嶽神社から岩岳山に向かい、後ろを振り返る。


岩岳山に向かう稜線上にもアカヤシオが所々みられる。しかし、まだ時期的に早かったようだ。以前来た時は、辺り一面ピンクに染まっていたイメージがあったが、今回は所々でしか見られない。蕾が膨らみ始めた樹々がいくつもあり、満開となるのは、まだ1週間から10日くらい先と思われる。


岩岳山に向かう稜線はやせ細った尾根道が続く。この尾根道にもアカヤシオが咲いているところは少ない。




たまに咲いている樹を見つけると嬉しくなる。


ロープ場や岩場がさらに続き、気を抜けない登山道だ。




アカヤシオのトンネルがあると気分が明るくなる。


最後のやせ尾根を慎重に越える。


このアカヤシオを通り過ぎると岩岳山山頂だ。


11:20。岩岳山1369mの山頂に到着する。


「2017岩岳山:後半」に続く。

2017御正体山

2017-05-01 22:19:32 | 山登り
4月最後の日曜日、山梨県都留市と南都留郡道志村の境にある御正体山(みしょうたいやま)に登ってきた。日本二百名山、山梨百名山の一つに数えられ道志山塊の最高峰である。

まず、道志村から道坂トンネル入口まで車で行く。道坂トンネルの東側の駐車場に車を止めるもののガイド本にあったバス停が見当たらない。おかしいなと思って西側の入口まで行ってみると、しっかりバス停があった。バスの時間は、土日の場合8:40発の一本しかない。予定しているコースは、トンネル東側に下りるので、車は東側に駐車して歩いて西側のバス停に戻る。

都留市から8:30頃来たバスは、道坂トンネルで折り返していく。我々メンバー3人は、道坂トンネル始発のバスで、御正体入口までの12分ほどバスに乗車する。バスを下車したところに御正体山のガイドマップが建っていた。


少し坂道を歩くと、三輪神社に続く石段が見えてきた。


三輪神社に参拝して安全登山の祈願をしていく。


30分ほど林道を進むと、車両通行止めのゲートが出てきた。


さらに20分ほど進むと、水場に出た。ここが最後の水場である。


水場からさらに30分ほどは、舗装道路が続く。結局、三輪神社から1時間10分ほども延々と舗装された林道を歩いていた。いいかげん山道を歩きたいなと思っていたころ、やっと登山道が出てきた。


登山道になって楽しく歩けるかなと思う間もなく、いきなりの急坂が続く。ロープもいたるところに張られている。落ち葉が深く積もっていて滑りやすく、歩きにくいことこの上ない。


11:20。1時間ほどのキツイ登りを終えると峰宮跡に到着する。ここからの富士山の展望が素晴らしい。




峰宮跡を過ぎると、次第に木々が多くなり富士山の展望が見えなくなってくる。ただ、この時期は、葉が伸びていないので隙間から、しばらくは富士山が顔をのぞかせている。


11:55。御正体山1682mの山頂に到着する。山頂は、日向ぼっこができるくらいの気持ちが広場だ。ただ、周りは樹木に覆われているので展望は全くない。平成16年には皇太子殿下が御登頂されたという札も建っている。


日当たりが良くて風がないので、山頂では1時間以上ものんびりと昼休憩していた。また、山頂には、1週間後にあるトレランレースに参加するランナーたちが練習の為、入れ代わり立ち代わり訪れていた。

13時を回り、下山を開始する。下山コースも、かなりの勾配だ。2時間ほど歩き、道坂トンネルの東側に下りて行く。


急勾配の登山道がやっと終わり、道が広くなった。車の音も聞こえてくる。


車止めを越えると、東側の駐車場だ。


駐車場に戻り、トンネル方向を眺めたところ。


上りが3時間、下りが2時間20分ほどの登山。どちらもかなりの勾配があり、思ったよりハードな山行であった。その後、山中湖近くの石割の湯の温泉に入って帰宅。昨年11月に計画したが天候が悪くて中止した御正体山登山のリベンジがやっとできた。

参考1.今回のコースマップ


参考2.今回の高低図