とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2019薬師岳登山:2日目

2019-08-20 20:21:38 | 山登り
2日目の朝、4時過ぎに起床して薬師岳山頂でのご来光を見に行くことにした。ご来光の時間は5:09頃だという。ただ、仲間がなかなか起きてこない。全員が集まって小屋の外に出たのは4:30過ぎだった。山頂までは50分ほどかかるので、山頂の手前の避難小屋まで行って良しとすることにした。避難小屋からでも充分ご来光を眺めることが出来る。5時過ぎに避難小屋のピークにたどり着くと、薬師岳山頂にも大勢の登山者がご来光を待っているのが良く見える。


避難小屋前からは、槍穂高連峰のシルエットが良く見える。


黒部五郎岳、笠ヶ岳もよく見える。


ケルンの先の西側の山々も雲海の上に浮かんでいる。


みんなで、ご来光の瞬間を待ちわびる。


雲間が黄金色に輝きだしてきた。


5:20。山の上に雲がかかっていたので、10分遅れのご来光だった。この景色は、いつ見ても荘厳な雰囲気を感じる。


朝日に照らされて、仲間の顔も赤く染まっている。


ご来光を眺めた後、避難小屋に入ってみる。二人も入れば一杯になってしまうくらいの広さだ。雷でも鳴ったらここに避難するのだろうか。


陽が昇ってくるにしたがって、山々が光の筋で明るくなってきた。日の出からの10分程度の間で刻々と山の色が変わっていく瞬間が大好きだ。この景色は、山に登った者でしか味わえない。


ガレ場の登山道を下り、小屋に戻っていく。


6:46。朝食を済ませ、薬師岳山荘を出発する。


薬師平方面に下っていく。真正面に見えるのは笠ヶ岳だ。


槍ヶ岳や黒部五郎岳も、既にいつもの青空に照らされた色合いだ。朝一の景色とはまた違う雰囲気だが、これぞ夏山という風景である。この日も暑い一日になりそうだ。


薬師峠を過ぎると木道だ。


赤い屋根の太郎平小屋が見えてきた。


8:04。太郎平小屋に到着する。薬師岳山荘をでて1時間20分ほどで着いてしまった。下りはやはり早いものだ。20分ほど休憩して、折立目指して出発する。


太郎兵衛平から折立の道は、いつまでも同じような景色が続き、暑い日となっていたので精神的にきつく飽きてしまいそうだった。


11:20。折立登山口に到着する。登山口の車が見えたときはホッとした。


下山後は、亀谷料金所近くにある亀谷温泉白樺ハイツの温泉に入って帰路に着いた。台風で3日間の予定が2日間となってしまい、縦走登山ができなかったのは残念だったが、好天の2日間で薬師岳を登ることが出来ただけでも良かった。私以外のメンバーは、初登頂だったので念願の薬師岳に登ることが出来て満足してくれたようだ。

参考1.2日目のコースマップ


参考2.2日目の高低図

2019薬師岳登山:1日目

2019-08-19 20:48:17 | 山登り
先週末は、北アルプスの立山室堂から五色ヶ原、薬師岳、太郎兵衛平、折立へと縦走登山を2泊3日で計画していたのだが、台風10号の影響がまだ残っていて室堂からの入山は危険だと判断して日程を1日ずらし、1泊2日の折立から薬師岳へのピストン登山へ変更した。

幸い日程変更で雨風は収まり、17日の早朝、有峰林道の亀谷料金所へ向かう。有峰林道は、夜間通行禁止なので、早朝6時から料金所が開く。6時の開門に合わせて料金所へ向かうと、既に開門を待つ車で入り口近くから車の列が続いていた。15分ほど待つとやっと有峰林道に入ることができた。林道とはいえ、完全舗装の立派な道路だ。工事で一方通行の個所がいくつもあり、折立ヒュッテのある登山口に着いたのは7時近くになっていた。

7:10。折立登山口を出発する。今回のメンバーは、台風の関係でキャンセルした人もあり、5名で登ることになった。


折立の登山道は、最初は樹林帯の中を進むが、次第に高い樹木はなくなり、緑の草原が広がる見通しのいい道が続くようになる。


後方を振り返ると、大きな有峰湖が見える。


登山道は広くて迷うことはないが、岩がゴロゴロしていて歩きにくい。


木道に入ると、薬師岳の大きな山体が見えるようになってきた。


稜線の中ほどに建物の屋根らしきものが見える。今夜泊まる薬師岳山荘みたいだ。


11:23。太郎兵衛平に到着する。折立からちょうど4時間で到着だ。台風通過後のフェーン現象で日本海側はかなり暑い日となっていた。喉も乾いていたので、まずはビールを飲んで一休みだ。ちょうど太郎平小屋前なので、生ビールを買うことが出来、みんなで分け合う。


太郎兵衛平は、黒部五郎岳や薬師岳の分岐点となり、多くの登山者が行きかう、この辺りの山域の重要拠点だ。


太郎兵衛平で充分休憩を取り、薬師峠へと向かう。


沢沿いの岩がゴロゴロしている登山道を進むと、高山植物が咲き乱れる薬師平に到着する。




薬師平まで来ると展望が開け、北アルプス南部の名だたる山々が見えてきて感激する。


13:53。薬師岳山荘に到着する。ほぼ予定通りのコースタイムだった。


受付を済ませ、荷物を部屋に置くと、空身で薬師岳山頂アタックに向かう。登りだしてすぐのハイ松帯の周辺でライチョウの親子に遭遇する。


ライチョウの親子を見た場所からさらに上がったところから後ろを振り返る。薬師岳山荘が小さくなっていた。


薬師岳のカールは有名だが、金作谷カールは、特に美しい。


薬師岳の山頂はまだ先だ。


14:58。薬師岳山頂2926mに到着する。小屋からは、結構時間がかかった。


山頂からの景色を楽しんで、小屋に引き返す。薬師岳を振り返ると、改めて大きい山だなあと感じた。




小屋に戻り、17:40からの2回目の夕食にありつく。夕食前に外で小宴会を開いていたので、空腹ではなかったが、頑張って夕食も完食する。この日は、長い時間を歩いたのでみんな食欲旺盛だった。




参考1.1日目のコースマップ


参考2.1日目の高低図


「2019薬師岳登山:2日目」に続く。

2019巻機山&キャニオニングツアー:キャニオニング編

2019-08-07 09:50:40 | スポーツ
ペンションを出て、キャニオニングのガイドをしてくれる「キャニオンズ」さんに向かう。ここは、ニュージランド人のマイク・ハリスさんが、日本で初めてキャニオニングというアウトドアスポーツを始めたという伝説的な会社だ。みなかみ町には、綺麗な滝が多く点在するということで魅力的な場所だったのだろう。その後、日本全国に広がっていったというから、まさにここでキャニオニングを体験するという事は王道なのかもしれない。

キャニオニングは、トレッキング、クライミング、懸垂下降、カヌー、水泳、飛び込みなどの要素を用いて渓谷の中を目的のポイントまで下って行く活動を行なう。登山の沢登りとは逆に渓谷を下っていくことを目的とする。

まずは、事務所で受付を行い、キャニオニングをするにあたっての注意事項などを聞いてから、装備の着用に向かう。岩がゴロゴロした渓谷の中で激流にもまれ下っていくからには、しっかりした装備が必要だ。冷たい川の水から体温の低下を防ぐためのウェットスーツ、ヘルメット、ライフジャケット、ハーネス、ブーツ、グローブと全身完全装備になるために更衣室で着替える。その後、マイクロバスで渓谷の入り口まで移動。

渓谷の入り口とはいえ、最初は単なる小川の畔みたいなところで川の水につかる。参加者は、我々のグループ6人とカップルの3組で計12人だ。そしてガイドクルーはコウ君とイギリス人のジョーの二人。ジョーは主にカメラマンとして我々の姿を撮ってくれる。


現地での説明を聞き、これからいよいよキャニオニングの開始だ。入り口は、普通の小川だったのだが、この先にはとんでもない激流と滝が待ち構えていた。


一人ずつ川の流れに沿って下っていく。川幅はすぐに細くなり、渓谷の中に入ると、流れは激しくなっていた。まずは、ガイドクルーが先に流れを下っていくので、我々はその様子を見ている。


続いて一人ずつ、流れに身を任せ激流の中を下っていく。


水深は浅いので、ウォータースライダーを滑っているようで結構楽しい。




川幅が広くなり、流れが緩やかになったところでグループごとに前の人の足を掴み、1列で流れに身を任す。


冷たい水の中をみんなで下っていくのが面白い。




落差のあるところで、休憩して記念撮影。


水の上に浮かんで、空を見てみようという事で、全員で手を繋ぎ空を眺める。渓谷の雰囲気がこうやって見るとよくわかる。


ぼぉっとして水に浮かんでいられたのは、これが最後で、これからこのツアー最大の難関スポットがついにやってきた。緩やかな流れの先には、最大落差20mの滝が待ち構えていた。その滝を滑り落ちることが出来なければ、ツアーの後半を楽しむことが出来ないのだ。一人ずつ滑り落ちるのだが、その場所に行くまでは、滝の様子が全く見えない。自分の番が来るまでは、どんなところか全くわからないので、待っている間はドキドキしていた。Nさんがまず先に滑っていく。


そして私の番が来た。最初は、ハーネスにロープをひっかけ半分くらいまで降ろしてくれるのだが、残り10mくらいのところでロープが外され、一気に滝つぼに落ちていく。滝の上に立った時は怖かったが、滑り落ちたら一瞬だ。あっという間に落ちて無事クリアする。


ロープが外され滝を落ちていく様子。


続いて、滝つぼの上の方に上がると、一人ずつ滝つぼへのジャンプだ。去年のラフティングの時もやったので、今回は、それほど恐怖感はなかった。




バク転しながら飛び込むのは若者の参加者。私はそこまで真似できない。


みんな落ちたところで、岩場で一休み。


しかし、まだまだ終わりではない。今度はスーパーマンスライダーで激流を下るという。特に、途中で体を反転させ頭を下にして滑っていくのは怖かった。


滑り終わってみんながいるところまでたどり着くのが大変だ。


浅瀬のある場所にたどり着くと、やっとキャニオニングの終着点が見えてきた。


もう一度全員で記念写真を撮ってキャニオニングが無事終了した。


バスでキャニオンズに戻り着替えをする。時間はお昼過ぎとなっており、2時間半くらいも川の中にいたようだ。涼しさとスリルを体験でき、まさに暑い夏の忘れられない体験になった。今回のツアーを体験したことで、キャニオニングのレベル3に認定されたようだ。これで、レベル4の1日ツアーにも参加できるようだが、今度行けるとしたらいつになるのだろうか!

2019巻機山&キャニオニングツアー:ペンション編

2019-08-06 20:33:13 | 観光
巻機山を下山すると、群馬県みなかみ町のペンションに向かう。今回のツアーは、登山の後、みなかみ町のアウトドアスポーツを楽しむことがもう一つの目的だ。

この日の宿は、「ペンション朝ねぼう」さんを予約していた。貸切露天風呂とイングリッシュガーデンが自慢で、4頭のゴールデンレトリバーがお出迎えしてくれるというおしゃれなペンションだ。

入浴を済ませるとお待ちかねの夕食である。食堂の入り口には、この日のメニューが記されていた。


テーブルの上にまず置かれていたのは、エリンギと彩り野菜のマリネ、えびとたまごの生春巻、新じゃがとスモークサーモンのマリネ、サーモンムニエル夏野菜のカルパッチョ風、自家製ソースのホタテ入りポットパイ、グリーンサラダ。


まずは、生ビールで乾杯。


ワインや冷酒を飲みながら歓談していると出てきたのが、舞茸の天ぷらだ。これが酒の肴になる。


肉料理は、鶏ももの香草グリル。ボリュームたっぷりの欧風家庭料理でいつの間にかお腹はいっぱいになった。


最後にデザートのミルクアイスが出て、夕食は終了する。全部食べるのが苦しいくらいのボリューム満点の料理で大満足だった。その後部屋に戻り少し飲んだが、巻機山登山の疲労もあり、22時前にはベッドに入る。酔いと疲れで、久しぶりにぐっすり眠れた。

翌朝もいい天気となり、ペンションの周りを散歩する。


道路を隔てて反対側には、ペンション自慢のイングリッシュガーデンがある。


ガーデン内にはパラソルが立てられたテーブルとイスが置かれ、周りの山並みを展望できる。


イングリッシュガーデンとは、ガーデニングが盛んなイギリスでよくみられる自然美をたたえる庭のことを言う。田舎の風景が庭で楽しめるように作られた自然のままの植物や花を楽しめる庭だ。


散歩を済ませ、中に入ると朝食の時間となった。朝食は、スクランブルエッグ、ウインナ、サラダ、ポテト、ヨーグルト、メロン、牛乳、オレンジジュース等、洋風の朝食である。焼きたてのクロワッサンを食べ、コーヒーを飲めば豪華な朝食だ。




チェックアウト後は、「朝ねぼう」さんの看板前で記念写真を撮る。


最後は、ペンションの看板犬「ステラ」「コスモ」の2頭が出てきて一緒に写真に納まってくれた。


ペンションを出ると、キャニオニングの体験ができるアウトドアスポーツの「キャニオンズ」さんに向かった。今回、最も楽しみにしていたイベントだ。

「2019巻機山&キャニオニングツアー:キャニオニング編」に続く。

2019巻機山&キャニオニングツアー:巻機山編

2019-08-05 21:53:54 | 山登り
8月最初の週末は、新潟県南魚沼市と群馬県利根郡みなかみ町の境にある巻機山(まきはたやま)に登ってきた。日本百名山のひとつで、山名の由来は、頂上一帯が御機屋と呼ばれ、美女が機を織っていたという伝説によるものだ。山麓には、機織りの女神である栲幡千々姫命が、巻機権現として祭られている。

金曜日の夜出で、巻機山の登山口となる桜坂駐車場に着いたのは、深夜2時近くになっていた。5時には起床しようという事で、駐車場で仮眠するも、実質睡眠時間は3時間にも満たなかった。

6時過ぎ、身支度を整え、桜坂駐車場を出発する。駐車場は、ほぼ満車になっている。登山コースは、一般的な、桜坂から桧穴ノ段と称する尾根伝いの道・井戸尾根コースで行くことにした。


5分ほどで、案内版のある登山口に到着する。


最初は緩やかな樹林帯の登山道だったが、次第に険しい登りも出てくる。2時間ほど歩いたころ、展望が開けた場所から割引岳や雪渓が残るヌクビ沢が遠望できた。この日は、早朝から天気が良すぎて猛暑日になりそうなくらい暑い日になっていた。


涼しさを求めて僅かな木陰で休憩だ。


8:50。岩がゴロゴロしている7合目を通過する。暑さがじりじりと体にまとわりつく。


キンコウカの咲き乱れる木段を上がって行く。


森林限界を超え、展望は抜群だ。


辺りには、トンボが飛び交っている。


次第に高山植物が目に付くようになってきた。草むらの中でひっそりと咲く可愛いリンドウ。


登山道周辺で目立つキンコウカ。


コメツツジ。


なだらかなピークの辺りに登山者の姿が見える。


一旦下っていく。


登り返したところのピークが9合目に当たるニセ巻機山だ。下の方から見ると、ここのピークしか見えないので、最初はここが巻機山と勘違いされることからニセという冠が付いている。


ニセ巻機山から少し下っていく。


10:16。9合5勺の避難小屋前に着くと、さっそく昼食休憩とする。暑くてもう喉がカラカラとなり持ってきたビールで喉を潤す。歩き出して4時間以上も経っており、お腹もペコペコだった。

避難小屋から沢の方に下ると水場があるので、水を求めて沢に下りていく。沢の近くには、コバイケイソウが群落を作っていた。コバイケイソウの花は毎年咲かず、3~4年に1回程度しか咲かないので、これだけ纏まっているのを見られると結構嬉しい。


そして、沢近くには、大好きなハクサンコザクラが見られた。北アルプスより以北の高山に生育するサクラソウの仲間で、白山で発見されたのが名前の由来だ。


沢まで下りると、その先には雪渓が残っている。雪渓の下は空洞になっていて、雪解け水が溶けだし冷たい冷気が吹き出していた。


冷たい雪解け水を汲み、一気に飲み干すと喉に冷たさが染み渡る。天然のクーラーに暑さをしばし忘れる。




水を確保して、いよいよ巻機山山頂に向かう。池塘が散らばる湿原の中の気持ちいい登山道だ。


11:30。巻機山山頂1967mに到着。まずは記念写真を撮る。


だが、実はここは本当の山頂ではない。さらに5分ほど歩いた先にあるケルンが積み上げられたピークが本当の山頂である。しかし、そこには何の印もないので、山頂標柱のある場所を山頂として問題はないだろう。


本当の山頂を通り過ぎ、さらにたおやかな稜線を歩き牛ヶ岳方面までしばらく歩いていく。この辺りが巻機山の一番の気持ち良い稜線で、山頂からすぐ戻ってしまったらもったいないのだ。


斜面には、ニッコウキスゲが沢山咲き出している。


牛ヶ岳まで行くと時間がかかりすぎるので、雪渓の近くまで行って引き返す。


雪渓とニッコウキスゲ。


巻機山山頂周辺の稜線歩きを十分楽しんで、避難小屋方面に戻っていく。


あとは、元来た道をひたすら下っていく。避難小屋からは、3時間近くもかかり、暑さでフラフラしながらやっと登山口まで戻るとホッとした。休憩を入れて9時間50分ほどかかり、結構キツイ登山だった。

参考1.今回のコースマップ


参考2.今回の高低図


下山後は、水上温泉のペンションに向かう。

「2019巻機山&キャニオニングツアー:ペンション編」に続く。