とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2015三浦半島みちくさウルトラマラソン

2015-05-31 21:33:23 | マラソン
昨年参加した「南伊豆ウルトラマラソン」の大会運営が、凄く良かったので、同じ運営者である「みちくさマラニック走援隊」の企画した「三浦半島みちくさウルトラマラソン」を南伊豆の大会が終わったあと、すぐにエントリーしてしまった。今回は、それに共鳴したメンバー4人での遠征となった。メンバーは、N山さん、かっちゃん、てっちゃん、私の4名だ。

まずは、スタートのゲート前で記念写真だ。


スタート会場となるリゾートホテル「マホロバマインズ三浦」の広い駐車場内には、350人近くのランナーが集まっていた。


笑いを取り入れたという健康ヨガの後、大会実行委員長の楽しい挨拶を聞く。


5:01。少し時間が遅れたが、ホテル前の道路からスタートとなった。


すぐに海岸前の道路に出る。道路の規制はなく、みんな信号を守って横断歩道を渡る。


3キロほど走ると、いきなり山道へのコースとなった。5キロほどのトレイルコースを走る。


このトレイルコースは、三浦富士、砲台山、武山をぐるっと回る、この辺りでは有名なハイキングコースらしい。


5キロのトレイルコースをぐるっと回って、もと来た道に戻ると、三浦富士や武山などの山並みが見えていた。


再び海岸線のコースに入る。はるか先には、東京電力の横須賀火力発電所の巨大な煙突が見える。


横須賀の夫婦橋を過ぎ、平作川沿いを走る。


夫婦橋エイドから三笠公園エイドまでが遠かった。10キロ近く何もなかったので、空腹と暑さに負けそうになりながらエイドまで頑張った。気温がかなり上昇していて、喉もかわくわ、お腹もすくわで、エイドに着いた時はホッとした。




三笠公園から折り返して、横須賀の街中を走っていく。


今度は、国道よりさらに近い海岸線沿いの遊歩道を走る。




横須賀美術館前を通過する。


燈明洞エイドでは、冷たい“いちごオ・レ”が美味しかった。


野比公園エイドでは、頭から水をかけてもらう。この頃から気温はマックスに達していた。体感的には30℃以上の気温になっていたと思われた。


海岸には、海水浴客はいないものの、真夏のような雰囲気となり、水着で日焼けにいそしむ人たちも見受けられた。


その後は、暑さでヘロヘロになりながらカメラを出すゆとりもなく、歩いたり、冷たいアイスを食べたり、ジュースを飲んだりしながら進んだ。

なんとか城ケ島公園にたどり着くと、白くてかわいい灯台が見えた。




城ケ島公園で、仲間達全員がそろい、それから先はみんなで行動する。なんとか、ゴールのマホロバマインズ三浦のゴールにたどり着いた時はホッとした。


走援隊のエイドは、ゴール地点でも嬉しい夕食が待っていた。疲れた胃に優しいソーメンと三崎名物のマグロ漬け丼だ。特にソーメンは美味しく、お代わりをしてしまった。




ゴール後は、ホテルの温泉に入り部屋に戻ると、すぐさま布団に倒れこんでしまった。思いのほか気温が高い日だったので、疲れてしまっていた。しかし、8時過ぎ、小笠原諸島周辺を震源地とする大きな地震が、我々の8階の部屋にも大きな揺れをもたらしていた。私は、寝ていたのですぐさま揺れに気付いた。最初、少しだけ揺れたので、地震が来たなと思う程度だったが、しばらくしてさらに大きな揺れが長く続き、ホテルが倒れないかと恐ろしかった。地震のおかげで、すっかり目が覚めてしまい、テレビで地震情報を見続けていた。幸い全国的にも大きな被害はなかったようなので、安心して寝ることが出来たが、高層ビルで地震にあうと揺れが増大するという事を、身を持って体験できた夜になった。

三浦半島にやってきた

2015-05-29 20:22:22 | 呟き
今日は、三浦半島に初めて足を踏み入れた。
鎌倉くらいまでは行ったことがあったが、横須賀市とか三浦市に来たことはなかった。
三浦半島まで来たのは、明日三浦半島みちくさウルトラマラソンに出場するためだ。
宿となる「マホロバマインズ三浦」がスタート・ゴールである。


この辺りでは、ひときわ目立つ巨大なリゾートホテルで、今日明日と別館に泊まる事となった。


明日は、三浦半島をほぼ網羅するコースを走ることとなる。
無事完走したいものだ。

四国遍路 (岩波新書)/辰濃 和男 (著)

2015-05-28 22:07:54 | 読書
四国遍路 (岩波新書)
クリエーター情報なし
岩波書店


内容(「BOOK」データベースより)
四国八十八カ所。金剛杖を手に、千数百キロをひたすら歩く。土地の人から受ける「お接待」が心にしみる。―人はなぜ四国をめざすのだろうか。いま、ひとりのお遍路として四国路をたどる著者の胸に去来する問いだ。人びとと出あい、自然の厳しさに打たれつつ歩む巡礼行を、達意の文章で綴る連作エッセイ。

先日、お遍路の師匠である“くーかいさん”に満願の報告に行ったのだが、興味深い本を持っておられたので、私も改めて読んでみた。

著者の辰濃和男さんは、朝日新聞の編集委員、論説委員を歴任し「天声人語」も担当されていたという。そんな人が書いた著作だから、読みやすい文章と豊富なボキャブラリーで楽しく読み進めることができた。これからお遍路を始めようとする人には、お遍路の素晴らしさを伝えるうえで大変参考になるといえるが、私のようにお遍路が終わってから、改めて読む者にとっても素晴らしい著作であった。著作の中に書かれている一つ一つの事柄が、全て手に取るようにわかる。ここは、こうだった。あそこは、そうだったと、行った時の情景が思い出される事ばかりだった。実際に自分の目で見て体験したことが、著者の卓越した表現でその時の情景を再び思い起こさせてもらう事ができた。

読んでいて、いろいろ共感できることがあった。例えば、歩く道の事についての件では、こんなことが書かれていた。「この国では歩くことがなんと卑しめられていることかと思う。昔の遍路にとっては、険しい山道は難所で、平らな路は息抜きだったろう。今は逆だ。平坦な国道が「苦」で、山道は「楽」である。」まさに、その通りだと思う。国道の歩道は、特に歩きづらい。微妙な傾斜や、上り下りが疲れた足には苦痛だった。それがいやで、なるべく山の遍路道を選んで歩いていたものだ。

また、こんな事も書かれていた。「遍路道を独りで歩いていると決して独りの力で歩いているのではないということにやがて気づく。靴がある。靴下がある。靴や靴下を作ってくれる人がいる。…山道がある。…山道を補修してくれた人がいる。…道しるべを付けてくれた人がいる。…そういういくつもの縁がひとりの人の歩みを支えてくれているのだ」。私も、700キロくらい歩いた靴の底を見た時、見事にすり減っていて、よくぞここまで耐えてくれたのかと、靴に感謝したいくらいに思った。長い時間、遍路道を歩いていると、道しるべを付けたり、山道を整備してくれた人たちのおかげでありがたいなあと何度も思った。一人で歩いていても、一人の力で歩いているのではないと気づかされた。すべての事に感謝したい気持ちになっていくものだ。

実際に自分の足で、お遍路をした著者だから、共感できるものが多いのだが、その体験記だけではなく、その寺や土地に語り継がれてる逸話、関連した書物の引用などを交えての考察もあり、お遍路を深く学ぶこともできる。「お遍路」の持つ意味合いや歴史を学ぶのにも最適の入門書だといえる。お遍路を終わってから読んでみても、やっぱりお遍路をしてよかったなあと思わせてくれた著作だった。

5月にしては、暑すぎる

2015-05-27 22:31:59 | 呟き
このところ、全国的に暑い日が続いている。
我家でも、昼間は短パンとTシャツ1枚で過ごせる気候だ。
幸い夜はまだ涼しく、眠れないというほどではないが、これからどれだけ暑くなってくるのか気がかりだ。
梅雨が来れば、多少は涼しくなるのだろうが、空梅雨に終わるようでは困る。
この暑さの原因は、日本上空の風が弱いため、暖かい空気が内陸部にとどまっていることによるらしい。
遠因には、太平洋赤道域東部の海水温が上昇する「エルニーニョ現象」が起きているからだともいう。
6月は、もうちょっと暑さが和らいで、雨も降って欲しいものだ。

Windows 10 いよいよ今夏公開へ

2015-05-26 22:18:45 | パソコン
マイクロソフトのWindows 10がいよいよ今夏公開になるようだ。現在、Windows 7、8、8.1のユーザーについては、公開後1年間は無料でアップグレードが出来るというから、ありがたい。しかも、海賊版を使っていてもアップグレードが出来るらしい。ただ、海賊版をアップグレードする場合は、なんらかの処理が必要になるという。あえてアップグレードが出来るようにすることで、正規版に引き込みたいという戦略でもあるようだ。

Windows 10になって何が変わるかを調べたところ、こんなことが出来るそうだ。

1. スタートメニューが復活
Windows 8で無くなってしまったスタートメニューが復活する。最大のアピールポイントとしても注目を集めてきたスタートメニューの復活。単に復活するだけではなく、より使いやすく進化したスタートメニューになるらしい。デザイン的にも、カッコよさそうだ。

2. ロック画面が進化
現在は、パスワードを入力させるだけの味気ない画面だが、Windows 10からは、見た目が楽しく、ロック画面用の壁紙を設定したり、数々の情報が常にアップデートされ表示される仕様になるらしい。

3. 音声アシスタントのCortanaが使える
Windows Phoneに搭載されている音声アシスタントCortanaが搭載されるという。iPhoneに搭載されているSiriと同じようなもので、キーボードやマウスには一切触れることなく、音声でメールを作成したり、インターネット検索などが出来るようになる。

4. プラウザは「Microsoft Edge」へ
マイクロソフトのプラウザといえばInternet Explorerだが、Windows 10からは、「Microsoft Edge」に代わるそうだ。どんなふうに代わるかは、良く分からないが、FirefoxやChrome向けに提供されている拡張機能に対応できるらしい。

7月末くらいに公開されたら、早速アップグレードに挑戦してみたいと思っている。

MISIA 星空のライヴⅧ MOON JOURNEY in アクトシティ浜松

2015-05-25 22:19:20 | コンサート
実は、先週の20日(水)夜、MISIAのコンサートに行っていた。久々の浜松でのコンサートだったので、早いうちからチケットをゲットしていたのだ。MISIAは、デビューした当初からファンで、初期のころは何度かコンサートに行っていたのだが、ここ何年も行ってなかったので、久々にLIVEで見ることが出来るのを楽しみにしていた。

今まで行ったコンサートは、大規模なアリーナツアーで、派手な演出のイメージが強かったが、今回の「星空のライブ」は、ミュージシャンの生演奏を主体に展開される曲が多く、MISIAのバラードを楽しむには、最適なコンサートともいえる。

ただ、従来の「星空のライブ」とはやや変わって、観客もずっと総立ちとなるような力強い曲が多く入っていた。最初から最後まで、ほとんど立ちっぱなしで、普段ほとんどしないような動作で手足が動いていた。最近の曲は、あまり聞いてなかったので、知っている曲は半分もなかったが、初めて聞く曲でも、MISIAの歌いっぷりは観客を魅了させる。あの小さな体から、ホールを震わせるような声量は、いったいどこから出てくるのだろうかと感心する。まして、大好きな「陽のあたる場所」や「BELIEVE」が聞けたときは、心の底から感動が湧き上がってくるような気分になった。

また、MCでは、女子サッカーの澤選手と親しいらしく、初めてサッカーの試合を見に行って澤選手と会ったことなどを話していた。その時、澤選手は「世界で戦うためには、心をしっかりと持つことが大事!」だと言ったそうだが、MISIAも澤選手と同じように、心をしっかりと持って歌っているシンガーだと何時も感じている。そんな二人だから、仲良くなったのかもしれない。

それにしても、MISIAの楽曲は、多くのCMソングやドラマのタイアップ曲として使われることが多い。セットリストから、それぞれ調べたら、いろんなシーンで使われていたことがわかった。歌の上手さでいったら、彼女が現役シンガーの中では1番ではないかと思っている。改めて、最近の曲をじっくり聞き直してみたくなった。

《セットリスト》
01. 桜ひとひら  テレビ東京ドラマスペシャル『永遠の0』主題歌
02. 陽のあたる場所
03. Royal Chocolate Flush
04. めくばせのブルース
MC
05. 明日はもっと好きになる(未発表新曲) KIRIN ”世界のKitchenから”シリーズの新タイアップソング
06. 真夜中のHIDE-AND-SEEK  
07. ANY LOVE テレビ東京系「JAPAN COUNTDOWN」エンディングテーマ
MC
08. 花(未発表新曲)
09. 白い季節  テレビ朝日系金曜ナイトドラマ『セカンド・ラブ』挿入歌
10. MOON JOURNEY(Hanah Spring ヴォーカル)
11. LUV PARADE ドワンゴ「★いろメロミックスDX」CMソング等
12. Color of Life  トヨタ自動車「WiSH」CMソング
13. Re-Brain
14. HOPE & DREAMS
アンコール
15. BELIEVE
16. One day, One life
MC
17. 流れ星(未発表新曲)

2015ぐるっと富士山一周100キロウルトラマラニック

2015-05-24 18:46:38 | マラソン
今年も、ヒロボーさん主催の「ぐるっと富士山一周100キロウルトラマラニック」に参加してきた。今回、第1回と銘打ってはいるが、実際は、1昨年の試走、昨年のリハーサルに続いてなので3回目となる。全て出場しているが、今年も最初から最後まで美しい富士山に見守られて走ることが出来た。富士山を朝から晩までずっと見られるというのは、なかなかない事なので、実に運がいいとしか言いようがない。

22日の午後から、家を出てスタート地点の静岡県裾野市に向かう。19:03。夕日に照らされた富士山が神々しい。翌日の天気も、良さそうだと安心する。


スタートは、23日午前0時である。車の中で、しばらく仮眠した後、受付を済ませてスタート地点に並ぶ。標高が高いので、空気はヒンヤリしているが、震えるほどではない。


午前0時、周辺の住民にも騒がしくないよう、静かにスタートする。


明け方までは、ヘッドランプ、チカチカライトなどを頼りに真っ暗な道をひたすら走る。時折猛スピードで走り去るトラックや乗用車にも気を付けなければならない。道中には、富士サファリパーク、富士山こどもの国等があるが、真っ暗なので何も見えない。緩やかな下りや上りをやり過ごし4時頃、白糸の滝近くまで来た。日の出前だが、もう辺りは薄明るくなり、ヘッドランプはいらなくなった。

5:01。富士山が、良く見える場所に出た。スタートして45キロくらいの地点だ。毎年この辺りでは、ダイヤモンド富士を写そうとするカメラマンを見かける。今年も、ダイヤモンド富士の出現時間までは、待っておられないのでそのまま通過だ。


5:32。凄い庭園越しに眺める富士山。個人の庭らしいが、こんな贅沢な庭を所有するなんて凄い。


5:48。富士山の裾野から陽が出てきた。ダイヤモンド富士の観測地点からは、大分位置が離れている。


6:36。山梨県富士河口湖町に入る。


7:27。富士ヶ嶺のJA前で、休憩する。喉も乾きお腹も空いていたので、ベンチで富士山を見ながら簡単な朝食だ。しばらくすると、よっぴーさんが来たので、N山さんも交えて富士山をバックに写真を撮る。


8:15。49キロ地点にあるエイドに到着する。ここは、今回の最高標高地点であり、富士五湖の一つ本栖湖や南アルプスの白峰三山を臨むことのできる絶景ポイントだ。


エイドでも、味噌汁や果物、手作りサーターアンダギーなどを頂き、エネルギーを充てんする。疲れて倒れ込んでいる人もいた。


休んでいると、ぞくぞくと仲間が集まってきたので、絶景ポイントで記念写真だ。


8:35。50キロ地点に到着する。やっと半分まで来た。その後は、7人ほどの集団で励まし合いながら進む。


9:29。道の駅「なるさわ」に到着する。ここからの富士山も、毎回美しい円錐形だ。


富士急ハイランドがある富士吉田は、硬くてコシが非常に強い「吉田のうどん」が有名だ。再びお腹が空いてきたので、「吉田のうどん」を食べに行こうという事で、N山さんお勧めの店を目指して走る。大分腹ペコになってきた頃、お勧めの店に着いたのだが、なんと店は閉じられ廃業していた。仕方なく、次のお勧めの店を目指して走るが遠かった。やっと店に到着して、飲み干した生ビールが美味しかったことは間違いない。

13:10。山中湖のエイドを出て、湖畔沿いに走り出す。


山中湖村役場前を右折すると、籠坂峠への上り坂だ。いつもだったら、後半の上り坂になるとヘロヘロで走ることが出来なくなっていたのだが、今回は体も軽く少々の上り坂は、何の苦も無く走っていくことが出来た。

籠坂峠を越えると、再び静岡県に入る。道の駅「すばしり」までの長くて急な下り坂を一気に駆け抜けた。須走IC付近から緩やかな下り道となるが、長い下りで疲れ、いささか疲れ気味だった。15:30。何とか、90キロの最終エイドまで頑張り、腰を下ろしたときはホッとした。エイドでは、豆腐やトマト、キュウリなど疲れた胃に優しい食べ物が出て、再び元気を取り戻す。


残り数キロになったころ、再び富士山が見えてきた。自衛隊演習地沿いの道なので建物は全くなく、富士山の展望は抜群だ。大型車両の通行に注意しながらも、ゴールを目指してパワーアップだ。


17:00。前後して走ってきたN山さん、アッコちゃんと一緒にゴールする。


その後は、いつもの通り、温泉に入って宴会だ。それでも、疲れと眠気で21時過ぎには部屋に戻って爆睡する。ところどころで休憩して走った100キロなので、思ったほどダメージはなかった。

翌朝、宿泊した参加者で集合写真を撮って解散する。


4時過ぎに目が覚め、外に出かけた時は雲に覆われてた富士山だが解散して帰る頃、くっきりと姿を現していた。近くの絶景ポイントで最後の記念写真を撮って、仲間たちと別れ帰路についた。




今回も、最初から最後まで富士山に見守られた楽しい100キロウルトラマラニックになった。このところ出かける先々で、天気に恵まれて本当に嬉しいかぎりだ。

高野山への道「3日目」

2015-05-22 12:51:40 | お遍路
今回宿泊した宿坊は、高野山宿坊教会近くの高室院だ。30人くらいの団体と、10名くらいの個人客が宿泊していた。早朝6時からのお勤めに参加し、住職のお話が終わったのは7時15分前くらいだった。7時ちょっと前から朝食となり、食べ終わると早々に旅立ちの支度をして、高室院を後にする。


7:24。奥の院の入り口に到着する。まだ、参拝者は少なく鬱蒼とした木々の間を進んでいく。


参道を進んでいくと、司馬遼太郎の碑があった。司馬遼太郎は、空海の思想と生涯を描いた小説「空海の風景」など高野山ゆかりの著作があり、碑文には、高野山について「日本国のさまざまな都鄙(とひ)のなかで、唯一ともいえる異域ではないか」と刻まれている。


さて、この参道には様々な戦国武将たちの墓が立ち並んでいる。たくさんあって、全てを確認したわけではないが、名のある武将の墓があちらこちらに見られた。まず、こちらは薩摩島津家の墓所だ。


武田信玄と子である武田勝頼の墓所。


これは、弘法大師の腰掛け石。


木々の隙間から太陽の光が、石塔を照らす。


加賀前田家供養塔。


豊臣家墓所。豊臣秀吉とその母、弟秀長など豊臣一族の墓がある。


織田信長の墓所。他の武将と比べ、シンプルな墓所だ。


7:50。御廟橋まで来る。ここからは、弘法大師御廟の霊域に入るとされ、この橋を渡るとき弘法大師が迎えてくださり、帰りは見送ってくださると言われているそうだ。脱帽して、服装を正し一礼して橋を渡る。この先は、写真撮影が一切禁止となっているので、写真がない。




奥の院の弘法大師御廟に巡拝して、やっと最後の最後の御礼参りが終わった。納経所で、最後に残った高野山奥の院のページに、墨書と御朱印を貰い、二か月半がかりで御朱印帖が全て埋まった。これで、やっと一つの目的が終わったと、大きな達成感に包まれた。奥の院の納経所は、早い時間だったから良かったものの、昼間であれば1時間も待たされることもあるそうだ。朝早く行って全てが順調に済んだのである。


8:20。奥の院を出ると、気持ちがいい天気となり、朝の空気が心地よかった。


9:00。奥の院前から、バスで高野山ケーブルの高野山駅まで移動する。


バスを下りると、すぐにケーブルカーが上がってきたので乗車する。


この高野山ケーブルは、最急勾配562.8‰(29°22')、最緩勾配でも273.9‰(15°19')という日本有数の傾斜を持つという。海抜539mの極楽橋から867mの高野山まで高低差は約330m。830mの距離で、これだけの高低差があるのだから、その傾斜は相当キツイ。


9:14。ケーブルの終点極楽橋駅に到着する。駅に降り立って、周りを見てビックリ。降り立ったお客のうち日本人は、私を入れて3人しかいない。あとはみんな外国人ばかりだった。如何に高野山は、外国人観光客が多いかと実感させられた。


30分ほど電車に揺られ、九度山駅で降り、車を止めた道の駅へと向かう。その途中、真田庵があったので立ち寄ってみた。善名称院、真田庵とも呼ばれ、真田昌幸、幸村父子の屋敷跡に建てられたお寺だ。




真田地主大権現。このお寺で、怒った姿の昌幸の霊がたびたび見られるようになったので、大安上人が昌幸の霊をこの地の大権現の神様にして祀ったという。その後、穏やかな顔になった昌幸が現れ、祀ってもらったお礼にこの地を守ると約束し、真田地主大権現となった。


帰り道のガードレールには、“平成28年度大河ドラマ「真田丸」制作決定”の幟が張られていた。来年は、この九度山も観光客で賑わうことは間違いない。


10:30。道の駅に無事戻り、早々に帰宅する。出だしは雨だったが、帰りは好天に恵まれ気持ちよくお遍路を打ち終えることが出来た。

高野山への道「2日目」後半

2015-05-22 06:50:54 | お遍路
13:29。大門から、いよいよ壇上伽藍へと向かう。壇場とは曼荼羅の道場の意味で、小高い場所に位置することから「壇上伽藍」と呼ばれる。高野山の中核となる場所だ。そして、この中門は、昨年172年ぶりに再建されたばかりだという。


中門から入っていくと正面に見えるのが、金堂だ。一気に増えた観光客の波に乗って、中に入っていく。


この日は午後2時から、比叡山延暦寺の大法会があるというので、そのまま金堂の中で待つ。ちょうど、秘仏である本尊の薬師如来像が特別開帳されていた。残念ながら、写真は厳禁だ。


大法会が、なかなか終わりそうもないので、そおっと中から抜け出し先を急ぐ。金堂の隣にあるのが根本大塔だ。さすがに、高野山のシンボルとも言っていい立派な塔だ。数日前まで、根本大塔を使って3Dプロジェクションマッピングが行われていたそうで、それを見ることが出来なくて残念だった。


14:55。根本大塔のすぐ近くに1町石があった。この先が、金剛峯寺だ。


15:00。総本山金剛峯寺に到着する。


主殿に参拝し、御朱印と墨書を貰う。


そのまま、内部を拝観することにした。ほとんど撮影禁止の場所ばかりだったが、華道高野山と高野杉だけは、撮影を許された。




蟠龍庭(ばんりゅうてい)。2,340平方メートルの石庭は、国内では最大だという。この石庭では、雲海の中で向かって左に雄、向かって右に雌の一対の龍が向かい合い、奥殿を守っているように表現されているそうだ。




15:35。金剛峯寺を出て、この日に泊まる宿坊に寄る。荷物を置いて、奥の院まで行こうと思ったが、今からだと往復2時間半くらいかかると言われ、夕食の時間に間に合わなくなりそうなので、奥の院に行くのはやめる。

16:15。そのまま、宿坊にいるのはもったいないので、別方向にある女人堂まで歩いていく。その昔、高野山には七つの登り口があり、高野七口と呼ばれていた。明治5年(1872年)に女人禁制が解かれるまで、女性の立ち入りが厳しく制限され、そのため各登り口に女性のための参籠所が設けられ、女人堂と呼ばれていたようだ。この女人堂は唯一現存する建物だという。




女人禁制が説かれるまで、女性はこの先には入っていけなかったのだ。


16:25。女人堂からの帰り道にある徳川家零台にも寄る。1643年(寛永20年)に徳川3代将軍・家光によって建てられた霊舎で、向かって右側が初代将軍・家康、左側が二代将軍・秀忠が祀られている。こちらが家康の霊舎。




こちらが秀忠の霊舎だ。決して大きい建物ではないが、細かな彩色や彫刻が施され、金の飾り金具が使われるなど豪華な造りになっている。




16:50。宿坊に戻り、明日の奥の院行きの計画を練る。
この日の歩行距離:約26キロ。

高野山への道「3日目」に続く。

高野山への道「2日目」前半

2015-05-21 12:12:03 | お遍路
19日は、夜中からずっと雨が降り、朝になっても酷い降り方だった。雨が小降りになったら出発しようかと迷っていたが、6:40意を決して、道の駅を出発する。


高野山町石道コースのガイドマップでは、九度山駅からのスタートだったので、九度山駅まで向かう。6:55。九度山駅から改めてスタートする。


7:26。町石道の起点となる慈尊院に到着する。道の駅は、九度山駅と慈尊院の間にあり、わざわざ九度山駅まで行かなくても良かったのだが、けじめをつけるためには仕方がない。一番雨の降り方が酷かった時間帯だ。




高野山町石道(こうやさんちょういしみち)は、慈尊院から高野山へ通じる高野山の表参道であり、弘法大師が高野山を開山して以来の信仰の道である。ユネスコの世界遺産『紀伊山地の霊場と参詣道』の構成資産の一部でもある。この道には、高野山への道標として、1町(約109メートル)ごとに「町石」と呼ばれる高さ約3メートル強の五輪卒塔婆形の石柱が建てられ、高野山上の壇上伽藍・根本大塔を起点として慈尊院までの約22キロメートルの道中に180基の町石が置かれている。

7:32。180町石、町石の始まりを通過する。丹生官省符神社への階段の途中にある。


7:36。177町石を通過。町石はところどころなくなっている物もあるが、次々に現れてくる。


ポールに遍路道のシールが張られているのを見かける。四国で何度も見たシールを見つけて懐かしかった。ここも間違いなく遍路道だ。


「クマ出没注意!」の張り紙がところどころにあった。この辺りもクマが出るのかと、ドキドキしながら進む。雨の日だから、前後に歩いている人は全くいないようで、少し心細かった。


8:01。「朝日夕日100選」に選ばれているという展望台に到着する。雲に覆われて遠くの展望は効かない。


9:04。六本杉峠に到着する。


9:23。古峠に到着する。ここは、上古沢駅へ向かう道との分岐である。


9:34。天野の里が一望できるという展望台だ。とはいえ、全く展望は効かず、真っ白である。


「二つ鳥居」。丹生明神と高野明神の鳥居で、弘法大師が建てられたと言われている。


9:48。ゴルフ場の横を通過する。ゴルフボールに注意という看板も見かけるが、こんな日は誰もゴルフをやっていなかった。




10:27。笠木峠を通過する。


雨は大分止んできていたが、道がぬかるんでいて歩きにくい。


10:36。80町石を通過する。


11:41。「袈裟掛石」を通過する。弘法大師が袈裟を掛けたという石で、ここから高野山の清浄結界となるそうだ。


「押上石」。弘法大師が母を助けるため、手で石を押し上げたという。岩には今も大師の手形が残っているといわれている。


ギンリョウソウの群落を見つける。いかにもギンリョウソウが生えそうな場所である。


12:17。40町石を過ぎて、展望台に到着する。やっと雨が上がり、晴れ間が見えてきていた。このあたりで、初めて人と出会う。車道も近いので、車を止めて歩いてきたようだ。




12:26。33町石を通過する。


12:36。「鏡石」。表面が鏡のように平らで、この石に向かって真言を唱えると心願成就するといわれているそうだ。ただ、どれが鏡石かわからなかった。あとで調べたら看板のすぐ上にあった石のようだ。


13:10。大門に到着する。国道と町石道が合流するところであり、ここからは観光客がひしめき合っていた。それにしても、デカイ!。


高野山への道「2日目」後半に続く。