とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

「句会を楽しむ」坪内稔典さん

2012-07-31 22:40:04 | 社会人大学
今年の前半最後の社会人大学は、俳人であり佛教大学教授で京都教育大学名誉教授でもある坪内稔典さんが講師だった。正岡子規研究の第一人者で、子規の柿好きにならって本人も全国の柿を訪ねるたびを続けているというユニークな先生だ。他にも、アンパンや動物のカバも好きで全国を訪ね歩いているという。特にアンパンが好きだと公言しているおかげで、いろんな人がアンパンを差し入れてくれるそうだ。アンパンは一つ100円くらいだから、あげる方としては安いものだし、もらう方としてもそれほど恐縮することもない。アンパン一つから話の糸口が始まり会話が進むというから、手軽なものを好きと公言するのは人との付き合いにおいてはいいことなのかもしれない。今日の講演では、これが一番為になった。

さて、その後の講演は、ほとんど句会の体を成していた。句会なんて、行ったこともなければ、句を作ろうと思ったことすらない。知ってる句を教えて下さいと参加者一人一人に、先生がマイクを持って回ってきた。後ろの方に座っていたので、ここまでは来るまいと思って高をくくっていたが、意外と大勢の参加者にマイクがむけられてきた。やばい!何かないかなと頭を働かせていたが、全然頭に浮かんでこない。しかし、幸いなことに二列ほど前で先生もあきらめひな壇に戻って行った。

俳句というと難しく考えがちだが、いろんな状況を素直に5-7-5にまとめることが出来ればいいそうだ。家庭の中でも、5-7-5のリズムで会話をすると面白いと言われたが、私の場合では、そんなふうに考えていたら会話が全然進みそうにない気がする。そんなふうに言葉を使いこなせる能力があったらいいのになあと思う。

後半は、全員に俳句を作ってもらいたいという事で短冊を渡された。人生初の句会に参加したようなものだ。例題として「夏の空…」で続く句を考えるようにいわれた。俳句は、情景を表現するものであって、気持ちが入ってないのがいいそうだ。みんな一句以上短冊に書き、先生が回収していった。その後、一人一人の句が読まれ、ちょっとした寸評が加えられたりして時間が過ぎていった。ここでも、自分の句が読まれはしないかとヒヤヒヤしながら聞いていたが、人数が多かったためか読まれることなく終わった。いい出来の句が幾つか紹介され、自分の句はたいしたことないなーと改めて思い知り、読まれなくてホッとしたのであった。

2012巻機山登山

2012-07-30 22:37:57 | 山登り
今年初めて登る日本百名山は、上越国境の巻機山(まきはたやま)だ。通算では、68座めとなる。まだまだ、百に到達するのは先のことになりそうだ。

さて、梅雨が明けて最初の週末は登山には最適な時期なので、これを外すわけには行かない。土曜日の夕方から浜松を出発して、一路関越道の塩沢石打ICから巻機山登山口の桜坂駐車場まで車をとばした。片道450キロ近くもある長いドライブだ。かなり時間がかかるかと思ったが、意外と順調で午前1時過ぎに駐車場に到着する。駐車場は、しっかり舗装され手前と奥のほうを入れればゆうに100台以上は止められそうな広さであった。トイレと水道もあり、登山者にとってはありがたい設備が整っている。ただ、昼間帰るときに出口の料金所で、駐車代500円を徴収される。

現地では、既に1週間前から山旅を続けているkazukawaさんと合流する。今回は全部で6名のパーティである。既に車中で寝ていたKazukawaさんを起こし、私の車とkazukawaさんの車2台に分かれ、仮眠をとる。帰りのことも考えると朝ものんびりは出来ない。実質3時間くらいの仮眠で、午前4時半に起床して5時半に出発することにした。


5時半と言えば、もう完全に日は上っている。既に多くの登山者が入山していた。巻機山は、美女が機織をしていたという伝説に由来し、機織の神として山麓の人々の信仰を集めている山である。かなり人気があるようで、駐車場も満車に近くなっていた。


巻機山には、幾つかのコースがあるようだが、沢沿いのコースは危険な箇所が多く現在は通行止になっており、一般的な井戸尾根コースで行くことにした。


ブナやミズナラが茂る山腹を、3合目、4合目と登っていくと東側の米子沢を見下ろす5合目に到着する。開けた場所からは、上越のマッターホルン又は槍ヶ岳の異名を持つ大源太山が見える。


ブナ林を進む。風の通りがなく、かなり暑くなってきていた。


6合目の展望台からは、雪渓が残った沢が見える。


7合目は、視界が大きく広がり休憩の適地である。大勢の登山者が休憩しており、我々も休憩をとる。ここに着いたのは、午前8時40分。歩き出して既に3時間は経過している。天気はいいが、それにも増して気温も高く、暑さがかなり応えてきていた。飲み物も、既に底をつきそうなくらい減ってきていた。奥に見えるピークは、前衛峰の前巻機で、ニセ巻機と呼ばれている山だ。


暑くなってきてはいたが、避難小屋近くに水場があるとの事で、期待しながら緩やかな登山道を進む。ニッコウキスゲがところどころ咲き始めていた。


青い羽に白い縁取りの珍しいチョウチョを見かける。


9時40分。9合目であるニセ巻機山に到着する。.


ニセ巻機山から木道を一旦下る。


木道沿いには、ワタスゲの群落が見られた。


木道を下りたところの鞍部に避難小屋がある。トイレもあり、きれいな避難小屋だ。小屋からさらに下ったところの水場に向かう。


水場に向かう道沿いには、ハクサンコザクラの群落がみられた。ウスピンクの可憐な花である。高山植物の中では、私が最も好きな花だ。




イワカガミも咲いていた。


水場では、雪渓から溶け出した冷たい水が流れ出していた。雪解け水を目一杯飲んでペットボトルも満杯にする。この日の暑さを思うと、まさに命の水である。首等を冷やすために、雪渓から雪の塊を持っていくことにした。


避難小屋に戻り、先に進んだ。ニッコウキスゲも増え始め、たおやかな山頂の巻機山が見えてきた。山頂部には人影も見える。




木道を半分くらいあがったところで後ろを振り返る。ガスが湧きあがってきたが、なかなかいい眺めである。


ササの斜面を上がって行くと、空や巻機山を映す池塘がいくつも見えてくる。自然が織り成す見事な景観だ。




そして、午前10時40分に巻機山山頂(1967m)に到着する。水場でのんびりしていたこともあるが、歩き出してもう5時間くらいも経っていた。


時間を考えると、そうそうに下山したほうが良かったのだが、山頂周辺の景色が素晴らしく、ニッコウキスゲのすごい群落が牛ヶ岳方面にあるとの話を聞き、更に先に行ってみることにした。山頂部のおおらかな景観や池塘が点在する高層湿原や雪渓など、いつまでものんびり見ていたい景色が続く。






牛ヶ岳手前辺りの斜面に、黄色い塊が見えてきた。ニッコウキスゲの群落である。まだ咲き始めのようだが、ピークになれば、黄色で埋め尽くされそうな景観である。






ニッコウキスゲ以外にも、ハクサンフウロなどの高山植物も見られた。まさに夏山の最盛期である。




トキソウ


山頂周辺でのんびりしすぎたので、下山を始める。帰りは、ほとんど寄り道はせずただひたすら下るだけだ。しかし、帰りの道も長い。木陰も風があまりなく、日射しが当るとたまらなく暑くきつかった。後半疲れて転びそうにもなる。結局、駐車場に戻ったのは、午後2時半くらいだ。延べ9時間、うち歩行時間は7時間半くらいだろうか。さすが、百名山だけあって、簡単ではない。しかし、きつかった分だけ、山頂の景色は素晴らしく「やっぱり山はいい」と再認識した。




駐車場を出ようとすると、料金所に人がいて駐車料金500円を払う。巻機山周辺にはいい日帰り温泉がないので、湯沢まで戻り川端康成の「雪国」ゆかりの「駒子の湯」に入り、帰路についた。帰りは、予想通り大渋滞にはまり結局家に着いたのは午前0時を回っていた。

ロンドンオリンピック開会式生中継

2012-07-28 10:52:28 | スポーツ


4年に1度の一大スポーツイベントのオリンピックがついに始まった。
いろいろ問題は提起されているが、やはり気持ちをワクワクさせてくれるビッグイベントである。

開会式は27日午後9時(日本時間28日午前5時)からロンドン東部の五輪スタジアムで行なわれた。
残念ながら最初からテレビ中継を見てはいないが、途中の選手団入場から見始めた。
今回は、204の国と地域から約1万500人の選手が出場という事で選手団入場だけでかなり時間がかかっていた。
あまりにも長いのでずっと見てはいなかったが、入場する選手たちの顔はみんな輝いていた。
オリンピックにかけるアスリートたちの思いは、まさにこの瞬間からはじけていたに違いない。
自分が、あの中の一員でいられたら、きっと生涯忘れることのない記憶として刻みこまれたものと思う。
選手たちの弾けんばかりの笑顔が、とても素晴らしく見ていて嬉しくなった。

そして、目玉の聖火の入場が始まった。
まず、元サッカーイングランド代表主将のデービッド・ベッカムが、モーターボートに乗ってテムズ河からオリンピックパークまで運ぶ。
テムズ河からボートで登場というのも、ユニークな演出である。
カラフルな照明に照らされたボートが、テムズ河を進んでいく上空からの映像が美しかった。

ベッカムのボートの聖火を、ボート競技で5大会連続金メダルを獲得した英国のスティーヴ・レッドグレーヴ氏が引き継ぎ開会式会場に向かった。
そして最終ランナーは、10代の7人の若者だった。最終ランナーとなった7人はスタジアム中央に集まった。
花びらの形をした点火口に聖火を灯すと、一気に円状に広がり大きな火の塊に成長した。
普通、聖火台というと高い塔があって、そこまで駆け上がって点火するというのが多いのだが
今回は、そんな予想を覆す演出だった。
火のついた点火口は、長い棒の先端でありだんだん中央に寄せて立ち上がり小さな炎が集まって一つの大きな聖火になったのだ。
火のついた棒は204本あり、参加した各国・地域の名が刻まれているという。
小さな火が集まって一つの大きな火になるということで、大会の一体感を盛り上げると言う意図なのであろう。
聖火の灯し方には、毎回どんな演出になるのか期待するのだが、今回もすばらしい点火であった。

そして、最後はポール・マッカートニーの「ヘイ・ジュード」の生歌が始まった。
さすが、ビートルズ発祥の地である。この偉大なグループの名曲が開会式のフィナーレとは感動だった。
「ヘイ・ジュード」のフレーズが、最初に聞こえてきた時は何故か無性に泣けてきた。
現地では、既に深夜1時近くになっていたのだが、無事開会式が終わった。

さて、これから17日間の大会の幕がきっておろされた。
すでに、日本の男女サッカーは、初戦に勝って幸先良いスタートをきっている。
しばらく、オリンピックに目が離せない。

「浜名湖100キロ」コースマップ発表

2012-07-27 19:37:11 | 浜名湖100キロウルトラ
呼びかけ人のヒロボーさんより、最終版のコースマップを頂いたので発表します。
10キロごとの距離ポイントの表示、曲り角のポイント番号、エイド地点等の表示があります。
エイドは、記載箇所以外にも設置する予定です。

コースマップは全部で4枚。
サムネイルをクリックすると、大きな画面になります。

(8月21日 画像更新しました)






コースの詳細については、こちらで紹介中です。
コースガイド中の番号は、マップの曲り角ポイント番号にリンクしています。

「浜名湖100キロコースガイド その1」
http://blog.goo.ne.jp/maduka/e/c365facfea7a3e3d0c1787e3c2adaa52

「浜名湖100キロコースガイド その2」
http://blog.goo.ne.jp/maduka/e/39c861741f4e15ca7e40729f20b38846

「浜名湖100キロコースガイド その3」
http://blog.goo.ne.jp/maduka/e/40e37a28ae3880bfc2102bdaa8d693a2

「浜名湖100キロウルトラ」第2回打ち合わせ会議

2012-07-26 23:54:50 | 浜名湖100キロウルトラ
10月の開催まで残り3ヶ月を切り、具体的な打ち合わせを今日行なった。先日、最終のコース確認が終り、コースマップも出来上がった。エイドのポイントもほぼ決まり、エイド責任者は「あだち。さん」と「山草人さん」に決まった。主な議題は、エイドの運営についての問題点を洗い出し煮詰めることであった。

問題点を考えると、いくらでも出てくる。エイドスタッフとして参加できる人の人数、車を提供できる人、食材や飲み物の準備、備品(テーブル、イス、コップ、ゴミ袋等)の準備、雨天の場合の対応、夜間の照明、スタッフ用ベストの用意、通過チェック等あげるとキリがない。それでも、みんなで考えてるうちに何とかなりそうな雰囲気になってきた。最終的には、エイド責任者のお二人が上手くやってくれそうだ。

大会の締切は今月末だが、ヒロボーさんによると既に予定人数の100名を越えているそうだ。まずは、目標達成というところであり、あとは参加した皆さんが楽しく走れるよう、しっかり準備を進めていかなければならない。

いよいよロンドンオリンピックが始まる

2012-07-25 20:15:24 | スポーツ
ついに、4年に一度のオリンピックが開催される。開会式までは、まだ数日あるが、その先陣を切って女子サッカー(日本対カナダ)が今夜の深夜から始まる。やはり、国と国との対抗となるので、いやおうなしにナショナリズムが高まるイベントである。とにかく、日本人の活躍を期待してテレビ観戦にかじりつきそうだ。

ただ、ロンドンとの時差があり生中継で見るには、なかなか厳しい試合も多いようだ。そこで、よりはやく情報を知るには、インターネットがやはり頼りになる。なかでも一番頼りになるのがNHKのサイトである。サイト上から競技の生中継や録画が見ることができるし、ニュースもわかりやすい。ここでしっかりチェックしておいてからテレビの録画放送をじっくり見るのもいいかもしれない。
「NHKロンドン 2012 オリンピック」
http://www1.nhk.or.jp/olympic/

また、「オリンピック・アスリーツ・ハブ」というロンドンオリンピック出場選手のtwitterやFacebookを集めた国際オリンピック委員会(IOC)の公式ハブサイトが開設されている。ここからは、twitterやFacebookを使っている選手の生の呟きを読むことが出来るようだ。ただ、残念ながら日本人選手では、水泳の北島選手を筆頭に水泳陣が少しいるくらいで、あまり登録されていないらしい。これから、オリンピックが始まれば多くの選手の登録があるだろう。こういったSNSを使うことで、オリンピックの新たな楽しみが出来たといえそうだ。
The Olympic Athletes’ Hub(オリンピック・アスリーツ・ハブ)
http://hub.olympic.org/

畑が草ぼうぼうに

2012-07-24 20:15:52 | 呟き
このところ週末は出歩いてばかりで、畑もなかなか行ってなかった。
楽しみにしていたスイカが、先月の台風がもたらした塩害でほとんどの蔓が枯れてダメに
なってしまったのが痛く、なおさら見に行く回数が減ってしまっていたのも大きい。

半分くらいの面積は、しばらく前に耕運機で耕したり、草刈機で草を刈ったりして
見苦しくないのだが、残りの手をかけてなかった箇所が、あっという間に草ぼうぼうになっている。
サツマイモやサトイモの周りも草が生い茂ってきた。

日が明るいうちに帰ったら、草取りをしようと思っているのだが、なかなか出来ない。
この時期は、草の成長といたちごっこである。
何とか時間を作って、見苦しくないように草を片付けたいものである。

「ウォシュレット」機械遺産に

2012-07-23 22:22:57 | ニュース
「ウォシュレット」機械遺産に=家庭用機器で初、広く普及(時事通信) - goo ニュース

「ウォシュレット」が機械遺産に認定されたというニュースがあったが、確かに素晴らしい発明である。
元は、アメリカで開発されたそうだが、医療用として使われただけで広く一般には流通していなかった。
それをTOTOが国産品として一般家庭用に改良して発売したものだ。
いまや温水洗浄便座は、あって当たり前で、ないととんでもなく不便さを感じてしまうくらいの必需品である。
外国人も、日本に来て感動するモノのひとつが「温水洗浄便座」だという。
熱心で、使う人の気持ちをいろいろと考えて精密な製品を作る日本人の本領が発揮された機械でもある。
機械遺産に認定されたということで、日本の技術を末永く伝えていってほしいものである。

2012「夜叉ヶ池伝説マラニック大会」

2012-07-22 22:07:17 | マラソン
21,22日と2日間にわたって、岐阜県神戸(ごうど)町をスタートして、福井県と岐阜県境にある夜叉が池までを往復するマラニック大会に参加してきた。今回で20回になると言う歴史ある大会だが、私は初めての大会だった。

まず第1ステージは、45キロを走る。スタート会場となる神戸町役場前には、スタートを待つランナーで賑わっていた。


走り出すとバラバラになってしまうので、顔見知り同士で先に記念写真を撮る。






開会式が終わると、スタート前の景気付けで、龍神様の勇壮な踊りが披露された。


龍がとぐろを巻くと、おもむろに夜叉姫が龍の中から登場する。さすが夜叉ヶ池伝説の里である。伝説に忠実な踊りがしっかり伝承されているようだ。




そして、午前11時にスタートする。


スタートして、直ぐに日吉神社にマラニックの無事を祈願する為に参拝する。




その後、夜叉ヶ池伝説で龍神に嫁入りすることになった夜叉姫の父親である安八太夫安次の子孫だという第47代「石原伝兵衛」氏宅の夜叉堂に立ち寄る。




例年、35℃近い気温の日となる大会であるが、今回だけは22~23℃と10℃以上も気温が低く、走る上ではベストのコンデションだった。おかげで、みんな走るペースが早い。この後は、雨も降ったり止んだりでカメラを出す余裕もなく、ゴールの遊ランドまで、いつもより速いペースで走ってしまった。そのせいか、終わってから筋肉痛になっていた。遊ランドでは、道中祭というお祭が開催されており、出店や出し物で賑わっていた。これも、夜叉ヶ池伝説にまつわるお祭らしい。




ゴール後は、川で水浴びをして風呂代わりにした。思ったより気温が低く、水も思いのほか冷たかったが、火照った体のアイシングには効果があったかもしれない。道中祭を楽しみながら夕食を済ませ、シャトルバスでこの日の宿泊先である坂内交流センターに向かう。広い体育館の中で、毛布一枚での雑魚寝だ。


翌日、午前2時半に起床する。30分ほどで、朝食と身支度を整えグランドに集合する。そして、午前3時30分に第2ステージのスタートだ。第2ステージは、第1ステージの倍である90キロを走ることになる。


やがて明るくなり、川沿いの道を進む。


通算で、66キロ地点で林道が終り、いよいよ夜叉ヶ池に向かう登山道になる。登山道を半分以上行ったところで「幽玄の滝」を通過する。看板には「夜叉姫がこの滝の水で肌を清めて聖域に入り地底へ下り、身を潜めたという。滝の水は肌を若返らせ長寿が叶うとも伝わる。仙境の地にて所在わからず、幻の滝と言われていたが、遊歩道コース新設の折に不思議と出現したものである」と書かれている。


「幽玄の滝」をすぎると、雄大な「夜叉壁」が眼前に見えるようになる。クサリやロープが続くきついのぼりである。


「夜叉壁」を登り切ると、目的地の夜叉ヶ池に到着する。霧がたち込め、全容はよく見えない。ここでほぼ通算70キロくらいだ。


あとは、登山道を下りひたすらゴールを目指す。まだまだ、長い道のりが待っていた。ところが、82キロのバイクランドのエイドに到着すると、突然大会中止の情報が入ってきた。突然の話で、ビックリしたのだが、朝の早い時間に参加ランナーの一人が急に亡くなったということだった。詳しいことはわからないが、突然倒れ心肺停止で亡くなったという事だった。このため、大会中止となり、全てのランナーは、第2ステージのスタート地点までで打ち切りとなった。大会が中止になってしまい、最後まで走れなかったことは残念だったが、亡くなった方がいたという事で大会関係者も苦渋の決断だったに違いない。謹んで、亡くなった方のご冥福を祈りたい。結局、93キロほどの坂内交流センターが最終ゴールとなった。


おまけ:坂内交流センターに向かう途中のエイドで教えてもらった見所を紹介する。川上から左に大きくカーブする左側の深瀬橋で坂内川を渡る途中橋の上右に見える。それは、「夜叉姫お迎え岩」といわれる大きな岩だ。夜叉姫が龍神の元に嫁ぐ道中二人が近くに来ると、坂内川に棲む魚族はたいそう歓迎した。ここを二人が立ち去った後、普通の岩が魚の頭の姿になったと言われている。ご覧のとおり、見事に魚の頭の形になっている。