とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2021年の山を振り返る

2021-12-31 09:02:29 | 山登り
 今年もコロナに振り回された年だったが、山小屋などはコロナ対策がしっかりできていたので、登山者が少なく、ゆっくり泊まることが出来てかえって良かったくらいだ。今年も。百名山を目指している人を連れての2回目の百名山登山の他、二百名山や三百名山も8座に登頂する。今年の一番の思い出は、栂海新道縦走だ。憧れの山域を無事縦走することが出来たが、予想通りハードな尾根道で、何度も厳しいアップダウンを繰り返し、良く歩けたものだと思う。

1.3月 三上山1432m(滋賀県)
新幹線で近くを通ると、見事な円錐形の山が見える。それが、近江富士とも呼ばれる三上山だ。俵藤太の「大ムカデ退治」の伝説でも名高い山で、前から一度は登ってみたいと思っていたので、やっと念願がかなった。
2.3月 宝来ヶ岳225m(滋賀県)
 琵琶湖の中にあり、淡水湖では唯一の有人島である沖島に上陸。島の最高峰に登る。
3.4月 小谷山495m(滋賀県)
 小谷山(おだにやま)は滋賀県北東部にある山で、戦国の武将・浅井長政の居城だった小谷城跡のある山。小谷城跡は今も残っており、とくに東稜線から登れば多くの史跡に出会える。山頂からは、湖北町、琵琶湖、竹生島などの展望がよい。
4.5月 毛無山1500m、十二ヶ岳1683m、鬼ヶ岳1738m(山梨県)
 西湖湖畔の毛無山から十二ヶ岳、鬼ヶ岳を縦走する。鎖場や岩場を抜け、おもいきりスリルを味わう事の出来る山々だ。
5.5月 大滝根山1192m(福島県)
 自衛隊の基地内に山頂があり、事前に許可を取って山頂を踏みしめる。下山は、道なき道を歩き無事登山口に到着する。
6.5月 二岐山1544m(福島県)
 秘境の二岐温泉に宿泊して登る。山頂周辺にはまだ雪が残り、一時コースが分からなくなったが、何とか標識を見つけ下山する。
7.6月 星生山1762m、久住山1786m、中岳1791m(大分県)
 九重連山のミヤマキリシマの満開時期を狙って登る。あいにくの曇り空だったが、ミヤマキリシマのピンクの色に癒された。
8.6月 祖母山1756m(大分県・宮崎県)
 予定していたコースが、通行止めになっていることが事前にわかり、急遽別コースで登る。雨の中、何とか上ることが出来たが、下山時ヒルの被害にあってしまった。
9.7月 伯母子岳1344m(奈良県)
 熊野古道の小辺路ルートにある山。当初は知らなかったのだが、良く調べたら二百名山だったことがわかり、少し得した気分になった。
10.7月 幌尻岳2052m(北海道)
 2度目の幌尻岳。初回と同じ、新冠ルートを歩く。暑い一日となり、序盤にペットボトルを沢に落としてしまった為、以後水不足で軽い熱中症になる。その後、下山時には、仲間が滑落しそうになったり、熊に遭遇するなど、アクシデントがいろいろあった。さいわい大事にはならず無事下山できて良かった。
11.8月 鉢盛山2447m(長野県)
 登山口に行くには、村役場で林道通行許可を取らなければ入ることが出来ない。朝早く役場で鍵を受け取り、ダートの林道を通行して登山口に入る。北アルプスの南端で、あまり目立たない樹林に覆われたピークだが、三百名山の一つに登頂できた。
12.8月 火打山2462m、妙高山2454m(新潟県)
 日本百名山の二座を登る。花の百名山にも選定されている高山植物の宝庫である火打山と、新潟を代表する山の一つで、麓には数多くの温泉街とスキー場が点在し、冬にはリゾートエリアとしても有名な妙高山を無事制覇する。
13.那須岳:茶臼岳1915m、三本槍岳1917m、朝日岳1896m(栃木県)
 那須岳とは1つのピークの名ではなく、栃木と福島の県境に連なる那須火山群一帯の総称で、那須連山とも那須連峰とも呼ばれる山域だ。日本百名山にも数えられ、深田久弥は著書の中では「那須岳とは那須五岳の中枢を成す茶臼岳、朝日岳及び三本槍岳のこと」と定義している。いろいろな登山ルートを組み合わせて三つの山を歩いた。また、那須は多数の温泉があり、宿泊する三斗小屋温泉を始め、秘湯と呼ばれる大丸温泉にも入り温泉も楽しめた。
14.9月 浅草岳1585m、守門岳1537m、粟ヶ岳1293m(新潟県)
 新潟在住のNさんの誘いで、新潟中越地域の二百名山、三百名山の三座を登る。それぞれ、地元に人たちに親しめられている山だった。
15.9月 朝日岳2418m(富山県)
 栂海新道を歩くにあたって、ベース基地となる朝日小屋に泊まるため通過しなければならない山だ。山頂の手前には見事な紅葉が広がっていた。早朝には、朝日に照らされて朝日岳の影が富山湾に写っていた。
16.9月 栂海新道:サワガニ山1612m、犬ヶ岳1593m、菊石山1210m、白鳥山1227m、尾高山677m、入道山447m(富山県)
 何年も前から行きたかった憧れの栂海新道。北アルプスから、日本海を結ぶ険しいルートを毎日10時間前後歩いて、無事親不知海岸にゴールする。朝日小屋では、悪天候のため1日予定を延ばした甲斐があって、栂海新道はずっと好天に恵まれた。
17.10月 栗駒山1627m(宮城県・岩手県)
 神の絨毯とも評される栗駒山の紅葉をみたくて、2度目の登山だ。今回は、須川高原温泉口から登り、紅葉と温泉を楽しんだ。上り始めはガスが多くて展望が今一だったが、下山する頃晴れてきて、いい写真がたくさん撮れた。
18.10月 五葉山1341m(宮城県)
 宮城県の三陸海岸側にある山だ。天気が良く、なだらかな山頂からは、入り組んだ三陸海岸が良く見えた。山頂直下にはきれいな避難小屋があり、トイレや水場も完備していた。
19.10月 雨飾山1963m(長野県)
 雨飾山の特徴は「猫の耳」と呼ばれる二つの山頂で、双耳峰の南峰には三角点があり、北峰には石仏が並んでいる。山名は、山頂に祭壇を祭り、雨乞い祈願をしたことが、由来と伝えられている。山頂からは、雨飾山の女神が見えるという事で楽しみにしていたが、あいにくガスがかかっていて見ることが出来なかった。しかし、紅葉は期待にたがわず見事だった。
20.12月 高尾山598m、景信山727m、陣馬山857m(東京都)
 高尾山をホームグランドにしているMちゃんの案内で、高尾山から陣馬山を縦走する。気温が低く、高尾山の氷の華や富士山の展望が素晴らしかった。さすが東京らしく、登山者は切れめなしだった。
21.12月 秋葉山884m(静岡県)
 年の締めくくりとして地元の山である秋葉山に登る。火防の神様なので、火事にならないよう祈ってきた。

2021年のランを振り返る

2021-12-30 07:49:28 | マラソン
 昨年に続いて、走るイベントは軒並み中止となり、走る機会がほとんどなくなってしまった。公式の大会に参加できたのは、10月のロケットマラソンからであるが、フルやウルトラを走ってないので、全く走力が落ちてしまった。それでも、自主的に走る機会を設け、仲間と熊野古道の全コースを制覇という目標を掲げ、11月に無事全コースを制覇することが出来た。

1.2月 第2回熊野古道 伊勢路&中辺路 31.5キロ
伊勢路の阿田和から熊野速玉大社までと中辺路の新宮から那智までのコースを走る。
2.2月 東大山さくらまつり 9キロ
 東大山の河津桜を見ながら、花川沿いをゆっくりラン。
3.2月 湖西連峰トレイルラン 19.2キロ
 地元の人のお誘いで、湖西連峰をトレラン。途中で山火事に遭遇するも、無事下山。
4.3月 第3回熊野古道 伊勢路 68.6キロ
 伊勢路の三野瀬から阿田和までのコースを走り。伊勢路を完了。
5.3月 第4回熊野古道 大辺路 71キロ
 大辺路の紀伊田辺から串本までのコースを走る。
6.4月 第5回熊野古道 大辺路 45.1キロ
 大辺路の串本から那智駅までのコースを走り、大辺路を完了。
7.5月 下野街道マラニック 50.5キロ
 福島県の会津田島から会津若松までの下野街道を走るマラニックに参加。途中に寄った大内宿が良かった。
8.5月 第6回熊野古道 中辺路 44.3キロ
那智駅から熊野那智大社・那智大滝を経て熊野本宮大社までのコースを走る。熊野川の畔からは、船下りで“川の熊野古道”を進み新宮に戻る。
9.6月 第7回熊野古道 中辺路 67.1キロ
紀伊田辺の起点から湯川王子を経て赤城越から湯の峰温泉まで走る。翌日、発心門王子から熊野本宮大社まで走り中辺路を完了。
10.7月 第8回熊野古道 小辺路 65.5キロ
高野山と熊野三山の両霊場を最短距離で結ぶコースを一気に駆け抜け、小辺路を完了。小辺路は、紀伊半島中央部を南北に縦断し、途中には伯母子山をはじめとする標高1,000m以上の峠を三度も越える、熊野参詣道の中でも最も険しい道だ。
11.10月 ロケットマラソン ハーフ
 2021年になって初めて多摩川の河川敷を走る公式の大会に参加。走り込み不足で、ハーフながらきつかった。
12.10月 第9回熊野古道 紀伊路 74.9キロ
 山中渓から道成寺までのコースを走る。
13.11月 第10回熊野古道 紀伊路 44.2キロ
 道成寺から紀伊田辺までのコースを走り紀伊路を完了する。
14.11月 第11回熊野古道 本宮道&川端街道 65.5キロ
伊勢路の浜街道から外れ、山間部を進み本宮大社に向かう本宮道と、熊野川沿いに続く川端街道を合わせて走り、熊野古道の締めくくりとした。日本の棚田百選に選ばれ日本最大級の規模を誇る「丸山千枚田」が良かった。
15.12月 袋井メロンマラソン ハーフ
 少しずつ大会が開かれるようになり、エコパスタジアム周辺を走るハーフマラソンに参加。参加賞のメロンは事前に送られてきた。

2021秋葉山

2021-12-27 10:43:54 | 山登り
浜松市民にとっては、身近の山でもあり、車で行けることもあって、ほとんど登山の対象に考えた事のなかった秋葉山に何十年かぶりに登ってきた。知り合いが一度は登ってみたいという希望で、朝早く家を出て、秋葉山の登山者用駐車場に向かった。

この日は、全国的な寒波の襲来もあり、積雪はないものの、気温は1℃とかなり冷え込んでいた、駐車場を出て、秋葉山の表参道を進んで行く。


秋葉山表参道は、信仰登山の道としてかつては多くの人々が歩いた道でもあり、急坂ではあるが、整備された広い道が続いている。


1時間ほどで、富士見茶屋跡に到着する。昭和62年くらいまでは営業されていたようだが、今は廃墟になってしまっている。


さらに10分ほど進むと鉄塔の横から展望が開けた場所があり、富士山が望められる。山頂周辺は風が強そうで雪煙が流されているのが良く見える。


秋葉寺入り口に到着する。


この先に見えてきたのが、秋葉寺三尺坊の山門だ。


古色蒼然とした山門で、仁王様の像がかなり傷んでいるようだ。窓ガラスも汚れていて中の仁王様の顔が良く見えない。有名な秋葉山の火祭は、ここで行われるのだが、なんだか朽ち果ててきているようでうら悲しい。


秋葉山三尺坊の境内。養老2年(718年)に行基が開き大登山霊雲院と呼ばれた仏教寺院で、弘仁年間(810~823年)に嵯峨天皇の勅願により七堂伽藍が建立されて秋葉山秋葉寺と改称したとされている。かつて江戸期の秋葉山信仰の中心であった三尺坊が祀られていたが、明治時代初期の神仏分離で廃寺となってしまったが、明治13年(1880年)には信徒の強い要望によって秋葉寺三尺坊が再建されたそうだ。


秋葉寺から30分弱で、秋葉山頂上付近にある秋葉神社に到着する。


石段を上がって行くと、見事な黄金の鳥居が出迎えてくれる。火難を始め諸厄諸病の難を免れ、厄除、開運と神徳が授かるようにという思いが込められているそうだ。何十年も前に来た時は、黄金ではなかったような気がするが、いつの間にかこんな凄い鳥居になっていたとはビックリ。


金の鳥居と本殿への階段の間にある存在感のある大岩は「神恵岩」だ。この岩は秋葉山系より産出された大きな火打石で、手前に設置してある火打ち金でこの岩を叩くと火花が飛び、厄除け、清め、防火などの願掛けになる。


本殿にお詣りしていく。秋葉神社は、明治6年の神仏分離令の混乱期に乗じてつくられたもので、その祭神は京都愛宕山より勧請した迦具土神で、千有余年来つづいて来た秋葉寺の秋葉三尺坊大権現ではなく、秋葉寺とは無関係の宗教施設であるらしい。ただ、現在は、この秋葉神社が、秋葉山を代表する宗教施設であることは間違いない。


秋葉神社からは、黄金の鳥居越しに、太平洋を臨むことが出来る。


秋葉山山頂884mは秋葉神社の裏手にあるようだが、山頂は神域とされていて中に入ることはできないので、秋葉神社を山頂という事にして、昼食休憩をした後、元来た道を下山して行く。

表参道の登山口駐車場に戻ったところで、少し離れたところにある秋葉神社下社に寄っていく。山頂にあるのは上社なので、下社にも寄っていこうとなった。


こちらが下社の本殿だ。上社に比べると、いささか賑わいが寂しい。


その後、車に戻って帰宅。1時間足らずで帰宅でき、ちょうどいい足慣らしとなった。

参考1.秋葉山の高低図&コースタイム


参考2.秋葉山のコースマップ

2021奥高尾縦走ツアー:2日目奥高尾縦走(高尾山山頂~陣馬高原下)

2021-12-22 19:13:50 | 山登り
高尾山山頂から奥高尾のまき道を進んで行く。この辺りで見られるのが、「シモバシラ」という植物にできる氷の華だ。地面にできる霜柱とは違い、特定の植物の茎にできる繊細なかたちの氷である。高尾山では、冬の始まりの12月〜1月頃、よく見られるそうだ。


シモバシラの地上部は冬になると枯れてしまうが、根は元気で、寒くなると根が吸い上げた水を茎から噴き出し、それが冷たい外気に触れることで氷の華ができる。気温が低くならないとできないので、観察できるのは朝の時間帯に限られる。この日は、朝からグッと冷えていたのでまさに“氷の華”の一番の見頃だったようだ。初めて見ることが出来、まさにジャストタイミングだった。


まき道から、日の当たる通常ルートを歩く。


城山茶屋に到着する。


おでんとか、なめこ汁の幟が立っていて、美味しそうだったが、まだ時間が早いので、そのまま通過する。


小仏峠を過ぎた辺りから、トレランの選手たちに続々とすれ違うようになってきた。ちょうどこの日は、「TOKYO八峰マウンテントレイル」の大会が行われていたらしい。


30キロほどのトレイルらしく、数百人のランナーが参加していたそうだ。すれ違う度に、ランナーに応援の声掛けしていたので、自分たちの山歩きの疲れも忘れてしまっていた。


山が開けた場所からは、相模湾や神奈川の町並みが見える。


反対側には相模湖が見える。


景信山直下の景信茶屋に着いた。


お昼前だったが、お腹もすいてきていたので、ここでランチ休憩だ。


茶屋の前にもたくさんのテーブルとベンチがあり、大勢の登山者が休憩していた。


景信山からの景色も素晴らしい。


景信山727mの標柱前で山頂記念写真。


景信山からさらに縦走路は続く。


明王峠で一休み。


陣馬山直下の日陰にも、立派なシモバシラの氷の華が咲いていた。


陣馬山の山頂まで、もう少しだ。


陣馬山のシンボルである白馬のモニュメントが目の前に。


我々も白馬の前で記念撮影。


陣馬山857mの石柱前でも記念撮影。


さて、あとは下るだけだ。しばらくは、きれいに整備された木の階段を下っていく。


駐車場から下は、舗装道路を下っていく。


陣馬高原下のバス停に到着する。あとは、バスに乗って高尾駅まで行くだけである。


歩行時間は7時間ほどで20キロを無事完歩。なかなかのハイペースだったが、ずっと歩きやすい道で、それほどつかれることもなかった。また、寒い日だったが、ずっと天気は良かったので、冬の山歩きとしては申し分のない一日となった。

参考1.2日目の高低図&コースタイム


参考2.2日目のコースマップ

2021奥高尾縦走ツアー:2日目奥高尾縦走(高尾山口~高尾山山頂)

2021-12-21 22:52:48 | 山登り
2日目の早朝、八王子から高尾山口まで移動する。高尾山口駅で、高尾山をホームグランドにしているMちゃんと待ち合わせをする。


この日の気温は何と1℃しかない。寒い中、高尾山ケーブル駅に向かう。


高尾山ケーブル駅内に立っている金ぴかの銅像は、演歌歌手の北島三郎だ。金色のマスクをしているので、最初は誰だろうと思ってしまったが、上の方に名前が書いてあったのでやっとわかった。なんで北島三郎の銅像があるかというと、彼は高尾山に近い八王子に邸宅を構えており、2003年からは八王子観光大使を務めているという。2014年には「高尾山」という曲も発表したということで、高尾山とは縁が深いようだ。


ケーブル駅には寄っただけで、ケーブルには乗らず、その横にある6号路に入っていく。


お地蔵さんが、たくさん並んでいる。前の方は、七福神みたいだ。


6号路の横を、ケーブルカーが下ってきた。


しばらく進んで行くと、前方に滝が見えてきた。琵琶滝だ。


その昔、高尾山天狗信仰のはじまりとされる、俊源大徳(しゅんげんたいとく)がこの地で水行修業をおこない悟りをひらいたと伝えられている。琵琶滝は高尾山水行道場の場所としても使用され一般の方も滝にうたれる修業を体験することができるそうだ。


登山道の途中で、サルオガセが垂れ下がっているのを見つけた。サルオガセは、樹皮に付着して懸垂する糸状の地衣類だ。広葉樹林や針葉樹林など、霧のかかるような森林の樹上に着生するといわれ、この6号路は、自然環境が豊かな場所のようだ。


ところどころ紅葉もまだ残っている。


登山道とはいえ、歩きやすい道が続いている。


広場で少し休憩。


その後、6号路から少し外れて薬王院の方に向かい、福徳弁財天が祀られている洞窟に寄っていく。


この福徳弁財天は洞窟の奥に安置されていて、ご利益は、商売繁盛、福徳円満だ(福徳円満とは、幸福と財産もどちらも満たされた状態)。


薬王院の裏手を通り抜ける。


この辺りも、少し前までは見事な紅葉だったようで、まだその名残が残っている。


薬王院には、木彫りのタコを持ち上げて祈念すると試験に合格するという合格祈願所がある。“置くとパス(オクトパス)”と言うわけだ。


高尾山のメインストリートを歩く。


一旦ぐるっと回って表参道から山門に入る。


立派な山門前で記念撮影。


高尾山は天狗の住む山とされ、立派な天狗の像が立ち並んでいる。


薬王院の本堂にお詣りしていく。


高尾山山頂近くにあるトイレ。第1回日本トイレ大賞を受賞したという、快適なトイレだ。


トイレの中に貼ってあったポスター。なんでもシモバシラという植物の氷の華がこの先で見られるという。どんなものだったかは、次の回でわかる。


そして、トイレの先は、高尾山山頂598mだ。


山頂からは、美しい富士山がくっきりと浮かび上がっていた。雲一つない青空と真っ白い雪を被った富士山は、まさに冬の風物詩だ。


「2021奥高尾縦走ツアー:2日目奥高尾縦走(高尾山山頂~陣馬高原下)」に続く。

2021奥高尾縦走ツアー:1日目三鷹の森ジブリ美術館

2021-12-20 19:13:18 | 観光
冬の時期、有名な高尾山から陣馬山への縦走登山を思いついていたが、折角東京に行くからには、特別な場所にもついでに行ってみたいと思い、高尾山からそう遠くない三鷹のジブリ美術館に前日行くことにした。

ジブリ美術館は、アニメーションでは有名な宮崎駿氏のスタジオジブリに深く関わる展示品を多数収蔵・公開している美術館だ。アニメ好きには、たまらない聖地である。ただ、この美術館は、凄い人気があってチケット入手が大変困難だと聞いていた。チケット入手方法を調べると、ローソンでの一般販売とは別に、三鷹市・近隣市民枠チケットという優先販売があることが分かった。そこで思い出したのが、三鷹市・近隣市民であるKさんだった。Kさんに購入をお願いすると快諾してくれ、自分も前から行きたかったらしく、無事にチケットを購入することが出来た。

ジブリ美術館前でKさんと待ち合わせをして、さっそく入場する。入り口に行くまでに、あったのは、トトロのニセ受付だ。こんな遊び心があってにくい演出だ。


建物の壁面や塔は、植物で覆われ、宮崎駿の世界観を感じる。


受付まで行くと既に大勢の人が列を作っている。入場にあたっての注意事項を聞いてから、先に進む。


館内での蜜を避けるためか、時差入場だ。


入口の扉のステンドグラスには、トトロの絵が描かれている。


ちょうどお昼になっていたので、館内にあるカフェ「麦わらぼうし」で簡単なランチを先に食べていく。カフェも混んでいて、購入までは結構時間がかかった。


いよいよ館内に入っていくのだが、この先はすべて撮影禁止という事で、写真を撮ることはできない。常設展示室には、アニメーションの原理、原始的なアニメなどの展示、製作スタジオの風景再現、歴代ジブリ作品の絵コンテなどの資料が見られ、一つ一つじっくり見ていく。

映像展示室「土星座」では、ちょうど『パン種とタマゴ姫』という短編アニメが上映されたので、12分くらいの作品を見ていく。ヨーロッパにはパンが逃げ出す民話があることから宮崎駿が思いついたという事で、パンになる前のパン種が、ネバネバ、グニャグニャと逃げ出していくというお話だった。アニメを見終わった後、館内を回っていくと、パン種やタマゴ姫のキャラクターがあちらこちらにあり、先にアニメを見ていたので、これがあのキャラクターだったのかと改めて納得する。

『となりのトトロ』のネコバスルームでは、子供が中に入って遊べるようになっていて、子供たちが楽しく遊んでいた。

螺旋階段をグングン上がって屋上に出ていくと、『天空の城ラピュタ』に出てくる巨大なロボット兵が見えてきた。


屋外では写真を撮っていいようなので、ロボット兵の前で記念撮影だ。


ロボット兵の奥にある広場には、ラピュタ中枢部の石があり、ラピュタ語の文字が刻まれている。こうなるとアニメの世界に入り込んだ気分になる。


屋上から下に降りると一通り見学が終わった。そんなに広くないのだが、あっという間に2時間ほど過ぎており、ジブリ美術館を堪能することが出来た。その後は、八王子まで移動して駅前のホテルに泊まり、翌日からの奥高尾縦走に備えた。

「2021奥高尾縦走ツアー:2日目奥高尾縦走(高尾山口~高尾山山頂)」に続く。

2021京都トレイル 第1回京北コース:2日目(周山から城山往復)

2021-12-08 18:31:28 | 京都トレイル
宮から京北ふるさとバスで周山まで移動する。周山でバスを下りると、周山城の入り口に出る。周山城は丹波攻略を進める織田軍・明智光秀が東丹波の支配拠点として築いた山城で、急峻な山上に巨石を積み上げた総石垣の山城だ。周山城址の説明板を読んで、周山城に向かう。


民家の脇から、車止めのロープを跨ぎ、山道に入る。


急坂をいくつも越えて登っていくと、兵糧蔵と書かれた看板に出た。この辺りに兵糧蔵があったのだろうか。


さらに急坂を進む。


二の丸跡を通過。


歩き出して40分ほどで本丸があったと思われる周山城址に到着する。結構広い場所で、こんな山の上によくも城を築いたものだと戦国時代の人々の労力に感心する。


周山城(城山)まで行って、今回の京都トレイルの最終目的地となったので、元来た道を下山する。


紅葉もほとんど終わりだ。


落ち葉で覆われた急坂の道を、滑らないように慎重に下る。


ちょうどお昼近くになり、弓削川の畔にある道の駅「ウッディ京北」でランチ休憩する。

ランチの後、京都駅行きのバスの発車時間まで時間があったので、近くにある「慈眼寺」に立ち寄る。慈眼寺には、明智光秀公墨塗りの黒い坐像が祀られている。お寺のキャラクター「くろみつくん」を持って記念撮影。


慈眼寺の釈迦堂の中に、明智光秀公の容姿を示す貴重な黒坐像「くろみつ大雄尊」が祀られている。ただ、黒座像「くろみつ大雄尊」は白い幕の奥にあり、写真撮影は禁止だ。拝観料を払ってから、住職の説明を聞きながら「くろみつ大雄尊」を拝ませてもらった。


本能寺の変を起こし、逆臣の汚名を着せられた光秀公。しかし、善政の君主を慕う周山の民衆たちは、坐像に描かれた桔梗の家紋を墨で塗りつぶし、人知れぬ黒き秘像として今日まで守り伝えてきたという。黒坐像の厳しい表情と鋭い眼力は、難攻丹波の平定を見事成し遂げた光秀公の、どんな逆行をも跳ね返す信念を表しているそうだ。この場所にくるまで、そんな歴史のことなど知らなかったので、貴重なものを見ることが出来て良かった。


参考1.2日目(周山から城山往復)の高低図&コースタイム


参考2.2日目(周山から城山往復)のコースマップ


周山から京都駅まで戻り、解散としたが、帰るにはまだ時間が早かったので、有志だけで、京都鉄道博物館に寄っていく。駅のプラットホームをイメージした全長約100mのプロムナードに、“シロクニ”C62形蒸気機関車や“夢の超特急”0系新幹線電車などが、展示されている。


懐かしい電気機関車。


今は走っていない「トワイライトエクスプレス」。一度は乗ってみたかった。


広大な吹き抜け構造となる本館では、500系新幹線電車、寝台特急でも活躍した581形電車などのJR西日本を代表する車両が展示されている。




0系新幹線電車の後継機として活躍した100系新幹線電車。


懐かしい昭和の駅舎。


鉄道ジオラマショーの時間にうまく合ったので、ジオラマショーを見ていく。


模型の走行を通じて車両や施設など鉄道システム全体を楽しむことができる。鉄道マニアにとっては、夢のような場所なんだろう。


ドクターイエローが走り出すと、子供たちが歓声を上げていた。


現存する日本最古の鉄筋コンクリート造りの扇形車庫に、動態保存車両8両(営業運転車両3両)を含む蒸気機関車20両が保存・展示されている。これほど多くの蒸気機関車が揃っているのは壮観だ。




転車台の奥には、実際に蒸気機関車が煙を吐いていた。


一度は行ってみたかった京都鉄道博物館も見学出来、京都トレイル:第1回京北コースの旅が終わった。次回は、来年春、桜を見ながら残りの京北コースを一周する予定だ。

2021京都トレイル 第1回京北コース:2日目(京北山国の家~おーらい黒田屋)

2021-12-07 18:46:03 | 京都トレイル
7:30。京北山国の家を出発する。


前日の後半から雨が降り出し、この日も雨具を着て歩き出す。


しばらくは、舗装道路を進んだが、やはりトレイルという事で、途中から山道に入っていく。大きなアップダウンは少ないが、倒木が多く、歩きにくいことこの上ない。




大きな倒木は、よじ登って乗り越えないと進めない。


雨が小降りとなり、遠くの山が見えてきた。


山の上の方をよく見ると、白っぽい。昨夜はかなり冷えたので、どうやら雪が積もったようだ。


黒田トンネルの手前から宮坂峠を越えて舗装道路に出る。出口には赤い鳥居があり、「京みち」と記されている。


この鳥居の先は、「京みち」と呼ばれる古道にも繋がっていて、貴船から京の都にも行けるらしい。


しばらく行くと、春日神社に出る。春日神社は長和二年(1013)この地と関係の深い藤原氏が奈良の春日大社を勧請して創建。当初は宮野大明神と称された。


春日神社には、樹齢300年と伝えられる桜の古木「黒田の百年桜」が植わっている。山桜の突然変異種で10~12枚の八重の中に一重が混じって咲くめずらしい品種で、濃い紅色の花が密集して手鞠のように華やかに咲くという。桜の咲くころに見てみたいものだ。


春日神社のまえにあるのが、ゴールとなる「おーらい黒田屋」だ。田舎のコンビニと看板が出ていたが、日曜日の為なのか閉店中だった。


前半のトレイルはこれで終了し、「おーらい黒田屋」まえにある「宮」バス停から周山行きのバスに乗って移動する。


参考1.2日目(京北山国の家~おーらい黒田屋)の高低図&コースタイム


参考2.2日目(京北山国の家~おーらい黒田屋)のコースマップ


「2021京都トレイル 第1回京北コース:2日目(周山から城山往復)」に続く。

2021京都トレイル 第1回京北コース:1日目(細野口~天童山~京北山国の家)

2021-12-06 18:56:40 | 京都トレイル
昨年の秋、京都一周トレイルは全て完踏したのだが、新たにできた京北コースを歩いてみたくなり、今回と来年の春にかけての2回で一周する事にした。京都駅からバスで1時間の自然豊かな京北地域を一周する全長約48.7kmのコースだ。

朝8:30。京都駅から西日本JRバスで細野口まで向かう。細野口から少し歩くと、京北コースの起点・終点である細野①だ。元細野小学校の敷地内を抜けていく。


国道を横断した先に②番の標柱がある。


赤い橋を渡ると、「滝又の滝」入り口だ。


大きな岩の上には、小さな石を積み上げたケルンがいくつもある。


その後も何度か赤い橋を渡る。


さらに進んで行くと、突然石畳の道となり、その先には凱旋門のような石門が現れた。石門には滝又の石佛と記されている。


石畳を進むと、崖の下をくりぬき、穴の中に石佛がずらっと立ち並んでいる。


石佛は何十体もあり、よくもまあこれだけのものを作ったのかと思わせる数だ。何やら怪しげな宗教団体の敷地に迷い込んだ気分になった。


石佛は滝又の滝への分岐からさらに奥にも続いていたようだが、あまり深入りしていくのもどうかと思い、そのまま滝又の滝方面に向かう。滝又の滝は三段の滝で、落差は約20メートル。織田信長の甥である十界因果居士はここで滝行を行い、滝又の滝と命名したとされる。


滝又の滝からは、京北コースは続いておらず、一旦引き返したところに、山を登る道があり、そこから先に進む。


伏見坂を下り、徐々に登っていくと茶吞峠に到着する。茶吞峠には、丸彫り地蔵菩薩が祀られている。




京北コースのマップでは、茶吞峠から竜ヶ坂峠まで緩やかな道を登っていくようになっていたが、あまりにも遠回りして天童山に行くようになっていたので、時間の短縮の為、天童山への直登コースに進む。ただ、あまりにもキツイ登りで、四つん這いになって進まなければならないほどの急坂だった。


脹脛がパンパンになるほどのキツイ坂道を登り、40分ほどで天童山775mに到着する。


天童山からは、本来の京北コースのルートを辿り、パラグライダー離陸場に着いた。目の前は展望が開け、パラグライダーの離陸には格好の場所だ。


パラグライダー離陸場の横を下っていく。


落ち葉が敷き詰められた緩やかな道を下っていく。


鳴野堂の二石仏。右が大日如来、左が地蔵菩薩。この道は「小浜街道」「京街道」として昔は旅人の往来で賑わい、茶店も在ったという。


杉林の中を進んで行くと、賀茂神社があった。京北コースから少しコースを外れて、参道を進んで行くと神秘的な雰囲気を漂わせている社殿が現れた。神社は千年以上前、三条天皇の勅願により創立された。言い伝えによると1579年に戦国武将・明智光秀の手により兵火にさらされたが、1612年に再び造営された。現在の社殿は1783年に造られ、貴船、熊野、日吉神社が合祀されているという。


最近は、この賀茂神社が「パワースポット」として注目を集めていて、賀茂神社の社殿前から見た参道が、インターネット上では「異世界の入り口のよう」と話題になっているそうだ。


害獣除けの柵を通り抜ける。


桂川沿いの道を進む。


桂川の川原の中を通り抜ける。


常照皇寺の前を通り抜ける。入り口には大きな桜の木が見えるが、この時期だから枯木状態だ。


山陵橋を渡る。


井戸のバス停から京北コースを外れ、京北山国の家に向かう。京北山国の家は、小学校の跡地を利用した野外活動施設だ。


京北山国の家は、素泊まりのみなので、食事は各自持ち寄った食材で自炊だ。


食後は、使った食器は全員で洗い、後片付けもしっかり行う。


食堂で暫し団らんの後、かつての教室だった部屋に戻り就寝する。

参考1.1日目の高低図&コースタイム


参考2.1日目のコースマップ


「2021京都トレイル 第1回京北コース:2日目(京北山国の家~おーらい黒田屋)」に続く。