とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2022浅間・八ヶ岳パノラマトレイル:3日目千曲川コース

2022-11-04 18:49:10 | 浅間・八ヶ岳パノラマトレイル
小諸グランドキャッスルホテル前でスタート前の記念写真。ここから、浅間・八ヶ岳パノラマトレイルの千曲川コースを歩き、ぐるっと一周して戻ってくる予定だ。


懐古園の奥手にある鹿嶋神社の鳥居を潜る。


小山敬三美術館のアトリエ横から藪の中を抜け、山道を下っていくと田園地帯に出る。


千曲川の対岸は断崖絶壁の山肌が見える。


赤い橋(大久保橋)が見えてきた。


ここ数日、この赤い橋を何度も車で通っているので、勝手知ったる道になっていた。


橋の上から見た千曲川のひし淵。切り立った岸壁や紅葉した木々、水鳥のたてる水紋等、なかなかいい景色だ。


住宅地を抜け、トンネルを通り抜ける。


布引温泉こもろの横を通っていく。あとで、ここの風呂に入っていく予定だ。


風穴への分岐点。


前日にも寄った氷地区の風穴の前を通っていく。


安藤百福センターの中も再び通り、草のトンネルを抜ける。


鴇久保ビオトープも通り抜けると、1日目に泊まった読書の森の近くまで来た。喫茶にもなっているので、コーヒーを飲もうと立ち寄って行く。


オーナーの入れてくれた美味しいコーヒーを飲みながら、しばし休憩だ。


干間無池(ひまむいけ)という御牧ヶ原の野池を通り抜けると、千曲川沿いにある岩根の断崖(七曲り)だ。屏風のようにそそり立ち、御牧ヶ原を支えている。


断崖には大きな割れ目があり、自然の力をひしひしと感じる。


ここは細い急坂がいくつもあり滑りやすい。昔は曲がり角ごとに石が置いてあり、そこに腰かけ、荷物を降ろさず休むことができたという。


麓まで下ってきたところで、岩根の断崖を振り返る。


大杭地区から千曲川を目指して下っていく。大杭橋の前まで来ると、なんと橋がなくなっていて通行止めになっていた。当初、この橋を渡って対岸まで行く予定だったが、通行止めになっていたとは思いもよらなかった。調べてみたら、近年は老朽化により通行止めとなっていたらしく、令和元年の東日本台風で千曲川左岸側の一部が流失したようだ。


河原まで下りて、千曲川を渡る場所がないか見てみるが、流れが速く、とても渡れるような場所はないことがわかり、元来た道を引き返す。


直ぐ近くにある小諸大橋の下を通り抜け、岩根の分岐まで戻る。大杭橋は近々撤去されるらしい。歴史のある吊り橋だったらしいが、撤去されるとは残念だ。


久保集落の家並みを抜け、木立の中の細い道に入る。


もどり橋を渡る。


もどり橋から千曲川を眺める。


コンクリート塀に隠れて見えないが、隣は千曲川に作られた西浦ダムがある。


小諸発電所の横の急な階段を上っていく。


階段を上り切ると懐古園に出て、小諸グランドキャッスルホテルの駐車場にゴールする。5時間弱、16キロのやや長いトレイルだった。

布引温泉こもろで温泉に入ってから、上信越道近くにあるリンゴ園に寄っていく。たわわに実ったリンゴが美味しそうだ。お土産のリンゴを貰って帰路についた。




参考1.3日目の高低図&コースタイム


参考2.3日目のコースマップ

2022浅間・八ヶ岳パノラマトレイル:2日目安藤百福センタートレイル

2022-11-02 22:11:24 | 浅間・八ヶ岳パノラマトレイル
ゲルの中で一夜を過ごした2日目の朝。大きなテントでキャンプしたみたいな感じだ。


「読書の森」の食堂前でも記念写真。


その後、車で「安藤百福記念自然体験活動指導者養成センター」まで移動する。安藤百福というとNHKの連続テレビ小説「まんぷく」のヒロイン福ちゃんの夫となる萬平のモデルになった人物であり、カップラーメンの生みの親でもある。安藤百福さんは生前から自然とのふれあいが子どもたちの創造力を豊かにすると信じ、彼の生誕百年を記念して建てられたのが、「安藤百福センター」だ。


中に入っていくと一際目立つ印象的な建物が見えてくる。アウトドア活動の普及や自然体験活動を推進するための人材育成を目的とした専門施設で、設計は2020年東京オリンピックの開催式が行われた新国立競技場の設計を担当した建築家 隈研吾氏が手がけたものだという。


「安藤百福センター」は、“現在見学をお断りしている”との張り紙があり、残念ながら中を見学することはできなかった。ただ、トレイルのスタートが、この敷地内からなので、中の職員に断って、敷地内の森の中に入っていく。


森の中には、さまざまなアーティストが作った「ツリーハウス」を見学できる。このツリーハウスのタイトルは、“間”。コンセプトは、“緑美しい森の中に突如として現れる間。それは手すりも壁もない板の間が、樹々の中の空間を切り取って出現した世界。登ってみてそこに佇めば、きっと非日常の感覚との出会いがあることでしょう”との事。


“bird-apartment”。豊かな自然を一人でも多くの人に楽しんでもらいたいのと同時に、ここに生息している動物たちにとっても価値のあるものにしたい、という思いから「人と鳥の距離が近づく」ようなツリーハウスをデザインしたという。小さなバードハウスが 78 個くっついた一軒の大きなバードハウスだ。大きな入り口は、人間が中に入り奥にある小さなバードハウスを覗き込むことが出来るらしい。


大きな樹の下に吊り下げられたブランコで遊んでいく。


“オオムラサキのツリーハウス”。「蝶に乗る」がコンセプトのフォトジェニックなツリーハウス。大きなバタフライルーフは、オオムラサキがモチーフになっている。自然豊かなこの場所では、準絶滅危惧種にも指定されている貴重なオオムラサキが生息しているそうだ。


緑のトンネルを抜けていく。


鴇久保ビオトープ。むかしトキが生息していた事からその名がついた鴇久保。この場所の見事な景観と自然の生態系を保つために地元の有志たちが活動している。稲の棚田の上は、アサギマダラを呼ぶフジバカマが広がっている。


急坂をグングン下っていく。


坂を下ったところにあるお寺が釈尊寺(しゃくそんじ)だ。小諸市にある天台宗の寺院で、山号は布引山。布引観音とも呼ばれる。断崖絶壁にあるのが布引観音・観音堂だ。


境内には牛の像があり、「牛に引かれて善光寺参り」伝説発祥の地でもある。「牛にひかれて善光寺参り」とは布引山釈尊寺に伝わる縁起書にある幻牛伝説で、むかし信心を持たないおばあさんが、自分が干していた布を角にひっかけ走り去る牛(観音様)を追いかけ、気が付くと長野の善光寺までたどり着いたことから観音様の導きだったと悟り、今までの欲張りで意地悪な心を悔い改めたと伝えられている。その逸話から「思ってもいなかった出来事や、周りからのはからいによって、自分が良い方向へ導かれること」のことわざとなっているのだ。


まずは観音堂に向かう。岩をくりぬいたトンネルの中に入る。


観音堂から、トンネルを出てきた人の様子が見える。こうやって見ると凄い場所にあるのがよくわかる。


トンネルを出た仲間が、観音堂にいる我々を撮ってくれた。観音堂は、岩窟の中にあり、拝殿部分は朱塗りの懸崖造りの舞台となっている。拝殿を支える8本の太柱は6尺8寸(20.6メートル)の高さがあり、天正20年(1592)に造営されたという。


観音堂から釈尊寺境内に戻り、麓までさらに参道を下山して行く。参道には、いろんな見所がある。ここは、善光寺穴といい、長野の善光寺まで穴が通じていると言われ、昔、善光寺の火災の折にこの穴から煙が出たと伝えられているそうだ。


参道には、岩がゴロゴロしており石段が苔むして滑りそうだ。


岩壁の中に牛の横顔が見える。


険しい参道をやっと下山。


千曲川沿いの道をしばらく歩く。


千曲川沿いの崖線の斜面に立地する氷という地区は、浅間連峰の眺望と豊かな湧き水に恵まれた小さな集落村だ。ここには夏でも冷たい不思議な風穴がいくつも点在している。




風穴(ふうけつ)とは、自然が生み出した天然の冷蔵庫と言われており、古代より食料を保存する貯蔵庫として利用されてきた。このような風穴は日本各地にあるが、その中でも、旧小諸町にあった風穴は優秀で、明治大正期には、蚕種(蚕の卵)の貯蔵する役割を担って日本の製糸業を支えていたという。


後半は、静かな森の小径を歩く森林浴コースだ。


最後に、安藤百福センターに戻ってきた。広場には、ボルダリングの塔があり、少しよじ登ってみる。


近くにある「あぐりの湯こもろ」からは、浅間連峰が一望だ。4時間弱ほどで安藤百福センタートレイルを完歩できた。


ちょうどお昼となり、小諸駅周辺でランチとし、午後からは懐古園を観光する事にした。

参考1.2日目の高低図&コースタイム


参考2.2日目のコースマップ


「2022浅間・八ヶ岳パノラマトレイル:2日目懐古園観光」に続く。

2022浅間・八ヶ岳パノラマトレイル:1日目御牧ヶ原コース

2022-11-01 09:31:56 | 浅間・八ヶ岳パノラマトレイル
信州の小諸は、八ヶ岳と浅間連峰の中間にあり、緩やかな起伏が美しい丘が広がり、森と田園の風景を楽しみながらトレイルできるコースがいくつもある。最近は、いろいろなトレイルを歩くのが楽しくなり、今回は浅間・八ヶ岳パノラマトレイルを3日間で歩くことになった。

1日目は、小諸駅から少し移動して「茶房 読書の森」さんの駐車場に車を置かせてもらう。駐車場横のバス停前でスタート前の記念撮影。


まずは舗装路を進む。


分岐点や曲がり角には、「浅間・八ヶ岳パノラマトレイル」の道標が建っている。


田圃のなかの農道を進んで行く。


ソーラーパネルの横を進むと、北側には浅間連峰が見えてきた。


棚田の風景が広がる。


のどかな田園地帯が広がっている。南の方に見えるのは八ヶ岳連峰だ。御牧ケ原の周囲は、遮るものがないので、南に八ヶ岳、蓼科山、霧ヶ峰、美ヶ原、西に北アルプスの槍穂高から白馬三山、北には浅間連山、東には西上州や奥秩父の山々を、天気が良ければパノラマで見渡すことができるという。また、平安時代には朝廷の古代御牧(御料牧場)として、馬を育て献上するための牧場であったことが「御牧(みまき)」という地名の由来だ。


くるみの木があるところを左折する。


眺望の丘からは、再び浅間連峰の姿が良く見える。


ハスの池の横を通る。我々の足音で、水鳥が水面を波立てながら飛び立っていった。


県立農業大学の農場の中を進む。


落ち葉が積もっていてふかふかの道だ。


農業大学のトラクター教習場の横を通る。


ススキが道にせり出し、秋らしい風景だ。


浅間山がくっきり見えてきた。なんとなく噴煙も上がっているようにも見える。


2時間半ほどで御牧ケ原を一周してゴールの「読書の森」に到着する。1日目は、ここで宿泊するのだが、宿泊施設は、モンゴルのゲオという住居だ。


オーナーに案内され、ゲルの中に入っていく。外から見ると、狭そうに見えたが、中に入ってみると意外と広く、10人は宿泊できるそうだ。寝る時は、寝袋と毛布があり、炬燵も用意してくれたのでそれほど寒くはなかった。


ゲルは円形で、中心の2本の柱によって支えられた骨組みを持ち、屋根部分には中心から放射状に梁が渡される。これにヒツジの毛でつくったフェルトをかぶせ、屋根・壁に相当する覆いとする。壁の外周部分の骨格は木組みで、菱格子に組んであり接合部はピン構造になっているので蛇腹式に折り畳むことができるという。初めてゲルに宿泊するが、モンゴルに行ったような気分になった。


ゲルの中にはトイレはなく、屋外のトイレにも案内される。ここも、今時のトイレではなく、土壁に覆われた手作りっぽいトイレだ。


中に入ってみると、水洗ではなく、使用後に上から石灰を散布するというバイオトイレだ。近代的なトイレに慣れている人には、違和感があるかもしれないが、山小屋のトイレに慣れている我々にとっては、特に違和感はない。


敷地は広く、庭を歩き回ると面白い形の建物がいくつもある。棒が突き出したような建物は、「どうらくパイプオルガン」という名前。敷地内には手作りの施設やオブジェが点在していて、大人の秘密基地みたいな場所だ。


夕食は、オーナー夫婦の畑で取れた野菜をふんだんに使った料理だ。オーナー夫婦と一緒に歓談をしながらの楽しい夕食となった。


極め付きは、オーナーのギター弾き語りでジョン・レノンのイマジンを聞かせてもらう。初日から楽しい夜となった。


参考1.1日目の高低図&コースタイム


参考2.1日目のコースマップ


「2022浅間・八ヶ岳パノラマトレイル:2日目安藤百福センタートレイル」に続く。