とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2020年の山を振り返る

2020-12-31 07:13:38 | 山登り
 まる1年、コロナに振り回された年だった。しかし、外出を控えたわけではなく、人と会うことが少ない山なら大丈夫だろうと、むしろ例年よりたくさん山登りに行っていたのかもしれない。百名山を目指している人を連れての2回目の百名山登山の他、今後登りたい二百名山や三百名山の登山も増えた。二百名山や三百名山にも素敵な山がたくさんある事を改めて思い知らされた。夏山の一番の思い出は、飯豊連峰縦走だ。前回は、飯豊本山と大日岳までのピストン登山だったが、2回目の挑戦で3泊4日の縦走登山ができたのが最大の収穫だ。また、鈴鹿セブンマウンテン全山踏破も達成できた。

1.1月 竜ヶ岳1485m(山梨県)
 富士本栖湖リゾートの竜神池からダブルダイヤモンド富士を見てから、竜ヶ岳に登る。山頂からは、端正な富士山がくっきりと見え、年の初めの登山とて幸先の良いスタートになった。
2.1月 霧島山:韓国岳1700m(宮崎県)、桜島:湯平展望台373m(鹿児島県)
 指宿菜の花マラソン参加のついでに、百名山の霧島岳:韓国岳に登る。霧島連峰が一望でき開聞岳も見えた。最終日には、桜島の湯ノ平展望台から噴煙を上げる桜島の雄姿を臨む。
3.1月 三峰山1235m(奈良県)
 毎年冬の時期は、樹氷の美しい山に登っている。三峰山も樹氷で有名な山だったが、暖冬でベチャベチャの雪となり、樹氷は今一つだった。
4.3月 宇連山929m(愛知県)
 阿寺七滝をマラニックした翌日、愛知県民の森から宇連山に登る。途中で、ラン仲間の別のグループと一種になる。
5.3月 英彦山1199m(福岡県)、由布岳1583m・鶴見岳1375m(大分県)、高千穂峰1547m(宮崎県)
 九州の二百名山と三百名山を巡る山旅。英彦山は、日本三大霊山の一つ。由布岳は、百名山になってもおかしくない名山。鶴見岳は、天候が悪くて、ロープウェイでらくちん登山。高千穂峰は、天孫降臨伝説で有名な山だ。坂本竜馬夫妻が、日本初の新婚旅行で登った山としても知られる。
6.4月 粟ヶ岳532m(静岡県)
 緊急事態宣言の最中、県外の移動は自粛し、近場のローカルな山を登り始める。登山者が少ないマイナールートから登るが、意外と面白いルートだった。
7.4月 小笠山264m(静岡県)
 何度も登っている山域だが、足慣らしにとラン友たちと登る。
8.5月 富幕山563m(静岡県)
 天気がいい日を狙って近場の山めぐり。山頂から浜名湖の展望がいい。
9.5月 三岳山468m(静岡県)
 天気がいい日を狙って近場の山めぐり。三岳山には南北朝時代、三岳城があったという。ついでに近くにある立須という岩山に寄っていく。まるでゴジラの背中のようなゴツゴツした岩山だった。
10.5月 竜ヶ石山359m(静岡県)
 天気がいい日を狙って近場の山めぐり。竜ヶ岩洞という鍾乳洞が麓にあり、カルスト地形が至る所にみられる。
11.5月 岩岳山1370m、入出山1212m(静岡県)
 アカヤシオで有名な山だが、アカヤシオが終わって二週間後にはシロヤシオが咲き始める。今回は、シロヤシオを見るために登った。
12.5月 竜爪山:薬師岳1051m・文殊岳1041m・道白山724m(静岡県)
 静岡市民には、馴染みの山。久しぶりに登ったが、下りは直登ルートを一気に下ったので山慣れしてない人は翌日筋肉痛が大変だったようだ。
13.6月 尉ヶ峰433m(静岡県)
 天気がいい日を狙って近場の山めぐり。浜松市民のお馴染みの山だ。この日も、山頂からの浜名湖がきれいだった。
14.6月 四阿山2354m、根子岳2207m(長野県)
 百名山という事で、思ったよりメンバーが集まった。ちょうど梅雨の中休みとなり、好天の中、レンゲツツジが山の斜面を彩っていた。
15.7月 飯豊連峰:地蔵岳1539m、飯豊本山2105m、駒形山2038m、御西岳2012m、烏帽子岳2018m、梅花皮岳2000m、北股岳2025m、門内岳1887m、胎内岳1890m(福島県、山形県、新潟県)
 今年の山行でも、いちばん印象深い山行になった。東北アルプスとも呼ばれ登山者のあこがれとなる飯豊連峰を縦走できた。広大なお花畑や斜面を覆う雪渓歩きなど、なかなか簡単には歩けないルートだが、ずっと好天に恵まれたことが神がかり的だった。コロナ禍で歩く人もほとんどおらず、山小屋は貸し切り状態だった。
16.7月 大雪山:旭岳2291m(北海道)
 大雪山を縦走する予定だったが、天候が悪く、ロープウェイを使って旭岳だけのピストンになった。天気が悪くても、広大なお花畑は、さすが北海道らしく広大だ。
17.7月 十勝連峰:十勝岳2077m・美瑛岳2052m・三段山1748m(北海道)
 十勝連峰を縦走登山。十勝岳から美瑛岳の間は、地球とは思えないような荒涼とし風景が続き圧巻だった。歩行時間も長時間にわたったが、歩きがいのある山域だ。翌日は、十勝岳展望の山である三段山から十勝岳を臨む。
18.8月 白神岳1232m(青森県)
 世界自然遺産の白神山地を初めて歩く。広大なブナの森は、まさに手付かずの大自然だ。熊に何時出会ってもおかしくない山域だが、幸運にも出会う事はなかった。
19.9月 八海山:大日岳1710m(新潟県)
 初めての人を連れての二度目の八海山。八ツ峰は、アスレチック気分で登れば、登り切った後の達成感が大きい。ただし、気を抜けば、生命に危険があることは間違いない。
20.9月 平ヶ岳2141m(新潟県)
 百名山の一つ。こちらも多くのメンバーが集まり、皇太子ルートから日帰り登山。たまご石をしっかり見てもらう。
21.9月 大山1709m(鳥取県)
 見る方向によっては、端正な円錐状にも見える大山。伯耆富士とも呼ばれ、鳥取県のシンボルだ。キャラボクの森を抜けると山頂だが、ちょうど工事中で山頂は、仮設足場に移されていた。立派な山頂標石が見られなかったのは残念だった。
22.9月 蒜山:中蒜山1123m・上蒜山1202m(岡山県)
 蒜山高原の先に聳える蒜山は、下蒜山、中蒜山、上蒜山の3つの山頂からなる。時間の関係で、下蒜山だけやめて、中蒜山から上蒜山を縦走する。景色が目まぐるしく変わり楽しい山だった。
23.10月 霞沢岳2646m(長野県)
 上高地から登る。槍穂高連峰からは外れているために、登山者は少ない。徳本峠小屋は、ウォルター・ウェストンや芥川龍之介が泊まり歴史的にも貴重な山小屋だ。山頂からは、穂高連峰が一望できる。
24.10月 姫神山1248m(岩手県)、森吉山1454m・乳頭山1478m(秋田県)
 東北の二百名山と三百名山を登る山旅。姫神山は、岩手山の奥さんだったと言われる山で、三角錐の美しい山だ。森吉山は、何度も計画しても悪天候で流れたが、3回目でやっと登ることができた。乳頭山は、その名前のように特徴のある形の山だ。麓には有名な乳頭温泉郷がある。
25.11月 七人山1073m、東雨乞岳1225m、雨乞岳1238m(滋賀県)
 鈴鹿セブンマウンテンの踏破を目指して、6座目が雨乞山になった。前半の沢沿いのルートは迷いやすく、下山時、間違えそうになった。
26.12月 釈迦ヶ岳1097m、猫岳1058m、羽鳥峰823m(三重県、滋賀県)
 釈迦ヶ岳は、鈴鹿セブンマウンテンの7座目で全山踏破となった。猫岳、羽鳥峰を周回するコースは面白いコースだった。
27.12月 姫越山503m(三重県)
 年末最後の山となった。海と山の両方を楽しむコースを周回し、1年の登り納めとなるいい山行になった。

2020年のランを振り返る

2020-12-30 07:27:43 | マラソン
 昨年から走るイベントが少なくなってきていたが、今年はコロナの関係で極端に減ってしまった。公式の大会に参加できたのは、2月の西表島やまねこマラソンまでだった。あとは、自主的に走る機会を設けて仲間と走った。ウルトラマラソンは、全く走ってないので1年以上のブランクができてしまい、今後大会に参加しても完走できるか心配だ。ロングトレイルを自主的に企画して走り続けてきていたが、塩の道トレイルと京都トレイルを完踏できたのは嬉しい。12月から始めた熊野古道ジャーニーマラニックは、1年かけて完全踏破する予定でいる。コロナの終息を願い、なんとかやり遂げたいものだ。

1.1月 指宿菜の花マラソン フル
 満開の菜の花畑と美しい円錐状の開聞岳を眺めながら走るロケーション抜群のコース。制限時間は8時間と余裕があり、フルの中では全国一と思われるほどのエイドのメニュー豊富さに感激して昨年に続いて2回目の参加。
2.2月 西表島やまねこマラソン 23キロ 
沖縄八重島諸島の西表島まで遠征。美しい海や珍しい植物など本土とは違う雰囲気に感動。周辺の竹富島や小浜島、石垣島などの観光も楽しんだ。だが、この後コロナ禍の影響で次々と大会が中止となり、今年最後の公式大会になってしまった。
3.3月 阿寺七滝マラニック 20キロ
 エントリーしていた大会がことごとく中止となり、なんとか走る機会を絶やさないようにしようと愛知県の阿寺七滝周辺をマラニックで走る。
4.4月 お花見天竜マラニック 40キロ
 緊急事態宣言中のさなか、隣県への移動を自粛と言うことで地元の山奥を走る。ちょうどお花見の時期なので、山桜や花桃などのお花見をしながら楽しく走る。
5.6月 富士川リバーサイドマラニック 2日間で64.6キロ
 富士川の源流から河口までをたどるマラニック。1日目は下部温泉に宿泊。2日目は、富士川沿いに南下し、途中JRで少しワープして河口にたどり着く。
6.6月 山中湖一周マラニック 13.9キロ 
 隣県への移動はOKとなったので、山梨県山中湖の周りをゆっくり走る。翌日は、近辺の山に登るつもりだったが、天気が悪く、諦めて周辺を観光して帰る。
7.7月 夏・塩の道トレイル 2日間で35.9キロ
 昨年、松本から糸魚川までの塩の道トレイルの中で積雪のため引き返したルートを再挑戦する。7月になったので積雪はなく無事地蔵峠を越すことができた。だが、次の鳥越峠はとんでもないことになっていた。コロナ禍で、地元の人たちが毎年整備している登山道が、今年は全く整備されておらず、雑草や樹木が生い茂り、登山道が全くわからなくなってしまっていた。草木をかき分けルートを探すものの、あまりの酷さに撤退を決断。遭難一歩手前で引き返すことができて事なきを得た。翌日は、姫川温泉から糸魚川まで走り、塩の道の始点にはたどり着くことができた。鳥越峠越は、マイナーなルートなので行けなくてもメジャーなルートで糸魚川には繋がっていたので、もう再挑戦する気は無い。
8.10月 秋・塩の道トレイル 21.1キロ
 白馬駅周辺の塩の道が残っていたので、再び走りに行く。ただ、残り部分だけではすぐ終わってしまうので、第1回の時に走った千国街道の一部も復習のつもりで走る。この回で、塩の道トレイルがすべて繋がり、完全踏破ができた。
9.11月 秋・京都トレイル 2日間で38.1キロ
 銀閣寺から比叡山、鞍馬寺までのルートを走る。昨年の秋に続いての京都トレイルだったが、今年も紅葉をたっぷり味わいながら走ることができた。鞍馬寺にゴールして、京都トレイルも完全踏破することができた。時間的に余裕があったので、京都トレイルからは外れるが、貴船神社へも行くことができた。
10.12月 第1回熊野古道ジャーニーマラニック:伊勢路編その1 3日間で85.2キロ
 新しいロングトレイルに挑戦したくなり、次の目標は熊野古道を全部踏破する事にした。まず、第1回として全長170キロほどの伊勢路の85キロほどを走る。スタートは伊勢神宮からだ。

2020姫越山(ひめごやま)

2020-12-29 07:03:40 | 山登り
熊野古道ウォーキングをした日は、紀北町の民宿に泊まる。直接宿に来たメンバーも含めて10名が集まった。宿では、荒磯料理の海の幸満載の素晴らしい夕食を満喫できた。翌朝早めに宿を出発する。


20分ほど車を走らせ、大紀町の日の出公園まで移動する。日の出公園では、日帰り参加で集まった5人を含めると15人の大パーティになってしまった。初対面の人もおり、自己紹介などをしてから、姫越山への登山口に向かう。




1週間ほど前くらいは、この日の天気は雨が降りそうな予報になっていたが、当日になってみれば、ポカポカ陽気の絶好の登山日和になっていた。この山は、知り合いのNさんが呼び掛けた企画だったのだが、急にNさんが来られなくなり、私の方で仕切ってくれと急遽依頼されてこの日に至った。頼まれたからには、無事に全員下山できるようにしなければならないと気を引き締めてメンバーに臨んだ。


しばらく歩くと姫越山の北登山口に到着する。コンクリートの階段を上っていく。


標高30m地点はシロハゲ避難所となっており、津波災害の時の避難所になるようだ。


シロハゲ避難所を過ぎると、ウバメガシが群生する森の急登を登っていく。展望台からは錦湾が望める。


歩き出して1時間10分ほどで姫塚に到着する。姫越山は、悲しい伝説が残る山だ。「戦乱の昔、落ち延びてきた姫君と侍従の老武士が峠にさしかかり、動けなくなった姫君のため水を汲みに行った老武士が戻ってみると姫君はこときれていた。もはやこれまでと老武士も後を追った」という昔話が残されている。この姫塚は、ここでこと切れた姫の墓のようだ。


姫塚の前には、誰が手向けたものか、花や飲み物が手向けられていた。


9:34。姫越山502.9mに到着する。


姫越山からは、グングン下っていく。登りは急登だったが、下りも急だ。


下っていく途中からは、芦浜の景色が良く見える。この芦浜は、かつて中部電力が原子力発電所の建設を計画していた場所だ。しかし、地元の猛烈な反対運動などもあり、2000年に計画の白紙撤回が表明され、事実上計画は中止されている。ただ、現在も中部電力が元計画地の土地の所有を継続している関係で、所々に中部電力の看板や標柱が建っている。そんな歴史を振り返ると、この美しい景色が現在も残っているという事は本当に良かった。まさに陸の孤島とでもいえる場所に、美しいプライベートビーチが広がっていた。


つづら折りの登山道を何度も曲がって下ってくるとやっと平らな場所に出た。広場には、何かの作業小屋が建っていた。


小屋前で少し休憩してから、先に進むとすぐに浜に出た。


下山途中で見えた芦浜だ。静かに波が押し寄せ、円弧状の美しい浜になっている。


海を見ながら、昼食休憩だ。山に登って下山すれば、こんな美しい浜に出るとは思いもよらなかった。


こんな風景は、山登りではほとんど見たことがない。


お腹が膨れたところで、浜沿いに歩きだす。




海から、もう一度山登りが始まる。この逞しい樹は、何の木だろうか?真っすぐ伸びているたくさんの幹と網目状に張り巡らされた根の張り出しが凄い。


芦浜峠に到着する。ここにも「社有地につき、立ち入りを遠慮してくれ」との中部電力の看板が建てられている。


姫越山の特徴に一つにシダの群生が凄いという事があげられる。この辺りは、登山道の数m上までシダが蔓延っている。


分岐点にあった標柱には、“錦中学校方面”と書かれている。まさかこんな山道が通学路なのかとビックリする。


飽きるほど似たような登山道が続き、もう終わって欲しいと思い始めたころ、やっと浅間神社に着いた。


浅間神社から石段を下っていくと、南登山口だ。


舗装道路に出る。


道路の反対側は、錦漁港があるので、漁港の中を通っていく。


13:45。日の出公園駐車場に、全員無事到着する。歩行時間は5時間半ほどで、当初の予定より2時間も早く下山できた。人数が多くて、時間がかかるのではと思っていたが、みんな健脚の人ばかりで、快適に登山できて良かった。低山だが、内陸の山では味わう事の出来ない景色を楽しむことが出来、今年の登り収めの登山が終わった。

参考1.姫越山のルートマップ


参考2.姫越山の高低図&コースタイム

2020熊野古道ウォーキング:荷坂峠越え

2020-12-28 18:58:38 | 熊野古道
先日、熊野古道の伊勢路を初めてマラニックで走り始めたのだが、紀勢本線の梅ヶ谷駅から二つのルートに分かれていたため、ツヅラト峠道を選択して先に進んでいた。今回、再びこの辺りに来る機会ができたので、選択しなかった荷坂峠道を歩いて越える計画を立てた。

今回歩くコースは、梅ヶ谷駅から荷坂峠を越え、紀伊長島駅までの8キロほどのコースだ。所要時間は2時間半である。まずは、紀伊長島駅に車を止め、電車で梅ヶ谷駅まで移動する。電車の区間は一駅分だ。

13:16。無人の梅ヶ谷駅を出発する。


しばらくは、国道42号線や古道を出たり入ったりしながら進む。


たき物を売っている無人販売の店があった。たき物とは薪にする木のことだ。


庚申堂、地蔵堂、観音地蔵堂の祠が並んでいる。


古道の入り口には、廃墟となったモーテルがあった。


荷坂峠の入り口。


10分ほどであっけなく荷坂峠に到着する。


荷坂峠は、江戸時代初期から中期にかけて、徳川頼宣公の入国をきっかけに、ツヅラト峠に代わって紀州への正式な玄関口となった。道幅も広く、勾配もゆるいので歩きやすい道だ。重い荷物を担いでも越えることができるということで、この名前がついたと言われている。




まずは、峠で一休み。昔は、この辺りには茶屋もあったという。


行きはあっけなかったが、ここからぐんぐん下っていく。


途中、見晴らしがいい場所からは長島湾が一望できる。


鹿が角を研ぐためにツガの木にたくさん傷を付けた跡が見られる。


落ち葉が積もった峠道をサクサクと進んでいく。


14:46。荷坂峠の登り口に到着する。


道の脇には、石垣がきれいに積み上げられている。猪などを避けるために積み上げられたそうだ。


15:19。道の駅紀伊長島マンボウに到着する。珍しいマンボウの串焼きや唐揚げを食べていく。


道の駅からは、片上池の畔にある遊歩道を歩いて行く。


片上池の水面に西日が当たってキラキラしている。


15:42。紀伊長島駅に到着する。距離8.3キロ、歩行時間2時間25分のウォーキングだった。もう一つの峠であるツヅラト峠とは比べものにならないほどの楽な峠越えだ。


参考1.今回のコースマップ


参考2.今回の高低図&コースタイム

2020第1回熊野古道ジャーニーマラニック:伊勢路編その1-3日目

2020-12-17 18:32:35 | 熊野古道
7:10。いつもより早い時間に宿を出発する。この後に越えるツヅラト峠は大変だと聞いていたので、余裕を持って早めに出ることにしたのだ。


大内山川沿いを走る。その先には紀勢自動車道の高架橋が見える。


山の間から太陽が出てきた。


大内山川の清流を眺めながら走る。山には日が当たり、朝の空気が気持ちよい。


大内山駅前にある中組常夜灯。頭之宮参詣道と熊野古道の分岐点に置かれている。


大内山町は、牛乳の町としても知られている。コース上には、牛のモニュメントが建てられている。近くに牛乳を売っている店がないかと思ったが、残念ながらお店はなかった。


ススキの原の横を通り過ぎる。


9時過ぎ、ツヅラト峠の入り口に着く。


20分ほどで、ツヅラト峠の登山口に着いた。険しい道らしく、杖がおいてあったので1本ずつ借りていく。ツヅラト峠とは九十九折りの道が続いていることから付けられた名前だという。


9:30。ツヅラト峠に到着する。いろいろ脅かされていたが、思ったほど大変な道ではなかった。


峠には、東屋があり景色を見ながら休憩ができる。


東屋前には、紀北町の町並みと熊野灘の展望が広がっている。伊勢路を走り出して初めて海が見える場所だ。


下りは、きれいに敷き詰められた石畳の道だ。


石畳で滑らないよう慎重に下っていく。


ツヅラト峠道は18箇所に区分けされた道標が立てられている。最後の18/18に到着したところ。


墓地の前にあるイチョウが見事に黄色く色づいている。


紀勢自動車道の下を通り抜ける。


坂を下っていくと、前方に島が見えてきた。


11時過ぎ、紀伊長島駅前に到着する。


紀伊長島駅の待合所で、近くのスーパーで買った大内山牛乳をいただく。


駅を出て、“ふみきりや”さんの前の踏切を渡る。


市街地を抜けると、一石峠、平方峠越の峠道に再び入る。


峠を越すと海沿いの道に入る。


水平線にいくつかの島が見える。


サボ鼻道展望台で少し休憩。


赤い橋を渡り、堤防沿いの道を進む。


この日、最後の峠、三浦峠を越える。


13:49。第1回熊野古道ジャーニーマラニックの最終ゴールである三野瀬駅に到着する。次の電車が来るまで1時間も待ち時間があり、ほぼ予定通りで全員ゴールできてホッとした。3日目の走行距離は、28.8キロ。走行時間は、6時間40分だった。


第1回は、大きなトラブルも無く予定通り無事終了し、第2回は来月中旬の予定だ。次は、三野瀬駅からスタートする。

参考1.3日目のコースマップ


参考2.3日目の高低図&コースタイム

2020第1回熊野古道ジャーニーマラニック:伊勢路編その1-2日目

2020-12-16 22:13:46 | 熊野古道
この日に宿泊した宿は、旅館岡島屋さん。この宿は、伊勢路の街道沿いに位置し、江戸時代は伊勢を出た、初日の宿として栄えたという。創業は天保7年と言うことでなかなかの趣のある宿だった。現在の建物は昭和に入って建て替えられているが、ご主人が、世話好きで今後のコースの案内など丁寧にしてくれた。


岡島屋の前で記念写真を撮って出発する。


JRの線路沿いの道を進む。山の裾野には霧がかかっているが。青空が広がっており、この日も天気が良さそうだ。


バカ曲りの入り口に着いた。この面白い名前の由来は、近くの不動谷が昔から難所で大曲を余儀なくされたことから名付けられたという。


入り口から坂を下っていき、赤い鉄階段を降りるとトンネルの入り口だ。


トンネルの上はJRの線路が通っている。沢が流れているトンネルの中をくぐり、反対側に出る。


さらに進んでいくと行き止まりとなる。バカ曲り橋が架かっていた場所だ。現在は、大雨で橋が流されてしまい直進することができない。橋の手前に沢に降りる道が付いており、沢の中を歩いて反対側の道にたどり着く。


国道42号線の高架の下を通り抜ける。


獣害よけのゲートを開けて反対側に出る。


沢に沿って進むと、年代物のレンガ造りの橋が見えてきた。1907年に作られた美しいレンガ造りの橋で二つのアーチがあったことから眼鏡橋と呼ばれていたようだが、アーチの一つは線路敷設のため埋没してしまったらしい。


行き倒れの墓を通り過ぎると「殿様井戸」に着いた。昔、鷹狩りに来た殿様がこの井戸の前で休んだということから名前が付いたようだ。


集落の中の熊野古道沿いに、面白い民家があった。昭和の懐かしいキャラクターグッズや高校野球のタオルが飾られていた。ナニコレ珍百景にでも出てきそうな風景だ。


高速道路の手前まで来ると、お城が見えてきた。新興宗教団体の建物らしい。赤い鳥居が目立つ。


弁慶岩。武蔵坊弁慶が、紀州の旅の途中、この岩で休んだという。


国道42号の下を潜っていくと“三瀬の渡し”入り口だ。三瀬の渡しを利用しないと、宮川沿いに大きく6キロほど迂回しないと熊野古道伊勢路に繋がらない。昔の人も渡しを使っていただろうと言うことで、宮川を渡ることにしていた。


坂を下りていくと宮川の畔が見える。


あらかじめ“三瀬の渡し保存会”の人に予約してあったので、我々のために10名ほどの人たちが準備して待っていてくれた。川幅は数十mほどあり、歩いて渡ることはできない。いろんな場所で渡しはなくなってしまっているが、ここだけは地元の人たちがしっかり守っていてくれるのでありがたい限りだ。


ライフジャケットを装着して舟に乗り込む。


対岸の人が我々を撮ってくれた。


わずか数分で対岸に到着する。これだけで6キロを短縮できるのだからありがたい。


渡しの先は、三瀬坂峠越えだ。未舗装の峠道を上りきると三瀬坂峠に到着する。


峠越えを終わり、再び舗装路に入る。大きな杉木立が並ぶ敷地内は、内宮(皇大神宮)の別宮である瀧原宮だ。


瀧原宮には入ったことがないので、参拝していく。


こちらは御手洗場。内宮の五十鈴川の手洗い場と同じように自然の中で身を清めてから、参拝する。


宮域には瀧原宮と瀧原竝宮の2つの別宮のほか、瀧原宮所管社が3社あり、参拝する順序があり、それに従って参拝していく


ちょうどお昼となり、瀧原宮近くの道の駅「木つつき館」で昼食を済ます。


途中で見かけた面白い広告。“ん!”とは何だろうと見に行ってみる。よく見ると広告主募集の看板だった。


15:17。この日の宿となる“紀勢荘”さんに到着する。2日目の走行距離は、27.7キロ。走行時間は、7時間23分だった。


参考1.2日目のコースマップ


参考2.2日目の高低図&コースタイム


「2020第1回熊野古道ジャーニーマラニック:伊勢路編その1-3日目」に続く。

2020第1回熊野古道ジャーニーマラニック:伊勢路編その1-1日目

2020-12-14 22:29:14 | 熊野古道
塩の道、京都トレイルなどのロングトレイルを終え、次のロングトレイルに挑戦してみたくなり、次の目標として熊野古道の全コースを踏破することにした。熊野古道は、伊勢路、大辺路、中辺路、小辺路、紀伊路と5つのコースがある。第1回目の今回は、伊勢路からスタートすることになった。

伊勢路は、伊勢神宮から熊野灘沿いに熊野へ向かうルートだ。名古屋から近鉄で五十鈴川駅まで向かう。五十鈴川駅は、伊勢神宮内宮に最も近い駅だ。


第1回目は、私を入れて7人の参加者が集まった。まずは、五十鈴川駅前で記念撮影をする。


五十鈴川駅からは、バスで伊勢神宮内宮に向かう。宇治橋の前まで行って拝礼してから、マラニックのスタートだ。


内宮のすぐ近くに宇治神社がある。古くより、足神様と称され、健脚を願う人々の信仰を集めてきた神社だ。


みんな、走ることが大好きな人たちなので、早速足神様にお詣りしていく。


この足神様には、伊勢市出身の野口みずきがアテネオリンピックの前にお参りし、金メダルを獲得したことでも脚光を浴びたという。


おはらい町の中を進む。たくさんの店が立ち並び、伊勢のメインストリートだ。通常なら、隙間もないほどの人込みとなる場所だが、今年は、人影はまばらだ。




おはらい町を抜け、外宮方面に向かう。人力車が通り過ぎて行ったが、誰も乗っておらず、車夫も暇そうだ。


猿田彦神社の前を通る。


高台にある住宅地の間を通り抜ける。


伊勢神宮をイメージしたモニュメント。


外宮から内宮へと続く古市街道の途中にある「麻吉旅館」。ここはかつて、お伊勢さんへの「おかげ参り」の帰路、旅人の「精進落とし」で栄えた街だ。今も尚、唯一当時の面影をそのまま残して営業をしているのがこの旅館である。その歴史は大変古く、200年以上まえからあると言われている。風貌は独特で、急斜面に沿って作られた建築様式は京都の清水寺と同じ懸崖造りといい、この歴史的な木造宿とその脇をすり抜ける急坂の風景は、まるで江戸時代にタイムスリップしたかの様だ。




外宮に到着する。ここも、橋の前で拝礼のみで先に進む。


外宮のすぐ先に、熊野古道伊勢路の№1道標がある。ここから、いよいよ熊野古道の本格的スタートだ。


渡会橋(わたらいばし)を渡る。かつては、渡し舟があり、旅人は舟で宮川を渡ったというが、我々は橋で渡るしかない。


尾崎咢堂記念館前を通る。尾崎咢堂(行雄)は、日本の政治家。日本の議会政治の黎明期から第二次世界大戦後に至るまで衆議院議員を務め、「憲政の神様」「議会政治の父」と呼ばれた人だ。


JR参宮線の田丸駅に到着する。


田丸駅のある玉城町は、お伊勢参りをしてから熊野詣や西国三十三所巡礼に向う旅人が多かったという。駅前には、「熊野古道伊勢路出立の地 玉城町」と書かれた石柱と、「をちこちに神を祀りてあたたかし」と書かれた石碑、そして、ここから出立する旅人のモニュメントが建てられている。


当時の面影を残す通りを進む。


熊野街道方面に進む。


今回の最初の峠越えとなる女鬼峠入り口に着いた。


峠道には、くっきりと二本の轍の跡が残っている。昔、荷車の通った跡と言われている。


女鬼峠からの展望。“女鬼峠”という恐ろしい名前の由来は、この辺りに“人食い鬼”が棲んでいて、鬼に喰われた女の幽霊がたびたび目撃された事から、いつの間にか"女鬼峠”と呼ばれる様になったという。


峠を降り、里に入っていく。




千福寺の裏のモミジがいい色に紅葉していた。


16時少し間、栃原にある「旅館岡島屋」さんに到着する。これで1日目のコースが終了だ。距離28.7キロ、6時間の行程だった。

参考1.1日目のコースマップ


参考2.1日目の高低図&コースタイム


「2020第1回熊野古道ジャーニーマラニック:伊勢路編その1-2日目」に続く。

2020釈迦ヶ岳

2020-12-07 22:14:58 | 山登り
鈴鹿セブンマウンテンの最後の山、釈迦ヶ岳に登ってきた。南北60kmにわたる鈴鹿山脈のほぼ、中央部に位置し、山名は、釈迦の寝姿に似ていることから名付けられたといわれる。今回は、たくさんあるコースの内、最も一般的な朝明(あさけ)渓谷から、中尾根道経由で釈迦ヶ岳に登り、帰りは、県境稜線縦走路で猫岳、羽鳥峰を経て朝明渓谷に戻る周回ルートだ。

メンバーは、各地から集まり、総勢11人の賑やかなパーティになった。朝明渓谷の駐車場には、8時ちょっと過ぎに着いたのだが、残り数台しか空きスペースがなく、ギリギリセーフの状態だった。雨乞岳の時も、駐車場が満車に近かったが、ここも同じ状況で、鈴鹿の山は、どこも人気があるようだ。

8:36。登山口前のポストに登山届を提出して、ここからスタートだ。


歩き出してすぐに、庵座谷登山道と中尾根登山道の分岐があり、右の中尾根登山道に向かう。その後すぐに沢があり、石の上に乗って渡渉する。


尾根道に入ると、石がゴロゴロしていたり、木の根が張り出していたりして、足を引っかけないよう注意しながら高度を稼いでいく。


鳴滝コバは南の展望があり、国見岳や御在所岳が確認できる。


事前に見た情報から、登山道の途中に穴が開いている個所があり、気を付けた方がいいとあったが、この穴がそうなのだろうか。


展望が開けると、帰路で通過する猫岳が見えた。それにしても素晴らしい天気になったものだ。気温もそれほど低くはなく、風も強くない。しかも晴天で、絶好の登山日和になっていた。


迫力ある大蔭のガレ場が見えてきた。


10:44。釈迦白毫に到着する。白毫とは釈迦の眉間にある毛の塊を指す。釈迦ヶ岳の山名の由来が“釈迦の寝姿に似ている”という事なので、この辺りが頭部なのだろうか。


危険な岩場を避け、迂回路経由でキレットに出る。


この先に見えるピークが、釈迦ヶ岳の最高地点のようだ。


横を見れば、ガレ場が谷底まで続いている。


後続のメンバーたちも、キレットを下ってきている。何とか無事に通過できそうだ。


もう少しで最高点ピークだ。


11:00。釈迦ヶ岳最高点1097.1mに到着する。山頂とは、最高点の事を言うのかと思っていたが、釈迦ヶ岳山頂は三角点のある場所で、まだもう少し先となるようだ。


菰野町の街並みと、伊勢湾が良く見える。


11:10。釈迦ヶ岳山頂に到着する。標高1092.2mで最高点より低いが、近くに三角点が設置されている。ここからの展望も素晴らしい。山頂から少し離れた広い場所に腰を下ろし、昼食休憩する。


分岐から県境稜線縦走路を進み、猫岳方面に向かう。


縦走路から釈迦ヶ岳方面を眺める。大蔭のガレ場から釈迦ヶ岳最高点、そして、釈迦ヶ岳山頂に続く稜線がお釈迦様の寝姿に見えるのだろうか。


12:19。猫岳山頂1057.7mに到着。


山頂近くにある岩が、猫岩と呼ばれるらしい。岩の形を猫に見立てたのだろうか。


羽鳥峰までは気持ちよい縦走路が続く。


13:13。羽鳥峰(はとみね)823.1mに到着する。


羽鳥峰から下を見ると、こんな可愛いキャラクターが石で描かれていた。一番上が、この日の日付(20201206)、右側が💛ミネ、下がHAPPY。そして、真ん中は💛がほほ笑んでいる。山の斜面に、こんなユニークな表示がしてあるなんて、面白すぎる。誰が描いたかはわからないが、日付があるという事は、毎日誰かが変えているのだろう。その苦労に感謝が込み上げてきた。


羽鳥峰から💛を眺めた様子。


羽鳥峰峠の💛まで下りてみる。


羽鳥峰峠から朝明渓谷方面に向かってどんどん下山して行く。猫谷まで下ってくると、大きな石を積み重ねた堰堤に出る。堰堤の脇を、ロープを頼りに降りていく。


この堰堤は、縄のような緩いカーブを付けている為「なわだるみ堰堤」と呼ばれ、明治時代に作られたものだという。土砂の流失を防ぐ一方、景観を損なうことなく谷の自然美を守っている。また、空石積であるがゆえに透水性がよく、堰自体の欠損は見られず、水害に耐え、今も堅固な姿を見せている。歴史的にも貴重な工作物であり、国指定登録有形文化財になっているそうだ。

すぐに舗装道路に出る。あとは、朝明渓谷沿いを2キロほどのんびり歩くと駐車場に到着する。


14:32。駐車場に到着して、釈迦ヶ岳登山を無事終了することが出来た。そして、鈴鹿セブンマウンテン全山完全踏破もできて大満足。有名な御在所岳や鎌ヶ岳にも引けを取らないほど変化に富み、スリルあり、景色もよく、楽しい山であった。

その後、駐車場のすぐ下にある「三休の湯」で汗を流し、帰路についた。


参考1.釈迦ヶ岳のコースマップ


参考2.釈迦ヶ岳の高低図とコースタイム