とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2020大山&蒜山登山ツアー:3日目蒜山(ひるぜん)登山

2020-09-23 18:54:27 | 山登り
3日目も登山の予定だ。朝食を済ませ、休暇村蒜山高原の玄関前に集合する。休暇村の送迎バスで登山口まで乗せてもらえることになっている。


バスで中蒜山の登山口に移動する。登山口の近くには、“塩釜の冷泉”という湧き水が出ている場所がある。中蒜山の裾の谷間から湧き出る天然水で、湧水量は毎秒300リットル、水温は年中11度前後と冷たいことからも冷泉という名の意味がよくわかる。日本名水百選にも認定されている。


改めて中蒜山の登山口に集合する。


この日は朝から快晴となり、森の中は、爽やかな風が通り抜け、心地よい登山になった。


登山道の途中に、ところどころにペットボトルの口の部分を集めてつなげた何らかの装置みたいなものがあった。何だろうと調べてみると、ナラ枯れを防止する装置らしい。ナラ枯れは「ブナ科樹木萎凋病」と呼ばれ、6月下旬から8月頃にかけ、体長5mmほどのカシノナガキクイムシという甲虫が繁殖をすることによって、ブナ科樹木(ナラ・シイ・カシ類など)が枯れてしまう状態をいう。そこで、ナラ枯れの元とされるカシノナガキクイムシの捕獲装置として設置されているようだ。


沢を渡る。きれいな水が流れ、塩釜の冷泉の源なのだろうか。


日留神社で休憩。


標高920mの7合目を通過。


中蒜山頂上間近になったところで、振り返るとなだらかな蒜山高原が一望できる。


避難小屋の先が頂上だ。


頂上は、広場となっていて大勢の登山者が休憩していた。


10:12。中蒜山山頂1123mで記念撮影する。奥の二つのピークが見える山が大山である。そして、左にあるピークは、この後登る予定の上蒜山だ。蒜山は、上蒜山・中蒜山・下蒜山の各主峰で構成され、通常は上蒜山・中蒜山・下蒜山を総称して「蒜山」または「蒜山三座」と呼ばれる。


中蒜山から、一旦下っていく。


上蒜山への縦走路途中にある小高い丘で小休止。荒々しい大山北壁もよく見えてきた。


こちらは、中蒜山から下ってくる様子。


しばらくは、笹原の気持ち良い縦走路をすすむ。




11:03。上蒜山山頂1202mに到着する。


上蒜山から下っていく途中には、中蒜山、下蒜山のピークもよく見える。今回は、帰りの時間の事も考え、下蒜山には登らなかったのだが、1日十分時間が取れるなら三座縦走するのもいいだろう。


8合目槍ヶ峰で昼食休憩。大山を見ながらのランチは贅沢だ。それにしても槍ヶ峰という名称には程遠い緩やかな場所だ。


下りは、蒜山高原を視界に収めながらの楽しい山歩きだ。


広い牧場の中を通り抜けるともうすぐ登山口だ。


12:40。登山口に到着する。登山道の周りは、放牧された牛が入らないよう電気柵が張り巡らされている。


その先の駐車場に、あらかじめ連絡しておいたので休暇村のバスが迎えに来てくれていた。休暇村に戻り、お風呂に入ってから、レンタカーで米子駅に戻り、米子駅から帰路についた。

【おまけ】
米子駅で、楽しい妖怪列車が停まっていた。米子駅から境港駅を結ぶJR境線では、「鬼太郎」「ねずみ男」「ねこ娘」「目玉おやじ」「こなき爺」「砂かけ婆」の計6種類の妖怪列車が運行しているそうだ。




鬼太郎列車のシートは、鬼太郎のイラストが描かれている。


また沿線上の各15の駅には、妖怪の名前が愛称になっており、米子駅は「ねずみ男駅」、境港駅は「鬼太郎駅」とも呼ばれているとか。


参考1.蒜山のコースマップ


参考2.蒜山の高低図&コースタイム

2020大山&蒜山登山ツアー:2日目大山登山

2020-09-22 22:07:56 | 山登り
2日目は、朝食を早めに済ませ、ホテルの玄関に集合する。


出発前の集合記念写真を撮る。


ホテルの玄関から歩きだして、大山寺の参道を歩き、夏山登山口に向かう。


車道を離れ、細い階段を上がって行くと夏山登山道だ。


しばらくは長い階段が続く。上を見ると大勢の登山者で数珠つなぎになっている。


歩き出して、2時間ほどで8合目まで来た。歩き始めは、まずまずの天気だったが、8合目辺りからガスの中に入り、展望がなくなってきていた。


大山の8合目(標高1,600m)付近から頂上にかけての北西傾斜面には、約8haに及ぶキャラボクの群落が広がっている。日本最大のキャラボクの群落で、学術的にも貴重であることから、国の特別天然記念物に指定されている。


キャラボクはイチイ科の常緑低木で雪に強く、日本海沿いの山地に沿って分布しており、大山が分布の南西限となっている。ダイセンキャラボク保護のため、8合目から頂上まで、ずっと木道が敷かれている。


10:10。大山(弥山)山頂1709mに到着する。歩き出してほぼ2時間だった。ガイドブックなどには大山の標高は1729mと出てくるが、これは最高峰の剣ヶ峰の標高を示している。しかし、剣ヶ峰へのルートは崩落が激しく、入山が禁止されているため、実質的に「弥山」が大山の頂上とされているのだ。因みに看板の標高は、1710mになっているが、年々標高が変化しており、現在は1709mになっているそうだ。


ただ、山頂とされている場所は、仮設の足場で組み立てられた仮の山頂だ。本来の弥山山頂周辺は、避難小屋などの改修工事が行われており、何とも味気ない山頂で、いささか興ざめだった。


仮の山頂で、早めの昼食休憩をしていたが、風が出て急激に寒くなってきてしまい、景色も見えないので早々に下山することにした。しかし、山の天気はわからないもので、木道を歩いていると、急に雲が晴れて視界が広がり、麓の景色や日本海が見えてきた。




6合目を過ぎ、行者谷別れから行者谷コースに向かう。急で長い階段がずっと下まで続いている。


森を抜けると、広大な元谷と呼ばれる川原に出る。元谷は、大山北壁から崩落してきた土砂がたまり、広大な川原状となった場所だ。


振り返ると、屏風のように広がる大山北壁は、圧巻の迫力だ。


元谷を抜けると、緩やかな森のハイキング道となる。


森を抜けると、古色蒼然とした社が見えてきた。大国主命(おおくにぬしのみこと)を御祭神とする大神山神社(おおがみやまじんじゃ)の奥宮だ。最初は奥宮だけだったらしいが、雪深い大山の懐に位置しているため、冬季の参拝は難しいため、麓に本宮が建てられたそうだ。


大神山神社には“後向き門”と呼ばれる神門がある。これは扉が開かないようにするための閂(かんぬき)が外側についているので“逆さ門”とも言われ、もともと大山寺本坊西楽院の表門にあったのが1875年寺から神社に引き渡され、この奥宮の門に移転された。その時そのまま移転したので後向きというわけなのだ。


逆さ門を通り抜ける。


石畳の参道を下っていく。


大山寺本堂に到着する。かつては、山岳信仰に帰依する修験道の修行道場として栄えた大山寺。平安時代以降、山岳信仰の仏教化が進むにつれて寺院が増え、最盛期には100を超える寺院と3000人以上の僧兵をかかえるほどの一大勢力として、比叡山、吉野山、高野山に劣らないほどの隆盛を極めていたという。


大山寺山門を出ると、スタート地点のホテルが間近だ。


13:10。ホテルに到着する。ホテルの風呂に入って汗を流してから、蒜山高原に向かう。ちょうど大山の西側になる場所からは、きれいな円錐状の形に見えることから伯耆富士と呼ばれている。見る方向によって姿かたちを変えるのが大山だ。




こちらは、南側から見た大山。荒々しい岩壁が広がり、伯耆富士とは全く違った表情を持つ。


16時過ぎ、岡山県真庭市の休暇村蒜山高原に到着する。夕食の時間までには余裕があるので、グラウンドゴルフをやろうという事になった。メンバーの一人であるNさんが前から一度やってみたかったらしく、道具を無料で借りて、駐車場のすぐ隣のコースで2チームに分かれてゲームが始まった。


グラウンドゴルフ(Ground Golf)は、日本で高齢者向けに考案されたスポーツの一種だ。老人クラブでやっているのをよく見るが、実際やってみるのは初めてだ。


年寄りのスポーツだと馬鹿にしていた面もあるが、考えてみれば、自分もそれなりの歳になっているのは間違いない。実際、みんなでワイワイやりながらプレーするのは結構楽しかった。


参考1.大山のコースマップ


参考2.大山の高低図&コースタイム


「2020大山&蒜山登山ツアー:3日目蒜山登山」に続く。

2020大山&蒜山登山ツアー:1日目米子周辺観光

2020-09-21 22:20:53 | 観光
大山に一度は登ってみたいという人が何人もいたので、自分にとっては2回目ながら二百名山の蒜山を加えて2泊3日のツアーを企画した。

今回は、少し一味違ったプランで行こうと思い、現在、JR線を走行する唯一定期運行を行う寝台特急列車でかつ、夜行列車となるサンライズ出雲を使ってのツアープランだ。東京を22時に出発し、静岡が日付をまたいで0時過ぎ、浜松は1時過ぎの乗車となる。

深夜に到着したサンライズ出雲。大きな窓の向こうには、個室のシングルベッドが1階と2階に分かれている様子が見える。


特急サンライズ出雲、終点は出雲市だ。


今回取った席は、寝台料金がかからない「ノビノビ座席」だ。頭の周りだけ仕切りがあり、隣の人とは顔を合わすことがないので、半分個室みたいな席だ。足はしっかり延ばして横になる事ができるので、床に寝袋やマットなどを敷けばそれなりに快適な環境になる。


反対側に通路があり、2段ベッドが並んでいるような感じだ。電源は通路側に1ヶ所しかないので、ちょっと不便。スマホなどを充電するならモバイルバッテリーを持っていった方がいい。


6時半頃、岡山駅に到着すると、連結していたサンライズ瀬戸を切り離す作業が行われる。この瞬間を見ようと、多くの観光客が写真を撮りに出てきていた。




車内には、レストランみたいなものはないが、窓側にテーブルと椅子がセットされている車両があり、朝食を食べたり、飲み物を飲んだりしながら談話できるサロンがある。


9時過ぎ、米子駅に到着する。ここで、サンライズ出雲とはお別れだ。


米子駅前のだんだん広場に出ると、どこからどう見ても「銀河鉄道999」を彷彿させるモニュメントが見えた。米子は松本零士と関係ないのに何でだろうと思ったが、調べてみると、「『山陰鉄道発祥の地』米子の交通拠点としてのイメージと『21世紀の国際交流都市』を目指した街づくりの姿をダイナミックな蒸気機関車のフォルムに重ね合わせ、天空へと向かって今走り出す瞬間を造形化したもの」という事がわかった。


米子駅前でレンタカーを借り、境港の水木しげる記念館に向かう。境港の「水木しげるロード」を歩くと、水木しげるの妖怪キャラクターで埋め尽くされている。




妖怪お休み処 砂かけ屋。


猫娘のモニュメント。


目玉おやじまんじゅう。


水木しげる記念館の前まで歩いてきた。


妖怪たちに迎えられ館内に入っていく。




水木しげる先生の書斎。


妖怪ハウス。


鬼太郎と一緒に記念撮影。


記念館入口にあるモニュメント。赤ん坊の鬼太郎が、目玉おやじと顔を合わせている様子。


水木しげる記念館も2回目だったが、大好きなキャラクターたちに再び会えて楽しかった。水木しげるロードの商店街でランチを済ませ、次の目的地“足立美術館”に向かう。

足立美術館は、島根県安来市にあり、130点におよぶ横山大観の作品と日本庭園で有名だ。地元出身の実業家・足立全康氏が1970年、71歳のときに開館したものである。中に入ってまず庭園を見に行くと、入り口に足立氏の銅像が立っている。




足立美術館の特色は、その広大な日本庭園である。庭園は「枯山水庭」「白砂青松庭」「苔庭」「池庭」など6つに分かれ、面積5万坪に及ぶという。




専属の庭師や美術館スタッフが、毎日手入れや清掃を行っていて「庭園もまた一幅の絵画である」という全康の言葉通り、絵画のように美しい庭園だ。




米国の日本庭園専門雑誌『ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング』が行っている日本庭園ランキングでは、初回の2003年から「16年連続日本一」に選出されているというだけあって、何度見ても素晴らしいの一言に尽きる。


庭園見学の後は、日本一として知られる横山大観の作品や近代日本画壇の巨匠たちの作品や北大路魯山人、河井寛次郎の陶芸作品なども見学していく。膨大なコレクションを見るだけで結構疲れたが、それらの資産価値は天文学的な数字になるのだろうという思いが広がっていた。

1日目は観光だけで十分満足できた。車は一路、大山に向かい、山麓のホテルに宿泊する。

「2020大山&蒜山登山ツアー:2日目大山登山」に続く。

2020平ヶ岳登山

2020-09-14 23:24:24 | 山登り
先週末、新潟県魚沼市と群馬県みなかみ町の境界にある平ヶ岳に登ってきた。日本百名山のひとつで、標高2141mの山だ。2014年に登って以来、2回目となる。今回は、百名山を目指している人をはじめ、初平ヶ岳の人たちを何人も連れて登る事になった。

正規のルートというと、魚沼市鷹ノ巣地区の登山口から下台倉山~台倉山~池ノ岳を経て平ヶ岳山頂に至るのが本来らしいが、多人数で行くのはキツ過ぎる。山小屋はなくテント泊も禁止されていて、往復12時間もかかるコースではとてもいけない。日帰りで、短時間で帰ってこられる銀山平温泉宿泊後、宿の登山口送迎付きというコースで行くことにした。初日は、銀山平温泉現地集合という事で、各地から宿に集合してもらう。宿の夕食を早めに済ませ、翌朝は午前2時半に起床という事になった。


翌日、2時半に起床し、3時50分には宿の送迎車に乗り込む。宿から中ノ岐林道を1時間以上も走り登山口に着くと5時10分くらいになっていた。空を見上げると、青空に三日月がこうこうと輝いていた。


銀山平にあるいくつもの宿から、それぞれの送迎車が何台も到着して、多数の登山者が集まってきた。


メンバーが揃ったところで、出発前の集合写真を撮る。


登山口を出発すると、直ぐに沢があり、一人ずつ橋を渡っていく。大雨でもあると、沢が増水して橋を渡ることが出来なくなることもあるというが、この日は問題なさそうだった。


登りだして30分。木々の間から山並みがくっきりと見えてきた。天気予報では、11時過ぎくらいから雨が降り始めるという事だったが、この時点では、素晴らしい天気だった。


6:14。巨木の前を通り過ぎる。


倒木を乗り越えて、もう少し進めば、急登は終わりとなる。


急登が終わると、木道となり、平ヶ岳のシンボルともいえる“たまご石”へと向かうルートに進む。


5分ほどで、“たまご石”に到着する。1つの花崗岩が風化によって削られ、台の上に卵の形をした岩が乗っかっているような形になったものだ。自然の造形は、時にして面白いものを作ってくれる。


“たまご石”の先には多数の池塘群が広がっている。


“たまご石”の裏側に回ってみると、たまごのようには見えない。やはり正面から見た形が一番絵になる。


“たまご石”の先には行けないので、元来た道を戻り、平ヶ岳山頂に向かう。


8:18。平ヶ岳山頂2141mに到着する。周りは樹木に覆われ、山頂らしくない山頂だ。


山頂から少し歩いて木道の終点まで行く。こちらの方が、よっぽど山頂っぽい。


湿原の先には、尾瀬の燧ケ岳が間近に見える。


まだ時間に余裕があるので、池ノ岳の姫ノ池まで行くことにした。


姫ノ池前で早めの昼食休憩をする。Kさんの差し入れのブドウが美味しかった。Kさんが自分で栽培している自慢のブドウだ。


昼食も終わり、下山を開始する。好天もいつまでは続かず、次第に雲が多くなってきていた。何とか雨に降られずに登山口に到着したいと思っていたが、予報通り11時くらいから雨が降り始め、雨具を着ることになった。

雨の中、登山口手前にあるヒカリ苔のある岩穴を覗いていく。ノーフラッシュで撮ったが、これだけエメラルド色がはっきり見えるということは、なかなかのものだ。


11:40。続々とメンバーたちが下山してきた。全員無事に下山したところで、送迎バスで宿に戻り、温泉に入って汗を流し帰路についた。


参考1.平ヶ岳のコースマップ


参考2.平ヶ岳の高低図&コースタイム