とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

2018夢街道マラニック

2018-06-24 22:46:01 | マラソン
22日の夜から23日にかけて、浜松駅から南信州の遠山郷まで走る第8回夢街道マラニックに参加してきた。昨年だけ出られなかったが、今回で7回目の参加だ。午後8時半、浜松駅南口に集合する。参加者は、ドタサンの人もいたりして、スタッフも入れて約40名近くも集まり、賑やかな大会になってきた。まずは、駅前でスタート前の集合写真だ。


私を入れて7人のメンバーは、浜松から遠州鉄道に乗って西鹿島までワープする。今までは最初から最後まで全コース90キロを走っていたが、国道152号の交通量の多い道沿いを走りたくなくなってきていたので、初めてワープ組に合流する。20キロ程減って約70キロのコースを走ることになる。ヘッドライトを点灯させて、西鹿島駅から北へ向かう。


天竜川に架かる鹿島橋を渡る。


歩行者用のトンネルを進む。


あとはひたすら、7人のメンバーで深夜の国道152号を北上する。0:41。秋葉ダムが見えてきた。ライトアップされて放流している様子が見える。


秋葉ダムでは、3人の女性スタッフによるエイドがあり、ビールやらソーメン、卵焼き、フルーツ、スープなどいろいろ頂く。今年は今まで以上にエイドが充実しているのがありがたい。


秋葉ダムからは、県道285号を走る。街灯が全くなく、深夜だから車もほとんど通らないので一人で走ると怖い道だ。4時過ぎ、空が白々と明けてきたころ、西渡の大井橋袂のIさんエイドに寄って、トン汁やお汁粉、ソーメンなどを頂く。


空を見上げると、きれいな朝焼けになっていた。朝焼けという事は、今後天気が下り坂であるという証拠だ。




国道を離れ、西渡の集落の中を進んでいく。毎回、この辺りに来ると雲が沸き上がって、墨絵のような風景が見られる。


その後、秋葉街道・塩の道を経由して再び国道152号線に入る。6:45。城西の集落でも、地元の方がエイドを開設してくれており、飲み物やお菓子を頂く。朝早くからありがたい事だ。


7:05。秋葉ダムエイドのスタッフが先回りして、みさくぼ交流所で出迎えてくれた。


8:35。西浦のはくりやエイドでは、生ビールが出た。これから気が遠くなるほどの長い上り坂が続くので、ビールを飲んで英気を養わなければいけない。


9:48。足に効能があるという湧き水“足神の水”を飲んでから、足神神社にお詣りする。足神神社は文字通り足の神様を祀る神社だ。


足神神社の目の前には、「しっぺい太郎の墓」がある。妖神を倒した犬の事で、磐田市のユルキャラにもなっている伝説の名犬だ。


10:09。舗装道路が終わり、ここから青崩峠に向かう登山道に入る。


10:27。青崩峠に到着する。標高1082mの峠で今回の最高地点となる。峠付近の地質構造は、中央構造線による破砕帯となっており、山腹に広がるむき出しになった青い岩盤から峠の名が付けられた。


青崩峠からは、ヒルの恐怖におびえながら、廃道となった国道152号を下って行く。途中何度もシューズにヒルがくっついていないかチェックする。ヒル街道を抜けるまでに、結局3匹のヒルを除去した。

12:19。道の駅「遠山郷」にゴール。雨がポツポツ降りだしていたが、カッパを着るほどではなかった。よっぴーさんとゴール写真を撮って今年の夢街道マラニックが終わった。


ゴール後は、温泉に入って汗を流す。いつもより距離は短いものの、腰が張るなどのダメージが少しあったが、マッサージを受けて楽になった。16時にマイクロバスで、JR平岡駅まで送ってもらう。平岡から特急に乗ることが出来たので、2時間40分ほどで浜松に着き、思ったより早く帰れることができて良かった。

参考1.今回のコースマップ


参考2.今回の高低図

2018東海道ラン:国府~新安城

2018-06-18 18:38:40 | マラソン
旧東海道を走って繋ぐ東海道ランも4回目の参加となった。今回は、愛知県豊橋市の国府(こう)駅を8:22に下車し、東海道ランの前回終了地点まで進む。8:30。ここの交差点から東海道ランの出発だ。


数分で大社神社(おおやしろじんじゃ)に到着する。出雲大社系の神社だ。入り口に輪くぐりがあったので、穢れをはらうと共に無病息災を祈り、輪をくぐる。


8:43。旧東海道と姫街道の分岐に到着する。姫街道は、遠江の見付宿に通じている。新居関所の取り調べが特に女性に厳しかったので、これを嫌った女性が調べの緩い気賀関所を通るルートを選んだことから「姫街道」と呼ばれるようになったと言われている。姫街道マラニックでは、ここからスタートしたので懐かしかった。


10分ほどで、御油の松並木に到着する。御油宿と赤坂宿との間にある松並木で、国の天然記念物に指定されている。600mほど続いており、見事な松並木だ。


9:48。本宿に入る。この頃から空が晴れてきて、暑くなってきた。




10:04。近くに立派なお寺があるらしいということで、少し寄り道していく。お寺は、法蔵寺といい、徳川家康が竹千代と呼ばれていた幼少期に読み書き手習いに通った由緒ある寺で、松平家の菩提寺でもある。


東照大権現たる徳川家康を祀る東照宮があった。日光東照宮や久能山東照宮でも見たことのある装飾が施されている。


東照宮から、法蔵寺全体を見渡す。さすがに格式ある寺らしい。


そして、法蔵寺の境内には、何と新撰組局長の近藤勇の首塚があった。


11:02。藤川宿に入る。


藤川宿本陣跡広場。敷地内には復元された高札場のほか、東屋、築山などが整備されているが、本陣の建物はない。


12:00。大平一里塚に到着する。岡崎と藤川の宿場の間に位置する。国指定の史跡となっており、塚の中央に植えられた榎は立派だ。


岡崎に入ったところで、1時間ほどランチ休憩する。

13:30。岡崎城下二十七曲りに入る。岡崎城下の東海道は、曲がり角が多く間違いなく通過するのは大変だ。なぜ、こんなにも曲がり角が多いのかというと、岡崎城主となった田中吉政が、防御の機能の為と共に、曲がり角を沢山設けることによって城下を通る道の総延長を長くし、その分、多くの商店が道沿いに並ぶ様にさせたことに寄るそうだ。そのおかげで、現在の岡崎市の繁栄があるとか。


曲がり角には、こんな案内標識があるが、けっこう見落としやすかった。


二十七曲がりの途中には、岡崎信用金庫の資料館がある。赤レンガと地元産御影石(花崗岩)を組み合わせたルネッサンス風の建物だ。大正6年、岡崎銀行本店として建築され、戦後は商工会議所として利用されていたが、1982年に地元の発展と文化向上に資するため資料館として開館した。


資料館は、世界各国の貨幣の展示など、「お金」にまつわるさまざまな展示コーナーが設けられている。


近くには、岡崎公園があり、公園内には徳川家康公が生誕した岡崎城がある。広い公園内には観光客も多く賑わっていた。


岡崎城を出ると、八丁味噌の工場が見えてきた。岡崎城から、西へ八丁(約870m)の距離にある八丁村で2軒の味噌蔵が造っていたことから、その地名より「八丁味噌」と呼ばれるようになったという。




カクキューという味噌蔵に寄る。ここでは、無料で30分ほどの工場見学ができる。ちょうど15時からの見学時間に間に合ったので、係員と共に味噌蔵の周りを見学していく。


カクキューの看板の謂れを聞く。かつて東岡崎駅にも飾られていたカクキューの看板には二人の男が描かれている。座っている浪人風の男がその後の太閤豊臣秀吉、当時は日吉丸と名乗っていた。立って槍を持っている武士の男がのちの家臣蜂須賀小六だ。場所は矢作川にかかる矢作橋。日吉丸が座っているムシロにはカクキューの紋が入っていることから、彼が橋の回りで寝泊まりしていた際にカクキューのムシロを盗んで使用していたという。


見学コースには、味噌を作っている職人たちの様子が人形で再現されている。


甲子蔵。味噌の熟成蔵だ。この蔵が出来た年が甲子(きのえね)だったから、この名がついたという。NHKの朝ドラ「純情きらり」のロケ地にもなったそうだ。ひとつの樽には、約6トンの味噌が入り、上に乗っている石は3トンだという。美しい円錐状に手作業で詰むそうで、1944年の東南海地震でも崩れることがなかったそうだ。


見学終了後は、八丁味噌の試食コーナーがあった。八丁味噌と赤だし八丁味噌の飲み比べと田楽味噌を食べられる。


試食が終わると、お決まりの売店でお土産を購入。出口では、みそソフトクリームの売店もあり、どんな味かと興味津々でカップ入りを買ってみる。クリームにかかってる味噌パウダーはしょっぱいが、すぐに甘味が広がる。それほど味噌っぽくはないので、口休めのクッキーとともに美味しく食べることが出来た。


16:39。安城市に入ると、永安寺の雲竜の松があった。この松は、クロマツで横に伸びて広がる形状を持っているそうだ。各枝の長さは北で10m、南13m、東7mに及び、たなびく雲のようであり、臥せる竜のようでもあるため「雲竜」の名称が称せられた。こういうふうに伸びている松は、なかなか見たことがない。


16:55。新安城駅前の交差点が、今回の東海道ランのゴールだ。


17時過ぎ、新安城駅から名鉄に乗って豊橋まで乗車。その後、JRに乗り換えて帰宅する。全走行距離34.6キロ、8時間半ほどのマラニックだった。日が当たると暑かったが、日陰や曇り空になると風が心地よく、寄り道しながら観光もできて楽しく走ることが出来た。

参考1.今回のコースマップ


参考2.今回の高低図

2018荒島岳

2018-06-11 11:59:09 | 山登り
11年ぶりに、日本百名山の荒島岳に行ってきた。福井県大野市にある標高1,523mの山で、別名大野富士とも呼ばれている。白山と同様に泰澄が開山したと伝えられ、山頂には荒島神社があり、信仰の山とされている。

前日の夜、道の駅「九頭竜」で車中泊だ。福井というと、恐竜の化石が数多く発見されているという事もあり、恐竜の親子のオブジェが展示されている。


翌朝、荒島岳登山口に車で移動する。登山口は、旧勝原(カドハラ)スキー場の駐車場だ。百名山という事もあり、早朝にもかかわらず思ったより多くの車が止まっていた。スキー場は、8年ほど前に廃業となり、新しいカーナビでは検索しても出てこないし、入り口には看板も立ってないので注意が必要だ。6:43。今回は5人のメンバーで登山開始だ。


入り口前には、荒島岳のコースマップがある。荒島岳の登山口はいくつかあるが、ほとんどの人は、今回の勝原スキー場からシャクナゲ平経由のピストンで行く人が多い。初めて登った時も同じコースだったが、森の中をずっと登って行くだけで展望があまりなく、あまり記憶に残っていない山だ。


駐車場からは急斜面のゲレンデにあるコンクリート舗装の道を真っすぐ登る。いい加減嫌になってきたころ、石ころだらけの登山道に入り、30分ほど歩く。展望が開けたところでは、周辺の山並みが見えた。ちょうど台風が日本に接近していたという事もあって雲が多く、帰りは雨に降られそうだという覚悟で登って行った。


石ころだらけの道が終わると、広場に出る。スキー場だった頃のリフトの回転塔の残骸がある場所だ。そして、その先に荒島岳登山口という道標があり、本当の登山が始まった。


尾根伝いの険しい登山道を進むにしたがい、みごとな樹形のブナの原生林が現れる。荒島岳のブナの林は素晴らしい。


標高820m地点には、トトロの木があった。この樹齢300年は越すと思われるブナの木は不思議な形をしているが、トトロに格好が似ているわけではない。なんでトトロの木と呼ばれるかというと、一般募集登山で参加したグループの中にいた少女が、この木まで来た時に「トトロの森みたい。」と言ったことで「トトロの木」になったという事らしい。




標高950m地点は、「白山ベンチ」と呼ばれ休憩スポットだ。白山連峰の素晴らしい展望が見える場所だが、雲が多く、肉眼では何とか分かったが、写真に撮るとはっきりわからない。




その後も、ブナ林の間を進んでいく。足元は根が幾重にも張り巡らされ、結構歩きにくい。


池の近くまで来た時、池の上に張り出した木の枝に、白い泡の塊のようなものを見つける。これは、モリアオガエルの卵塊だ。池の中を覗くと、黒くて小さい塊がうじゃうじゃ動き回っていた。モリアオガエルのオタマジャクシだ。


9:02。シャクナゲ平に到着する。シャクナゲは終わっていて、まったく花はない。


シャクナゲ平からは一旦下るが、その後一気にキツイ急登が始まる。木組みされた急な階段や、通称「もちがかべ」と呼ばれる滑りやすい急登は要注意の場所だ。クサリやハシゴが連続するのでなめてかかってはいけない。


道が緩くなってきて、霧の向こうに大きな山影が見えてくると、もう少しだろうという気になるが、その期待は何度も裏切られる。




荒島岳山頂に行くまでは、いくつかの小ピークを乗り越えて行かなくてはいけない。前荒島や中荒島岳というピークがあった。


早く着かないかという焦りも出てきたが、タニウツギやコバイケイソウを見つけると心が和んだ。




10:05。荒島岳山頂に到着する。残念ながら展望は全くない。


晴れていれば、この方位盤に記載されている山々が見えるらしい。


山頂横の広場でランチ休憩をする。雲が立ち込め下山を始めるとポツポツ雨が降りだしてきた。予想通り下山は雨具を着ることになってしまった。しかも急登を下るのだから足元が滑りやすく、上りの時よりさらに慎重に降りていく。

標高が下がるにしたがって雲が薄くなり、雨も止んできたので雨具を脱ぐ。気温が高いせいか雨具を脱ぎ、半袖になっても寒く無い。シャクナゲ平からモリアオガエルの池やトトロの木、リフトの残骸を抜け、ゲレンデの舗装道路が見えるとホッとした。


13:22。やっと駐車場に着いた。最初から最後まで気が抜けない登山道だったので、コンクリート道路が終わると足がフラフラになっていた。登り3時間半、下り2時間半で十分日帰りできるコースだが、足腰にはかなり負担が大きいコースであり、なめてかかってはいけない山という事を改めて思い知らされた。初めて登った時も同じような経験をして、山頂の記憶があまり残っていなかったのは、そのあたりが原因だったかもしれない。


下山後は、九頭竜温泉「平成の湯」に入って帰宅。平成の湯では、モンベル会員やJAF会員にだけソフトクリームを無料で貰えるというサービスがあり、風呂上りに爽やかなソフトクリームを食べることが出来てラッキーだった。

参考1.今回のコースマップ


参考2.今回の高低図

2018天城縦走路トレイル&ラン

2018-06-04 23:53:26 | マラソン
昨日は、伊豆の天城山をトレランで走ってきた。前日の夜、道の駅「天城越え」で仮眠してから、水生地下のバス停前にある駐車場に車を止める。早朝5時過ぎだったが、既に駐車している車があった。


5:19。まずは、スタート前の集合写真を撮る。今回は、6人のメンバーで天城縦走路を走る予定だ。


水生地下のバス停から数分歩くと、天城峠バス停だ。バス停の脇から、天城縦走路が始まる。


国道脇の登山道は、石ころだらけで歩きにくく、いきなりの急坂だ。


10分ほどで、旧天城トンネルの入り口に出た。今回は、トンネルを通らず、トンネルの脇からさらに山を登って行く。


5:46。天城峠に到着する。まさにここが天城越えの峠だ。トンネルができる前までは、天城越えというのは相当難儀な場所であったという事が良く分かる。


天城峠からは、それほどきつい道ではなくなり、トレランで気持ちよく走って行けそうな道が続く。道中には、朽ちた木の幹に空洞ができていて、雨宿りでもできそうなとこもあった。


新緑の中に清らかな水の流れもあったりして、気持ちよい森が続く。


天城縦走路の一部は、昭和天皇が八丁池まで歩いたことにより御幸歩道とも呼ばれているそうだ。


アセビのトンネルの中を進む。


7:20。八丁池入り口にあるトイレまで来た。足場が建てられていたが、新しくてきれいなトイレだった。


トイレ前に展望台に行く道があったので、ちょっと道草をしていく。しばらく歩くと立派な展望台があって、八丁池やら周囲の展望を360度見渡すことができる最高のスポットとなっていた。八丁池の上の方には、富士山の頭がしっかり見えていた。


展望台で眺望を楽しんだ後、八丁池の畔を歩く。八丁池は、標高1,170m付近にあり、周囲が8丁(約870m)あることが名前の由来といわれている。こんな高い場所に森の中から突然現れる神秘的な池で「天城の瞳」とも呼ばれているそうだ。


ところどころでヤマツツジの赤い花を見かける。


8:38。戸塚峠に到着する。


縦走路の途中で、“ヘビブナ”という看板があり、何だろうと思って脇道に入って行くと、まるでヘビがのたうっているようなブナの巨木を見つける。ブナの生命力の強さを感じさせる見事な自然の造形だ。


9:44。万三郎岳1405mに到着する。日本百名山の天城山最高峰の山である。伊豆半島の最高峰でもある。


当初は、万二郎岳にも行ってシャクナゲコースを一周して帰る予定でいたが、シャクナゲが完全に終わっており、万二郎岳に行っても展望を楽しめないことから、万三郎岳で引き返すことにした。

山頂から少し下った場所から富士山が見えた。登って行く時は気付かなかったが、本当に限られたスポットだけからは富士山が見える。


そして、頭の上を見るとサラサドウダンも咲いていた。下ばかり見ていると気付かないものだ。


12:13。再び八丁池まで戻ってきた。静かで鳥の声しか聞こえない神秘的な場所だ。


八丁池のトイレの手前に分岐があった。御幸歩道の下りルートだ。地図を見ると水生地まで行けるらしく、元来た道で帰るより距離も短いようなので下り御幸歩道で行く事にした。


下り御幸歩道にも、面白い形のブナがたくさんある。まさにブナの原生林がそのまま残っている感じだ。




木の階段は後ろ向きに降りる。


下り御幸歩道が終わると舗装道路だ。下り道なので、問題なく走って行ける。


13:44。車止めの柵をくぐって行く。


水生地を過ぎると、川端康成の「伊豆の踊子」文学碑だ。


14:00。水生地下バス停の駐車場に到着。ここでゴールとなった。朝来た時よりも満車に近い状態で車が止まっていた。


走行時間は8時間40分、走行距離は24.1キロというトレランとなった。当初は、30キロほどの予定でいたが、このくらいの距離でちょうど良かった。天気は快晴だったが、山の中は風が涼しく気持ちがよかった。ただ、シャクナゲが全く終わっていたのだけが残念だった。

参考1.今回のコースマップ


参考2.今回の高低図

2018屋久島ツアー:4日目白谷雲水峡トレッキング

2018-06-02 07:03:39 | 山登り
屋久島の最終日だ。朝5時半頃部屋を出て海の方を見ると、素晴らしい日の出が出ていた。天気予報も見てみると、いつの間にか晴れマークに変わっていた。これなら問題なく白谷雲水峡に行けるだろうとひと安心する。

支度をして、ロビーに向かうと、このホテルに泊まった有名人の名前や写真が飾られているのだが、何と我々の写真(左端)も飾ってくれてあった。前日の夜、メンバーの一人のTさんが、今年のボストンマラソンで女子の年代別第2位になった話を、ホテルの人と話していたのだが、その事をえらく感動して、有名人の一人として掲示してくれたらしい。そして、ホテルの代表は、日本百名山を最短66日で全山踏破したという人だという。また、ウィルソン株命名者のアーネスト・ウィルソン博士や作家の林芙美子も宿泊したことがあるというから、屋久島では有名な宿だったのだ。


宿は「ホテル屋久島山荘」というが、「屋久島は月のうち、35日は雨という位でございますからね」という屋久島を表現した名作「浮雲」の作者である作家・林芙美子がこのホテルの前身の安房旅館に滞在したときに書いたという由緒あるホテルである。


レンタカーが、ホテルまでちょうど配車されてきたので、早速白谷雲水峡に向かう。1時間ほどで白谷雲水峡の入り口に到着する。駐車場はギリギリセーフで止めることが出来たが、もうちょっと遅ければ遠い所まで戻らなければいけなかった。受付で入山協力金一人500円を払う。


遊歩道が終わり、岩場を登って行く。


岩場の横には、清流が流れている。


さつき吊橋の横から奉行杉コースに入って行くと、最初の渡渉がある。前日の大雨だったらとうてい渡ることのできない状態だったかもしれない。


最初から苔むす森状態である。




白谷雲水峡の中で最大級の“二代大杉”。空洞化した根元から倒木更新されたことが判りやすく、その前に立つと根の太さや樹高の高さに圧倒される。


“三本足杉”。倒木更新の典型的な例で、親木が枯死し倒れた上に親木をまたぐように成長したもので、逞しい3本の足で立っているかのように見える。


再び沢を渡る。


“びびんこ杉”。名前を公募で付けられた杉だ。「びびんこ」とは、鹿児島弁で肩車のことで、親が子供を肩車しているイメージだ。


“三本槍杉”。横たわるほど斜めになった初代の主幹部分はすでに枯死し、その上に二代目となる三本の杉がまっすぐ上に向かって伸びている。


“奉行杉”。江戸時代に伐採を見回りにきた奉行がここで休憩したことから名付けられたという言い伝えがある。


この杉には名前が付いていないが、犬が四つ足で立っているかのように見える。


またもや沢を渡る。増水時には特に注意しなければいけないとガイドマップにも記載がある。




“二代くぐり杉”。先代が朽ちはててぽっかり空いた根元をくぐり抜けられることから名付けられている。ただ、この二代くぐり杉が特異なのは、初代と二代目が倒木更新し、さらに三代目となる更新は欅が茂っている。


“くぐり杉”。ちょっと腰を曲げないと通り抜けられないが、わざわざ登山道がこの間を通らせてくれるというのが楽しい。


“シカの宿”。これも公募で付けられた名前。シカが雨宿りにでも来そうなイメージだ。


“七本杉”。強風で折れてしまった幹の先端から七本の枝が伸びている。


そして、今回の最後の目的地まで来た。映画「もののけ姫」でも有名になった「苔むす森(もののけ姫の森)」である。森一面が、苔で広がる風景は、屋久島でしか見られない特別な景色だ。




くぐり杉まで戻り、楠川歩道経由で帰る。さつき吊り橋を渡ると最初に来た道と合流する。


全コースを3時間ほどで歩き、駐車場に戻った。

山歩きの後は、やはり温泉だ。楠川にある楠川温泉に寄って行く。屋久島の北東部に位置する共同浴場で400年以上の歴史がある温泉だ。まさに秘境の温泉といった雰囲気である。源泉の温度が低いので、一旦ボイラーで加熱しているという事だが、ツルツルとした浴感で気持ちよかった。


その後は、昼食とお土産屋に寄ってから屋久島空港に向かう。ちょうど15時となり、帰りの飛行機に乗るにもいい時間となった。帰りの飛行機も鹿児島行きのプロペラ機だ。


鹿児島からセントレアに向かう飛行機からは、噴煙の上がる桜島も見えた。


家に着いたのは22時くらいの時間になってしまったが、4日間で屋久島のほとんどいい所を回る事が出来、十分満足した旅となった。

参考1.白谷雲水峡コースマップ


参考2.白谷雲水峡高低図

2018屋久島ツアー:3日目宮之浦岳縦走登山・新高塚小屋~縄文杉~荒川登山口

2018-06-01 18:21:40 | 山登り
前日の夜から雨は降り続き、この日も一日雨らしい。テントの中で雨具を着て、小屋のひさし下に移動する。5:55。ガイドさんが作ってくれた朝食を済ますと、出発だ。


結構大降りの雨だ。


下山道脇にもヤクシマシャクナゲが咲き乱れている。雨の中で憂鬱だが、花を見ると気持ちが和む。




6:55。高塚小屋に到着する。トイレがあるので少し休憩だ。


7:23。縄文杉に到着する。カメラに水滴が付いてしまい画面が歪んでしまう。


縄文杉は大きすぎて、1枚の写真には納まりきらない。


雨が酷くて、縄文杉をゆっくり見ている暇もなく、先を進む。


8:50。ウィルソン株に到着する。ウィルソン株は、屋久島にある屋久杉の切り株である。1586年、豊臣秀吉の命令により切られたといわれる。胸高周囲13.8m。1914年、アメリカの植物学者アーネスト・ヘンリー・ウィルソン博士により調査されたことで、この株の名前の由来となった。


株の中には清水が湧き出ており、内部に祠がある。内部に入って空を見上げると見事な「ハート」が見える。




その後も雨は酷くなる一方で、背中に大粒の雨が当たってくるのが良く分かる。沢には立派な橋が掛かってはいるが、ものすごい濁流となって水が流れているので、落ちたら命はないと思い慎重に渡る。


登山道が終わると、なが~い線路道が続く。ほとんど平坦だが、単調な道なので飽きてしまいそうだ。


10:45。線路道の途中で、トイレ休憩。


12時過ぎ、小杉谷の屋根付きの休憩所でお昼とする。あったかい飲み物とうどんで一息つく。屋根付きとは言え、激しい雨の為、あちこちで雨漏りもしていた。

線路道を進む間は、山側の斜面には数え切れないほどの小さな滝が出来ていた。水浸しの道もいくらもあり、頭からシャワーのように水が降り注ぐ場所もあった。まるで、テーマパークのアトラクションみたいだ。

12:58。ゴールとなる荒川登山口の手前にあるトンネルまで来た。トンネルの出口は、滝のように水が流れ落ちている。


13:03。荒川登山口に到着する。これで雨の中を歩くのが終わりだと思うとホッとする。


登山口前の休憩所には、バスやタクシーを待つ登山者で溢れていた。我々も、とりあえず着替えてタクシーを待つことにした。




30分ほどでジャンボタクシーが来たので、他の登山者と相乗りで、前日車を止めた屋久杉自然館迄戻り、その後、ガイドさんの車でホテルまで送ってもらう。ホテルには、だいぶ早く着いてしまったのでお風呂にすぐ入れなかったが、濡れた雨具やザック、靴を乾燥室に運んだりしているうちに風呂の時間となり、一息つくことが出来た。

地元の人の話では、いつもの雨で心配することはないと聞かされていたが、我々にとっては、大雨警報が発令されてもおかしくないくらいの降り方だったので、無事下山できて良かった。やっぱり屋久島は雨が多い島だ。

翌日は、白谷雲水峡をトレッキングする予定だが、この時点では、通行禁止になっていたようだ。果たして問題なく行けるのか気にしながら就寝した。

参考1.新高塚小屋~荒川登山口までのコースタイム


参考2.宮之浦岳縦走登山のコースマップ


参考3.宮之浦岳縦走登山の高低図


「2018屋久島ツアー:4日目白谷雲水峡トレッキング」に続く。