チェック:自由奔放な海賊キャプテン・ジャック・スパロウをジョニー・デップが演じる人気シリーズ第4弾となるアクション・アドベンチャー大作。永遠の命をもたらす伝説の泉をめぐり、ジョニー・デップ演じるジャックが新たな冒険を繰り広げる。『シカゴ』『NINE』などのロブ・マーシャルが監督としてシリーズに初参加。ジャックのかつての恋人である女海賊を、『それでも恋するバルセロナ』のペネロペ・クルスが演じる。臨場感あふれる映像による大海原やアクションシーンの迫力に、度肝を抜かれること必至だ。
ストーリー:美しい女海賊アンジェリカ(ペネロペ・クルス)と再会したジャック・スパロウ(ジョニー・デップ)。しかしジャックは、アンジェリカが不死の泉を見つけ出すために自分に近づいたのではないかと疑いを抱く。アンジェリカと史上最強の敵である黒ひげ(イアン・マクシェーン)と共にリベンジ号で船出したジャックだったが、そこには予想だにしない冒険が待っていた。(シネマトゥディより)
パイレーツ・オブ・カリビアン/生命(いのち)の泉をついに見てきた。ヒットシリーズなので、なにはともあれ見たかった映画だ。3D版と通常版とどちらにしようかと迷ったが、とりあえず3D版で見ることにした。今回から、3Dメガネが売り切りということで100円余分に取られたが、次回以降の3D版を見る時に持参すれば100円は取られない。ただ、3Dといっても、それほどリアルに感じた場面は少なく、通常版でも良かったかも知れない。3Dブームも終焉と言う話を聞くし、やはり映画は通常版で充分楽しめる。
さて、内容はどうだったかといえば、人気シリーズだけに2時間を越える長い映画だったが充分楽しめた。ただ、4作目という事でストーリーはごくありきたりの内容だ。「生命の泉」を求めて、ジャック・スパロウ船長、黒ひげ、バルボッサ、黒ひげの娘アンジェリカ、スペイン軍が入り乱れての争奪戦が行なわれる。結果は、予想通りの展開だった。「生命の泉」を手にした者、そしてそれを飲み干すことができた者とできなかった者の運命は、全て予想できた。一本調子のシナリオだという意見が多いが、私も同意見だ。まずは、無難なところでまとまった感が強い。ある意味、何が起こるんだろうというドキドキ感はほとんどなかった。
一番の見所は、新たなキャストとして登場した女海賊アンジェリカを演じたペネロペ・クルスとジャック・スパロウ船長を演じるジョニー・デップの掛け合いだろう。女海賊アンジェリカとジャック・スパロウ船長は、まるで峰不二子とルパン三世みたいな関係だ。ペネロペ・クルスの海賊姿はなかなか華麗で可愛い。また、ジャックの偽者で登場するなど、出だしはなかなか面白かった。このコンビで、さらに次回作が作られそうな雰囲気もあり、それはまた楽しみでもある。
「生命の泉」には、人魚の涙が必要ということで、美しい人魚たちが登場する。こんな人魚に出会ったらさすがの海賊たちもメロメロになりそうだが、この人魚たち、実際は恐ろしく強暴だ。人間に襲いかかり海に引きずり込んで食べてしまうという恐怖の生物である。そんな恐ろしい人魚の一人シレーナと宣教師のフィリップの恋物語がサブストーリーとして描かれている。ただ、本筋とはあまり関係ない話でとってつけたような印象だった。フィリップが海賊の中に加わっていた意味も曖昧な感じがする。また、最恐の海賊という役どころの「黒ひげ」だが、あまり恐ろしげな感じはしなかった。
この映画は、最後までしっかり見てから席を立ってほしい。長いエンドクレジットのあとお楽しみ映像がくっついている。ファンだったらとりあえず見ておいて損はない映画だろう。