とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

般若心経を学ぶ 第1回

2015-05-13 07:42:24 | お遍路
お遍路に行っていたときは、訳も分からず唱えていた般若心経だが、満願になったところで改めて意味を勉強してみたので、その結果をこれから3回にわたって、私なりに解釈した内容で紹介したい。

般若心経とは、仏様(お釈迦様)が説いた教えである。ただ、仏様は書物には残しておらず、弟子たちには言葉でのみつたえている。その後、弟子たちが書物に残したものを、中国の玄奘三蔵が漢字に訳し、我々が良く知るお経となった。内容は、仏様の教えを観音菩薩が仏様に代わって、仏様の弟子である舎利子に説くというスタイルになっている。

参考文献:寂聴 般若心経/瀬戸内寂聴、般若心経に学ぶ/花山勝友、現代語訳 般若心経/玄侑宗久 等

ぶっせつ・まかはんにゃはらみつたしんぎょう
仏説・摩訶般若波羅蜜多心経 
訳:仏様が説いた「彼岸に渡るための偉大な知恵の一番大切なお経」
(彼岸とは、悩みも苦しみもない涅槃の世界)

かんじざいぼさつ  ぎょうじんはんにゃはらみったじ
観自在菩薩      行深般若波羅蜜多時
訳:観音菩薩が、彼岸に渡る偉大な知恵を身につける修行をしていた時に、

しょうけんごうんかいくう  どいっさいくやく
照見五蘊皆空         度一切苦厄
訳:人間の心身を構成している五つの要素がいずれも本質的なものではないと見極めて、すべての苦しみから救われたのである。
(五つの要素とは、色、受、想、行、識。色とは、肉体とか物質の事で形があるもの。受とは、見たり聞いたり嗅いだり味わったり痛いと感じる事。想は、知覚の事で寒い時に暖房で暖かくなって気持ちいいと感じる事等。行は、意思の作用の事で、相手が自分を好いてくれると嬉しくなり、嫌われると腹が立って憎むという念。識は、認識することで、色、受、想、行が揃って初めて認識できる。)

しゃりし  しきふいくう  くうふいしき
舎利子   色不異空   空不異色
訳:舎利子よ、形あるものは実体がないことと同じことであり、実体がないからこそ一時的な形あるものとして存在するものである

しきそくぜくう  くうそくぜしき
色即是空     空即是色  
訳:したがって、形あるものはそのままで実体なきものであり、実体がないことがそのまま形あるものとなっているのだ。
(色即是空は、色不異空と同じ意味で、違う言葉に代えて言っているだけだ。空即是色も同様である。すべての物事は、ないと思えばないし、あると思えばあるのである。心が認めたかどうかでどうにでもなるという意味と解釈する。)

じゅそうぎょうしき  やくぶにょぜ
受想行識        亦復如是
訳:残りの心の四つの働きの場合も、まったく同じことなのである。
(以後、色不異空、空不異色、色即是空、空即是色の“色”の代わりに、受、想、行、識が入った言葉になるところなのだが、同じ言葉を並べたくないので、亦復如是で逃げているという事だ)

般若心経を学ぶ 第2回に続く