とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

荒川三山・赤石岳登山 その2

2010-08-17 20:09:58 | 山登り
悪沢岳からの下りは岩が乱立してかなり急である。足元に注意しながら慎重に下る。


前方には、これから目指す中岳と中岳避難小屋が見える。


鞍部からは緩やかな登山道となる。振り返ると悪沢岳の下り道が白く蛇行している様子が良く見えた。


このあたりもハクサンイチゲなど高山植物のお花畑が続く。


やがて、中岳避難小屋に到着する。中岳避難小屋は夏季には管理人が常駐し軽食も出してくれるので、いざという時は頼りになる避難小屋である。


小屋前で少し休憩してから、すぐに中岳山頂(3083m)に到着する。ここからの展望も素晴らしい。


中岳を過ぎると荒川小屋への分岐に出るが、まずは荒川三山の最後の前山(3068m)に向かう。荷物を分岐付近に置くと体が浮かび上がるような気分になった。10分ほどで山頂に到着する。前山の標識のすぐ下は大きく崩れ、はるか下の沢までガレていた。写真撮るのも注意しないと滑り落ちてしまいそうな場所だった。


みんなで写真を撮ろうとした時、反対コースから二人の男女が歩いてきた。良く見ると胸にゼッケンをつけた軽装のトレイルランナーだった。話を聞くと、「2010年トランスジャパンアルプスレース」という大会に参加している途中だという。

この大会の概要はこんな感じだ。

《山岳用の行動用具に加え、露営や炊事用具等の全てを背に、日本海(富山湾)から北アルプス、中央アルプス、南アルプスを越え太平洋(駿河湾)までを走る。その道程、約425km。一切の交通機関、宿泊施設を利用せず、自身の足のみで一週間(+予備日1日、計8日)以内に踏破することを目指す、ハードな山岳アドベンチャ-レース http://tjar2010.seesaa.net/ 》

話を聞いただけでも、呆れるほどハードなレースである。男性は40代くらい、女性は30代くらいだったが、まだ余裕の雰囲気であった。山小屋には泊まってはいけないということで野宿をするとのこと。ツェルトだけで夜を過ごすという話にはビックリ。まさに超人である。こんな場所であったのも何かの縁と思い、二人のランナーを交えて山頂記念写真を撮った。二人は無事に完走できるだろうか気になった。無事を祈って二人を山頂から見送った(あとでネットで確認したところ女性ランナーは無事制限時間内に完走していたようだ)。


前山を下山し始めてすぐにライチョウの親子に出くわす。子供が5羽ほどいてピヨピヨと賑やかだ。我々が近づいても慌てて逃げない。間近で何枚も写真を撮ることができた。






千枚岳付近でもライチョウを見かけており、こんなにもライチョウに出会えたことはラッキーでもあったが、一抹の不安がよぎった。ライチョウの出現は天候の悪化を意味するからだ。案の定、この不安は的中して翌日は大変な天気になるのであった。詳しくは2日目に記載することにする。

前岳から緩やかに下山していく。


斜面を歩きながら下っていく。前方には赤い屋根の荒川小屋が見えてきた。


前方には、大きな尾根を持つ赤石岳が堂々と聳えている。


さて、前岳から荒川小屋へ向かう斜面も見事なお花畑が続く。このお花畑はとてつもなく広く明るい。多様な花々が咲き乱れ、お花畑を歩く登山者は絵になって絶好の被写体である。







今夜の宿は荒川小屋である。この日の宿泊者は思ったほど少なく、二階部分はほぼ貸切状態であった。この小屋は、立派な木材を使っておりちょっとしたログハウス風のきれいな山小屋だ。

(夕食は、カレーライスとスープ、トンカツ、ポテト、サラダなどが出た。カレーの味は絶品でおかわりをしてしまう。山小屋とは思えないおしゃれな夕食であった)


(水場は小屋の外にある。雪解け水のようで、手がちぎれそうなくらい冷たい)

この日はかなり歩いたためか、ビールを飲んだ後はそうそうに眠りについてしまった。

その3に続く。