とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

映画『ソルト』

2010-08-14 22:10:51 | 映画
映画『ソルト』予告編


シネマトゥディより

チェック:二重スパイの容疑をかけられたCIAエージェントをアンジェリーナ・ジョリーが熱演するアクション・サスペンス。潔白を証明したいヒロインが、CIAの追跡をかわしながら真犯人を探し出すまでをスリリングに描く。メガホンを取るのは、アンジェリーナとは『ボーン・コレクター』以来のコンビとなるフィリップ・ノイス。共演は『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』のリーヴ・シュレイバー、『2012』のキウェテル・イジョフォー。CIAに立ち向かう孤高のヒロイン、アンジェリーナのリアルなアクションに注目だ。

ストーリー:CIAエージェントのイヴリン・ソルト(アンジェリーナ・ジョリー)は、何者かの陰謀によってロシアスパイの嫌疑をかけられてしまう。逃走を図ったソルトはCIAの追跡をかわしながら、自らの容疑を晴らすべく、たった独りで真相究明に乗り出すが……。

キャスト
アンジェリーナ・ジョリー
リーヴ・シュレイバー
キウェテル・イジョフォー


この夏休みの映画では、一番見たかったのが「ソルト」だった。アンジェリーナ・ジョリーが久々に出演したハードアクション映画である。しばらく前はクリントイーストウッド監督の「チェンジリング」で愛する息子を命を掛けて取り戻そうとする勇敢な母親役を演じ、アカデミー賞主演女優賞にもノミネートされた。この映画でも強い女性の役を演じたが、彼女の真骨頂はやはりアクションだ。「トゥームレイダー」で、かっこいいスーパーヒロインを見て以来アンジーといえば、男性も楽々倒す最強のヒロインとして記憶に焼きついていた。

さて、この「ソルト」は二重スパイの汚名を着せられた女性CIAエージェントのソルトが、潔白を証明するためにCIAの執拗な追跡を逃れながら、真相に迫っていくというストーリーである。映画は北朝鮮で捕虜となったソルトが拷問されるシーンから始まる。のっけからアンジーの体当たりの演技だ。そして、CIAの尋問室で、ロシア人から「ロシア大統領暗殺計画」の実行者の名前は「ソルト」と告げられてしまう。CIAに疑いを掛けられたソルトは、強固な警備を誇るCIAの施設から逃亡を図る。封鎖された施設内で、周りにあった薬品やテーブルのパイプ製の足を使ってお手製の即席爆弾を作り、見事に脱出する。このあたりは「ボーン・アイデンティティ」のジェイソン・ボーン女性版を彷彿させる。

CIA施設から脱出後も、派手な展開で逃亡が続く。とにかく息つく間もないくらいのアクションである。高速道路を走るトラックの屋根から屋根へと飛び移るシーンには、目が回りそうだ。そして、車がダメとなればバイクを颯爽と乗り回しCIAの追跡をかわしてしまう。また、高層アパートの壁面を窓伝いに移動したり、エレベータシャフトを生身で降下して屈強な男たちを殴り倒すというシーンは圧巻である。普通に考えれば、こんな事やっていたら命がいくらあっても足らないであろう。でも、とにかくアンジーがカッコいいのは間違いない。美しく強すぎるヒロインにお手上げである。

そして、彼女の変装にも注目したい。キャリアウーマン張りのスーツ姿からリュックを背負った黒装束での逃亡スタイルへのチェンジ。コンタクトで瞳の色も変え、髪を金髪から黒髪へ染めてしまうとエスニック調の美女に変身である。しかも、顔にラバーを張り付けて男にも変装してしまう。ここまでくると荒唐無稽でもあるが、純粋にアンジーの七変化を楽しめればいい。

予告編などで、二重スパイの汚名を着せられたことを晴らす筋書きだということを知っていたが、ソルト自身が真相を語ることがほとんどなく、後半になるまでソルトがロシア側のスパイなのか、CIA側なのか見極めがつかなかった。しかも、ソルト自身がとんでもないテロ事件を巻き起こし、核戦争勃発かと思わせるようなスケールの大きい展開となってしまう。最後までハラハラドキドキの展開ではあったが、納得できる結末だった。感動物、名作物もいいが、夏は荒唐無稽でもスカッとさせてくれる映画がいい。この映画は、アンジーの魅力全開の映画だ。最後は、パート2を匂わせる終わり方でもあり、次作を期待してしまう。