とっちーの「終わりなき旅」

出歩くことが好きで、趣味のマラソン、登山、スキーなどの話を中心にきままな呟きを載せられたらいいな。

大日三山縦走 「ランプの宿」編

2010-08-31 18:56:24 | 山登り
宿泊した大日小屋は中大日岳と大日岳の鞍部にあり、小屋前の広場に出ると剱岳の西壁が真正面に見える。剱岳の展望を楽しむには絶好の小屋である。今回の山行は登山そのものもあるが、この大日小屋に泊まることも一つの目的であった。この小屋は「ランプの宿」として知られ、スタッフによるギター演奏が時々行われることを聞いていたからだ。

この日の宿泊者は20名ほどであった。夕食時、小屋番の白鬚さんより案内があり、消灯前の30分ほどの時間でギター演奏をしてくれることになった。5時の夕食を済ませるとギター演奏を楽しみに部屋に戻り、一眠りすることにした。睡眠不足と疲れから、あっという間に眠りに落ちてしまっていた。小一時間くらい寝た頃、ふと起きると部屋は真っ暗だった。もうギター演奏が始まっていないか心配だったが、ランプが灯った食堂に行くとまだ大丈夫だった。やがて、ギターを抱えて一人の若い男性スタッフが出てきた。最初に、この小屋の話をしてくれた。この小屋のオーナーは白鬚さんではなく別の人らしいが、実際の運営は白鬚さんがやっているとのことだ。白鬚さんの本業は、手作りギターの職人である。趣味の山好きが高じて夏から秋の3ヶ月間ほど小屋番をやっているそうだ。そして、弟子が何人かいるのだが弟子になる条件として、大日小屋の仕事を手伝うことになっているというのである。つまりスタッフはすべて弟子で、数ヶ月間山小屋に軟禁状態であると、笑いながら語ってくれた。

そして、ランプの薄明かりの中、ギターの生演奏が始まった。ギター職人とはいえ演奏のほうもなかなかのものである。その後、もう一人も加わり生歌も交えて楽しませてくれた。彼らは山小屋の仕事の合間に、ギターの練習もしているようだ。数十万円とも言われる高級なギターの演奏を聴きながら消灯までの一時が夢のように過ぎていった。

以下は、その時の画像と動画である。画像は、高感度で撮っているので画質は、かなり荒い。動画は、残念ながら真っ暗であるが音声だけを聞いてほしい。











大日三山縦走 2日目に続く。