北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

超クールビズは伝統の知恵で

2011-05-15 23:45:34 | Weblog



 霞ヶ関で「超クールビズ」を始めるという事が話題になっています。

 クールビズと言えば、省エネで冷房の温度を下げすぎないようにするために、夏の期間は上着の着用やワイシャツのネクタイをしなくても良い、ということでした。

 しかしファッション界ではそれを逆手に取って、ネクタイなしのファッショナブルな服装として、襟元のあしらいやボタンのつけかた、カラーリングなどに工夫したドレスシャツをクールビズウェア、クールビズファッションとして大いに売ったのでした。

 わが釧路市では、昨年に記録破りの6月に32℃という気温の日があったことからやっと昨年からクールビズを始めました。紳士服売り場では「クールビズってどういう服装だ?」「半袖のワイシャツでもクールビズなのか?」など、新しい文化に出会ったようなとまどいもあったようで微笑ましいもの。

 新しいことを始めることで、強制ではなくして人々の消費が活発化されるのであれば、増税などよりもずっと気の利いた消費刺激策になるわけです。


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 さて、冒頭の「超クールビズ」。これまでのクールビズに「超」がつくとどうなるかというと、勤務中の服装をノーネクタイのワイシャツやカラーシャツに留まらず、アロハシャツやTシャツ、穴などが開いていなければジーパンでも良しとするのだとか。

 アロハシャツはともかく、ジーパンなら涼しいのか?と訝しい気もしますが、なんだか服装のプロトコル(約束事)がガラガラと崩れて行くようで、私自身はあまり好きにはなれません。

 「服装の乱れ」は「精神の乱れ」と昔学校で習ったような気がしますが、社会に出てみると省エネ、電気節約の名の下に何でもありの様相は、耐える精神を弱くしてしまいそう。

 ネットには「そこまでやるならいっそのこと、甚平や着流しの和装を推奨してはどうか」という声があって、私としてはなるほど!と膝を打ちました。

 元々日本には暑い夏を涼しく過ごすスローライフな工夫が満ちあふれていたはずです。しかしそうした暑さを物理的に涼しくしてしまうという西洋文明社会の波が押し寄せて、文化受容度の高い日本としては「まあ、それも良いか」と受け入れて今日まで現代社会を築いてきました。

 しかし元々日本人はもともと上手に工夫する、という忍耐の精神に事欠かないし、まさに江戸時代などはそうした工夫が花開いたスローな文化の時代でした。

 服装のプロトコルが緩やかになるのなら和服だって良いはず。着物や浴衣、甚平や作務衣はだめでしょうか。着物をぴしっと着付けると気持ちが引き締まりますし、それでいて空気が通るから涼しい。まさに暑い日本にぴったりの装い。

 高級官僚になると、着る着物だって値が張ってきます。化繊の安物なんざあ行けませんよ。給料もよろしいんですからそれなりの超クールビズでお願いします。


 そんなこんなで、和服需要、着物需要を新たに開拓するとともに、日本の行政を動かす霞ヶ関で着物が増えたりすると、昔の江戸城みたいで日本観光に来る外国人にも溜まらないスポットにもなるはず。

 日本の伝統衣装を見に来るのでも観光振興に繋がります。

 超クールビズは是非とも日本伝統の和服も認めてくださるようにお願いします。頑張れ観光庁!

 

【環境省、TシャツやジーンズOK 夏場は「超クールビズ」】
  http://bit.ly/jrh4A4



   【ガールスカウトの制服も昔は着物でしたよね】
コメント (1)
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