北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

その未熟さが良い~中学校吹奏楽定期演奏会

2006-10-08 22:54:53 | Weblog
 朝から札幌は暴風が吹き荒れました。雨はさほど強くはなくなりましたが、まだまだ荒れた天気が続きそうです。
 おやじの会の催しで中学生との野球交流が予定されていたのですが今日は中止。フェンス越えをイメージ出来ていたのですが。
 
【未熟がよい】
 今日の午後に区域の中学校の吹奏楽部による定期演奏会があるというお知らせが入っていました。この定期演奏会も今回が第22回になり、学校の伝統と歴史を感じさせるものです。

 今は高校二年生になったわが家の娘も三年間お世話になったクラブですし、娘も友達と聴きに行くというので、それはそれとして、うちの奥さんと二人で聴きに行きました。

 会場は体育館。外は暴風吹き荒れる悪天候でしたので、学校の関係者は「どれくらいの方が聴きに来てくださるだろう」と心配したようですが、どうしてどうして、約300人の地域の皆さんが聴きに来てくれました。

 この中学校の吹奏楽部は娘が在学中の頃は部員も35人ほどと少なくて、音の厚みが出ないのが悩みでした。しかし映画「スィングガールズ」の影響か、昨年、今年と部員がたくさん増えて、今では55人になったとか。

 吹奏楽は当然ながら活動に楽器を使うので、そのメンテナンスや古いものは買い換えなどにお金がかかるので、部員の親たちを中心とした後援会活動が重要です。

 今日も費用支援のためのバザーが併設されていて、家で余っている品々を持ち寄って支援費用を集めようとしていました。なかには野菜なども売っていて、自家菜園かと思いきや、八百屋さんからほぼ原価で仕入れてそれをスーパーよりは安く売っているのだとか。なんとも涙ぐましい努力であります。

    *   *   *   * 

 さていよいよ子供達の演奏開始。演奏会の仕立ては三部構成で、まずは吹奏楽大会のために練習した課題曲を披露。今年は銀賞だったけれど、来年はゴールド・金を取って欲しいものです。

 第1部の最後は荒川静香が金メダルを取ったフリー演技のBGMで使われた、プッチーニの歌劇「トゥーランドット」から「誰も寝てはならぬ、氷のような姫君の心も」を演奏。今まさに時の曲という感じですね。

 第2部はぐっとくだけてビッグバンド時代のスタンダードジャズの演奏。紅蓮・ミラーのムーンライト・セレナーデやベニー・グッドマン、そして映画「スィングガールズ」で流れた「イン・ザ・ムード」と来ました。

 第3部はこれまたフュージョンからポップスと幅広い曲目でお客さんも手拍子。手拍子も最初は表で打っていたのを、たまりかねたかソロで演奏した子供達が裏打ちをお客さんに誘導。

 私も手拍子をしながら「映画スィングガールズでも『裏打ちが出来ねばダメだ!』って言ってたべ!」と心の中で叫んでおりました。

 そしてこの定期演奏会が、三年生にとっては最後の舞台。後輩たちから花束をもらって挨拶をして、そして三年生だけで一曲演奏するのが恒例のはなむけのスタイルです。ちょっとほろっとしましたが、こういう姿を地域の人たちが見守る中で行えるというのは幸せなことです。
 日本は豊かになりました。

 演奏そのものはまだまだ未熟で、音の張りや揃い方などもまだまだです。しかしその未熟さを自覚したうえで、お互いに切磋琢磨して技術に磨きをかけて欲しいものです。そのために回りも一生懸命支えているのですから。


 未熟。その未熟さがいい。これから伸びる可能性だけがあるのですからね。

  
コメント
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