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道聴塗説 その八 5

(裏の畑のムスカリ)

毎年、花を咲かせるが、年々花が小さくなっている。孫たちは、午前中、童子沢にヤマメ釣りに行った。桜まつりの行事というが、桜は今日ようやく開花宣言されたばかりで、満開にはしばらく掛かるだろう。いつまでも石油ストーブが離せなくて、灯油が無くなった。明日もう20リットル、買って来ようと思う。

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「道聴塗説 その八」の解読を続ける。

またこの賢護経等の意なれば、然燈仏のもとに得給ふ般舟三昧は、空法にて、智慧を體とすれば、最初に然燈仏を挙げ、釈尊この法を伝え給う時は、弥陀より先に成仏し給えし。その時は弥陀の因願大悲の法なれば、釈迦の後に成仏し給う。この義に依りて判ずれば、燃燈仏を先とするは、般舟三昧に伝燈なり。世自在王を先とするは、大悲願行の次第と知るべし。
※ 般舟三昧(はんじゅざんまい)- 浄土教で説く精神統一法。諸仏現前三昧、仏立三昧ともいう。7日ないし90日間、この三昧を行えば、現前に仏を見ることができるという。
※ 空法(くうほう)- 非現実的な方法。
※ 因願(いんがん)- その願いごとが弘(ひろ)いという意味で、本弘(ほんぐ)誓願、略して弘誓(ぐぜい)、弘願(ぐがん)ともいう。
※ 大悲(だいひ)- 衆生の苦しみを救う仏・菩薩の大きな慈悲。
※ 伝燈(でんとう)- その宗派の伝統を師から門弟へと伝えること。


または自力、他力の念仏に就いても、前後を論ずべし。自力の念仏は般舟三昧なれば、燃燈仏を先とす。他力念仏は法蔵の願行なれば、世自在王を先とすべし。これ上巻に大智度論を引きて、他力の法は世自王仏より興る事を明す文にて知るべし。
※ 法蔵(ほうぞう)- 法蔵菩薩。阿弥陀如来の因位の時の名(修行時の名)。
※ 大智度論(だいちどろん)- インドの仏教者龍樹の著。鳩摩羅什が漢訳。100巻。「智度論」「摩訶般若波羅蜜経釈論」ともいう。「大品般若経」の解釈をしながら、その思想を論述している。


または般舟三昧と本願の念仏と、住滅の不賢護経第三に曰う、「我が滅度の後、この三昧経、閻浮提に於いて、四千年の中、広く世に行われん。而(しこう)して後、五百年末、一百歳の中、正法滅せん時、比丘悪行せん時、正法を誹謗せん時、正法破壊する時、持戒損滅せん時、破戒熾盛ならん時、諸国相伐(う)つ時、かくの際に当りて、頗(すこぶ)る、衆生の善根熾然にせん有らん。往昔、已に曽つて、諸仏に親近し、供養修行して、善種子を植えん。かの諸大夫の輩、この経を得るがため故に、この三昧典、復(また)(まさ)に閻浮提に流行す。所謂(いわゆる)仏の威神なるが故に」云々とあれば、正法五百年の時に、般舟三昧は再び世に住すとなり。
※ 住滅(じゅうめつ)- この世界にとどまることと滅すること。
同あり。
※ 熾盛(しせい)- 火が燃え上がるように勢いの盛んなこと。
※ 善根(ぜんごん)- 種々の善を生じる根本のこと。
※ 熾然(しねん)- 盛んであること。さかんに燃えあがるさま。
※ 威神(いじん)- 神々しい威光。絶対なる威力。
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