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STOP THE “GO TO” CAMPAIGN, NOW!

2020年11月19日 | コロナショック

感染拡大が恐ろしいレベルに達していますね。

「小池都知事はいったい何をためらっているのか」と書いた私の警告は残念ながら知事には届かず(笑)、政府にも届かず、とんでもないことになりつつあります。これではまるでトランプのアメリカと同じで、せっかくの自粛の努力も元の木阿弥になりつつあります。

  もちろん都知事だけでなく、政府も同罪です。彼らの主張は、

・感染者の大半は若い人たち

・重症患者は多くない

・病院の受け入れ態勢は十分だ

  こんなたわ言は着々と否定されつつあります。若い感染者たちは当然高齢者に感染させるし、それが重症者を増加させ、病床はあっと言う間にひっ迫します。最近の病院関係者のコメントは全員が,「このままではあっという間に病床は不足する。余裕があるなどはウソ」と断言しています。

    「コロナ感染抑制と経済の両立を図るのは無理」

  これがシロウトである私の結論です。

  ではクロウトの先生はどうおっしゃっているか。今週NHKBS番組で紹介された東京大学医科学研究所でコロナウイルスと第一線で格闘している河岡義裕教授の言葉です。しっかりと覚えておきましょう。

「一番怖いのは、この程度の自粛でいいんだという思いで冬に突入すること」、という言葉です。

  新型コロナの治療薬で唯一承認されたレムデシビルは、河岡教授の基礎研究の成果によって製造に成功しました。河岡教授はウイルス研究界のスパースターと言われているそうで、ノーベル賞候補ともいわれています。

引用終わり

 

   実はこの文章は7月24日に私が投稿した文章です。GO TOキャンペーンというアクセルと、感染抑制のブレーキを同時に踏んでも、無理だという趣旨の主張でした。このあと8月に新規感染者数は、4月のピークである700人を2倍も上回る1600人近くに達し、その後9月には500人レベルに落ちました。しかし東京都のキャンペーン参加により一気に増加し、現状は2000人に達してしまいました。こんなバカなことを一体いつまで繰り返すのでしょうか。私の見るところ、ワクチン投与により本格的に抑制される来年の後半まで、きっと政府はこのストップ・アンド・ゴーを続けることでしょう。

  コロナ抑制と経済回復の両立が無理だという状況は、もちろん世界の状況が証明しています。先進国ともあろうアメリカや欧州がこぞって感染者の激増により、経済に大ブレーキをかけ始めています。それでも感染者の増加は一向におさまりません。

    それに対し感染源であった中国は、2月に6000人でピークを打ち、3月にはわずか数十名から数人程度に抑え込み、そのレベルが11月現在まで継続しています。初期にしっかりと厳しい措置で抑え込んだおかげで、世界の大国で随一の経済回復を謳歌しています。中国の発表数字は信用ならないという方も多いとは思いますが、専門家の多くも中国の抑え込みは成功していると評価しています。

   本日11月19日、東京都が500人の感染者数にやっと重い腰を上げて警戒レベルを最高レベルに変更しました。きっと政府も追随することでしょう。それはもちろん遅すぎです。「GO TOキャンペーンを停止せよ」というと、まるで非国民のように非難の目で見られます。マスコミも決してそこまでは踏み込まないようにしています。

  しかし私はあえて非難を覚悟で主張することにします。

STOP THE “GO TO” CAMPAIGN, NOW!

    そして政府や自治体による様々な手厚い保護策を施すべきです。でないとこの冬の感染爆発は防げないと思います。

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