くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「洞窟で待っていた」松崎有理

2016-02-07 11:08:04 | YA・児童書
 蔵書検索サイトであれこれ見ているうちに、ある図書館に松崎さんの本が全部あることがわかりました。
 それなら、今まで読んでいないジュブナイルを! と借りてきた「洞窟で待っていた」(岩崎書店)。「21世紀空想科学小説」シリーズの一冊です。
 5歳のときにお互いの趣味を認めて親友になったアジマとコマキ。ふたりは穴が大好きで、鍾乳洞とか横穴とかをめぐって歩きます。
 六年生になったふたりのクラスに転校してきた変わり者のイーダ。彼は西の古都の隣にある「もっと古い町」からやってきました。
 友達を作ることなく、何事にも涼しい顔で対応するイーダですが、ふたりは自分たちと同様に穴が好きなのではないかと予想します。
 休み時間、イーダが読んでいるまんがから親しくなろうと考えますが、なかなか思うようにはいかず……。
 まあ、でも一緒に地下歩道に出かけることにしたのですが、そこで待っていたのは。

 「待っている」ではなく「待っていた」に着目です。
 長年地中をさまよっていた「依頼者」。不死の彼がどんな思いで生きているのか。
 そして、別れたイーダの両親のつらさも感じました。
 ユーリー小松崎のまんが、次回作が待たれます(笑)
 松崎さんは現在書籍計画が進んでいる作品が何点かあるそうで、そちらも楽しみです!

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