くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「僕たちの部活動改革」神谷拓

2020-10-26 20:20:31 | YA・児童書
表紙のボールがMIKASAの古いタイプのバレーボールだ!(二十年くらい前のデザインですよ)
ってことで、バレー部がメインの部活小説(?)です。
神谷拓「僕たちの部活動改革」(かもがわ出版)。
中1の終わり、「俺」(大村タクヤ)たちバレー部メンバーは校長室に呼ばれて、廃部を告げられます。
顧問の先生が定年退職するうえ、部員が六人ぎりぎり。そのうち一人は受験目前だからと早めに引退を考えているらしい。練習場所も他の部活との兼ね合いがあって……。
そこで彼らが実行したのは、部活動を超えた「クラブチーム」としての組織。学校の体育館が使えない日は市立体育館を借りる。部費を集め、役割を決めて運営は自分たちが行う。学校とのつながりをマネジメントしてくれる顧問の先生を探す。
トレーニング方法を知るために体育の教科書を開いたり、ガイドラインを読み込んで練習計画を立てたり、自治活動を行います。
クラブチームの名前は、「南中男子バレー部・コブシーズ」。Jリーグのチーム名を参考に命名したんですが。

バレーだって、Vリーグでクラブチームありますよ……。「JTサンダーズ広島」とか「東レアローズ」とかさあ。企業名が駄目だっていうなら、「つくばサンガイア」とか「サフィルヴァ北海道」とかさあ。
……いいですよ、バレーは知名度少ないんでしょうよ。と、少しやさぐれる私なのでした。

新チーム発足後、校長が知り合いのスーパーマーケット店長を、部活の指導員にと連れてきます。
「大学までバレーをやっていた」、しかも「キャプテン」だった方だそうです。
スパルタ式の指導に疑問を感じ、どう関わってもらうべきなのか話し合うことに。

神谷さんはスポーツ科学が専門の大学教授! なんと宮城県の塩竃の中学でも実践研究をされたそうです。
活動を続けていくうちに問題が発生するのは、「場・環境」「組織・集団」「練習・試合」の場面。これを3つの積木に例えています。
ワークシートもついているので、それを使って考えてみるのもいいかも。
実際にできるかどうかは状況によるかもしれませんが、部活動の在り方を考えるきっかけとして使ってみてほしいです。

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