くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「三千円の使いかた」原田ひ香

2018-08-23 05:55:59 | 文芸・エンターテイメント
 原田さんの経済小説「三千円の使いかた」(中央公論新社)、おもしろいですよー。
 御厨家の姉妹真帆と美帆。母の智子。祖母の琴子。ホームセンターで知り合った安生。
 彼らの視点で、お金や生活について考えることができます。
 美帆は、入社当時からお世話になった先輩がリストラされたことにショックを受け、自分の生活を見直すことにします。
 姉の真帆から固定費の見直しを提案されますが、今一つ不安のため、節約アドバイザーの講演を聞きにいきます。
 曰く「8×12は魔法の数字」。毎月八万ずつ、ボーナス二万貯めると一年で百万円が貯められる!
 先日の旅行でかなり散財してしまったわたしには、頭の痛い問題です。
 子どもが大学に入るまでに一千万貯める目標がある真帆ですが、友人が結婚する話を聞いて複雑な気持ちになります。
 豪華なダイヤの婚約指輪、新居は新築のタワーマンション。しかも、真帆が結婚したときに仕事を辞めたことを信じられなかったというんです。
 真帆の旦那さん、いい人だなぁーと思います。
 
 わたしと同年代の智子。「すべての不調は更年期に通じる」、わかる、わかります!
 先日腰が痛くて大変だったのは、現在すっきり治りましたが、左肩が痛いのは? 奥歯がしくしくするのは? それから、美帆の恋人が奨学金返済で結婚話が行き詰まるエピソードも、なるほどと思いました。

 ふらふらと浮き根草のように生きている安生の考えを変えた「事件」が印象的でした。
 長く付き合っている相手がいるのに、アルバイト先の女の子が妊娠したといっておしかけてくる。
 この後悔をどう償うか、琴子が背中を押してくれます。
 家計簿の話題もなるほどと思います。
 結婚当初はつけていたんだけどなぁ。今はどんぶり勘定なので、反省しております。

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