くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「妖怪アパートの幽雅な生活」⑨  香月日輪

2009-04-22 05:35:08 | YA・児童書
あと一冊! シリーズ最終巻までカウントダウンの第9巻、香月日輪「妖怪アパートの幽雅な日常」(講談社)を読みました。
いいところで終わるなよー。でも、借りてあるからまあいいや。(車の中ですが……)
今回は、夕士高三の文化祭が舞台。クラスでは模擬店「学生服喫茶」をやることになり、夕士もウェイターをすることに。メインは千晶の白い学生服姿。発起人の田代は、張り切ってプランを練りますが、同じ頃、クラスのみんなのところに中傷メールが届くようになり……。
で、夕士は携帯持っていないわけです。現国のノートの表紙裏に、「お前が大学? 笑える」って落書きされるの! おかしー。
今回は、ネットで問題になっている中傷メールや、学校裏サイトに言及しています。
このシリーズ、結構説教くさいよねー(笑)。でも、納得できるのでこれはいいと思うのです。わたしが駄目なのは、テンション高い仲間内の関わりでしょうか……。千晶先生は確かに素敵だとは思うのですが、何もそこまで神格化しなくとも。
あと、わたしは神谷さんがわりと好きなんですが、今回はちょっと違和感を覚えました……。
全体的に個人情報もらしすぎなのでは。神谷さんが母子家庭だとか千晶先生がクラブの経営者だったとか、夕士、それ黙っていていいんじゃない? と思うエピソードも多い気がします。ただ、それはわたしが大人だから思うことであって、読者にはそこも魅力的なのでしょう。
青春を描く作品は、どこかに拭い去れないしこりがあって、それが胸に刺さるのだとわたしは思います。「妖怪アパート」は間違いなくその資質を持っているし、たくさんのひとを虜にする作品だと思うのです。学校図書館必携!
ただ、自分の本棚にはあまり置きたくない気もします……。


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