くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「月ノ森の真弓子」勝山海百合

2014-09-28 19:40:23 | 文芸・エンターテイメント
 近未来の栗原市が舞台と聞いて、学校図書館用に購入しました。
 勝山海百合「月ノ森の真弓子」(イースト・プレス)。
 届いてからしまい込んでいたため、やっと読めたのですが、これ、わたし、好きです。自分でも買ってもいい。でも、地元なのに、近くで売っていません! 何故だ! 
 新聞記事を読んだ記憶では、勝山さんが仙台からドライブしてきたときに岩手県境の里山に心引かれて物語の舞台としたのだそうです。イメージとしては、金成の普賢堂(物語では真弓子の名字になってますが、地名です)から栗駒の松倉の方にかけてですかね。わたしも近くは通りますが、山の方に行ったことはないです。
 事故で母親を失った真弓子は、叔父の駿矢とともに月ノ森にやってきます。「くりはら高原駅」(と9ページに書いてありますが、後半の255ページでは「くりこま高原駅」になっていますよ)で新幹線を降り、バスで「本陣前」まで行く。その近くに和香菜おばさんの家があって、真弓子たちが暮らす命迦泉までは車でしばらくかかります。
 水をくみにくる人々にはそれぞれ事情があることも多く、その一人が星春海です。対人関係に自信がない春海は、アジアの国々を回ったあとに研究を重ねて、素晴らしくおいしいカレーを作ることができるのですが、それで商売とまではいかない。母親に勧められて命迦泉でカレーを売ることにするのですが。
 ということで、今日のうちの晩ご飯はカレーでした。
 近未来ですから、外国人が農繁期に出稼ぎに来ていたり代理母出産が認められていたり学校は飛び級だったりします。
 でも、そのなかで現在と地続きのような感触が素敵です。
 先週は栗駒山辺りの道をドライブしたので、なんだか近い感じもしました。栗駒山荘にも寄ったよ!(でも、作中の施設は野外活動施設っぽいですね)

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