くじら図書館 いつかの読書日記

本の中 ふしぎな世界待っている

「サクラ・タイムトラベル」加部鈴子

2014-05-11 10:02:55 | YA・児童書
 ラストシーンは思わず涙してしまいました。加部鈴子「サクラ・タイムトラベル」(岩崎書店)。
 装画がスカイエマさんで、ずっと前から気になってはいたのですが、二カ月くらい悩んだ結果、購入。息子と同年代の主人公なので、本棚に入れておきます。
タイトル通り桜の季節のお話です。
 友達と歴史博物館に行く予定だった志保。都合がつかなくなったからと、チケットを二枚譲り受けます。いとこの龍之介と歴史博物館に出かけますが、火事がおこったからと非常口に誘導され……。
 着いたところは、どうやら江戸時代??
 野犬におそわれそうだった武士の子を、龍之介の機転で助けた二人は、その家で世話になることに。
 で、この武士の子息清太郎がいいんですよね。志保の心の動きと、清太郎の行動、そして、龍之介の知恵が合致して、江戸の大火を食い止めることになります。
 初恋の甘酸っぱさや、親子の在り方なども描かれます。
 タイムトラベルものとしても、江戸への歴史的興味を促す意味でも、おもしろい。小学校高学年でこれを読んでいたら、たまらなく心引かれただろうと思いました。
 目次に「八百屋お七と将軍の恋」と書いてあったので、二人が過去に知り合った物語なのかと予測したんですが、全く違います(笑)
 「恋」という概念は江戸期にはないと思いますが、現代の小学生視点なので、いいんじゃないかと。
 わたしも博物館好きなので、タイムトラベルできなくていいのでこの桜塚歴史博物館に行ってみたいです。展示がすごく充実しているようですから、お客さんが少ないのはもったいない!

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