草莽隊日記

混濁の世を憂いて一言

台湾有事に関して日米の温度差が浮き彫りに!

2023年06月04日 | 安全保障
 今日付けの産経新聞の記事を読んでいて、対中政策について、日米の間に温度差があるように思えてならなかった。今の日本政府は、中国の脅威と向かい合うことを避けているのではないだろうか。
 アジア安全保障会議に出席するために訪れたシンガポールで昨日、浜田防衛相と米国のオースティン国防長官がそれぞれ講演した、浜田防衛相は、東シナ海や南シナ海で一方的な現状変更が行われようとしていることには言及したものの、中国を名指しすることは避けた。
 これに対して、オースティン国防長官は、台湾有事が起きれば、壊滅的な結果になることを中国に警告するとともに、今後も台湾海峡の平和と関与に寄与する方針を明確に示し「中国は危機管理に向けた対話に真剣に取り組んでいない」と名指しで批判した。
 浜田防衛相は、現地で中国の李尚福国務委員兼国防相とも会談したが、あくまでも尖閣諸島についての懸念を表明したものの、台湾問題に関しては、中国側が「完全に中国の内政問題であり、独立勢力に誤ったシグナルを発信しないように」と主張した言葉を、一方的に聞いただけのように思えてならない。もしそうであるのならば、弱腰外交そのものではないだろうか。
 李国務委員兼国防相は、オースティン国防長官とはあいさつ程度の会話にとどまった。浜田防衛相への対応が違っていたのは、台湾有事が起きた場合に備えて日本に釘を刺す狙いがあったからだろう。本来であれば、浜田防衛相は、安倍元首相がそうであったように「台湾有事は日本有事であり、我が国としても看過できない」と明確に言い切るべきであった。
 日米豪比以外にも、韓国をも含めての反中国包囲網が表面的には整いつつあるが、その中核となるべき日本が、あまりにも優柔不断であれば、中国による台湾侵攻という最悪の事態を誘発することになりかねない。危機が刻々と迫ってきており、岸田内閣が中国に対して身構える勇気があるかどうかなのである。親中派ばかりの内閣に、それを期待することが無理なのだろうか。
 
 
 

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