日本のサヨクやリベラル派は労働者国家というものに対して、未練を持ち過ぎである。シモーヌ・ウェーュは「労働者国家というものは、1871年におけるパリの数週間、および1917年と1918年におけるおそらく数ヶ月以外には、地球の表面にいまだ曾て存在しなかったのである」(『抑圧と自由』・石川湧訳)と書いている。そして、1943年当時はまだソビエトあったロシアなどについて、「他のいかなる国にもまして抑圧的な、資本家的でも労働者でもない国家が支配している」と批判したのである。スペインの内乱に際しては、アナーキストグループに属して、最前線に赴こうとしたシモーヌは、本当の意味での労働者国家が実在しないことを問題にしたのだった。今回の中共の挑発的行為も、労働者国家にあるまじき暴挙である。万国のプロレタリアの団結を訴えるべきであるのに、領土的野心を隠そうとはしないからだ。団塊の世代の民主党内閣は、一党独裁の全体主義国家との付き合いに、甘い幻想を抱き過ぎである。相手が国家エゴを振るかざすわけだから、こちらも毅然として対処すべきなのである。暴力の海であるにもかかわらず、憲法9条の理想だけを唱えて、かえって東アジアを不安定にすることだけは、断じて慎まなければならないのである。
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