ふうるふうる・たらのあんなことこんなこと

いろんなできごとを面白がってしまおうと思っています。
日常のあれやこれや記事です。

花がいっぱい

2013-04-30 08:31:52 | うれしい

中浦和“ふうるふうる”のたらです。
              (↑これをクリックするとホームページに行きます)

ヒルサキツキミソウがたくさん咲いてくれました。
もうかわいいったらありゃしない。

ベルフラワーもこんもり! むちゃんこかわいい。

エニシダ、いい香り! きれいな黄色です。
うちのは一度に咲いてくれる木じゃないようなので、その分長く楽しめそう。

ゼラニウム、まだ開ききっていないけどこういう花でした。濃いピンク色がきれい。

 白くてかわいいヒメウツギも、黄色いラッパ型のキソケイも、濃いピンクのアッツザクラも、オレンジがかったピンクのベゴニアも、まだまだ咲いてくれています。
 アジサイがたくさんのつぼみをつけてくれていました。
 ラベンダーも花穂をのばしています。
 ああ幸せ幸せ。 


主権回復の日?

2013-04-28 08:52:37 | がっくり

中浦和“ふうるふうる”のたらです。
              (↑これをクリックするとホームページに行きます)

 1951年に署名されたサンフランシスコ講和条約は1952年4月28日に発効された。
 この条約によって連合国は正式に日本国の主権(最高独立性)を承認した。国際法上はこの条約の発効により、正式に日本と連合国との間の戦争状態が終結した。
 某新聞では「有史以来初の主権在民の独立国になったのである」と書いていたらしい。
 でもね、そのサンフランシスコ講和条約では琉球(沖縄)はアメリカの施政権下に置かれるものとされ、最終的な意思決定権はアメリカが握った。
 沖縄は1972年5月15日に日本へ返還されたけど、いまだに沖縄本島の約19%(沖縄県全体では約10%)が基地に占められているし、たびたび引き起こされるアメリカ兵による事件が日米地位協定によってうやむやにされている。
  それを見ない振りして、解決しないで、主権回復と言えるの?

 4月28日は沖縄県では「屈辱の日」。
 そんな日が「主権回復の日」なの?

 沖縄は琉球国として独立したほうがいいと思ってるんだけど、この「主権回復の日」のことで、ますますその気持ちが強くなったのであります。

まことに人の世というのはややこしいものじゃ。


誰もが自分のつごうでものを言う。
おまえはどうじゃ。


われはただひそやかに見守るのみ。


……


紫の花の日でした

2013-04-25 16:06:47 | 昔の話

中浦和“ふうるふうる”のたらです。
              (↑これをクリックするとホームページに行きます)

 朝っぱらからあいかわらずの東電の福島原発処理のひどさにがっくりしていたけど、自転車で15分ほどのところへ用事で出かけたら、植物さんたちの美しさがまぶしかった。
 何でかねー、紫色の花が目につきました。

おお、もうすぐ子どもの日なんだねえ。
しかしこれ、あやめ? かきつばた? しょうぶ? わっかりっませーん。

エンドウ豆の花だよねえ。赤紫色だねえ。


藤の花、今年は例年よりちょっと早く咲いてるみたい。


ヤグルマソウ、かわいいなあ。


薄紫色というよりは薄青色のハナニラですが、白く見えてますね。
ハナニラって、白花と薄紫(薄青)の2種類あるよね。


ツルニチニチソウ。「ツルニチニチソウ」と「ニチニチソウ」は違うのよ。
どっちもすてきで大好き。

 花さんたちに挨拶してたら、でろでろのあほの私でもいま生きてられるんだよねー、ありがたいねーとおもった。ほんとにね、ありがとう。


汚染水漏れ事故は防げていた可能性大 東電のウソ

2013-04-25 08:50:11 | 原発

中浦和“ふうるふうる”のたらです。
              (↑これをクリックするとホームページに行きます)

 今日(2013年4月25日)の東京新聞朝刊一面から紹介します。

福島第一原発 汚染水破綻明かさず 貯水池投入量をすり替え

 東京電力福島第一原発の汚染水量が一月にはすでに、地上タンクの容量を超え、貯蔵計画が破綻していたことが分かった。危機的状況にもかかわらず、東電はタンクには余裕があると発表。その裏で、水漏れ事故が起きた地下貯水池に汚染水を投入していた。この時点で危機を公表し、真剣にタンク増設に取り組んでいれば、四月五日に発覚した汚染水漏れ事故は防げていた可能性が高い。

 東電の計画は、セシウム以外の放射性物質も除去できる新たな除染装置が昨年九月に稼働することを大前提とし、新装置でさらに浄化された水を池に入れる予定だった。しかし、新装置の安全面の問題により、昨年九月と十二月の二度にわたり稼働を延期した。
 計画は新装置が予定通り動かない場合の備えをせず、汚染水量がタンク容量をぎりぎり超えない程度の甘い内容だった。慌ててタンクを増設したが、年明けには水量がタンク容量を超えてしまうことが確実になった。
 このため東電は一月八日、3番池に一万一千トンの汚染水を入れ始めた。続いて二月一日には、2番池にも一万三千トンを入れ始めた。
 だが東電はその事実を説明せず、毎週公表している汚染水処理状況の資料で、厳しいながらもタンク容量は順調に増えていることを記載していた。
 一月九日の記者会見で、本紙記者がタンクの残り容量が一週間分の処理量(約二千八百トン)を下回った点をただすと、尾野昌之原子力・立地本部長代理は「タンクは約三万トンの余裕があり、足りなくなることはない」と強調し、池に汚染水を投入したことには触れなかった。
 一月十五日付以降の処理状況を示す公表資料では、実際にはタンク増設は全く進んでいないのに、池に投入した汚染水の量をタンク容量が増えた形にして公表していた。タンクが増設されたのは、二回の池への投入が終わった後の三月になってからだった。
 東電広報部は「タンクの増設はすべて計画通り進めており、問題はなかった。地下貯水池に(新装置で浄化していない)汚染水を入れることも想定していた。漏れたら別の池に移し替えるつもりだったが、全ての池が使えなくなる状況は考えていなかった」とコメントした。

 流れをまとめると次のようになります。
●予定
2012年9月に新たな除染装置が可動 
    ↓
浄化後の水だけ地下貯水池へ…のはず
(うまくいかない場合の対応策なし)
●実際
2012年9月 新たな除染装置の安全面の問題で稼働延期
↓  貯蔵計画の練り直しせず
      12月 再延期
↓  タンク容量が不足
2013年1月 汚染水を浄化せず、そのまま貯水池へ
            (新装置で浄化した水に比べて六百万倍も放射性物質に汚染された水)
    4月  貯水池で水漏れ

 
 原発はいらない。


「現代人の祈り 呪いと祝い」から

2013-04-22 10:03:38 | 本や言葉の紹介

中浦和“ふうるふうる”のたらです。
              (↑これをクリックするとホームページに行きます)

 この三人の対談・鼎談なら面白そうだなと思って読んだのが「現代人の祈り 呪いと祝い」(釈徹宗 内田樹 名越康文 サンガ新書)。はい、おもしろかったので、抜粋してご紹介。

●「第2章 お坊さんと精神科医による人間分析」から 
 不条理な苦悩に向き合うためにこそ仏教の教えはあると言っていいでしょう。いや、あらゆる宗教というのは、「生きていることは不条理である」というところから出発しているのかもしれません。その上で、いかにその不条理な苦悩を引き受けて生き抜くかという知恵の結晶が宗教です。
 
 宗教のイメージ、いつからうさんくさいものになったんだろう。
 「何か宗教をやってますか?」と聞かれたら、「まさか」とか「いいえ、そんなあやしいものは全然!」なんて答えるのがふつうになってるものねえ。
 

●「第3章 顔と人格」から
内田 統合失調症の典型的な特徴は「こだわり、プライド、被害妄想」だそうですね。これが出てきたら要注意。でも、今の若い人たちはまさに「こだわり、プライド、被害者意識」で固まっているじゃないですか。「自分なりのこだわり」みたいなことを平気で口走るでしょう。無根拠にプライドも高いし、自分が出世できないのも、モテないのも、すべて「世の中が間違っているから」で説明しちゃうでしょ。みごとに三つ揃っている。それじゃ統合失調症まっしぐらじゃないかと思うでも、これって社会全体の流れですよね。そういう精神のありかたのほうへ行きなさいと社会全体が若い人たちを誘導している。

名越 僕は1988年から精神科医をしています。ところが、開業した1999年ぐらいを境に診断が難しくなってきたんです。一般の人の表情の硬さと本当の統合失調症の人の表情の硬さとの間に、差がどんどんなくなってきた。統合失調症の人を診断するのは、ある意味で段違いに難しくなっています。それは社会的な側面がすごくあるんです。

 「こだわり、プライド、被害者意識」で固まっているのは若い人だけじゃないけど、若い人たちの場合は大きな流れになっているってことなんだろうな。でも、「社会全体の流れ」とか「社会的な側面」とかって、それはどういうものなのかもっとくわしく説明してほしかったなあ。

 


ベランダで準備中のみなさん

2013-04-20 08:13:06 | うれしい

中浦和“ふうるふうる”のたらです。
              (↑これをクリックするとホームページに行きます)

アラビアンジャスミン、枯らしてしまったと思ったら、芽を出してくれました。うれしー! ありがとう。


アッツザクラ、もう咲いているもの、やっと芽を出したものと、成長がバラバラ。どんどん増えてくれるのが嬉しい。


アップルミントも順調に成長中。

アメジストセージ、きみとは長いつきあいだけど、今年こそ美しく茂っておくれ。


アルカネットも順調。

オレガノ、ちょっとひょろひょろしている感じだけど順調。


ヒルサキツキミソウ(昼咲き月見草)のつぼみが目立ちはじめました。去年のようにピンクのふんわりとした花を見られそうです。

ベルフラワー、こんもりと茂ってくれました。


マロウ(ウスベニアオイ)。これはコモンマロウなので、花が咲いたらハーブティーにしてみよう。


ヤロウ(西洋ノコギリソウ)も順調。向かって左が黄色、右が赤い花の予定。


ラベンダー。これは去年の挿し木が育ってくれたもの。本体を枯らしてしまったのでこれが順調なのがとっても嬉しい。

アジサイ、つぼみがついているかどうかわからないのよねえ。

キソケイ(黄素馨)はジャスミンの仲間だけどあまり香らないので、ジャスミンの香りがちょっと苦手な私にはありがたい。花も葉っぱも全体の姿も大好き。
 

ゲッケイジュ(月桂樹)も葉っぱを出してくれました。


サルスベリ、剪定しすぎたかなあと思ってたけど、葉を出してくれてほっとしました。

 みんな元気で嬉しいなああ。りがとうねえ。
 ああそれなのにそれなのに、早春に咲くウンナンオウバイがほしい、デュランタも、サンショウも、ジンチョウゲもいいなあ……と次から次へとほしいものが増えていく。
 規模の縮小をはからなきゃいかんのに、だめじゃんわたし。  
  広いベランダか庭がほしい……うー。

自分で「だめじゃん」と言ってるそばからまた欲を垂れ流しておる。
ヨクブカババよ、心を静めなさいってば。


ヘイ。


ベランダの花たち

2013-04-18 11:09:29 | うれしい

中浦和“ふうるふうる”のたらです。
              (↑これをクリックするとホームページに行きます)

 ベランダの日当たりがよいので、私が間違えさえしなければすくすくと育ってくれる植物さんたち。
 そう、間違えさえしなければ。
 犬猫は「メシ!」「水!」とぎゃあぎゃあ催促してくれるので気がつくけど、植物さんたちは寡黙なので、つい水やりを忘れることがあって。肥料をやりすぎたことも。
 昨秋来てもらったデュランタとアラビアンジャスミンを枯らしてしまったようで猛反省。ごめんなさい。
 
ヒメウツギ、去年枯らしてしまったかとガックリしていたけど、復活してくれました。ありがとう!

エニシダ、1年で4倍ぐらい背が伸びて、咲きはじめています。ありがとう!

1か月以上前に一目惚れして来てもらったベゴニア、たくさん花をつけてくれて、ずっと咲いててくれてありがとう!

ローズマリー、まだとてもちっちゃいのに、来てからすぐに花をつけてくれました。ありがとう!

カロライナジャスミンって、いわゆるジャスミンじゃないとか。黄色がとってもきれい。よい香りをありがとう!


 


呑み込まれずに異議を唱える

2013-04-18 08:18:39 | 本や言葉の紹介

中浦和“ふうるふうる”のたらです。
              (↑これをクリックするとホームページに行きます)

 4月16日東京新聞夕刊「社会時評」欄の記事「経済効果のうねりに脱原発も呑み込まれ 感覚麻痺に意義唱えよ」(社会学者 吉見俊哉)から抜粋します。
 
 福島原発事故は、まだ終わってはいない。原発敷地内では、今も格納容器に溶け落ちた核燃料を冷やすために使われる毎日数百トンの水が高濃度汚染水となって溜まり続けている。二年前の爆発で広範囲に降り注いだ放射性物質を取り除く作業も、今後数十年に及ぶと考えられている。除染の効果も定かでなく、廃棄物を一時保管する仮置き場の設置も周辺住民の反対で進んではいない。

 震災も原発事故も、まだ明白に続いているのに、困難な現実への私たちの関心が薄らいでいるとしたら、それは一種の感覚麻痺である。一昨年から昨年にかけて、あれほど膨らんだはずの脱原発の社会的うねりも、昨年末の衆院選の結果とアベノミクスの経済効果への期待に呑み込まれてしまっているかのようである。

 「長いものには巻かれろ」。日本人はこの行動様式を、戦中のみならず戦後・高度成長期にも選択し続けた。
 そして今、一時は盛り上がりかけた脱原発のうねりも、新たなる「夢の経済」へのうねりに呑み込まれつつある。

 一時ばかりの心地よさの中で震災と原発事故の問いが周縁化されるのなら、私たちは断固これに異を唱えねばならない。


  この「経済効果のうねりに脱原発も呑み込まれ 感覚麻痺に意義唱えよ」を読んで思い出したのが、2011年の週刊文春4月28日号に掲載された池田暁子さんのイラストエッセエイです。それには次のような言葉がありました。

「原発止まったらこんなに暗くなるのか…」知らなかった
「それならあんなに明るくしてくれなくてもよかったのに…」しょんぼり
危険なもの よそにおしつけて ビカビカにして暮らしてたなんて…
(実家の近くの日本最大級の活断層の上に原発があることを知り)
何がどうだって造るったら造るのね…

(自分が原発の位置も活断層の存在も知らなかったことにショックを受け、東北に頼って東京で暮らしていることについて考え……)
報道が減るにつれてだんだん忘れてまたもと通りボンヤリ暮らしてしまいそうで怖い
さしあたって「募金箱を見るたびに必ず小銭を入れる」という決まりにして
報道が減ってきても覚えていられるように備えています


 「報道が減るにつれてだんだん忘れてまたもと通りボンヤリ暮らしてしまいそうで怖い」って、本当にそうだよね。
 忘れないで、「断固これに異を唱え」ていくよ。


那須家自家製鴨ロースで至福の時間

2013-04-16 09:16:12 | おいしい

中浦和“ふうるふうる”のたらです。
              (↑これをクリックするとホームページに行きます)

 昨日は「鍋島 純米吟醸」と「鴨ロース」で実に幸せなひとときを過ごしました。
  那須家宗庵ご自慢の鴨ロース、いやあ、うみゃい!
 那須家さんでは甘いたれをかけるのがふつうの提供方法だけど、前回食べたときに私の好みではなかったのでたれなしをお願いしたら、たれのかわりにマスタードを添えてくれました。(わがまま言ってごめんなさい

ふつうの提供方法。


たれなしでマスタードが添えられた鴨ロース。
あんまりおいしくて写真とるのを忘れていたため、半分ほど食べちゃった状態です。


 この鴨ロース、適度な味がついているのでマスタードなしでも充分だったけど、マスタードをほんのちょっぴり箸先にとり、鴨ロースにつけて食べるとこれがまた! 
 鴨という素材の味を堪能できました。たれなしをためしてみてよかったわぁ。
 実は鴨って脂が多いのでちょっと苦手でした。でもこれ、たぶんグリル(あぶり焼き)してあるため余分な脂が抜けてて、私にとっては実にいいぐあいになってたんです。鴨って美味。いや、美味な鴨にやっと出会えたと言ったほうがいいのかしら。
 とにかく火の通りが絶妙。しっとりやわらかで滋味があって「むっひっひー」と笑いたくなるぐらいおいしい。
 私の後のご注文ぐらいで売り切れになっていたから、今度はいつ食べられるかなあ。楽しみ楽しみ。


自分にもできるエネルギーシフト 6 よりよい未来を選んで、実行

2013-04-13 07:16:55 | 本や言葉の紹介

中浦和“ふうるふうる”のたらです。
              (↑これをクリックするとホームページに行きます)

 前回ふれた映画『第4の革命 エネルギー・デモクラシー』について補足します。私は見たことがないので、いろいろな説明をまとめてみました。

 『第4の革命 エネルギー・デモクラシー』はドイツで製作された「あなたには、より良い未来が選べる。それは可能なんだよ」というビジョンを持ったドキュメンタリー映画。大量の風力発電導入を促した1990年の“電力買い取り法”と、太陽光発電導入の起爆剤になった2000年の“再生可能エネルギー法”の2つの法律を制定させた中心人物であるヘルマン・シェーア氏の提案により4年がかりで完成。今後30年で太陽光、風力、水力、地熱などの再生可能エネルギーへのシフトは100%可能だ、ということを訴え、世界10か国の事例を紹介している。
 公開された2010年にはその年のドキュメンタリー映画最高の13万人を動員。そして2011年3月の福島原発の事故後に『第4の革命』が再度注目されて、全編がテレビ放映されたときには200万人以上が視聴。
 ドイツを脱原発決定へ導き、再生可能なエネルギーへのシフトを決断させた映画といえる。

 さて、「自然エネルギー革命をはじめよう 地域でつくるみんなの電力」(高橋真樹 大月書店)について、抜粋して紹介します。
 読めば読むほど全文紹介したくなっちゃうのでこれで打ち止め。この本、ぜひ読んでみてください。

 福島原発事故の前から、すでに「核燃料サイクル」が破綻している事実が指摘されていた。日本政府はこれまで、使用済み核燃料を再処理して再び燃料として使用する「核燃料サイクル」の確立をめざしてきた。しかし、福井県の高速増殖炉もんじゅは、これまでに約1兆円を投入しているが、相次ぐ事故によって停止し、稼働する見込みは立っていない。その冷却費だけで今も1日に5500万円、年に200億円もの税金が使われている。また、使用済み核燃料の再処理のために建設された青森県六ヶ所村の再処理施設も、2兆2000億円の資金を投入して建設されたが、20年たっても稼働していない。
 現状からわかるように、「核燃料サイクル」は完全に失敗している。しかし政府はそれを認めず、何も生み出さないまま老朽化を迎えた施設には資金が投入され「原子力ムラ」を潤している。その一方で2012年9月から東京電力管内の家庭の電気料金が値上げされたことは、不条理な話だ。
 さらに大きな懸念として挙げられるのが、原発を動かすことで増加し続ける放射性廃棄物の処理の行方だ。
 原発を稼働して廃棄物を増やし続けることは、処理や管理のための経済的な負担だけでなく、事故が起きた場合のリスクを高めることにもつながる。廃棄物をいったいどうするのか? 政府の政策からはその方針はまったく見えてこない。
 他にもさまざまな未解決な問題が山積する原子力産業は、経済合理性から見ると、実はもうすでに死んでいるような状態だ。かろうじて生きているように見えるのは、莫大な税金を補助金として投入し、無理矢理お金(血液)の流れを作り出しているからだ。
 どんなに資金を投入しても、将来世代への負担を増やすことにしかつながらないこの産業は一刻も早くやめるべきだろう。 できるだけ早くエネルギーシフトをするためには何をするべきか。そういう話を始めた方がいい。

 (千葉大学の倉阪秀史教授による)
 都市部でも建物単位であれば、100%の自給をめざすことができます。新たな建物を建てる際に、太陽熱や太陽光、地中熱利用などの工夫をするわけです。東京スカイツリーにもその仕掛けが入っています。新しく建物を建てる際に、そうした技術を取り入れるように制度化していくことも、これから大事になってきます。

(「エネルギーシフトのために、あなたにできること」リストから)
・市民出資
・アンペアダウンする
・えねぱそを購入する
・トランジションタウンに関わる
・映画を視聴、自主上映会を開催する
 (「シェーナウの思い 自然エネルギー社会を子どもたちに」や「第4の革命 エネルギーデモクラシー」など)
・エネルギーシフトへのシナリオを知る

 詳しいことはどうぞこの本を読んで確認してください。
 「自分には、より良い未来が選べる。それは可能だから、やろう」ですねえ。 


自分にもできるエネルギーシフト 5 FITを活かす

2013-04-12 09:51:37 | 本や言葉の紹介

中浦和“ふうるふうる”のたらです。
            (↑これをクリックするとホームページに行きます)

 「自然エネルギー革命をはじめよう 地域でつくるみんなの電力」(高橋真樹 大月書店)について、抜粋して紹介します。

  映画『第4の革命 エネルギー・デモクラシー』の監督カール・A・フェヒナー氏が2012年7月に来日したときの発言等。
 「ドイツは、2020年までに、電力を含めた総エネルギーの20%を再生可能なものにしていく予定でしたが、昨年(2011年)の段階で、それを達成することができました。FITが効果を挙げているからです。そしてドイツでは、再生可能エネルギーに関わる企業の力が強くなってきています。
 『原発がないと経済が立ち行かない』と言う人はドイツにもいますが、地域分散型のエネルギーの方が、雇用を増やせると証明されています。」
 2012年のドイツでは、FITの下で太陽光発電の買取価格が大幅に切り下げられる予定だ。それをもって、「ドイツの自然エネルギー導入は失敗した」と誤って伝えている日本のメディアもある。しかし実体はその逆で、太陽光発電が世の中に浸透して、化石燃料と競争できるようになったとの判断から、価格が切り下げられた。自然エネルギーに関わる労働者や経済規模が年々増加していることも、FITによる自然エネルギー拡大が失敗ではなかったことを示している。

 「日本のみなさんは、日本が小さな島国だと思っていますが、それは事実ではありません。たしかにお隣の中国や、アメリカ合衆国よりは小さい。でも、世界のなかではたいへん大きな国なのです。だから私は、日本はドイツよりもっと大きく、再生可能エネルギーを広めていくことができると考えています。ドイツより日本の方が、遙かに天然資源に恵まれています。風況や日射量はドイツよりずっと多い。また、そうした天然資源を活用する技術も十分にある。後は、みなさんがそれを使うと決めればいいだけのことです。私は、フクシマの被害を経験した日本がエネルギーシフトをして、世界に手本を示すべきだと思います。」
 福島原発事故の後、ドイツやイタリア、オーストリアなどが脱原発を決めた。原発増設を決めたアメリカでも、メーカーの決断によって新規建設が相次いで中止になっている。2012年7月には、日本にも原発を輸出していたゼネラル・エレクトリック(GE)のジェフ・イメルトCEOが「原発は(経済的に)正当化するのが非常に難しい」と語り、原発からの撤退を示唆した。
 では、事故を起こした当事国の日本はどうするのか? 日本人自身は自覚していないが、日本の動向は世界から注目されているのだ。

  世界から注目されてなくたってさ、できることなんだからやろうよねえ。


自分にもできるエネルギーシフト 4 再生エネルギーの固定価格買取制度(FIT)について

2013-04-11 10:59:44 | 本や言葉の紹介

中浦和“ふうるふうる”のたらです。
              (↑これをクリックするとホームページに行きます)

 「自然エネルギー革命をはじめよう 地域でつくるみんなの電力」(高橋真樹 大月書店)について、抜粋して紹介します。

  2012年7月1日から開始されたFITは、自然エネルギーの電力を、決まった価格で買い取ることを電力会社に義務づけている。FITは、社会に自然エネルギーを広める起爆剤の役割を果たすことになる。
 これまでは、小規模な発電事業者が作り出した電気の価格は、電力会社との話し合いによって個別に決められてきた。不利な価格で電気を売らなければならないことも多かった。そのため、自然エネルギーを手がけたいと考える事業者がいても、リスクが高くて参入できない状況が続いていた。
 しかしFITが導入されることで、今後は15年や20年といった長期間、同じ値段で買い取ってもらえることになる。事業者にとってはコストが回収でき、安定して運営できるようになったので、制度が開始された2012年には、太陽光発電などに参入する事業者が相次いでいる。

 環境経済学を専門とする千葉大学の倉阪秀史教授の発言
 「再生可能エネルギーは、都市部からではなく地方から広がっていきます。エネルギー資源に恵まれた地方が努力すれば、100%の自給をめざすことはそれほど難しくないからです。この研究を通して新たにわかったことは、世間一般の再生可能エネルギーについての認識と、実際の供給量にずれがあることでした。」
 倉阪さんは、世間で自然エネルギーといえば太陽光と風力だと思われているが、実際に日本で活用されてきたのは別のものだと指摘する。
 「小水力や地熱、そして太陽熱利用も太陽光を上回っていました。小水力、地熱、太陽熱は、近年増加しているわけではありませんが、その3つで、日本の再生可能エネルギー供給の63%を占めています。日本は水の国であり、火の国だということです。大切なのは、地域の特徴に合わせてエネルギーを活用することです。」
 「水の国、火の国」というのは、日本の降水量が世界第6位であり、地熱のポテンシャルが世界第3位とされていることからだ。

 自然エネルギーっていろいろあるんだよねえ。
 うーん、日本は水の国、火の国なんだねえ。


自分にもできるエネルギーシフト 3 電力危機の本質

2013-04-10 12:11:35 | 本や言葉の紹介

中浦和“ふうるふうる”のたらです。
              (↑これをクリックするとホームページに行きます)

 福島第一原発の汚染水漏れ事故、ますますひどいことになっています。高濃度汚染水を処理した後の水をためる地下貯水池7つのうち1・2・3番が水漏れしている。
 地下水汚染を防ぐためには地上タンクに汚染水約2万7千トンを移す必要があるけど、地上タンクの空き容量は約2万2千トンで、ほかに用意できそうなのは7千3百トン程度。
 容量を使い切る前に次の移送先を確保しないと、1日に約4百トンずつ増える高濃度汚染水を処理した後に残る水の行き先がなくなり、処理ができなくなる。
 毎日約4百トンずつ増えているんだよ、高濃度汚染水が。
 人間の力で制御できないものはつくらないで。つくっちゃだめだ。原発はいらない。


 「自然エネルギー革命をはじめよう 地域でつくるみんなの電力」(高橋真樹 大月書店)について、抜粋して紹介します。

  『豆腐屋の四季』などの作品で知られる松下竜一さんは、高度経済成長真っ只中の1970年代から、火力発電所や原発などへの反対運動を行ってきた人だ。彼は、経済成長を優先するあまり公害を生み、その被害者を「経済のためには仕方がない」として切り捨てる社会に対して警鐘を鳴らした。1972年、松下さんは朝日新聞紙上に『暗闇の思想を』という、こんな一文を掲載している。
 「電力会社と良識派を称する人々は、『だが電力は絶対必要なのだから』という大前提で公害を免罪しようとする。国民すべての文化生活を支える電力需要であるから、一部地域住民の多少の被害は忍んでもらわねばならぬという恐るべき論理が出てくる。本来ならばこういわねばならぬのに。誰かの健康を害してしか成り立たぬような文化生活であるのならばその文化生活をこそ問い直さねばならぬと。」(一部抜粋)
  ここでは、すでに現在の国や電力会社が言い立てる「電力危機」の本質について鋭い洞察がされている。

 松下さんは、1991年の講演でも今に通じる言葉を残している
 「電力危機というのは、実はそれを盛んに言い立てる側にとっての危機なんだということを我々は見抜かねばならない。我々にとっての危機ではないんだと。『電力危機が来ますよ、来ますよ。恐ろしいですよ』といい続けている側の危機なんですね。」
 電力会社が世の中を脅す方法は、昔も今もたいして変わらない。わかりやすい言葉に惑わされ、右往左往するのはやめた方がいい。そして、本当に必要なエネルギーや豊かさとは何かについて問い直すべきだと訴えている。

 問われているのは、原発から自然エネルギーへの転換だけでない。大事なのは、そうした「明るすぎる世の中」が当たり前になってしまった、僕たちの意識を転換していくことだ。暗闇から日本を問い直す視点が欠けていれば、日本の海岸線を原発が埋め尽くしてもなお作り続けようとしていたのと同様に、日本中をソーラーパネルや風車で埋め尽くしても、電気が足りないと言い続ける人は出てくるのではないだろうか。


 


自分にもできるエネルギーシフト 2 都市部でできること

2013-04-09 09:52:09 | 本や言葉の紹介

中浦和“ふうるふうる”のたらです。
              (↑これをクリックするとホームページに行きます)

 福島第一原発の地下貯水池の水漏れ事故、予兆があったのに東電は見逃していた。見逃すどころか、水漏れを否定する方向で調査を進めていたとのことた。漏れた処理水に含まれる放射性物質の総量についてもごまかしがあるらしい。水の放射能濃度が、東電発表より百倍以上あるって。
 もう、いい加減にしておくれ。危険隠し、問題隠しが体質になっている企業に原発を任せるなんてとんでもない。
 というより、原発を扱うからこそ危険隠しにならざるをえないのでは。やっぱり原発はいらない。


 では「自然エネルギー革命をはじめよう 地域でつくるみんなの電力」(高橋真樹 大月書店)について、内容を抜粋して紹介します。

  「発電方法って」、いろいろあるように見えても、ほとんどの場合は蒸気をつくってタービンを回すという、いってみればヤカンでお湯を沸かして蒸気を出すのと同じで、古い技術です。蒸気をつくるためには熱が必要で、そのために石炭や石油やガスといった燃料を使います。燃料の多くは地下深いところから掘り出して、巨大なタンカーに乗せ、地球を半周して日本まで届けられる。それを精製して火を炊き、タービンを回して電気をつくる。さらに壮大な送電線網を全国に張り巡らせて、一軒一軒に届けて回る。それが大規模発電のシステムです。」
 集まったメンバーにとって、それが膨大な無駄にしか思えなかったという。
 「他にもっと方法があるはずなのに、今の発電システムは、わざわざ針の穴を通すようなごく限られた選択肢を選んでいるように思いました。合理的でも、経済的でもないからです。まして原子力となると、なぜそんな非効率なシステムにたどり着いたのか、意味がわからない。蒸気が欲しいだけなのに、ウランという危険な物質を使って、核分裂反応をさせた熱を用いるという選択がなされたのか…。どう考えても、メリットよりもリスクの方が大きい。」神奈川県の山間部にある旧藤野町(相模原市緑区)でミニ太陽光発電キットを組み立てるワークショップを開催している“電力自給ワーックショップ”のグループ「藤野電力」の中心メンバー小田嶋哲也さんの発言。

 電力を多く使用する都市部では何ができるだろう? 風車や水車はスペースの関係があって作れないし、誰もがソーラーパネルを設置できるわけでもない。都会で生きて行くには、やはり大規模発電所に頼るしかないのだろうか? 実は都会でこそできる、効果の大きい「発電」方法がある。
 徹底した省エネが実現できれば、巨大な発電所の多くはいらなくなる。だから省エネを進めることは、発電所をつくるのと同じか、それ以上に重要なことだ。多くの電力を消費している都会には、そのポテンシャルが無限にある。
 飛躍的に進歩する現在の省エネ技術を効率よく使いこなせば、快適さを失うことなく、大幅に節電することも可能だ。
  発熱電球をLED電球に変えるだけで63%の節電。日本全国の過程で交換すれば原発6基文以上の電力が不要になる。さらに工場やオフィスの照明をすべて変えれば、合わせて原発18期分の電気がいらない。
  待機電力も見逃せない。家庭の電気の10%が待機電力。使わない電化製品の電源を切ったり、プラグをこまめに抜いておこう。使用する頻度が多い場合はコンセントにスイッチがついたタップなどを使えば手軽に節電できる。
 全国の待機電力だけで原発3基分の電力が使われている。
 他にも、省エネのために一人ひとりにできることは、いくらでもある。
 「オール電化住宅」は、無駄使いの代表格。電力使用量は、通常の家庭の4倍から5倍に達する。

 今でもオール電化をコマーシャルしているもんねえ。どうしてそんなことできるのか、電力会社って本当になんにも考えていないんだなあと驚いていたけど、私の感覚は間違ってなかったなあ。


自分にもできるエネルギーシフト  1

2013-04-08 10:14:02 | 本や言葉の紹介

中浦和“ふうるふうる”のたらです。
       (↑これをクリックするとホームページに行きます)

「自然エネルギー革命をはじめよう 地域でつくるみんなの電力」(高橋真樹 大月書店)について、何回かに分けて紹介します。
 まず目次から、章と大見出しを。

はじめに エネルギーシフトへのカギ
プロローグ あなたの町に電力会社をつくろう!
 
Ⅰ章 地域でつくるみんなの電力
  市民風車に風が吹く
  「おひさまの町」からはじまる太陽光革命
  「省エネ」という発電所
 
Ⅱ章 世界初! 自然エネルギーによる災害支援
  眠れる巨人、太陽熱の底ヂカラ
  太陽光おじさん、走る!
  100年の森をつくりたい
 
Ⅲ章 日本版「自然エネルギー革命」をはじめよう!
  3・11後の「エネルギー・デモクラシー」
  次世代のためのローカルビジネス
  地熱大国ニッポンの夜明け
  市民電力会社をつくろう!
 
あとがき 「日本」というシステムを転換するために
付録 「エネルギーシフトのために、あなたにできること」リスト
 
コラム
 野鳥のために風車を建てる!?
 究極のエコハウス!?
 高校生がはじめた国際貢献
 「アンペアダウン」と「えねぱそ」

 大月書店でのこの本の紹介ページには、
飯田哲也氏(環境エネルギー政策研究所所長)推薦!
「北海道から九州まで、各地の自治体や市民がとりくむ自然エネルギー活用の実例をルポ。どうやってお金を集め、エネルギーを生み、循環させるのか?
3・11の震災から活発になった「市民電力会社」など、創造的な動きから、脱原発への希望の回路が見えてくる。」とあります。

 この推薦文にあるように、この本では日本各地でその地域の状況に合う自然エネルギー発電に取り組んでいる自治体や市民をルポして、どんなエネルギーを活用しているのか、資金や運営方法などを詳しく紹介しています。
 東日本大震災以前から行われているものも、震災・原発事故をきっかけに始まったものもあって、大企業じゃなくて市民が実践できること、地域でできることがぎっしり。
 うーん、日本でこんなにいろいろな取り組みがなされ、ずいぶん成功しているということを知りませんでした。本当に「脱原発への希望の回路」だねえ。
 地域の雇用増進、地域再生にもつながる方法を知られちゃ困る立場(電力会社とか利権に関係している政治家とか企業とかでしょうかねえ)ってのがあるから、こういう取り組みについてあまり報道されていないんじゃなかろうかと思うほど多彩な実践例紹介だし、「エネルギーシフトのために、あなたにできること」リストもついているので、ぜひ参考にしてほしいです。