中浦和“ふうるふうる”のたらです。
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前回ふれた映画『第4の革命 エネルギー・デモクラシー』について補足します。私は見たことがないので、いろいろな説明をまとめてみました。
『第4の革命 エネルギー・デモクラシー』はドイツで製作された「あなたには、より良い未来が選べる。それは可能なんだよ」というビジョンを持ったドキュメンタリー映画。大量の風力発電導入を促した1990年の“電力買い取り法”と、太陽光発電導入の起爆剤になった2000年の“再生可能エネルギー法”の2つの法律を制定させた中心人物であるヘルマン・シェーア氏の提案により4年がかりで完成。今後30年で太陽光、風力、水力、地熱などの再生可能エネルギーへのシフトは100%可能だ、ということを訴え、世界10か国の事例を紹介している。
公開された2010年にはその年のドキュメンタリー映画最高の13万人を動員。そして2011年3月の福島原発の事故後に『第4の革命』が再度注目されて、全編がテレビ放映されたときには200万人以上が視聴。
ドイツを脱原発決定へ導き、再生可能なエネルギーへのシフトを決断させた映画といえる。
さて、「自然エネルギー革命をはじめよう 地域でつくるみんなの電力」(高橋真樹 大月書店)について、抜粋して紹介します。
読めば読むほど全文紹介したくなっちゃうのでこれで打ち止め。この本、ぜひ読んでみてください。
福島原発事故の前から、すでに「核燃料サイクル」が破綻している事実が指摘されていた。日本政府はこれまで、使用済み核燃料を再処理して再び燃料として使用する「核燃料サイクル」の確立をめざしてきた。しかし、福井県の高速増殖炉もんじゅは、これまでに約1兆円を投入しているが、相次ぐ事故によって停止し、稼働する見込みは立っていない。その冷却費だけで今も1日に5500万円、年に200億円もの税金が使われている。また、使用済み核燃料の再処理のために建設された青森県六ヶ所村の再処理施設も、2兆2000億円の資金を投入して建設されたが、20年たっても稼働していない。
現状からわかるように、「核燃料サイクル」は完全に失敗している。しかし政府はそれを認めず、何も生み出さないまま老朽化を迎えた施設には資金が投入され「原子力ムラ」を潤している。その一方で2012年9月から東京電力管内の家庭の電気料金が値上げされたことは、不条理な話だ。
さらに大きな懸念として挙げられるのが、原発を動かすことで増加し続ける放射性廃棄物の処理の行方だ。
原発を稼働して廃棄物を増やし続けることは、処理や管理のための経済的な負担だけでなく、事故が起きた場合のリスクを高めることにもつながる。廃棄物をいったいどうするのか? 政府の政策からはその方針はまったく見えてこない。
他にもさまざまな未解決な問題が山積する原子力産業は、経済合理性から見ると、実はもうすでに死んでいるような状態だ。かろうじて生きているように見えるのは、莫大な税金を補助金として投入し、無理矢理お金(血液)の流れを作り出しているからだ。
どんなに資金を投入しても、将来世代への負担を増やすことにしかつながらないこの産業は一刻も早くやめるべきだろう。 できるだけ早くエネルギーシフトをするためには何をするべきか。そういう話を始めた方がいい。
(千葉大学の倉阪秀史教授による)
都市部でも建物単位であれば、100%の自給をめざすことができます。新たな建物を建てる際に、太陽熱や太陽光、地中熱利用などの工夫をするわけです。東京スカイツリーにもその仕掛けが入っています。新しく建物を建てる際に、そうした技術を取り入れるように制度化していくことも、これから大事になってきます。
(「エネルギーシフトのために、あなたにできること」リストから)
・市民出資
・アンペアダウンする
・えねぱそを購入する
・トランジションタウンに関わる
・映画を視聴、自主上映会を開催する
(「シェーナウの思い 自然エネルギー社会を子どもたちに」や「第4の革命 エネルギーデモクラシー」など)
・エネルギーシフトへのシナリオを知る
詳しいことはどうぞこの本を読んで確認してください。
「自分には、より良い未来が選べる。それは可能だから、やろう」ですねえ。
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