夢枕獏原作で岡野玲子が描いている『陰陽師』を例にとったりしているのですが、その読み込みがすごい! 私はマンガが大好きで、『陰陽師』も何度も読み返しているのですが、よくわからないなあと思うところが多かったのです。ここに取り上げられている「8巻 安部晴明、天の川に行きて雨を祈ること」では、特に登場人物の真葛の言動がよくわからなかったのですが、岩宮さんの読み込みでやっと理解できました。ウ~ン、深い!
感激したので岩宮恵子さんの著作を探したら『生きにくい子どもたち』というのがありました。早速読んでみたら、やっぱり「ウ~ン」の一言。臨床心理士として他者と関わることの深さ……カウンセリングとは、読み込みがここまで深く行き届く人こそがやれる仕事なのだなと深く感じ入りました。
最近、人を救ってやりたくてという動機でカウンセラーを志す人が多いようですが、そんなかたにはぜひ読んでほしいです。
●『いのちの輝き』(翔泳社)は、オステオパシー医療の医師であるロバート・C・フルフォード博士が9章にわたって、オステオパシーとは何か、宇宙の仕組みと人体、健康とは、自己管理の秘訣、霊性を高める、エクササイズについてなどを、さりげないユーモアをまじえて話してくれています。これを読んで、自分のからだとこころにもう一度目を向けてみるといいかも。