ふうるふうる・たらのあんなことこんなこと

いろんなできごとを面白がってしまおうと思っています。
日常のあれやこれや記事です。

中国茶と世界のお酒のアノマ

2006-05-29 23:22:31 | おいしい
 「茶・酒・食の宝の山」を見つけました。根津駅近くの anoma(アノマ)というお店です。リンク集にもご紹介しました。
 さて、anomaのホームページに以下のようなごあいさつがあります。


鳳凰単叢(ほうおうたんそう)を中心に、
お茶の世界を探って参りたいと思っております。
夜は、世界各地の酒 
そして瓶仕込み泡盛古酒と焼酎。
もちろん若干の清酒も取り揃えております。
いずれも亭主自ら味わい、選んだもの。
新たな出会いが生まれれば、これに勝る喜びはございません。



 もう、謙遜しすぎ。中国茶の種類がまあ多いこと。日本のお茶でも、まず手に入らない貴重品がさりげなくメニューに載っています。紅茶も多いよ。
 「あれっ、お酒のメニューが少ないな」と思ったら、たくさんありすぎて書ききれないのでメニューにはあまり載せていないとのこと。くわしくうかがったところ、世界各国のお酒がほんとうにたくさんあるのにびっくり。食べ物も、「こんなのが食べたいけど」ときいてみると、できるかぎりのことをしてくれます。

 お店の外観はとってもさりげないので、見逃してしまわないようにね。それから、4人がけの丸いテーブルが3卓ありますが、基本的に相席はしないそうなので、お一人のお客さんが3人来るともう満員となっちゃうんですよ。

 ここは、20年以上も前から中国茶にはまっているという星川康江さんがひらいています。お茶は康江さんが、お酒は夫の京児さんが担当ということです。

 実は、京児さんは早稲田大学の映画同好会『フィルムファクトリー』(略称FF、今はもうないのですけどね)での大先輩。このお店のことは、FFの仲間で谷中近くに住んでいる友人から聞いたのですが、その友人は、町歩きをしているときにたまたま星川大先輩にお会いして、お店をひらいてることを知ったそうです。

 星川京治さんは音楽、特に民族音楽の泰斗。音楽に関してはあらゆるジャンルを網羅しておいでで、現在はおもに音楽プロデュースでご活躍です。ご著書もいくつかあり、私は『粋酒粋音』が大好き。 

 うかがったのは27日(土)の4時過ぎで,、幸いなことに京児さんもおいででした。プロデュースした野外コンサートの日だったけど雨天延期になり、さらにミニお茶会の日だったので「時間があいたなら手伝って」と康江さんにお願いされたそうで、たまたま早くからお店を手伝っていたそうです。

 繰り返しになってしまいますが、中国茶の種類が多いこと、とっても珍しいお酒があること、食べ物がまたおいしいことなどなど、とにかくびっくり。
 京児さんに『粋酒粋音』を読んだことなどを話すと、酒、食、音楽等についていろいろなことを話してくださって、もう、奇跡的に楽しい時間でした。結局6時間以上も居座ってしまったです。最初は中国茶、あとはお酒。とにかく楽しく、気持ちがよかったです。

 星川大先輩には、FFの飲み会で一度お目にかかったことがあり、数回お電話でお話したことがあるだけでしたが、そのときからただ者じゃないなあと思っていたら、やっぱり!
 私は食と酒については結構自信があったのですが、星川大先輩にはとても及びもつきません。民族音楽の音源採集などで世界中に行き(秘境と呼ばれるような所も多かったそうです)、そこでしか飲まれていないお酒や食べ物などをゃんと味わっておいでなのですからね。とにかくすっごい。そして楽しい!
 ばったとひれ伏し、「お師匠さま、弟子にしてくださいませ」と言いたくなったですよ。

 お茶をいただきながらのお酒だったおかげか、かなり飲んだはずなのに翌日はすっきり。気持ちよく寝坊をしました。
 朝寝をしながら、「一期一会というけど、昨日はきっとそういう時間だったんだ。幸せな時間を賜ったんだなあ。ありがたい縁をつないでもらったなあ」としみじみ感じました。涙が出てきました。

 生きてると、いいことありますね。ありがとう。

「健全な肉体に狂気は宿る 生きづらさの正体」(内田樹)

2006-05-21 23:18:04 | 本や言葉の紹介
 また内田樹さんの本からいくつかご紹介します。
 精神科医の春日武彦さんとの対談集「健全な肉体に狂気は宿る 生きづらさの正体」(角川oneテーマ21)です。

●取り越し苦労はやめよう
内田「取り越し苦労というのは、未来が予測可能であるということが前提になってますよね。でも、まだこれから何が起こるのかもわからない時に取り越し苦労をしてしまう人間というのは、失敗を宿命づけられているんですよ。『取り越し苦労をするな』というのは、楽観的になりなさい、ということでは全然なくて、『何が起こるかわからない』のだから、全方位的にリラックスして構えていないと対応できないよ、ということなんですね。
 最悪のことを考えて、あらかじめいろいろな策をきちきちと講じておくと、そういうふうに最悪の場面に備えて対策を講じていた自分の努力に『報いてあげたい』と思うようになるんです。せっかく最悪の事態に備えたのに、最悪の事態が到来しないんじゃ、取り越し苦労した甲斐がない。だから取り越し苦労する人は、その最悪の事態の到来を願うようになるんです。
 未来なんて予見不可能なんです。予見できると思いこんでいる人が思い描く未来って、たいていチープなんです。
 『一寸先は闇』って言いますけど、それは逆に言えば『一寸先はバラ色』かもしれないという不確定性のことでしょう。確かに最悪の事態に備えるというのはそれなりに合理的なことなんですけど、未来の不確定性を低く見積もった上で、最悪の事態の到来を無意識に待望するという二点を割り引くと、やっぱり先のことなんてあんまり考えすぎない方が正解という結論になると思うんです。」

 
……そうだったのか! わはは。


●自ら「変人」のシールドを張る
内田「『自分はこういう人間なんだ』というシールドを張って、まず遮断しておくということは、コミュニケーションにとってはすごく有効なことですよね。
 先方がコントロールを断念するんですね。
 最初は『非常識なやつだ』というので、嫌われたり警戒されたりもしますが、ある程度パターン認識ができるようになると、次の僕の行動がわりと簡単に予測できるようになる。こちらもだいたいご期待通りのことをする。最初に『内田はああいうやつだ』ということをお認めいただければ、あとは多少奇矯な行動をとっても、『内田だからしようがないか』と末永くお目こぼいに預かれるわけで。」
春日「反社会性のある変人だとまずいんだけど、愛嬌のある変人だと放し飼いにしてもらえるんだよね(笑)。」


……爆笑しました。そうか、ポイントは愛嬌か! もっと愛嬌を心がけねば!!!


●外見で人を判断しよう
内田「たぶん洋服というのは、その人のいちばん弱い部分とか感受性のやわなところが外部に露出しているところなんでしょうね。粘膜みたいに。だから、すごく傷つきやすいんだ。
 よく『服は名刺代わり』といいますが、名刺どころじゃない、ある意味、『恥部』何でしょうね。だから『人を見た目で判断するな』というのは全く無意味なことばであって、見た目こそが最良の判断材料になると思うんです。
 たとえば、僕は大学に行くときには、ちゃんとスーツを着ていくんです。その方が安心するんですね。普段のカジュアルな服装のまま学校に行くと、なんだか裸でいるような感じがする。だから、僕にとってスーツは戦闘服で、大学は戦場なんですよ。」
春日「そうなるのかな。逆に、私のところへ来る患者さんを見ていると、服装を見ただけで、やっぱりどこかしら不自然な部分があって、それでわかることって多いんですよね。結果的には、何かが過剰だったり欠落していたりする、その落差が不自然なんでしょう。」
内田「服の本来の機能というのは、たぶんに呪術的なものなんだと思います。おそらく、自分と外部とを分離して、『これが俺だ』ということを確認するために『しるし』をつけるというのが服の本来の機能だったと思うんです。『名刺代わり』どころか、服を着用することでアイデンティティが立ち上がったということじゃないでしょうか。」


……たしかに、そういう面って大きいですよね。


●個性とこだわり
内田「葬式や結婚式のふるまいを見ていると、その人の社会的成熟度というのはわかりますね。ああいう場所でのふるまいというのは案外難しくて、人と違うことをやってはいけないんだけど、周囲と全く同じで埋没してしまっても、自分の弔意とか祝福の気持ちを印象深く伝えることはできないから、非常に微妙な差違で個性を出さなければいけない。
 それを勘違いして、葬式で馬鹿笑いしたり、結婚式のスピーチでとんでもない不作法をいってしまったりする人っているでしょう。本人は個性的にふるまっているつもりなんですが、周りはみんな迷惑している、そのことに気がつかない。
 逆に、ものすごく出処進退の鮮やかな人もいる。そういう人を見ると『修業ができてるなあ』と思いますね。そういう兼ね合いってほんとうに難しいんですよ。」


……去年の父の葬儀のとき、それを強烈に感じました。弔問してくださったかたの帰りぎわのようすや行動に品格があらわれていたのです誰も見ていないと思って行動なさったであろうことを見てしまって、一事が万事だな、普段の行いが出るのだなあ、普段から気をつけなければと思いました。

 最近私は、こんな言葉をよくつぶやいています。
 「生まれて死ぬまであっちゅうま 生きてるだけで丸儲け 一寸先はバラ色よ! あ~り~が~と~う~」
 はい、ウルフルズとさんまちゃん入ってますです。えへへ。

ウエスタン乗馬

2006-05-12 23:14:30 | よもやま話

 ウエスタン乗馬を体験しました。初心者向けの5回コースで、まだ2回だけですが、まあ楽しいこと。とても幼いときから馬に乗りたいと思っていたのですが、やっと実現できたため、そのぶん嬉しさも大きいのでしょうか。

 乗馬には大きく分けてブリティッシュとウエスタンの方式があると知り、どう違うかも定かでないのにウエスタン乗馬をやってみたくなってインターネットで検索。片道3時間かかるのが気になりましたが、何となく千葉の「アマハホースクラブ」にひかれて申し込んだところ、私にぴったりでした。乗馬の前と後の馬の手入れをちゃんとやらせてもらえるんです。トレーナーさんたちもフレンドリーで、わかりやすく先導してくれます。

 しかし、馬って大きいのねえ。私は身長153センチほどなので、まず、あぶみに足をかけるのが一苦労です。世話をするときも馬の背中に手がようやく届くぐらいなので、背中のブラッシングのときはつま先立ち。まだ要領が悪いため、乗馬時間は30分なのに、ひずめの泥取りやブラッシングなどの手入れを入れると3時間ほどかかってしまいます。
 馬さんとしては、「チッ、もっとてぎわよくやってくれよ」というところでしょうが、よく調教されているのでおとなしくしていてくれます。我慢してくれるのがいとおしい。

 1回目は翌日から内股が筋肉痛になり、5日間ぐらいヒイヒイ言ってました。
 2回目は、数日前から軽いスクワットやストレッチなどをして、家に帰ったらお風呂でゆっくり筋肉ほぐしを心がけたため、内股の筋肉痛はなかったのですが、腕が痛い。腕に無駄な力が入っていたようです。ひとつクリアするとまた次が……。そうやってだんだん上達していくのね……と思いたいです。

 私はJRを利用して、内房線の上総湊駅で降りましたが、駅のすぐそばが海浜公園で、夏は海水浴場になるようです。浜に降りてみたところ、貝殻が大量に打ち上げられていました。もちろん拾いましたとも。たくさん拾ってしまったので、これをどうしようか考え中です。