ふうるふうる・たらのあんなことこんなこと

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市民の力で脱原発を果たしたドイツの市 2/2

2013-03-24 11:17:29 | 原発

中浦和“ふうるふうる”のたらです。
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 前回の続きです。

 市民たちは持続可能な地球のためにエネルギーをなるべく使わないつつましい暮らしを提案した。
 送電線を買ってきれいな電気を流して売ろうという行動へはKWRからの誹謗中傷などがあったが、94年に念願のシェーナウ電力会社(EWS)という市民電力会社を作って、市と電力供給の契約を結んだ。

 97年から電力供給を始めましたが、EWSの経営は順調です。はじめ1700世帯くらいだった契約者がいまでは13万5000世帯に増えています。シェーナウの町のなかに100人ほどの雇用を作ることもできました。

 規模拡大に欠かせないのは電力網の整備。KWRは電力網を870万マルク(約4億5000万円)という不当に高額な値段でEWSに売ろうとしたが、住民は『原発の邪魔をする厄介者』(とわざと自嘲する)キャンペーンでお金を集め、支払った。その後、裁判で金額の不当性を訴えて勝利し、取り戻したお金で風力、水力、太陽光などの再生可能(自然)エネルギーにシフトするさまざまな事業を行っている。そして、基本料金を安くし、電気を使えば使うほど料金が増えるシステムを採用した。

(福島の事故に苦しむ日本人へのメッセージ)
 大切なのは福島の事故を過去のものとしないこと。そしてこれまでの道とは別の道を進むことです。政府は快く思わないかもしれませんが、下から政治家に影響を与えていく。電力の地方分散は市民にしかできません。ソーラーパネルをつけたり、再生可能エネルギーに投資したり、省エネ改修をして地域の工務店に仕事を増やしたり、やれることはたくさんある。それが地域が豊かになる道でもあるのです。

 住民の運動に反対だった人の話も聞かなければと、市議会議員のウルリッヒ・シュラーゲータさんを訪ねた。

 KWR(当時のラインフェルデン電力会社)はよくやっていると思っていた。新しい機械も取り入れ、電線も地下埋設して、質のよい電力を安定的に供給していた。スラーデック氏たちはKWRが原発にも出資しているというので反対したのだが、私は市民が電力網を買い取って運営するなんてできっこない、とそのときは思った。市民たちが電力網を買い取ろうと運動を始めたときも、『医者と教師に何ができる』ってわれわれは笑いとばした。でも彼らは本気だった。

 私も今は電力を彼らのEWS(シェーナウ電力会社)から買っている。
 今になって考えると彼らのほうが正しかったな。EWSはこの町で言い役割を果たしている。法人税もちゃんと払っているし、雇用も生み出している。今も彼らを悪く言っている人はわずかだろう。


(森)原発だけを云々するよりエネルギー全体を考えなくてはいけない、ということも今回身にしみた。ドイツは暖房に使うオイルは北海油田から、天然ガスはロシアから買っている。それだけの金が外国に流れてしまう。ソーラーや小水力、風力などの地域分散型のエネルギー生産と省エネ改修、地域集中暖房などは地域でお金を循環できる。

 

 知恵を出して、実行していけば、日本でも脱原発できるはずだと思うんだけど。


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