安全問題研究会~鉄道を中心とした公共交通を通じて社会を考える~

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芸能人・マスコミが福島市を避け始めた?

2011-08-18 23:37:49 | 原発問題/一般
震災直後から最近まで福島のメディアで流れまくったチャリティーソング「I love you & I need you ふくしま」を歌う箭内道彦さんが、9月にチャリティーイベントを行う。このロックイベント、奥会津から始まり、会津若松~猪苗代~郡山~相馬~いわきと回る。

また、テレビの朝番組「ZIP」に出てくる犬「ZIPPEI」が先日まで福島県内を旅していた。こちらも北塩原村、会津若松市、郡山市、下郷町を回って旅を終えている。

・・・ここまでで、察しの良い方はすでにお気づきかもしれない。箭内道彦さんも「ZIPPEI」も福島市をスルーしている。県庁所在地なのになぜ? と思った方は鋭い。

放射線量が高く、危険な福島市を芸能人やマスコミが避ける動きが顕著になり始めている。空間線量では福島市も郡山市も変わらないが、土壌汚染では福島市のほうが数段危険といえる。

今日から特定避難勧奨地点に指定すべき場所を探すための放射線量測定が福島市渡利地区などで始まった(報道)。渡利地区は県庁所在地のホットスポットで、空間線量で2~3μSv/h程度(飯舘村役場レベル)が出る地点はザラ。側溝や土壌からは今なお数十μSv/hという途方もない値が出る地点もある。おそらく、今月中には県庁所在地初の特定避難勧奨地点指定地域が出るだろう。

福島市は原発からの距離だとほぼ60km地点。渡利地区が指定を受ければ、避難勧告区域が原発から60kmまで広がることになる。我々にとっては周知の事実だが、日本政府のとった「20km圏内は避難、30km圏内は屋内退避」では全くの不十分だったことがわかる。原発事故後、3月の段階で原発から80km圏内に居住する自国民に避難を勧告した米国政府が結果的には正しかったわけだ。

マスコミはもうだいぶ前からこの事実を知っていて、おそらく郡山までが芸能人を芸能活動させられる限界値で、福島市は芸能活動ができない地域との認識なのだろう。だからこそ箭内さんも「ZIPPEI」も福島市をスルーなのだ。

しかし考えてみれば当然だ。浪江町や飯舘村、葛尾村など、計画的避難区域となった危険地域は原発の北西に集中しているが、福島市も原発の北西に位置する。飯舘村から北西に地図をたどると、伊達市があって、その北西が福島市。ここが危険でない方がおかしい。

いずれにしても、汚染の実態を知っているマスコミや芸能関係者が福島市を避け始めているという事実は知っておいていただきたいと思う。私は、政府がここに人を住み続けさせていることが信じられない。

補足しておくと、特定避難勧奨地点指定に向けた調査が始まった渡利地区からは歩いて数分で福島県庁まで行ける。つまりここが危険ということは県庁もかなり危ないということである。それなのに県庁や知事がどうしてこうものんびりしていられるのか不思議だ。

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