安全問題研究会~鉄道を中心とした公共交通を通じて社会を考える~

公共交通と原発を中心に社会を幅広く考える。連帯を求めて孤立を恐れず、理想に近づくため毎日をより良く生きる。

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●管理人の著作(いずれも共著)
次世代へつなぐ地域の鉄道——国交省検討会提言を批判する(緑風出版)
地域における鉄道の復権─持続可能な社会への展望(緑風出版)
原発を止める55の方法(宝島社)

●管理人の寄稿
月刊『住民と自治』 2022年8月号 住民の足を守ろう―権利としての地域公共交通
核のない未来を願って 松井英介遺稿・追悼集(緑風出版)

●安全問題研究会が、JRグループ再国有化をめざし日本鉄道公団法案を決定!

●安全問題研究会政策ビラ・パンフレット
こんなにおかしい!ニッポンの鉄道政策
私たちは根室線をなくしてはならないと考えます
国は今こそ貨物列車迂回対策を!

【年末ご挨拶】今年も1年、お世話になりました

2021-12-31 19:21:39 | 日記
鉄道全線完乗実績まとめ、10大ニュースの発表も終わり、ようやく年末という気分になってきました。

2021年もあと5時間足らずになりましたので、少し早いですが、ここで年末のご挨拶を申し上げます。2021年が当研究会にとってどのような年だったかに関しては、10大ニュースの末尾で述べていますので繰り返しませんが、充実した1年であったことは確かです。

なお、昨年に引き続き、コロナ禍で新年を祝う気分にはとてもなれず、結局、年賀状を書きそびれました。年賀状が欠礼となりますことをご容赦ください。テレワークの拡大などの影響で、企業でも年賀状を取りやめる動きが拡大しています。これを機会に今後の年賀状の扱いを再検討したいとも考えています。

間もなく新しい年となります。みなさま、よいお年をお迎えください。

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2021年 安全問題研究会10大ニュース

2021-12-31 12:33:56 | その他社会・時事
さて、2021年も残すところあとわずかとなった。例年通り今年も「安全問題研究会 2021年10大ニュース」を発表する。

選考基準は、2021年中に起きた出来事であること。当ブログで取り上げていないニュースも含むが、「原稿アーカイブ」「書評・本の紹介」「インターネット小説」「日記」「福島原発事故に伴う放射能測定値」「運営方針・お知らせ」カテゴリからは原則として選定しないものとする。

なお、昨年は新型コロナ関連ニュースを別枠で扱う措置をとったが、今年は東京五輪の強行開催を別として、これ以外の新型コロナ関連ニュースを選考から除外することにした。秋以降、医療関係者・専門家含め誰も説明できない理由で「急激かつ謎めいた新型コロナ感染症の収束」が見られ、社会に一服感が出ていること、コロナ感染症の急激な拡大・急激な収束について科学的評価も社会的評価もまったく定まっていないからである。評価が定まっていない事象のニュース価値は判断することはできない。

1位 新型コロナ禍で東京五輪強行開催の一方で、全国で「医療崩壊」。入院できず自宅死亡者相次ぐ<社会・時事>

2位 広島原爆「黒い雨」訴訟 広島高裁で原告勝訴、国が上告断念 被害者救済へ前進<社会・時事>

3位 リニアで初の死亡事故 静岡知事選では反対の川勝氏再選 JR東海社長「開通時期見通せず」と発言<鉄道・公共交通/交通政策>

4位 菅前政権が「福島原発の汚染水の2年後海洋放出」を決定 福島県民はじめ海外から批判、市民の撤回闘争続く<原発問題/一般>

5位 寿都町長選で核ごみ応募決めた現職・片岡春雄氏6選 町内では文献調査進む<原発問題/一般>

6位 東京都内の公務員住宅で生活する避難者4世帯に対し、福島県が「追い出し訴訟」提訴、闘い始まる<原発問題/一般>

7位 福島原発刑事訴訟、東京高裁で控訴審初公判 2019年の無罪判決以来2年ぶり<原発問題/福島原発事故刑事訴訟>

8位 JR日高本線・鵡川~様似間廃止<鉄道・公共交通/交通政策>

9位 北海道新幹線札幌延伸 手稲山口地区の残土置場にヒ素汚染残土強行搬入 函館本線長万部~余市間の協議は越年へ<鉄道・公共交通/交通政策>

10位 英国政府が鉄道再国有化・大規模な廃線復活を決定 コロナ対策・脱炭素で<鉄道・公共交通/交通政策>
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【番外編】
・アフガニスタンで米軍撤退に伴いタリバンが20年ぶり政権掌握<社会・時事>
・コロナの影響を受け、コメ・生乳の需給が歴史的緩和。コメ価格急落<農業・農政>
・水樹奈々さん、第1子出産を発表。9月限りで所属事務所「シグマ・セブン」も退社し新たな活動へ<芸能・スポーツ>
・秋篠宮家次女眞子さん、小室圭氏と結婚し皇室離脱 米NYへ移住<社会・時事>

【当研究会関連】
・安全問題研究会がJRを再国有化し全国1社体制に戻す「日本鉄道公団法案」を公表
・安全問題研究会代表が共著者に加わった「地方における鉄道の復権~持続可能な社会への展望」(緑風出版)発売
・安全問題研究会代表が寄稿した「核のない世界を願って~松井英介遺稿・追悼集」(緑風出版)発売
・安全問題研究会代表が取材協力した映画「日高線と生きる」(稲塚秀孝監督)が公開

2021年は、新型コロナ禍で世界がよい方向へ変化するとの希望は持てなくなったこと、「野党共闘」が最大限成立したにもかかわらず総選挙が与党勝利で終わったことから、当ブログ管理人はいわゆる「政局」的なものへの関心は完全になくなりました。菅政権から岸田政権への交代を10大ニュースで取り扱わなかったのは管理人のそうした心境の変化です。

今後は、当研究会が取扱う2大テーマである公共交通問題・原発問題に影響が及ぶ範囲内で政局を限定的に扱うことがありますが、「政局」それ自体をメインテーマとして取り扱うことは原則としてしません。これまで必ず行ってきた投票にも今後は行くかどうかわかりません。

当研究会の興味・関心は政局から「人々がこの危機をどのように分析・認識し、立ち向かっているか」に移行しています。一方で政治と商業メディアには完全に絶望しました。「北海道新聞」の購読をやめ「赤旗」に切り替えたのは、政局より「危機に立ち向かう人々の動きと闘い」を自分の政治的基盤にしたいと考えたからです。今後もこの心境が変わることはないと思います。

一方、安全問題研究会にとって今年はきわめて大きな収穫の1年でした。上でご紹介したとおり、今年は当ブログ管理人の長年の執筆活動が実り、2冊の本が出ました。また、取材協力した映画「日高線と生きる」も公開されました。当研究会の活動がこれほど見える形で実った年はありませんでした。

新年早々に公表した「日本鉄道公団法案」には大きな賛同の声がありました。そうした声を寄せてきたのは若い世代が中心で、改めて若い世代は政権批判よりも対案の提案を強く求めていることが証明されました。若い世代(特に20~30代男性層)は自民支持が強いという調査結果も報告されていますが、それは積極的支持というより「代替案がどこからも示されないなら、安定しているほうがいい」という消極的「政権担当能力」信仰に過ぎないことを物語っています。

当ブログで公表していませんが、今年2月には、新型コロナ対応に当たっている看護師などの医療従事者に特別手当を支給するよう求める対案を厚労省に提案して交渉に臨みました。厚労省からは「1つのご提案として承る」として実質、ゼロ回答でしたが、来年以降も当研究会は次々と対案を提案していくことにしています。

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2021年 鉄道全線完乗達成状況まとめ

2021-12-30 13:56:22 | 鉄道・公共交通/趣味の話題
さて、年の瀬となり、年内に鉄道の未乗区間に乗車する予定はないので、ここで今年の鉄道全線完乗達成状況をまとめる。昨年はコロナで乗車活動どころか、職場と自宅の往復以外外出もできず、完乗の目標も出さなかったため、完乗達成状況の報告も取りやめた。

今年も引き続き目標を掲げなかったが、意外にも(?)乗車できた路線がある以上、まとめておく必要はあろう。2021年中に完乗を達成したのは以下の路線である。

・東海道本線(鶴見~羽沢横浜国大)(3月)<新規開業線>
・仙台市営地下鉄東西線(10月)

東海道本線については、厳密に言えば、もともと東海道貨物線として貨物列車が運行されていた区間を旅客化したものであり、わずかな距離の相鉄線との接続部分を除けば新たに線路が敷かれたわけではないという意味で新規開業線に入らないかもしれない。しかし、一般旅客は紛れもなく利用できなかった区間で新たに定期列車に乗車できるようになったという意味で、新規開業線に分類する。

当ブログの親サイト「罪団法人 汽車旅と温泉を愛する会」公式ルールでは、貨物列車しか運転されていない路線・区間で、期間を限定してイベント目的の臨時列車が運行される場合は、旅客事業開始とはみなさず、当該イベント列車に乗車した場合は参考記録として扱うことになっているが、今回は正式な事業免許を受けた定期列車運行となっており、新規開業線として扱う。かつての武蔵野線や横須賀線蛇窪(信)~鶴見(通称「品鶴線」)と同じである。

仙台市営地下鉄東西線については、2015年の開業からすでに6年経過している。公式ルールでは、営業開始日から1年以内に乗車した場合に新規開業線の乗車として取り扱うこととなっており、こちらは通常の完乗として整理する。

正直なところ、コロナ禍は2021年の間ほぼ続くと予測しており、完乗が2路線も達成できるとは考えていなかった。これを受け、来年の完乗目標をどのようにするかは悩ましい。正月休みの間、目標そのものを立てるかどうかも含め、検討したい。

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【警告】南海トラフ巨大地震発生の切迫性が増してきたと考えます

2021-12-10 23:24:37 | 気象・地震
令和3年12月3日06時37分頃の山梨県東部・富士五湖の地震について(気象庁報道発表)
令和3年12月3日09時28分頃の紀伊水道の地震について(気象庁報道発表)
令和3年12月9日11時05分頃のトカラ列島近海の地震について(気象庁報道発表)

率直に言って、ここ最近の日本周辺での地震の多さは異常だと思う。東日本大震災の直前に匹敵するレベルだし、ここ数年来でも群を抜いている。12月3日からわずか1週間で震度5強が1回、震度5弱が2回。さらに、2ヶ月前までさかのぼると、首都圏を大混乱に陥れた10月7日深夜の地震も加わり、2ヶ月で震度5弱以上が4回というハイペースぶりだ。

令和3年10月7日22時41分頃の千葉県北西部の地震について(気象庁報道発表)

当ブログでは、以前は気象庁が会見を開くような震度5弱以上、または津波警報・注意報が発表されるような規模の地震については毎回必ずコメント記事を書いていた時期もあった。最近は以前ほどマメに書いていないが、それでも地震自体の分析は気象庁のプレス資料などを基に続けている。今回のように、気になるタイプの地震が続く場合には、気象庁から発表された震央の場所を、プレート境界地図の上にプロットする作業をしてみることもある。そうすることで、日本周辺の広域的な地殻変動に関して、何らかの傾向が見えることもあるからだ。

そして、今回も同様に、プレート境界地図の上に、上記各地震の震央の位置をプロットしてみたところ、恐るべき結果となった。これを戦慄と言わずして何と言うのか。



青い点は震央の位置、赤い矢印は逆断層型地震における圧力軸の方向、緑色の矢印は正断層型地震における張力軸の方向を表している。ここ最近の震度5弱以上を記録した地震はいずれもプレート境界に近い場所で起きているという共通点がある。12月3日の山梨県東部・富士五湖付近の地震に至っては、北米プレートとユーラシアプレートのほぼ境界上で起きている。

10月7日の首都圏地震は、圧力軸の方向が東西。12月3日に起きた2つの地震では、圧力軸の方向がいずれも北西~南東。そして、9日のトカラ列島の地震でも、張力軸の方向は北西~南東で、すべてプレートの移動方向と一致している。

そして、注目すべきは震源の深さだ。10月7日の東京都心の地震では75kmの深さだったが、次第に浅くなり、12月に入ってからの3回の地震はすべて18~20kmの深さで起きている。ちなみに、プレートの潜り込み地点(フィリピン海プレートがユーラシアプレートの下に潜り込んでいる場所)の深さは20km程度と言われており、ほぼ同じだということに注意する必要がある。

ここまで説明すれば、当ブログが何を主張したいかはおわかりだろう。向こう20~30年間の発生確率が70%と予測されている南海トラフ地震。当ブログはその発生時期を「早くても2020年代中盤」と見ていたが、この様子だともっと早くなりそうだということである。

あえて誤解を恐れず言えば、南海トラフ地震発生はかなり差し迫っているのではないか。トカラ列島での群発地震が今年4月にも発生したばかりなのに、わずか8ヶ月で再発し、震度5強、M6.0の揺れを記録した後も沈静化の兆しすら見せていないことを考えると、南海トラフ大地震は最悪の場合、今日明日にも起こる可能性があるし、最も楽観的な見通しでも向こう1年くらいのうちには発生するのではないかと思える。特にこの10月以降の状況はそれほどの異常さを示している。

当ブログ管理人は今日、南海トラフ大地震がここ数日のうちに発生してもいいように、車のガソリンを満タンにし、米、ガスボンベ、乾電池などの非常物資を買い増ししてきた。明日も、今日に引き続きミネラルウォーター、マスクの買い出し、また真冬の停電に備えてガスコンロ式ストーブの運転試験を行う予定である。

当ブログを読んでいるみなさんも、南海トラフ地震は差し迫っているものとして今のうちから備えをきちんとしてほしいと思っている。あさって12日には、避難を希望するトカラ列島・悪石島の島民のために村営フェリーが出ると聞いているが、私はできることなら全島民に避難してほしいと考えている。ここ1ヶ月くらいのうちに悪石島が巨大津波に洗われ、「あのときに避難しておけば……」と「遺族」が涙することにならないように願うからである。

私のこの警告が杞憂であることを願っている。

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