安全問題研究会~鉄道を中心とした公共交通を通じて社会を考える~

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私たちは根室線をなくしてはならないと考えます
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【転載記事】国連人権理事会における翁長沖縄県知事スピーチ

2015-09-26 23:26:53 | その他社会・時事
シルバーウィーク中、翁長雄志・沖縄県知事が国連人権理事会で行ったスピーチ(原文は英語)の日本語訳が、当ブログ管理人の元に回ってきたのでご紹介する。わずか2分間の短いスピーチだったが、世界中の政府・国際機関、NGOなどの諸団体に対し、沖縄の米軍基地問題について知る機会を提供したことの意味は大きい。

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ありがとうございます、議長。

私は、日本国沖縄県の知事、翁長雄志です。沖縄の人びとの自己決定権がないがしろにされている辺野古の状況を、世界中から関心を持って見てください。

沖縄県内の米軍基地は、第二次世界大戦後、米軍に強制接収されてできた基地です。沖縄が自ら望んで土地を提供したものではありません。沖縄は日本国土の0・6%の面積しかありませんが、在日米軍専用施設の73・8%が存在しています。戦後70年間、いまだ米軍基地から派生する事件・事故や環境問題が県民生活に大きな影響を与え続けています。

このように沖縄の人びとは自己決定権や人権をないがしろにされています。自国民の自由、平等、人権、民主主義、そういったものを守れない国が、どうして世界の国々とその価値観を共有できるのでしょうか。

日本政府は、昨年、沖縄で行われたすべての選挙で示された民意を一顧だにせず、美しい海を埋め立てて辺野古新基地建設作業を強行しようとしています。私は、あらゆる手段を使って新基地建設を止める覚悟です。

今日はこのような説明の場が頂けたことを感謝しております。ありがとうございました。

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9.23さようなら原発、さようなら戦争全国集会での武藤類子さんスピーチ

2015-09-25 12:43:41 | 原発問題/一般
9月23日、東京・代々木公園で開催された「さようなら原発、さようなら戦争」全国集会での、福島原発告訴団・武藤類子団長のスピーチ全文をご紹介する。

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皆さん、こんにちは。福島から参りました、武藤類子です。

今日も、福島からバスでやって来た仲間たちがいます。遠い避難先からやって来た仲間もいます。

東京電力が起こした福島原発事故は終わっていません。今も被害は広がり、続いています。日々、福島で起きていることの多くは、マスメディアで報道されることもありません。

2015年、秋。あれから4年半。

ほのかに色付き始めた福島の森はなお美しく、水は清冽な音をたて流れて行きます。野には紫のアザミや青いツユ草が揺れています。

でも、森の中の朽ちた樹木に見え隠れするキノコを食べることはできません。アケビ、ナツハゼ、ハシバミ、秋の稔りを素直に喜ぶことはできません。物言わずじっとたたずむ植物たちに、変わらず生を営む鳥や虫や獣たちに、何が起こっているのでしょうか。

毎日大量の汚染水が流される海で、魚や海の生き物たちはどうしているのでしょうか。

大地や樹木、アスファルトに入り込み、今も発せられる放射線はあらゆる命に何をもたらすのでしょうか。

豊かな生命を育む、大地も森も水も風も深い傷を負ったままです。

福島県は今、帰還と復興の激しい流れに呑み込まれています。

国と福島県は、放射線量がまだ十分下がりきらない地域の避難指定を解除し、避難者の借り上げ住宅制度の廃止や賠償の打ち切りを、当事者の声を十分に聴かぬままに決めました。

オリンピックに注がれる莫大なお金で何人の避難者の生活が保障されるでしょう。

図書館や、郵便局や、コンビニにも置かれている、環境省の放射線教育漫画には、9の真実に1の嘘を潜ませています。

福島県の小学5年生が全員訪れることになる放射線教育施設の完成が近づき、子どもの応募により愛称が決まりました。小学生の時「原子力 明るい未来の エネルギー」という標語を作った大沼さんは、事故後に心を痛めていました。原発安全神話の次には放射線安全神話が作られて流布されています。

修学旅行の高校生や見学ツアーの中学生が福島を訪れます。

放射能安全神話と固く結びついた帰還政策は、被曝への警戒心や健康不安への言葉を封じ込めます。帰還政策とは、放射能がある場所へ我慢して帰って暮らせと言うことです。

多発であるという警告を受けて、早急な調査と対策がされるべき小児甲状腺癌は、増え続けています。

福島県の災害関連死は、津波で亡くなった人をはるかに超えました。ふるさとへの郷愁と放射能への不安のはざまで、精神の疲れは限界です。

そんな中、川内原発は再稼働し、次は伊方原発の再稼働が目論まれています。福島の次からは、原発事故が起きても賠償が大きく制限されるという制度が、経産省の小さな委員会でひそかに決められようとしています。原発を造ってきたメーカーやゼネコンは、責任を負うこともなく放射性廃棄物の処理で再び利益を上げています。

過去の過ちを反省せず、多くの国民の反対を押し切って推し進める。これは、憲法違反の安保法案が、安倍政権の暴挙によって決められたことと重なります。多くの市民の枯れ果てるまでに上げ続ける声を聞かずに決めたこととも同じです。

過酷な被曝労働は、日本中で仕事を求める人々の受け皿になっています。今度は兵役がその受け皿になるのでしょうか。

戦争も原発事故も、起きてしまったことから学ばなければ、悲劇は何度でも繰り返されるのです。犠牲になった人々の怒りと悲しみは決して慰められはしません。

国土を失い、平和を失い、民主主義を失うものは、原発と戦争です。

人権を侵害し、命を冒とくし、生きる尊厳を奪います。

ぼんやりとうごめいていた不穏なものは、はっきりと姿を現してきました。

私たちは自覚しなければなりません。

国が子どもを守ろうとしないことを。

被害者が切り捨てられていくことを。

原発関連企業がその罪を問われないことを。

政府が国民の声を無視することを。

この呆然とする現実を前に、膝をつき言葉を無くす日々があります。

起き上がれずに、目を背けたい朝があります。

でも、私たちは自分を無力だと思わなくていいのです。

「9条守れ」「戦争いやだ」のプラカードを手に、雨の中も国会の前に立ち尽くす何万という人々がいました。

年齢や立場、党派をも超えて共に闘う人々がいました。

原発事故の被害者たちは共に手を繋ぐことを約束しました。

全国散り散りになった避難者も、繋がっていこうと動き出しました。

刑事責任を問わない検察庁の代わりに、市民による検察審査会は、刑事裁判への扉を開きました。

それは、長い間コツコツと、平和と原発反対を訴え続けて来た人々から繋がっています。

緑の田んぼを渡る風のように、爽やかに吹き渡っていく若者たち。

子どもを胸に抱きながら汗を光らせマイクを握る、戦争法案反対を訴える母親たち。

そのシンプルで率直な感性とまぶしさは、私たちの世代が乗り越えられなかったものをやすやすと超えていくでしょう。わたしは彼らの心優しい賢さに学びたいです。

どんな暗がりにあっても、私たちは確かな明かりを一つずつ灯していこう。

今はまだ冷たい雪の下の一粒の種であっても、やがて一輪の花を咲かせる者たちを、心して待とう。

私たちは、戦争法案にも、原発社会にも閉じ込められない、愛に満ちた自由な者たちです。そのことを、繰り返し思い出しましょう。

自分を大好きでいましょう。共に歩むものを大切にしましょう。誰も私たちの想いを止めることはできません。

原発も戦争も無い世界を、私たちひとりひとりが創っていきましょう。

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日本共産党が重要提案 戦争法廃止に向けた「国民連合政府」実現の呼びかけ

2015-09-22 00:02:02 | その他社会・時事
戦争法(安保法)は、広範な市民の反対の声を無視する形で、9月19日未明、自公両党により国会を通過させられた。だが当ブログはあきらめてなどいない。憲法が、戦争法により重大な挑戦を受けているというのは誤った見方であり、実際は、日本国憲法を具体化しようと闘う市民によって、戦争法こそが挑戦を受けているのだ。日本の良識ある市民は、戦争法を「小さく生んで、大きく育てる」自公与党と官僚のたくらみを必ず打ち砕くだろう。

このような中で、昨日、今後の日本政治を占う上できわめて重要な動きがあった。日本共産党が、機関紙「しんぶん赤旗」紙上で「戦争法(安保法制)廃止の国民連合政府の実現」を国民に呼びかけたのだ。

すでに周知のことだが、自民党は、2014年の総選挙での絶対得票率(全有権者に占める自民党票の割合)ではわずか17%を占めるにすぎない。戦争法案に対する賛否以前の問題として、全有権者の6分の1からしか支持されていない政党が3分の2を超える議席を獲得し、国会周辺での反対デモなどの声をすべて無視して暴走の限りを尽くすのが民主主義なのか。小選挙区制という歪められた制度の下で、野党がいつまでもバラバラに戦い続けたことが、この憂慮すべき事態を生み出した根本原因ではないのか。

今回、共産党が行った提案は、こうした事態を分析した上で、野党各党が政策面で大きく異なっている現状も踏まえた、きわめて現実的かつ切実なものとなっている。過去3年間の各級選挙で連勝を続け、反原発闘争でも戦争法反対闘争でも共産党系団体は大きな役割を果たしてきた。共産党的に表現すれば「幅広い国民各層との共同を実現」してきたといえる。当選の見込みがなく、闘う姿勢を内外に示すためのエピソード的な意味しか持たなかった小選挙区での独自候補擁立を取りやめてでも、自民党を倒すため「よりまし」な他党との協力を積極的に進めようとする提案を、共産党みずから行うこととなった背景に、集会・デモなどで街頭に出た多くの市民とともに闘いを担った同党執行部・党員それぞれの自信があることは間違いない。

あらゆる差別、貧困、失業、戦争、原発に反対することを基本方針とする当ブログにとって、この動きを紹介しないわけにはいかないと考えるので、以下、全文を紹介する。この「提案」に関する志位和夫委員長の記者会見についても「赤旗」サイトに掲載されており、ぜひ一読をお勧めする(こちらは当ブログには転載しないので、リンク先をご覧いただきたい)。

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日本共産党公式サイトより

「戦争法(安保法制)廃止の国民連合政府」の実現をよびかけます

日本共産党中央委員会幹部会委員長 志位和夫

 日本共産党の第4回中央委員会総会で確認し、志位和夫委員長が19日の記者会見で発表した提案「『戦争法(安保法制)廃止の国民連合政府』の実現をよびかけます」の全文は次のとおりです。
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 安倍自公政権は、19日、安保法制――戦争法の採決を強行しました。

 私たちは、空前の規模で広がった国民の運動と、6割を超す「今国会での成立に反対」という国民の世論に背いて、憲法違反の戦争法を強行した安倍自公政権に対して、満身の怒りを込めて抗議します。

 同時に、たたかいを通じて希望も見えてきました。戦争法案の廃案を求めて、国民一人ひとりが、主権者として自覚的・自発的に声をあげ、立ち上がるという、戦後かつてない新しい国民運動が広がっていること、そのなかでとりわけ若者たちが素晴らしい役割を発揮していることは、日本の未来にとっての大きな希望です。

 国民の声、国民の運動にこたえて、野党が結束して、法案成立阻止のためにたたかったことも、大きな意義をもつものと考えます。

 このたたかいは、政府・与党の強行採決によって止まるものでは決してありません。政権党のこの横暴は、平和と民主主義を希求する国民のたたかいの新たな発展を促さざるをえないでしょう。

 私たちは、国民のみなさんにつぎの呼びかけをおこないます。

1、戦争法(安保法制)廃止、安倍政権打倒のたたかいをさらに発展させよう

 戦争法(安保法制)は、政府・与党の「数の暴力」で成立させられたからといって、それを許したままにしておくことは絶対にできないものです。

 何よりも、戦争法は、日本国憲法に真っ向から背く違憲立法です。戦争法に盛り込まれた「戦闘地域」での兵站(へいたん)、戦乱が続く地域での治安活動、米軍防護の武器使用、そして集団的自衛権行使――そのどれもが、憲法9条を蹂躙(じゅうりん)して、自衛隊の海外での武力行使に道を開くものとなっています。日本の平和と国民の命を危険にさらすこのような法律を、一刻たりとも放置するわけにはいきません。

 戦争法に対して、圧倒的多数の憲法学者、歴代の内閣法制局長官、元最高裁判所長官を含むかつてない広範な人々から憲法違反という批判が集中しています。このような重大な違憲立法の存続を許すならば、立憲主義、民主主義、法の支配というわが国の存立の土台が根底から覆されることになりかねません。

 安倍首相は、“国会多数での議決が民主主義だ”と繰り返していますが、昨年の総選挙で17%の有権者の支持で議席の多数を得たことを理由に、6割を超える国民の多数意思を踏みにじり、違憲立法を強行することは、国民主権という日本国憲法が立脚する民主主義の根幹を破壊するものです。

 私たちは、心から呼びかけます。憲法違反の戦争法を廃止し、日本の政治に立憲主義と民主主義をとりもどす、新たなたたかいをおこそうではありませんか。安倍政権打倒のたたかいをさらに発展させようではありませんか。

2、戦争法廃止で一致する政党・団体・個人が共同して国民連合政府をつくろう

 憲法違反の戦争法を廃止するためには、衆議院と参議院の選挙で、廃止に賛成する政治勢力が多数を占め、国会で廃止の議決を行うことが不可欠です。同時に、昨年7月1日の安倍政権による集団的自衛権行使容認の「閣議決定」を撤回することが必要です。この二つの仕事を確実にやりとげるためには、安倍自公政権を退陣に追い込み、これらの課題を実行する政府をつくることがどうしても必要です。

 私たちは、心から呼びかけます。“戦争法廃止、立憲主義を取り戻す”――この一点で一致するすべての政党・団体・個人が共同して、「戦争法(安保法制)廃止の国民連合政府」を樹立しようではありませんか。この旗印を高く掲げて、安倍政権を追い詰め、すみやかな衆議院の解散・総選挙を勝ち取ろうではありませんか。

 この連合政府の任務は、集団的自衛権行使容認の「閣議決定」を撤回し、戦争法を廃止し、日本の政治に立憲主義と民主主義をとりもどすことにあります。

 この連合政府は、“戦争法廃止、立憲主義を取り戻す”という一点での合意を基礎にした政府であり、その性格は暫定的なものとなります。私たちは、戦争法廃止という任務を実現した時点で、その先の日本の進路については、解散・総選挙をおこない、国民の審判をふまえて選択すべきだと考えます。

 野党間には、日米安保条約への態度をはじめ、国政の諸問題での政策的な違いが存在します。そうした違いがあっても、それは互いに留保・凍結して、憲法違反の戦争法を廃止し、立憲主義の秩序を回復するという緊急・重大な任務で大同団結しようというのが、私たちの提案です。この緊急・重大な任務での大同団結がはかられるならば、当面するその他の国政上の問題についても、相違点は横に置き、一致点で合意形成をはかるという原則にたった対応が可能になると考えます。

 この連合政府の任務は限られたものですが、この政府のもとで、日本国憲法の精神にそくした新しい政治への一歩が踏み出されるならば、それは、主権者である国民が、文字通り国民自身の力で、国政を動かすという一大壮挙となり、日本の政治の新しい局面を開くことになることは疑いありません。

3、「戦争法廃止の国民連合政府」で一致する野党が、国政選挙で選挙協力を行おう

 来るべき国政選挙――衆議院選挙と参議院選挙で、戦争法廃止を掲げる勢力が多数を占め、連合政府を実現するためには、野党間の選挙協力が不可欠です。

 私たちは、これまで、国政選挙で野党間の選挙協力を行うためには、選挙協力の意思とともに、国政上の基本問題での一致が必要となるという態度をとってきました。同時に、昨年の総選挙の沖縄1~4区の小選挙区選挙で行った、「米軍新基地建設反対」を掲げての選挙協力のように、“国民的な大義”が明瞭な場合には、政策的違いがあってもそれを横に置いて、柔軟に対応するということを実行してきました。

 いま私たちが直面している、戦争法を廃止し、日本の政治に立憲主義と民主主義をとりもどすという課題は、文字通りの“国民的な大義”をもった課題です。

 日本共産党は、「戦争法廃止の国民連合政府」をつくるという“国民的な大義”で一致するすべての野党が、来るべき国政選挙で選挙協力を行うことを心から呼びかけるとともに、その実現のために誠実に力をつくす決意です。

 この間の戦争法案に反対する新しい国民運動の歴史的高揚は、戦後70年を経て、日本国憲法の理念、民主主義の理念が、日本国民の中に深く定着し、豊かに成熟しつつあることを示しています。国民一人ひとりが、主権者としての力を行使して、希望ある日本の未来を開こうではありませんか。

 すべての政党・団体・個人が、思想・信条の違い、政治的立場の違いを乗り越えて力をあわせ、安倍自公政権を退場させ、立憲主義・民主主義・平和主義を貫く新しい政治をつくろうではありませんか。

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大型連休中の反原発関係イベント案内

2015-09-20 20:57:55 | 原発問題/一般
管理人よりお知らせです。

シルバーウィーク中、以下の通り反原発関係イベントが実施されます。ご都合の付く方は、是非ご参加をお願いします。

●9月22日(火・祝)【北海道・新得】佐川ようこさんの福島レポート

旅行先の新得町内で、たまたま案内を見かけましたのでお知らせします。

新得町内で連休中開催されている「空想の森映画祭」内の企画として、福島在住の佐川ようこさんによる福島報告が行われます。福島住民の健康も、生活環境の回復も置き去りにして、大企業(とりわけゼネコン)の利益のために行われている「復興」を、被害者のためではなく加害者のためと捉える佐川さんの視点は、当ブログの問題意識と同じであり、内容には期待できると思います。

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「東京電力福島原発事故から、4年半。除染や道路建設など「復興」の名のもとに大きなお金が動いています。被害者のための「復興」ではなく、加害者のための「復興」に見える。撮り続けてきた写真を使って、福島の今を伝える。
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日時:2015年9月22日(火・祝)16:30~17:30
場所:新内ホール(北海道上川郡新得町字新内)
参加費:1日券2,000円(9/19~22まで、4日間通し券の場合は4,000円)

詳細は、空想の森映画祭サイトでご確認ください。

●9月23日(水・祝)【東京】さようなら原発、さようなら戦争全国集会

これまで何度も反原発の全国集会を開催してきた「さようなら原発1000万人アクション」と、戦争法反対行動を組織してきた「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」が、原発、戦争反対で手を結び、初めて共同開催します。文字通り「総がかり」の行動として、安倍政権打倒、再稼働反対、戦争法廃止の闘いのうねりをさらに大きくする重要な場となります。

詳細は、さようなら原発1000万人アクションサイトでご確認ください。当日プログラム(PDF)はこちらです。(表面 裏面

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「戦争法」強行採決~成立に関する「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」の声明

2015-09-20 11:41:24 | その他社会・時事
いわゆる戦争法(「安保法案」)は、衆院に続き参院でも自民・公明両党の「数の暴力」により強行成立させられた。当ブログは、民主主義も立憲主義も平和も破壊し尽くすこの法案の強行可決に満身の怒りを込めて抗議する。

この間、政治的立場、思想、信条の違いを超えて、「戦争法案」反対の1点で闘いを組織してきた「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」が声明を発表したので、転載する。当ブログの公式見解とご理解いただいてかまわない。

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声   明

 9月19日、政府・与党は強行採決に次ぐ強行採決を重ね、日本を海外で戦争する国にする憲法違反の戦争法を成立させた。私たちは満身の怒りを込めて抗議する。一内閣の恣意的な憲法解釈の180度の転換よる戦争法は、それ自体、違憲・無効であり、立憲主義の大原則を否定するもので、断じて認めることはできない。私たちは、戦争法のすみやかな廃止を実現するため全力を尽くし、戦争法の発動を許さない世論と運動を発展させる。

 「安倍の暴走」は同時に、沖縄での辺野古新基地建設や原発再稼働、教育の国家統制と歴史認識の歪曲、秘密保護法体制と個人情報の国家管理、消費税の引き上げとTPP、女性の人権軽視と労働者の使い捨てなど、あらゆる分野で進められている。私たちの運動は、まさにこれらと闘う人びととの共同・協力による「総がかり行動」でもある。

 この一年余、「戦争法案絶対反対」「9条壊すな」の声は全国津々浦々にひろがり、老若男女がこぞって行動し手を結ぶ歴史的なうねりとなってきた。最高裁長官や内閣法制局長官の職にあった人びとをはじめ、学者、法律家、宗教者、芸能人などを含むあらゆる分野で「戦争法案廃案」の声が湧きあがり、大学生や高校生、若い母親たちの主体的な行動とも響きあい、違いを超えた広範な共同行動が生み出された。私たち「総がかり行動実行委員会」は、このような運動の発展に一定の役割を果たすことができたことを誇りに思う。

 この間、全国数千か所での人びとの行動を背景にして国会正門前を連日埋めつくし、国会を何度も包囲した人びとの波は、暴走する政府・与党に立ちふさがる巨大な壁となり、政府・与党を大きく揺さぶり、窮地に追い込んだ。この広範な人びとの声と行動こそが、民主・共産・社民・生活の連携を支え、野党の闘いを強めるという画期的な状況をつくりだした。ここに示された無数の人びとの意思と行動は、決してこれで終わることはない。このエネルギーは、必ず戦争法の発動にストップをかけ、戦争法を廃止する力となろう。私たちは、この人びとの力を信じ、希望として、前進する。全世界の人びとの生命のために、平和のために、憲法を生かすために。

2015年9月19日
戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会

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【緊急警告】チリでM8.3の巨大地震、津波注意報発令の見込み 太平洋沿岸部は厳重注意を

2015-09-17 21:08:40 | 気象・地震
平成27年9月17日07時54分頃にチリ中部沖で発生した地震について(気象庁報道発表・第1報)

平成27年9月17日07時54分頃にチリ中部沖で発生した地震について(第2報)

日本時間で今朝8時前、南米チリ沖を震源とするM8.3の巨大地震があった。チリ国内の震源に近い沿岸部では、5m近い津波が観測されたとの情報もある。

気象庁は、今夜0時頃、ハワイ津波警報センター検潮所での津波の到達状況や高さを見た後、日本国内に向け必要な警報を発するとしている。現在の状況では、日本時間で午前3時過ぎに津波注意報が発令される見込みだ。津波注意報は最大高さが1m以内と見込まれる場合に発令される(1m以上となる場合は津波警報、3m以上が見込まれる場合は大津波警報が発令される)。

南米チリ沖では、日本時間2014年4月2日にもM8.2の地震があり、北海道~小笠原諸島の太平洋沿岸部に津波注意報が発令された(参考情報)。この際は北海道~小笠原諸島までの広い範囲で最大40cm(岩手・久慈港)を観測している(参考情報)。

今回の地震の規模は、昨年4月2日のものとほぼ同じであり、今回も同程度の津波は到達するものと見て警戒すべきだ。昨年の地震では、北海道・根室花咲港での津波が10cmだったのに対し、それより遠い久慈港で40cmを記録するなど、津波の最大高さは地形などの条件にも左右される。震源から遠いからといって、近いところより小さな津波ですむと考えてはならない(久慈港の津波が高かったのは地形の要因が大きい)。

南米沖での地震の場合、津波注意報の発令から解除まで丸1日近くかかることもある。津波注意報発令されている間は海岸線に近づかず、沿岸部ではできるだけ高台に上がり、警報が解除されるのを待つべきだ。

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(転載記事) SEALDs所属の学生、奥田愛基さんの国会での発言(全文)

2015-09-16 21:03:14 | その他社会・時事
戦争法案に反対する国会周辺のデモ隊で、今や中心的役割を果たしている学生団体、SEALDs(シールズ)。

その中心人物のひとり、奥田愛基(あき)さんが、参院の特別委員会で公聴会の公述人として証言した。その内容をご紹介する。若いのに本当に社会と政治のことをよく考え、行動していると思う。

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「国民をバカにしないでください」 SEALDs奥田愛基さんが国会で要望(全文)

●「私たちは無党派。政治信条の垣根を超えてつながっている」

ご紹介にあずかりました大学生の奥田愛基と言います。SEALDsという学生団体で活動しております。

あのー、すいません、こんなことを言うのは大変申し訳ないんですが、さきほどから寝ている方がたくさんおられるので、もしよろしければ、お話を聞いていただければと思います。

僕も2日間ぐらい緊張して寝られなかったので、早く帰ったら寝たいと思っているので、よろしくお願いします。

はじめに、SEALDsとは、「Student Emergency Action for Liberal Democracy s」。日本語で言うと、「自由と民主主義のための学生緊急行動」です。

私たちは特定の支持政党を持っていません。無党派の集まりで、保守、革新、改憲、護憲の垣根を越えて繋がっています。

最初はたった数十人で、立憲主義の危機や民主主義の問題を真剣に考え、5月に活動を開始しました。

その後、デモや勉強会、街宣活動などの行動を通じて、私たちが考える、国のあるべき姿、未来について、日本社会に問いかけてきたつもりです。こうした活動を通して、今日、貴重な機会をいただきました。

今日、私が話したいことは3つあります。

ひとつは、いま、全国各地でどのようなことが起こっているか。人々がこの安保法制に対してどのように声を上げているか。

ふたつ目は、この安保法制に関して、現在の国会はまともな議論の運営をしているとは言いがたく、あまりに説明不足だということです。端的に言って、このままでは私たちは、この法案に対して、到底納得することができません。

みっつ目は、政治家の方々への私からのお願いです。

●「危機感を抱いた若い世代が動き始めた」

まず第一にお伝えしたいのは、私たち国民が感じている、安保法制に関する大きな危機感です。

この安保法制に対する疑問や反対の声は、現在でも日本中で止みません。つい先日も、国会前では10万人を超える人が集まりました。

しかし、この行動は何も、東京の、しかも国会前で行われているわけではありません。

私たちが独自にインターネットや新聞で調査した結果、日本全国で2000カ所以上、数千回を超える抗議が行われています。累計して130万人以上の人が路上に出て声を上げています。

この私たちが調査したものや、メディアに流れたもの以外にも、たくさんの集会があの町でもこの町でも行われています。まさに全国各地で声が上がり、人々が立ち上がっているのです。また、声を上げずとも、疑問に思っている人はその数十倍もいるでしょう。

強調しておきたいことがあります。それは私たちを含め、これまで政治的無関心といわれてきた若い世代が動き始めているということです。

これは誰かに言われたからとか、どこかの政治団体に所属しているからとか、いわゆる動員的な発想ではありません。

私たちはこの国の民主主義のあり方について、この国の未来について、主体的にひとりひとり個人として考え、立ち上がっていったものです。

SEALDsとして行動を始めてから、誹謗中傷に近いものを含む、さまざまな批判の言葉を投げかけられました。たとえば「騒ぎたいだけ」だとか、「若気の至り」だとか、そういった声があります。

他にも、「一般市民のくせして、お前は何を一生懸命になっているのか」というものもあります。つまり、お前は専門家でもなく、学生なのに、もしくは主婦なのに、お前はサラリーマンなのに、フリーターなのに、なぜ声を上げるのかということです。

●「路上に出た人々が空気を変えた」

しかし、さきほどもご説明させていただきました通り、私たちはひとりひとり個人として、声を上げています。

不断の努力なくして、この国の憲法や民主主義、それらが機能しないことを自覚しているからです。

「政治のことは選挙で選ばれた政治家に任せておけば良い」。この国には、どこかそのような空気感があったように思います。

それに対し、私たちこそがこの国の当事者、つまり主権者であること、私たちが政治について考え、声を上げることは当たり前なのだということ。そう考えています。

その当たり前のことを当たり前にするために、これまでも声を上げてきました。

2015年9月現在、いまや、デモなんてものは珍しいものではありません。路上に出た人々が、この社会の空気を変えていったのです。デモや、至るところで行われた集会こそが、不断の努力です。

そうした行動の積み重ねが、基本的人権の尊重、平和主義、国民主権といった、この国の憲法の理念を体現するものだと、私は信じています。

私は、私たちひとりひとりが思考し、何が正しいのかを判断し、声を上げることは、間違っていないと確信しています。また、それこそが民主主義だと考えています。

●「反対のうねりは世代を超えている」

安保法制に賛成している議員の方々も含め、戦争を好んでしたい人など、誰もいないはずです。

私は先日、予科練で、特攻隊の通信兵だった方と会ってきました。70年前の夏、あの終戦の日、20歳だった方々は、今では90歳です。

ちょうど、いまの私や、SEALDsのメンバーの年齢で戦争を経験し、そして、その後の混乱を生きてきた方々です。そうした世代の方々も、この安保法制に対し、強い危惧を抱かれています。

私はその声をしっかりと受け止めたいと思います。そして、議員の方々もそうした危惧や不安をしっかり受け止めてほしいと思います。

いま、これだけ不安や反対の声が広がり、説明不足が叫ばれる中での採決は、そうした思いを軽んじるものではないでしょうか。

70年の不戦の誓いを裏切るものではないでしょうか。

いまの反対のうねりは、世代を超えたものです。70年間、この国の平和主義の歩みを、先の大戦で犠牲になった方々の思いを引き継ぎ、守りたい。その思いが私たちをつなげています。

私は今日、そのうちのたった一人として、ここで話をしています。つまり、国会前の巨大な群像の中の一人として、国会に来ています。

●賛成の声は減っている

第2に、この法案の審議に関してです。各世論調査の平均値を見たとき、始めから過半数近い人々は反対していました。そして月日をおうごと、反対世論は拡大しています。

「理解してもらうためにきちんと説明していく」と、現政府の方はおっしゃられていました。しかし、説明した結果、内閣支持率が落ち、反対世論は盛り上がり、この法案への賛成意見は減りました。

「選挙のときに集団的自衛権に関して既に説明した」とおっしゃる方々もいます。しかしながら、自民党が出している重要政策集では、アベノミクスに関しては26ページ中8ページ近く説明されていましたが、それに対して、安全保障関連法案に関してはたった数行しか書かれていません。

昨年の選挙でも、菅官房長官は「集団的自衛権は争点ではない」と言っています。

さらに言えば、選挙のときに、国民投票もせず、解釈で改憲するような、違憲で法的安定性もない、そして国会の答弁をきちんとできないような法案をつくるなど、私たちは聞かされていません。

私には、政府は法的安定性の説明をすることを、途中から放棄してしまったようにも思えます。

憲法とは国民の権利であり、それを無視することは、国民を無視するのと同義です。また、本当に与党の方々はこの法律が通ったらどのようなことが起こるのか、理解しているのでしょうか。想定しているのでしょうか。

先日言っていた答弁とは全く違う説明を、翌日に平然とし、野党からの質問に対しても、国会の審議は何度も何度も速記が止まるような状況です。

このような状況で、いったいどうやって国民は納得したら良いのでしょうか。

●「今の世論を作り出したのは与党のみなさん」

SEALDsはたしかに注目を集めていますが、現在の安保法制に対して、その国民的な世論を私たちが作りだしたのではありません。もしそう考えておられるのでしたら、それは残念ながら過大評価だと思います。

私の考えでは、この状況を作っているのは、紛れもなく現在の与党のみなさんです。

つまり、安保法制に関する国会答弁を見て、首相のテレビでの理解しがたい、たとえ話をみて、不安に感じた人が国会前に足を運び、また全国各地で声を上げ始めたのです。

ある金沢の主婦の方がフェイスブックに書いた国会答弁の文字おこしは、またたくまに1万人もの人にシェアされました。ただの国会答弁です。普段なら見ないようなその書き起こしを、みんなが読みたがりました。なぜなら、不安だったからです。

今年の夏までに、武力行使の拡大や集団的自衛権の行使容認を、なぜしなければならなかったのか。

それは、人の生き死にに関わる法案で、これまで70年間日本が行ってこなかったことでもあります。いったいなぜ、11個の法案を2つにまとめて審議したか。その理由もわかりません。ひとつひとつ審議してはダメだったのでしょうか。全く納得がいきません。

結局、説明した結果、しかも国会の審議としては異例の9月末まで伸ばした結果、国民の理解を得られなかったのですから、もうこの議論の結論は出ています。今国会の可決は無理です。廃案にするしかありません。

●「若者に希望を与えるような政治家でいてください」

私は毎週、国会前に立ち、この安保法制に対して、抗議活動を行ってきました。そして、たくさんの人々に出会ってきました。その中には自分のおじいちゃんやおばあちゃん世代の人や親世代の人、そして最近では自分の妹や弟のような人たちもいます。

たしかに「若者は政治的に無関心だ」と言われています。しかしながら、現在の政治状況に対して、どうやって彼らが希望を持つことができるというのでしょうか。関心が持てるというのでしょうか。

私は、彼らがこれから生きていく世界は、相対的貧困が5人に1人と言われる超格差社会です。親の世代のような経済成長も、これからは期待できないでしょう。いまこそ政治の力が必要なのです。どうかこれ以上、政治に対して絶望してしまうような仕方で、議会を運営するのはやめてください。

何も、賛成から全て反対に回れというのではありません。私たちも安全保障上の議論は非常に大切なことを理解しています。その点について異論はありません。しかし、指摘されたこともまともに答えることができない、その態度に強い不信感を抱いているのです。政治生命をかけた争いだとおっしゃいますが、政治生命と国民ひとりひとりの生命を比べてはなりません。

与野党の皆さん、どうか若者に希望を与えるような政治家でいてください。国民の声に耳を傾けてください。まさに、「義を見てせざるは勇なきなり」です。

政治のことをまともに考えることが、馬鹿らしいことだと、思わせないでください。現在の国会の状況を冷静に把握し、今国会での成立を断念することはできないのでしょうか。

世論の過半数を超える意見は、明確に、この法案に対し、今国会中の成立に反対しているのです。自由と民主主義のために、この国の未来のために、どうかもう一度、考え直してはいただけないでしょうか。

●「3連休をはさめば忘れるだなんて・・・」

私は単なる学生であり、政治家の先生方に比べ、このようなところで話すような立派な人間ではありません。もっと正直に言うと、この場でスピーチすることも、昨日から寝れないぐらい緊張してきました。

政治家の先生方は、毎回このようなプレッシャーに立ち向かっているのだと思うと、本当に頭が下がる思いです。一票一票から国民の思いを受け、それを代表し、この国会という場所で毎回答弁をし、最後は投票により法案を審議する。

本当に本当に大事なことであり、誰にでもできることではありません。それは、あなたたちにしかできないことなのです。

ではなぜ、私はここで話しているのか。どうして勇気を振り絞り、ここに来なくてはならないと思ったのか。それには理由があります。参考人として、ここに来てもいい人材かわかりませんが、参考にしてほしいことがあります。

ひとつ。仮にこの法案が強行採決されるようなことになれば、全国各地でこれまで以上に声が上がるでしょう。連日、国会前は人であふれかえるでしょう。次の選挙にも、もちろん影響を与えるでしょう。

当然、この法案に関する、野党の方々の態度も見ています。本当にできることはすべてやったのでしょうか。私たちは決して、いまの政治家の方の発言や態度を忘れません。3連休をはさめば忘れるだなんて、国民をバカにしないでください。

むしろそこからまた始まっていくのです。新しい時代はもう始まっています。もう止まらない。すでに私たちの日常の一部になっているのです。

私たちは、学び、働き、食べて、寝て、そしてまた、路上で声を上げます。できる範囲で、できることを、日常の中で。

私にとって政治のことを考えるのは、仕事ではありません。この国に生きる個人としての、不断の、そして当たり前の努力です。

私はこの困難な4カ月の中で、そのことを実感することができました。それが私にとっての希望です。

●「グループに属する前に、一人の個であってください」

最後に、私からのお願いです。SEALDsの一員としてではなく、個人としての、一人の人間としてのお願いです。

どうかどうか、政治家の先生たちも、個人でいてください。政治家である前に、派閥に属する前に、グループに属する前に、たった一人の個であってください。自分の信じる正しさに向かい、勇気を出して孤独に思考し、判断し、行動してください。みなさんには一人ひとり考える力があります。権利があります。

政治家になった動機は人それぞれ、さまざまあるでしょうが、どうか、政治家とはどうあるべきなのかを考え、この国の民の意見を聞いてください。勇気を振り絞り、ある種の賭けかもしれない、あなたにしかできない、その尊い行動を取ってください。日本国憲法はそれを保障し、何より日本国に生きる民、一人ひとり、そして私は、そのことを支持します。

困難な時代にこそ希望があることを信じて、私は自由で民主的な社会を望み、この安全保障関連法案に反対します。

2015年9月15日、奥田愛基。ありがとうございました。

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9月12日早朝の地震、その他

2015-09-12 18:39:11 | 気象・地震
平成27年9月12日05時49分頃の東京湾の地震について(気象庁報道発表)

大型台風の余波で、関東・東北一帯が浸水、あちこち水浸しの中で起きた激しい地震だった。揺れの大きかった地域と、浸水被害の大きかった地域は重なっていないものの、被災地はまさに踏んだり蹴ったりだろう。

しかも、仙台市が大雨で被害を受けたのは、3.11からちょうど4年半後の月命日。しかもあのときと同じ金曜日だったとあって、特に茨城、宮城の被災者の中にはあの日を思い出した人も少なくなかったようだ。洪水被害に地震が重なり、土砂崩れなどが起きやすい状況になっていると考えられるため、十分注意してほしい。

地震の詳細を見ると、M5.2で大きさとしては中規模。日本周辺では月に1~2度は起きている程度のもので珍しくはない。震源も57kmと若干深いところでの地震だったが、大きな揺れとなったのは震源に近かったことが原因と見ていい。

震源地は、北米、ユーラシア、フィリピン海の3つのプレートが影響し合う場所で、北米プレート内部の地震だ。発震機構は北西-南東方向に張力軸を持つ正断層型。北米プレート内部の地震なのに正断層型というのが通常とは異なる動き(通常は逆断層型)で、若干気にならなくもないが、これだけでは直ちに異常な動きとは判断しがたい。

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【転載記事】「強制起訴」のこれから~法廷に立つ東電元幹部

2015-09-05 18:08:56 | 原発問題/一般
去る7月、検察審査会による2度目の「起訴相当」議決により、強制起訴が決まった東電3経営陣の刑事訴訟について、ウェブマガジン「マガジン9」のサイトで、小石勝朗さんが詳しい解説記事を執筆している。長くなるが、全文を引用する。

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「強制起訴」のこれから~法廷に立つ東電元幹部

 東京の検察審査会が2度にわたって「起訴すべきである」との結論を出すとは、きっかけとなる刑事告訴をした当事者にしても、率直に言って想定外だったようだ。「強制起訴は奇跡的」「奇跡のように貴重」という言葉が、担当した弁護士からも聞かれた。

 福島第一原発事故をめぐり、被災者らでつくる「福島原発告訴団」が東京電力の元幹部らの刑事責任を問うよう求めて福島地検に告訴・告発をしたのは、2012年6月のことだった。

 それから3年あまり――。東京第五検察審査会は7月31日、東電の勝俣恒久・元会長、武藤栄・元副社長(原子力・立地本部長)、武黒一郎・元副社長(同)の3人を2度目の「起訴相当」とする議決書を公表した。3人は業務上過失致死傷罪で強制起訴されることになった。

 この間、検察が2度にわたり3人を不起訴処分にしたり、嫌がらせのように捜査の担当を東京地検に移送したりといった紆余曲折があった。検察審査会で「起訴相当」の議決を得るには、市民から選ばれた11人の審査員のうち8人以上が賛成するのが条件で、しかも違うメンバーで2回クリアしなければならないという高いハードルも越えた。原発告訴団が8月19日に東京で開いた集会で、参加した約300人の喜びが弾けたのも無理がない。

 福島の原発事故は「人災」とも指摘されてきたにもかかわらず、関係者が刑事責任を問われるのは初めてだ。まずは画期的なことと評価すべきだと思う。

 本稿では主に、強制起訴から公判に至る今後の見通しを紹介したいが、最初に検察審査会の議決の概要をおさらいしておこう。

 東電の幹部を起訴相当とするためのポイントは2つあった。「予見可能性」と「結果回避可能性」だ。予見可能性とは、高さ15.5メートルに及んだ津波の襲来を予測して対策を取ることができたかどうか。結果回避可能性とは、対策をとっていれば原発事故を防げたかどうか、である。

 予見可能性をめぐっては、2002年に政府の地震調査研究推進本部(推本)が、福島第一原発の沖合海域を含む三陸沖から房総沖の日本海溝沿いで「マグニチュード(M)8級の津波地震が30年以内に20%程度の確率で起きる」と予測していたこと、さらにこれを受けて08年には当の東電が社内で「M8.3級の地震が福島県沖で起きれば、福島第一原発を襲う津波の高さは15.7メートルに及ぶ」と試算していたことを、どう評価するかが焦点になった。

 東電の試算は08年6月に武藤氏に報告され、いったんはそれに基づいた津波対策を検討するよう現場に指示が出たが、翌月になって方針転換されたことがわかっている。

 検察は、事故前の専門家の知見を踏まえると「10メートルを大きく超える津波が発生して原発の主要機器が浸水する危険性は認識できなかった」と判断。東電による15.7メートルの試算も「信頼性は低かった」と重視せず、東電幹部の責任を認めなかった。通常の注意義務を尽くしてもこれほどの津波による事故が起きるとは予測できなかったから、十分な対策が取られていなかったとしても仕方がない、という理屈だ。

 これに対して検察審査会の議決は、原発の運営責任者に通常よりも高度な注意義務を課したうえで、15.7メートルの津波の試算を「絶対に無視できないもの」と重く捉えて、幹部の予見可能性を導いた。

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「原発事故が深刻な重大事故、過酷事故に発展する危険性があることに鑑み、その設計においては、当初の想定を大きく上回る災害が発生する可能性があることまで考えて、『万が一にも』『まれではあるが』津波、災害が発生する場合までを考慮して備えておかなければならない。このことは原発に関わる責任ある地位にある者にとっては、重要な責務と言わなければならない」

「推本の予測の信頼度がどうであれ、科学的知見に基づいて大規模な津波地震が発生する一定程度の可能性があることを示している以上、それを考慮しなければならないことはもとより当然と言うべきである。15.7メートルという津波の試算は、原発に関わる者としては絶対に無視することができないものと言うべきである」
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 もう一方の結果回避可能性についても、検察は「事故前の時点で、浸水を前提とした対策を取ることが、津波への確実かつ有効な対策として認識・実行され得たとは認めがたい」「東電幹部が試算結果を知った時期からすると、本件地震・津波の発生までに対策を完了することができたとは言えない」として否定していた。

 これに対して検察審査会の議決は、対策として「原発の運転停止」にまで踏み込んだのが特徴だ。

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「浸水した場合の被害を避けるために、適切な津波対策を検討している間だけでも福島第一原発の運転を停止することを含めたあらゆる結果回避措置を講じるべきだった」

「運転を停止することを含めた合理的かつ適切な津波対策が講じられていれば、それ以降、いつ本件と同規模の地震、津波が発生しても、本件のような重大事故、過酷事故の発生は十分に回避することができた」
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 いずれも東電幹部の責任を一刀両断に論じていて、小気味よい文章である。共感する市民は多いのではないか。

 3人は、そうして原発に必要な安全対策を講じることもなく漫然と運転を続けた過失により、事故を発生させて死傷者を出したことが業務上過失致死傷罪に当たると認定された。

 さて、強制起訴へ向けて、これから手続きはどう進むのか。起訴を求めてきた側は、どう対応していくのか。

 東京地裁は8月21日、検察官役を務める「指定弁護士」として、第二東京弁護士会が推薦した石田省三郎弁護士、神山啓史弁護士、山内久光弁護士の3人を選任した。起訴の手続きや公判での有罪立証には、この3弁護士が当たることになる。複雑な事件だけに指定弁護士を5人にすることが検討されたという情報もあるが、冤罪で再審無罪になった東電女性社員殺害事件を担当した刑事弁護のベテランと、今回の検察審査会で審査補助員(アドバイザー)を務めた弁護士による重厚な布陣になったそうだ。

 当面の最大の焦点は、どこまで「補充捜査」をするか、である。

 前出の集会で報告した告訴団の保田行雄弁護士によると、指定弁護士の補充捜査には限定がない。つまり、3人を任意で取り調べるだけでなく、逮捕することや東電本社を家宅捜索することもできるという。その場合には検察の協力が必要になるが、保田弁護士は「私たちも支援する態勢を組み、検察には妨害しないよう求めて、補充捜査を徹底するように要請していきたい」と強調した。

 これまでの検察の捜査に対して告訴団が不信感を抱いてきたのは、東電本社の捜索などの強制捜査をしないまま2度の不起訴処分を決めたことが最大の理由だ。検察は「強制捜査をしたから良い資料が得られるとは限らない」「東電の事故対応業務を妨害しかねない」と釈明してきたが、東電が自分たちに都合の悪い書類や資料を任意で提出するはずがないと考えるのが一般的な市民の感覚だろう。

 捜査のプロセスとして、少なくとも東電本社の捜索は不可欠だと思う。でないと、原発事故の情報が十分に明らかにならないまま公判で東電幹部の刑事責任を追及せざるを得ないことになり、結果として有罪になるにしても無罪になるにしても、国民には消化不良感が残るだけだ。5年の公訴時効(来年3月)という時間的な制約や、検察の協力という課題があるにせよ、指定弁護士にはぜひ実現してほしい。

 公判が始まれば「被害者参加制度」の活用がテーマになるそうだ。事件の被害者や遺族が刑事裁判の法廷で意見を述べたり被告に質問したりできる仕組みで、今回の裁判にも適用される。

 検察審査会が起訴相当と議決するに当たって、3人の過失と因果関係がある原発事故の「被害者」と認めたのは、①爆発した瓦礫に接触するなどして負傷した東電の関係者や自衛官ら13人と、②原発から約4.5キロの双葉病院から避難を余儀なくされて死亡した入院患者44人。

 集会で告訴団の海渡雄一弁護士は「被害者の委託を受けて裁判に参加する道を検討したい」と語った。原発事故の事情や経緯を知悉した弁護士が被害者や遺族と共に毎回法廷に入り、3被告への質問や意見の陳述をすることで、指定弁護士を側面支援しようというアイデアだ。実現するかどうか注目したい。

 公判の進行をチェックしたり裁判所に情報公開を求めたりするために、告訴団が中心になって市民や文化人、弁護士らによる「全国ネットワーク」を結成する計画もあるという。指定弁護士の報酬は1審ごとに最大120万円と負担が大きい割に低額に抑えられており、資金面を含めてさまざまな形で活動を支援できないか模索していくことも全国ネットの目的になりそうだ。

 ところで、強制起訴と聞いて真っ先に思い起こされるのは、小沢一郎・元民主党代表だろう。小沢氏がこの仕組みによって政治資金規正法違反罪で起訴されたものの最終的に無罪が確定したことは、今でも記憶に刻まれている。小沢氏を含めて、これまでに強制起訴された8件のうち4件で無罪判決が出ているという。

 そもそも、起訴すれば有罪率99%超の検察が「不起訴」と判断した事件を裁判にかけるのだから、有罪の立証が厳しいことは間違いない。おまけに、これまで原発に対して「甘い」判断を下してきた裁判所が相手だ。保田弁護士は「有罪にするのは強制起訴よりももっと大変だ。第2の奇跡を起こさなければならない」と冷静に分析していた。

 無罪になる可能性も高い裁判なのに、東電元幹部3人の強制起訴に意味はあるのだろうか。

 そんな疑問に答えるキーワードは、やはり「真相究明」だ。告訴団の弁護団長を務める河合弘之弁護士は「もし3人が不起訴になっていたら、原発事故の真相を究明する場がなくなるところだった」と力を込めた。

 公開の法廷に立つ東電元幹部が肉声で語る事故までの対応はもちろん、関係者の証言や新たに公になる証拠書類などから、いまだに隠されている原発事故の事実をつまびらかにすることこそが、この裁判の何よりの社会的な意義ではないだろうか。それが再発防止策につながることにもなる。あえて付け加えれば、有罪か無罪かはあくまで結果であって、そこだけにこだわるべきではないのかもしれない。

 今なお、そしてこれからも、多くの人たちに身体的・精神的・金銭的なダメージをもたらし続ける原発事故だからこそ、なおさら今回の裁判に期待される役割に違いない。

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