明日に向けて

福島原発事故・・・ゆっくりと、長く、大量に続く放射能漏れの中で、私たちはいかに生きればよいのか。共に考えましょう。

明日に向けて(1373)くらしとせいじについて楽しく語ろう!(滋賀・京都での試み)

2017年04月25日 23時30分00秒 | 講演予定一覧

守田です(20170425 23:30)

4月29日に滋賀県米原市で「くらしとせいじカフェ@まいばら」に参加します。

「くらしとせいじカフェ」は、2014年7月の県知事選挙を機に、滋賀県中で取り組まれだした試み。それぞれの町で何人かが集まって、「気軽にくらしとせいじについて話そう」と始まりだし、ずいぶんたくさんの取組が重ねられてきました。キャッチは「滋賀のお母ちゃん発!「くらし」と「せいじ」のことを、おしゃべりしませんか」。Facebookページもあるのでご紹介します。

https://www.facebook.com/kurashitoseijicafe/

 

僕も各地のカフェに参加させていただきてきましたが、とくに彦根市、長浜市、米原市で二ヶ月に一回、持ち回りで行われているカフェには毎回、参加してきました。次回で16回目になるのかな?

今回は米原で開催ですがここでのカフェはいつも「渡部建具店」で開催。JR柏原駅近くの素敵なお店です。東京からUターンして故郷に戻って来た渡部優さん、秀夫さんご夫婦が営まれています。

その建部建具店さんが、マガジン9に素敵なコラムを連載していることを最近になって知りました!いや前にもちらっと聞いてはいなのだけれど。ともあれとくに5回目の「おかあちゃんに学ぶ草の根自治」(2014年10月22日)は、滋賀で「くらしとせいじカフェ」が立ち上がって来た時の様子がよくあらわされているのでぜひご覧下さい。タイトルに使われている優さんの絵もとても良いです!

http://www.magazine9.jp/article/watabe/15318/

 

この3つの町での開催では、毎回、民進党国会議員の田島一成さんと僕がその時々の世情にあわせて発話させていただいて、その後にみんなでわちゃわちゃ討論しています。田島さんは主に国会報告をされ、僕は原発の問題を軸にしながら、時事的なお話をしています。今回、僕が頼まれたタイトルは「市民運動に関わってきて学んだこと、伝え方、大切にしていること。+3月末から4月にかけて訪問するトルコの報告」。

「とても面白い演題を投げてもらえたなあ」という気がしています。この領域で主題的に話すのはたぶん初めて。でも言いたい事はとてもたくさんあります。楽しみですがきちんとしぼっておかないとなあ。

またいつも午前中に行うことが多いのですが、今回は珍しく夕方からの開催。しかも初めての試みとして二部に「おいしい作戦会議」が設けられ、ご飯とお酒を持ち寄ることになりました。これまた楽しみ!みなさま、ぜひ米原のカフェをのぞきに来てください。29日午後4時から8時までの予定です。

 

さて、僕自身としてはこうした滋賀での試みにも大いに刺激されつつ、京都でもくらしのこと、せいじのことを大いに語りあおうとみんなと取り組んできたのが「ウチら困ってんねん@京都」での取組です。

略称を「ウチこま」というのですが、もともとは2016年初頭に行われた京都市長選のときに、初の女性候補として立ち上がってくれた本田久美子さんを応援する勝手連として動いてきたグループを継承したもの。

選挙が終わって「勝手連」ではなくなるときに、新たに名称を作り直す必要に迫られました。最初はシールズの若者たちに見習って、かっこいい横文字の名前を付けようとあれこれ考えたのですが、どうも自分たちにフィットするものが浮かんで来ない。そのうちにメンバーの1人が「ウチら、困ってんねんから、『ウチら困ってんねん@京都』でええんと違う?」と発言し、爆笑が起こって「それがウチららしい!」ということになりここに落ち着いてしまいました。かっこいい横文字はどこへいったやら。

 

「ウチこま」は「くらしとせいじ」一般よりも、もう少し「京都市政」にシフトした取組です。京都は外からは華やかな観光都市に見えると思いますが、ここ数年、市政が金儲け優先でひどいことが横行しているのですね。例えば祈りの場である下鴨神社の糺ノ森の一部が、豪華マンション建設のために売り払われてしまうとか。それでなんと私たちの側が、鎮守の森を守ることになっています。あるいは子どものための行政が本当にひどい。障害者やお年寄りもどんどん暮らしにくくなっている。でもそれぞれの現場で起こっているあまりにえぐいことが、市民全体には見えてない側面があるので、シリーズ「京都の今とこれからを考える」という企画を重ねて、現場で苦労している市民の声を拾い集めて来ています。

同時に前回の京都市長選では、私たちが応援した本田候補が勝つことができなかった。この反省として、選挙はいまからもう取り組まなくてはダメ、候補者が決まるのをまたずに始めてしまおう!と考えて動き出し、いまは本田さんに勝手に「また候補になって欲しい」とお願いして走り出しています。

そんな「ウチこま」で5月13日に「ぶっちゃけ選挙ばなし」という企画を行います。「もう京都市長選をはじめてしまおう、そのために思っていることをぶっちゃけて!」という企画で、幾人かに京都市長選について思うところを話していただきます。同時に「もし自分が市長だったら」というテーマでみなさんに自分の思いを温めてきてもらって、どんどん発言してもらいます。

もちろん「そもそもウチは選挙なんか嫌いなんじゃい」とかいう発言も大歓迎。何でも思っていることを語り合う企画にしようと思っています。(でもそれぞれが参加者みんなのことを考えて、誰もが話せるように配慮していただくのが当然の条件なのですが)

ちなみに僕自身は、選挙にむけて新しい運動を提案しようと思っています。お寺さんへの大アンケートです。京都市役所からわずか60キロに位置している高浜原発がこの5月にも再稼働してしまうかもしれません。これに対して京都市中のお寺さんの意見を聞きたいと思っているのです。とくに聞きたいのは災害対策。中でも「放射能の到来時にご本尊をどこに避難させるつもりなのか」です!!この他、いかに門徒さん、信徒さんを守ろうとしているのかも聞きたいですね。

さらにもう一つ。「もんじゅ」の大失敗のもとでの廃炉が決定しましたが、この国家の無謀で危険な計画の名に、文殊菩薩の名が使われて来たことをそれぞれのお寺がいまどう考えているのかをぜひお聞きしたい。実はこれは僕が核戦争防止国際医師会議(IPPNW)ドイツ支部のジーテントプフさんを南禅寺にお連れした時に問われたことでもあるのです。クリスチャンである彼女、「なんでたかだかデバイスに神の名をつけたのですか。信じられない。「マリア原発」なんて絶対にあり得ない。なんでこんなことが許されるのですか」と怒りました。僕はとても恥ずかしかった。何かを深く反省しなくてはと思いました。そのことを京都のすべてのお寺さんとともに考えたいのです。そういう捉え返しもなしに観光の町で京都が良い顔をしていてはならないと思うのです。とても不誠実です。そんなことを単にお寺だけにとどまらず京都の話題としていきたいと思っています。 

 

さて、滋賀の「くらしとせいじカフェ」に話しを戻すと、さらに6月5日にも面白い企画が立ち上がって来ているのです。「原発と被曝@議員さん向け勉強会」です。くらしから立ち上がったせいじへの関心、思いを議会にのせて政策に反映させていくのが議員さん達が負っている役割。その議員さんに原発について、そして被曝についてがっつりおさえていただこうとの思いから立ち上がった企画で、講師として僕を呼んでくださることになりました。これまた面白い。

それぞれの「くらしとせいじカフェ」で各地の議員さんたちとのつながりができているので、ぜひ多くの議員さんに来ていただければなと思います。いろんな立場の方が来てくれると面白い。保守の方達にも来ていただきたいです。

 以上、三つの企画の案内を貼付けておきます。せいじを身近な場に取り戻すことから、世の中をもっと私たちにとって温かく、暮らしやすい場に変えて行きましょう。そのためにいろんな試みを重ねて行きましょう。ぜひ滋賀と京都の試みにも足を運んでみてください。もちろん他の場の知恵をもってきていただくのも大歓迎です。「くらしとせいじ」についての語り合いの環を広げていきましょう!

*****

4月29日滋賀県米原

くらしとせいじカフェ@米原&おいしい作戦会議

https://www.facebook.com/events/426543031017701/ 

第一部:16:00 - 18:00
くらしとせいじカフェ@まいばら
スピーカー
田島一成さん 「国政報告」
守田敏也さん 「市民運動に関わってきて学んだこと、伝え方、大切にしていること。+3月末から4月にかけて訪問するトルコの報告」
質疑応答 この日のお話への質問だけでなく、日頃セイジゴトについて持っている疑問もこの機会にぜひ聞いてください☆

第二部:18:00 - 20:00くらい
おいしい作戦会議 くらしとせいじカフェ滋賀2区のこれからについて、ざっくばらんに話しあいましょう。おいしいごはんを食べながら!
ごはん、のみもの、お酒:持ち寄り
第一部、第二部どちらかのみのご参加も大歓迎!
とき:2017年4月29日(土) 16:00-20:00
ところ:渡部建具店(滋賀県米原市柏原871)
第一部参加費:500円 ☆カンパ歓迎☆

***** 

5月13日京都府京都市

ぶっちゃけ選挙ばなし そのⅡ

https://www.facebook.com/events/223616921455479/

 

京都に暮らしているあなた!

今の京都市政

あまりに冷たいと思いませんか?

 

保育所は待機がいっぱい

子どもの医療費も他市より高い

子どもやママたちに冷たい市政。

 

敬老乗車証も、乗るたび有料の方向

介護保険もどんどん改悪

お年寄りに冷たい市政。

 

下鴨神社糺ノ森に高級マンション

二条城には大型バス駐車場

木を切り、自然を破壊して

金儲け優先の町こわし市政。

 

原発の避難計画はおざなり

安心して暮らせない市政。

 

こんな市政を変えるために、

今から市長選を始めませんか?

 

そのための、ぶっちゃけトーク

「もし私が京都市長なら‥‥」

あなたの思いを持って来てください。

 

ゲストスピーカー

中村和雄さん 浦田沙緒音さん 井崎敦子さん 石田紀郎さん

日時 5月13日(土曜日)13:30〜16:30

場所 洛陽教会地下ホール(京都市寺町丸太町上ル 駐車場なし)

主催 ウチら困ってんねん@京都

連絡 090—3704−3640

入場無料(カンパ制)!

*****

6月5日滋賀県草津市

原発と被曝@議員さん向け学習会

https://www.facebook.com/events/1742856582605967/

 

原発のことをエネルギー政策だけじゃなくて被曝の観点からも語ってほしいー!と空に向かって叫んでるだけじゃぁ語ってなどもらえないことに気づいたので私たちが「原発」をどうみてどう考えているのか、「市民の声を国に届けることが政治家の役目です」と言ってくれる議員のみなさまに知っていただくことにした企画。(もちろん議員でない方も大歓迎)

この機会を是非活かし街宣、駅立ち、スピーチに展開くださいねー。市民のこころに響くのはリアリティのある言葉です。

外部被曝は燃える石炭に手をかざすようなもの。

内部被曝は燃える石炭をそのまま飲み込むようなもの。

わたしたちにの身近にある「命」や「くらし」の観点から原発をどうか訴えていただきたいと思っています。

様々な場所でお世話になっている守田敏也さんが今回もお力添えくださいます。

そして…お願いごと。手弁当で動いています。参加費は1000円以上のカンパということでチカラをかしてください。カンパは全て講師代と会場費にさせていただきます。既に5名の方参加表明いただいています。ありがとうございます!

 

時:6月5日(18時30分から)

場:草津まちづくりセンター306

尚、参加される方は申し込みをお願いします。09082080423

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明日に向けて(1372)伊方原発広島裁判参加のため広島市に行ってきます!

2017年04月19日 09時00分00秒 | 明日に向けて(130...

守田です(20170418 09:00)

昨日18日、京都市内での戦争反対ビジルに参加されたみなさま。どうもありがとうございました。のべ約30人の参加で、「アメリカは戦争をやめて」「北朝鮮(DPRK)を攻撃しないで」という声をあげることができました。今後もこうした行動を適期、続けて行きたいと思います。ご協力をお願いします。

さて今朝はこれから広島市に向かい、伊方原発差止広島裁判に参加してきます。

今日は原告団第3陣提訴と第5回口頭弁論期日です。僕も今年の始めに原告団に加わらせていただき、第3陣に参加しているので、今日の提訴に参加すべく広島市まで行くことにしました。

今日の取組の詳しい案内については以下をご覧下さい。広島方面の方でこれからでも参加できる方は、ぜひ午後1時に広島地裁前交差点に集合してください。

午後1時15分に広島地裁にむけ乗り込み行進開始だそうです。

http://saiban.hiroshima-net.org/pdf/20170419.pdf

 

この裁判は以下のように銘打って取り組まれて来ています。

「被爆地ヒロシマが被曝を拒否する―過去は変えられないが未来は変えられる―伊方原発運転差止広島裁判 「ふるさと広島を守りたい」ヒロシマの被爆者と広島市民が、伊方原発からの放射能被曝を拒否し、広島地方裁判所に提訴しました」

いいなあ。胸に響くなあ、と僕は思いました。何より被爆者が中心となって提訴していること、「被爆地ヒロシマが被曝を拒否する」というキャッチに心が揺り動かされて、参加を決めました。 

同時にこの裁判に惹かれたのは事務局の方達が非常に手厚い取組をしており、中でも内部被曝の危険性に関する学習を深め、内容的にもとても充実した展開を重ねてこられていることです。以下にホームページをご案内しますのでぜひご覧になってください。充実ぶりが伝わってくると思います。

伊方原発運転差止広島裁判

http://saiban.hiroshima-net.org

裁判が始まったのは昨年2016年の3月11日。福島原発事故から5年が経った日です。この日、原告と申立人(原告の中から3名を選出)が四国電力伊方原発1号機から3号機の運転差止めを求める訴え(本案訴訟=本訴)と同3号機の運転差止めを求める仮処分命令申立(仮処分)を同時に起こし、広島地方裁判所が同日受理したことによってスタートしました。

ホームページの「訴状・裁判資料」のところを見ると、裁判への提出書面がすべて見ることができるようになっています。僕もまだすべてを読み切れていないのですが、大変充実していることがうかがわれます。

しかし、現在稼働中の3号機の運転停止を求める仮処分命令申立は、丁寧に論議が重ねられて勝訴が期待されていたにも関わらず、この3月30日に敗訴してしまいました。

ちなみにこの日は僕がトルコに向けて旅立った日でした。イスタンブールに着いてのち、シノップに向かうトルコ国内線の待合室にいって、シノップのシンポでの発言をともにした東京弁護士会の甫守一樹弁護士と合流したのですが、実は彼もまたこの裁判の弁護団の1人なのでした。なんとも言えない縁を感じました。福島原発事故後、こういう縁のつながり方があまりに多くて、僕はいつも誰かに背中を推されている感じを受け続けています。

それはともあれ僕はこの場で当事者から敗北しても次があること、本訴で奮闘することなどを聞くことができました。それやこれやの中で、今回、原告団事務局とこの裁判に僕を誘ってくださった岡山の知人からのお誘いもあって今日の参加を決めました。

 

いやそもそも僕はこの間、伊方原発反対運動との連携も深めてきました。縁をつないでくださったのはコープ自然派さんでした。

昨年、コープ自然派さんは各地で僕を講演に招いてくださいました。今年になってからのものも含めて総計17回の講演で、京都、大阪、奈良、兵庫では3回連続でお話させていただけました。四国全県もまわりました。

この際、愛媛県松山市でもお話させていただいたのですが、そのとき理事の1人で被爆2世でもある方が、現地、八幡浜で長年頑張って来た方たちを僕に紹介してくださり、松山市での講演の後にお会いすることができたのです。昨年9月23日のことでした。

このとき僕はお二人とお話しした後に、急いで電車に乗って京都まで帰り、翌日24日に滋賀県長浜市で元京大原子炉実験所の小出裕章さんとジョイント講演をさせていただいたのですが、その小出さんもまた伊方原発反対のために何度も現地に通われた方で、八幡浜の方たちとも大変親しくしてこられていました。このため八幡浜の方たちが「明日、小出さんとご一緒するんですってね。よろしく伝えてくださいね」と嬉しそうにされていたこと、またそれを小出さんに伝えたときにも、これまたなんとも嬉しそうな笑顔が返って来たことが忘れられません。

「この方たちが今の脱原発の流れの源流を作ったのだな。素晴しい縁に恵まれたな。また誰かが背中を押してくれているな。これはもう伊方の現場に行かないとな」とそう思ったら、その機会もまたコープ自然派さんが与えてくれました。なんと今年の1月7、8日に伊方原発反対ツアーをコープ自然派脱原発ネットワーク主催で、各生協の理事を中心に取り組むというではありませんか。これはもう行くしか無いと決めて、恥ずかしながら初めての伊方原発への旅が実現し、目の前まで行ってくることができました。このとき書いた記事を以下にご紹介しておきます。コープ自然派の松山センターでの講演内容も収録してあります。

明日に向けて(1339)本年を脱原発・被曝・戦争の道を切り拓く年に!2017年1月11日

http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/69aaa59a2164a0ffb9ae11ce49a5f3be

明日に向けて(1340)伊方原発を止めるためにおさえておくべきこと 2017年1月12日

http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/1b0a4253edb53c0162919f73486c3e44

明日に向けて(1341)伊方原発を止めるためなすべきこと 2017年1月13日

http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/e730587d8dd8e01025439f7fe9f1adde

明日に向けて(1342)被曝から命を守るために問われていること 2017年1月14日

http://blog.goo.ne.jp/tomorrow_2011/e/326fc04e603244209947fdbb076523ed

 

こうして伊方との縁が続く中で、裁判にも参加することになり、今日、初めて原告団の方達とも直接にお会いするのですが、原告団はこの裁判へのより多くの方の参加を求めています。参加条件は「原告参加費」1万円を払うこと。ただし被爆者は無料です。これ以外には経済的負担は一切かかりません。ですのでみなさんにも参加を呼びかけたいと思います。詳しくは以下をクリックしてください。

伊方原発広島裁判原告団原告と募っています

http://saiban.hiroshima-net.org/pdf/risk_ver1.pdf 

裁判に参加せずとも応援団として関わることも可能です。この点は以下をクリックしてください。

伊方原発広島裁判応援団参加者募集

http://saiban.hiroshima-net.org/ouendan.html

 

さてそろそろ時間になったので、家を出て、広島市に向かいます。

なお今日の夜は、広島市からとんぼ返りして、京都「被爆2世3世の会」の例会に参加し、トルコ訪問報告を行います。京都市西院のラボール京都で午後6時半からです。この会も誰でも参加可能ですので、興味のある方はいらっしゃってください。ともあれ裁判に行ってきます!!

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明日に向けて(1371)東アジア、そして世界の平和を民衆の力で守ろう!

2017年04月17日 23時30分00秒 | 明日に向けて(130...

守田です。(20170417 23:30)

朝鮮半島情勢が相変わらず極度の緊張を続けています。アメリカは朝鮮半島近海に空母やトマホーク発射可能な駆逐艦を展開させていますが、一方で北朝鮮は中距離弾と見られるミサイル発射を行いました。それ自身は自爆して失敗したと見られていますが、ともあれ軍事的テンションは上がりっぱなしです。

こうした状態に対して、僕は何はともあれ、民衆の側から「戦争をやめて」という声をあげていくことが大切だと思います。

このため京都市内で友人たちと語らい、本日17日夕方に、「戦争に反対し、戦乱で亡くなられたすべての方の命を悼んでビジルをやろう」と計画しました。プラカードとろうそくを持ってのスタンディングです。

しかし今日は雨が強かったので中止しました。それであらためて明日18日に行うこととしました。午後6時半より京都の観光地の一つである三条大橋に集まって行います。お近くの方はぜひご参加ください。午後8時まで行います。

これは僕が参加しているピースウォーク京都のメンバーが土曜日に数人集まった際に、朝鮮半島の大変な緊張状態を前に話して決めたことです。情勢が逼迫していることを考えて緊急の取組を考え、今日が無理だったので、明日18日に変更しました。以下、緊急に作った呼びかけ分を載せます。拡散大歓迎です!

*****

アメリカは戦争をやめて!

北朝鮮を攻撃しないで!

北朝鮮も挑発をしないで!

戦乱でのすべての死を悼みます!

三条大橋で18日夜にビジルをしましょう!

 

みなさん。世界で戦乱が続き、爆弾事件なども多発しています。

すでにシリアで、アフガンで、そしてロシアで、スウェーデンでたくさんの方が亡くなっています。

そんな中、アメリカが戦争政策をどんどん進めています。

なんといまは朝鮮半島にアメリカが空母打撃群を展開中。

北朝鮮が核実験を行った場合、攻撃が始まるかも知れません。そのときに北朝鮮が反撃すれば、狭い東アジアの各地で大変な戦乱が起こり、たくさんの人が殺されてしまいます。私たちはその危機の前にいます。

トランプ大統領や金正恩委員長の判断で、東アジアのたくさんの人の命が奪われるなんてごめんです。またこれ以上、世界で戦争や爆弾攻撃で、人が殺されることもごめんです。

 

アメリカは戦争をやめて!

北朝鮮を攻撃しないで!

北朝鮮も挑発をしないで!

この言葉を叫ぶとともに、この間の戦乱で亡くなったすべての方の命を悼むために緊急にビジルを行います。ぜひご参加ください。

参加にあたっては各自、プラカードとろうそくをご用意ください。橋の上は風が吹くのでろうそくはガードがあった方がよいです。一番いいのはペットボトルで作ることです。緊急なのでこちらで用意できません!よろしくお願いします!

 

4月18日(火)午後6時半~8時

京都市三条大橋にて(京阪電車三条駅出口付近に集合)

主催 ピースウォーク京都

なお小雨の場合は行いますが雨が強くなる場合は中止します。

*****

さてこの緊迫した情勢に即して、国内でさまざまな分析が出されています。一方の極にあるのは、事態はもはや戦争開始寸前であり、アメリカの攻撃と北朝鮮の反撃で大量の死者が出る可能性が高いというもの。

他方で、アメリカは在韓米人や韓国、日本を人質にとられているので、反撃必死の攻撃がなされることがありえないというものです。それぞれにボルテージをあげており、記事が入り乱れ始めてもいます。 

事態をどう捉えたらよいのでしょうか。

さまざまに出されている情報の中で、僕が一定のリアリティを感じたのは、織田邦男さんという方のFacebookのタイムラインへの15日の投稿でした。元航空自衛隊の戦闘機パイロットだった方です。長くなりますが、主要部分を引用します。

「カールビンソンの北上、MOABの使用、F35Bの爆弾搭載訓練、巡航ミサイル搭載原潜の派遣、SEALS支援船の派遣等々、米軍は普段は決して公開しないものを公開している。ということは、今回は実際の作戦は考えていないということだ。作戦実施の時に、手の内をばらすような馬鹿(ママ)はいない。

今日の「太陽節」の為に準備した核実験を阻止するための金正恩に対する威嚇行動であり、それをやめさせろという習近平に対するメッセージだ。

昨夜のテレビでも有識者が「米軍の攻撃はありうる」とのたまわっていたが、シリアと北朝鮮は違う、米国の一般市民14万人が「火の海にする」ソウルに人質状態なのだ。作戦を命ぜられた司令官がまず考えるのは、自国民の保護である。

今回は在ソウルの米国市民のNEO(Non-combatant Evacuation Operation)つまり「非戦闘員退避作戦」は行われていないようだ。こんな状態でマティス長官やマクマスター補佐官が攻撃実施を大統領に進言するわけがない。(NEOについては「3.11」の時、関東一円から米軍の家族が人っ子一人いなくなったことを有識者の皆さんも知らないようだ)」

「もし、金正恩が今日核実験を強行したとなると、「中国が影響を行使できないなら、米国は単独でもやる」というトランプ宣言が実行に移されることになる。

そうなると、先ずNEOが発動になる。同時に、米本土から三沢、横田、嘉手納に戦闘機が続々と展開してくるはずだ。グアムのアンダーセン基地やハワイのヒッカム基地もあわただしい動きになるだろう。

実際に攻撃準備が決まると、米軍は一転して情報を公開しなくなる。湾岸戦争時の「インフォメーション・ブラック・アウト」状態だ。湾岸戦争当時、(情報が分らないからか)日本の有識者たちの多くが「攻撃はない」と発言していたが見事に裏切られた。「情報がない」というのと「攻撃準備がない」というのは全く違うのだ。」

 

なるほどなと思いました。

織田さんは、現状では米軍が軍事情報を意図的に出していること、またアメリカ人の韓国からの引き上げ等がなされていないので、攻撃の可能性はないとしています。

一方、アメリカが軍事行動に踏み込むことを考えるとまずNEOが発動される。自国民の戦闘地域からの退避作戦で、さらに米軍の軍事展開が近づくと米軍は軍事情報を公開しなくなる。そのときこそ攻撃が始まる可能性が高いというのです。織田さんはその後、別の投稿で、このNEOも、よりアメリカが北朝鮮に対して「本気度」を示していくための「圧力」としてなされる可能性もあると論じています。 

ただこうした情報や視点は当然にも北朝鮮の側も持っていることでしょうから、北朝鮮としても常にNEOを監視しているはずです。だからこそ圧力にもなりうるのでしょうが、圧力というものは抜本的にはどこかで「本気になる」ことがないと効かないもの。その点では常に実戦に転じてしまう危険性のあるものです。

いやすでにアメリカはできるところではすでに実戦で「本気度」を示しています。シリアでアサド政権軍の基地に巡航ミサイル59発を撃ち込んだことがそれであり、その後にアフガニスタンの「イスラム国」支配地域にMOAB大規模爆風爆弾を落としました。しかしどれももうめちゃくちゃな無法行為です。

そもそもこれらもまた北朝鮮への威嚇のためだったと言われていますが、なんでそれでシリアやアフガンで大量の人々が殺されなくてはならないのでしょうか。同時にまた、なぜにこんなにひどい人殺しをマスコミ各社は批判しないのでしょうか。そこが相当におかしい。

 

同時に十分に効果のある圧力は、反対に、たとえ威嚇であろうとも、威嚇を越えた「本気」だと相手に受け取られてしまう可能性もある。こうした状態下で、互いが戦端を開く意志がないのに、互いに相手の意志を誤解して戦争が始まってしまった経験を人類はたくさん持っているのです。

その点で航空自衛隊のパイロットだった織田さんは、友軍だったアメリカ軍やアメリカ政府の認識能力に疑念を挟んでいないように感じるのですが、なんといってもアメリカは、大量破壊兵器などまったく持っていなかったイラクに攻め込んでしまうという、とんでもない過ちをわずか10数年前に犯した国です。国としての調査能力に抜本的な欠陥を持っているのです。

あるいは最近では大統領選で、ロシアに大量のハッキングをされ、情報操作された可能性の強いことが、繰り返し指摘されてもいます。この点からも万能でもなんでもないのです。そんなアメリカが悪意のある第三者に情報操作される可能性だって否定できないことです。 

問題は、発端はなんであれ、誰の意図であれ、ひとたび戦闘が始まれば、たちまち東アジアで膨大な人々が死ぬ可能性が存在していることそのものにあるのです。まず私たちはアメリカ政府、日本政府、韓国政府、北朝鮮政府、および中国政府と離れて、それぞれの国の民衆を互いに守り合う観点に立ち、この危険状態の除去に務めることが大切です。

そのために必須なのは、米朝平和友好条約を東アジアの民衆の声の高まりの中で締結させ、もっとも恐ろしい軍事力を持ち、日々、世界中で人殺しを行い続けているアメリカ軍の東アジアでの位置を低下させ、最後にはいなくなっていただくこと、その上で、この地域に住まう者同士での相互理解、友愛、発展を作り出していくことです。朝鮮戦争の「休戦状態」を最後的に終らせる。それでこの地域の火種が無くなるのです。そうすればもう沖縄の米軍基地もいらなくなります。

そのためには、戦争やそこから派生する暴力で亡くなったすべての命を悼み、いかなる形であれ、戦争での人殺しを容認しないこと、シンプルに戦争をやめることを訴え続けることが一番大事だと僕は確信しています。

こうした点を問わずに、今すぐ攻撃が始まるのか、始まらないのかを、ただ知識やものの見方の優劣を自慢し合うような形で論議していても何のためにもならない。問われているのは民衆の力で平和を守ることです。

平和を守るために声をあげましょう!

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明日に向けて(1370)アメリカは戦争犯罪の空襲をやめよ!北朝鮮軍事攻撃はもってのほかだ!

2017年04月14日 23時30分00秒 | 明日に向けて(130...

守田です。(20170414 23:30)

アメリカが北朝鮮軍事攻撃を仄めかしています。トンでもないことです。

私たちは今、アメリカによってものすごい危険性の前に立たされています。アメリカが東アジアに軍事的に介入して来ていることこそが最大の危機です。このことをはっきりとさせ、アメリカのいかなる地域への空襲にも反対していきましょう!空襲こそ非人道的な戦争犯罪です。この声をあげることこそが正義と道義と私たちの命を守る道です。

 

14日の昼過ぎに、The Huffington Postに以下のような記事が載りました。

「アメリカのトランプ政権は、北朝鮮が核実験をしようとしている確証が得られた場合、通常兵器で先制攻撃する準備を進めている、とアメリカのNBCニュースが4月13日、情報機関の複数の高官の話として特報した。」

「一方、北朝鮮の労働新聞(電子版)は11日、「先制攻撃はアメリカの独占物ではない」とする記事を掲載。「もしアメリカが理性を失い、我々を先制攻撃しようとするわずかな動きでも見せれば、我々の強力な核攻撃が、侵略と挑発の本拠地をことごとく焦土にするだろう」などとしている。」

北朝鮮が核実験の動き見せればアメリカは先制攻撃 NBCが報じる

http://www.huffingtonpost.jp/2017/04/13/nk_n_16002888.html

 

しかしやはり14日昼過ぎにNHKが次のようなニュースを流しました。

「アメリカのNBCテレビは、北朝鮮が新たな核実験に踏み切るとアメリカが判断した場合、北朝鮮に対して先制攻撃を行う可能性があると伝えましたが、ホワイトハウスの当局者はこの報道を否定しました。

アメリカのNBCテレビは、13日、複数の情報機関の当局者の話として、北朝鮮が6回目の核実験に踏み切るとアメリカが判断すれば、北朝鮮に対して先制攻撃を行えるよう準備していると伝えました。

具体的には、アメリカ軍が北朝鮮北東部の核実験場からおよそ480キロ離れた海域に、巡航ミサイル「トマホーク」を備えた駆逐艦を展開させているほか、グアムの基地に爆撃機を待機させているとしています。

この報道について、ホワイトハウスの当局者はNHKの取材に対し、「完全に間違いだ」と否定しました。

また、国防総省の報道官は「将来の軍事作戦についてコメントすることはない」としています。」

ホワイトハウス “対北 先制攻撃の可能性”報道を否定

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170414/k10010948391000.html

 

情報が錯綜しています。こうした場合、アメリカや北朝鮮が仄めかしていることが、どちらも威嚇のための「はったり」だったとしても、何かの偶発的自体から本当の戦争に発展してしまう可能性があります。

とくに「相手が何かを始めたら攻撃する」と考えていると、「何かを始めた」と誤解したとたんに戦端が切開かれてしまいかねないので、もの凄く危険です。

万一、戦闘になったらどんなことが起こることが予想されるでしょうか。

Business Journal”は、明日15日にも北朝鮮が核実験を行う可能性があり、アメリカが攻撃を行う可能性を論じています。そして「戦闘開始ならソウルが“炎上”、大混乱は不可避」と小見出しをつけて以下のように続けています。

「韓国観光のメインとなるソウルは北朝鮮との国境から約30kmで、東京駅から大宮駅程度の距離しかない。北朝鮮の持つ移動式自走砲は射程40kmといわれており、ミサイルでなくても攻撃可能な距離にあるわけだ。それに対して、脱出の拠点になる釜山までは約420kmもある。

 仮に地上戦が始まれば、ソウルは直ちに戦闘地域になり、同時に陸路は遮断されることが予想されるため、釜山まで避難するのは現実的に考えて難しい。また、日本人だけでなく、ソウル周辺には韓国の人口の半数近く(2000万人以上)が住んでおり、その多くも避難することになるため、大混乱が不可避だ。そのような状況下で日本人だけを選別して避難させるのは難しいだろう。

 日本政府は日本人保護を含めた対応の準備を進めているようだが、そのような混乱を避けるためにも、ある程度の統治を維持したままトップ(金正恩)をすげ替える“斬首作戦”がもっとも望ましいとされているわけだ」

米国、明日にも北朝鮮へ軍事攻撃開始か‥ソウルが戦闘地域に、日本に大量の韓国人難民流入の恐れ

http://biz-journal.jp/2017/04/post_18725.html

 

週刊文春4月20日号には安倍首相に近いと言われているジャーナリストの山口敬之氏が「金正恩“斬首”秒読み 最悪シナリオ政府が覚悟」というタイトルの下、アメリカが北朝鮮に攻め込んで、金正恩主席を直接に殺害する“斬首作戦”の準備を完了しているとした上で、しかしながらその場合に、北朝鮮側からの反撃は避けられないだろうとして以下のようなことを書いています。

「日本にとっての“最悪のシナリオ”が断末魔の北朝鮮によるミサイル攻撃だ。」「核弾頭を搭載したミサイルは、まず在日米軍基地を狙うと見られるが、東京や大阪といった人口密集地が狙われる可能性も否定できない。想定される被害は弾頭の種類によって異なるが、東京に核爆弾が着弾したら最大50万人、VXなど化学兵器でも数万人が犠牲になる。」「覚悟を決める必要がある。」

どこまで信憑性があるか分かりませんが、かりにそんな覚悟を本当に日本政府がしているのだとしたらまったくの言語道断です。なんでそんなことに「覚悟を決める必要がある」のか。日本政府であれば何よりもこの国に住まう人々の命を守ることが責務です。核弾頭や化学兵器など絶対に着弾しないように必死の努力を傾けることこそが日本政府がなすべきことです。いや、そのように政府が動くように私たち民衆が強制する必要があります。北朝鮮や韓国の大多数の人々とともに私たち自身の命を守るためにです。

アメリカは東アジアで戦端が開かれても自国には戦火が及びません。多くのマスコミが、北朝鮮がいまはまだアメリカに到達するミサイルを持っていないので、アメリカが北朝鮮がそれを開発する以前に叩こうとしていると指摘しています。しかし核弾頭がどこまで作られているのかはともかく、北朝鮮がすでに日本全土に到達できるミサイルを持っていることは周知の事実です。

そこからみておくべき事はただ一つ、アメリカは日本の安全などまったく考えていないということです。せいぜい自分たちの基地は守るでしょうが、日本がどうなろうがおかまいないのです。アメリカが日本を守っているなどという幻想をいまこそ一掃する必要があります。

そうではない。アメリカこそが私たちを戦乱に巻き込む可能性を一番持っているのです。アメリカの大統領の判断一つで、この国の膨大な人々が戦争で死ぬ可能性があるのです。私たちはここにこそ着目し、私たちの危機を遠ざけるために、アメリカの戦争に反対しなくてはなりません。

 

それでは北朝鮮はどうなのかと問う方がいると思います。答えは簡単です。北朝鮮が一貫して主張し、望んでいる方向に道を開くことです。それは何か。米朝平和友好条約の締結です。それを日本が媒介すること。ここに本当の平和の道があります。

この点で私たちは、日本の国民、住民の多くがまだまだ騙されていて、そもそも東アジアをめぐる情勢をありのままに認識できていないことを指摘したいと思います。というのは北朝鮮とアメリカは、現在もなお「朝鮮戦争」を続行中であり、正確には戦争の中の「休戦協定」の状態にあるのだということです。

このため北朝鮮はいつ休戦状態が解けて戦争が再開され、アメリカに踏み込まれるかも分からない状態が続いている。北朝鮮とて全面戦争でアメリカに勝つ見込みなどないことは分かっていますから、この苦しい状態の解除こそが心の底から求めていることなのです。事実、戦争を最後的に集結し、平和友好条約を結ぶことが求める道であることを北朝鮮は繰り返し主張しています。

例えば2015年10月に北朝鮮のリ・スヨン(李洙墉)外相は、第70回国連総会の一般討論演説で次のように述べています。

「朝鮮民主主義人民共和国政府は、朝鮮半島における戦争や紛争阻止のために建設的対話をする用意があるが、それは、米国がマスコミを通じ誰かの挑発について主張せず、現行の休戦合意に代え、完全な平和条約に調印して初めて可能となる。これが我々が為しうる最高のバリエーションであり我々がここで提案できる最高の解決策である。」

ところが米日両政府はこの最も肝心なところを語らないし、マスコミもこの点にほとんど触れません。事実がぼかされているのです。

そうしたことの典型例の一つが、北朝鮮の核問題を協議する北朝鮮、アメリカ、韓国、日本、中国、ロシアで行われて来た協議が「六カ国協議」などと報道され続けてきたことです。実際にはこの協議は休戦協定にあるものの間で行われているものであり、互いを国家として承認すらしていないものの対話が含まれています。

とくに北朝鮮も韓国も互いに相手を国家として承認していません。それぞれが自国領土を朝鮮半島全体と主張しているわけです。だからこれは国家と国家の対話とは言えないのです。

では国際的にはなんと呼ばれているのかと言えば、英語ではSix-Party Talksと表記されているのです。日本語に訳すと「六者会合」が最も正しい。それを「六カ国協議」と呼称するだけでも、この六者の中には戦争状態にあるものが含まれており、互いを国家として認めていないという重大な事実が見えなくなってしまいます。その上で、いたずらに北朝鮮への危機ばかりを強調する報道がなされているのがこの国の現状なのです。

これに対して「六者会合」という、より妥当な日本語を使っている政府機関のサイトがあります。なにかというと外務省のHPです。以下をご覧下さい。

http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/n_korea/6kaigo/

なぜなのかというと、このサイトは日本語を読める世界の外交官が読むので、恥ずかしくて「六カ国協議」などと書けないからです。

 

繰り返しますが、もともと北朝鮮が求めているのはアメリカとの戦争状態を終結させることです。米朝平和友好条約を締結することです。そうなれば北朝鮮が核武装を続ける根拠も無くなるし、たったいま、私たちが置かれているような大変な危機が発生する事も無くなるのです。まさに平和の道です。

ところがこれが達成されると、在韓米軍、在日米軍の存在根拠がなくなってしまう。それこそ沖縄に米軍がいる根拠が無くなってしまうのです。だからこそ米日政府は意図的にこの点に触れないようにしてきたのです。ここにこそ東アジア情勢の最大のポイントがあります。

私たちはこの点をしっかりとみすえて、アメリカのあらゆる戦争、空襲に反対する必要があります。

かりにシリアのアサド政権が化学兵器を使ったのだとしたら、言語同断ですが、しかしアメリカもまたトマホークを59発も撃ち込んだのです。はるかかなたの地中海から狙って、どうして軍隊と民間人を分けられるのでしょうか。

さらにアメリカは核兵器以外の爆弾ではもっとも威力が大きいとされている「大規模爆風爆弾」をアフガニスタンの「イスラム国」の拠点に投下しました。そこには民間人、女性も子どもたちもたくさんいたはずです。無差別大量殺人ではないですか。人道上からみて化学兵器の使用とどこが違うのでしょうか。

そして何度でも言います。アメリカは広島と長崎に原爆を投下し、今日まで一度も謝罪をしていない国なのです。沖縄を蹂躙し、日本の主要都市のすべてを空襲で焼き払った大量虐殺国家なのです。マスコミはこれ以上、こんな戦争屋、テロル国家のアメリカに騙されるな、アメリカの回し者になるな!と言いたいです。

みなさん。戦争反対の声を上げましょう。「北朝鮮への軍事攻撃を止めろ」と叫びましょう。私たちの命と平和を守るために奮闘しましょう!

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明日に向けて(1369)アメリカはシリア攻撃をやめよ!あまりにむちゃくちゃだ!

2017年04月09日 23時30分00秒 | 明日に向けて(130...

守田です。(20170409 23:30)

4月7日にアメリカ軍がシリア空軍基地に向けて59発の巡航ミサイルトマホークを発射しました。めちゃくちゃです。あまりにひどい。国際法も何もかも完全に無視しています。アメリカの無法な戦争行為に対して心の底からの怒りを表明します。

そもそも今回のアメリカの攻撃のきっかけとなったのは4月4日にシリア北西部イドリブ県の反体制派が支配するハンシャイフンでシリアのアサド政権軍の空襲によって少なくとも72人以上が殺害されたことでした。

この際に、多くの人々がサリンのような猛毒ガスで殺されたことから、アメリカやトルコなどがアサド政権軍による化学兵器の使用を指摘。批判を強めていました。

これに対してアサド政権とその後ろ盾となっているロシア政府は、シリア政府軍の攻撃を受けた反体制派が毒ガスを所有しており、空襲で漏れ出して被害が拡大したと主張。化学兵器の使用を否定しました。このため国際的な調査が待たれていました。

ところがトランプ大統領はアサド政権が「レッドラインを超えた」と主張。自分は前政権の「オバマ大統領のように軟弱な事はしない」と即座に攻撃を指示。地中海からのトマホーク59発の発射にいたりました。

これに対し、アサド政権とロシア政府は猛烈に反発。アメリカの行為を主権国家への侵略と断じていますが、イランがロシアに同調。これとは別に北朝鮮も独自にアメリカの行為を侵略行為であるとして批判して事実上同調しています。

ロシア軍は反発するだけでなく、シリア北部イドリブ県でのシリア反体制派支配地域への空襲を継続、8日にも子ども5人を含む18人を殺害しました。

一方でアメリカ軍を中心に構成される「有志国軍」が同じくシリア北部にあり、「イスラム国」が「首都」と位置づけるラッカで空襲を行い、子ども4人を含む15人を殺害したとされています。

 

一方、これを前後する形で、ヨーロッパからアフリカの各地で爆弾や車の突入による殺害も起こっています。4日にはロシアのサンクトペテルブルグの地下鉄で爆弾事件があり14人の方が殺されました。爆弾を炸裂させたのはキルギス生まれの若者とされていて「イスラム国」との関係が疑われています。

7日にはスウェーデンの首都ストックホルムでトラックが歩道に突っ込んで歩行者をはね飛ばし、4人が殺されました。実行者はウズベキスタンの生まれの男性で「イスラム国」に共感していたと伝えられています。

さらに本日9日にエジプト北部のタンタやアレクサンドリアで、キリスト教の一つの派であるコプト教の教会が相次いで爆弾で襲われ、36人が殺されました。これに対して「イスラム国」が自分たちの兵士が殺害を実行したとの声明を出したそうです。

いずれの事件でも死者を上回る数の負傷者が出ており、その中からさらに亡くなる方も出ることも十分予測されます。大変な惨事が続いています。 

僕はこれら全ての戦闘行為や事件で殺人を命令した人々、実行した人々の犯した罪に対して、心の底からの怒りを表明したいと思います。同時に亡くなられた全ての方に哀悼の意を表明するとともに、負傷された方、また犠牲者の周りの方々に心からお見舞いの意を表したいです。

 

このトンでもない暴力の連鎖の中で、私たちがはっきりとさせておかねばならないことがあります。一番悪いのはテロリズムだということです。テロリズムとは、自らの政治的意志を押し通すために、人々に恐怖を巻き起こす暴力を用い、平気で殺人も犯すことです。これが一番悪いことであり、人道に反することであり、止めさせなければならないことです。

そしてこの間の中東地域で起こっている混乱を見るならば、もっとも悪質なテロリズムを行使して来たのは他ならぬアメリカであることをはっきりとさせる必要があります。なんといっても「大量破壊兵器を持っている」というありもしないいいがかりでイラクに侵略戦争を仕掛け、さまざまな兵器を用いて大量の人々を殺害し、主権国家を蹂躙してしまったのだからです。

そもそもそのアメリカが、侵略戦争や大量殺人の謝罪もなしに、中東の秩序の維持者かのように登場し、国連にすらはかることなく大統領1人の判断で59発のミサイルを撃ち込んでしまったことがあまりにひどすぎる。むちゃくちゃです。法も秩序もあったものではない。こんなのはトランプ大統領によるリンチにすぎません。いっぺんの正義もありません。

まただからこそ、このままでは中東はますます安定しなくなってしまう。いや中東だけでなくアメリカのこの無法なやり方に怒りを抱いた人々の中から、武装抵抗の発想が強まり、あちこちで殺人攻撃が必然化されてしまう。世界をよりひどい混乱に引き込むだけです。だからこそアメリカのこの無法な攻撃は批判されなくてはいけないのでもあります。

中でもより混沌とした状態に陥ってしまうのはシリアだと思われます。この国は人口の大きな部分の人々が難民になるという、戦後史の中でも類例をみない大混乱にすでに陥っています。きのうもきょうも、トルコに流入した人々が、エーゲ海を命をかけて渡っていて、途中で何人もが溺死してしまっている。その果てにヨーロッパ各地に逃れていくわけですが、その受け入れ先で、さまざまな社会矛盾が顕在化してしまっている。

ただでさえこんな矛盾が広がっているのに、今回のミサイル攻撃によってシリア内戦の終結の道はますます遠ざかり、混乱がより深まるでしょう。無法行為がまかりとってしまう限り、秩序回復はのぞめないからです。

 

これに対して「化学兵器の使用」はどうなのかと言う方がおられるかもしれません。もちろん化学兵器の使用はテロリズムのうちでもとても悪質なものの一つです。当然にも言語道断です。しかし化学兵器を使用しなければ良いということなど断じてありません。

その点で僕は、今回アサド政権が化学兵器を使ったのなら悪、使わなかったのなら悪ではないなどという二文法はとりません。かりにアサド政権の行っている通りに、人々を襲った猛毒が反体制派の持っていたものだとしても、それを爆破し、たくさんの子どもたちをも殺したのはやはりアサド政権なのです。それもまた悪質なテロリズムです。

この点で強調しておきたいのは、現代戦においてもはや人類は、これ以上、けして空襲を容認してはならないということです。僕は戦争行為のすべてに反対ですが、100歩も1000歩も譲って、かりにどうしても武力で決着をつけたい軍事組織同士があるならば、もはや勝手になさってくださいというしかないとは思っています。しかし絶対に民間人(武装解除した元兵士を含み)を巻き込まないこと、無抵抗のものを殺傷しない事が守られなければいけない。これは僕ひとりの主観的な意見ではなくて、少なくとも建前としては国際的に合意されていることがらです。

しかしもの凄い威力をもった爆弾を持ってする空襲では、兵士と民間人を分ける事などできないのです。だから空襲は民間人の犠牲を前提にしているのです。それを正当化するのが「誤爆」などという言葉です。誤爆なんかではない。あらかじめ多数の民間人が巻き込まれて殺される事を容認しているのです。

いやアメリカ軍は、軍隊と民間人を分けないどころか、主に民間人を標的にしたテロルとしての空襲もこれまで繰り返してきました。それが最初になされたのは第二次世界大戦におけるドイツ空襲や日本空襲でした。その果てにアメリカ軍は広島・長崎に原爆すら投下しました。民間人をターゲットにした熱戦と放射線と爆風での大量殺戮を決行したのです。

私たちが今こそ思い返すべきことは、アメリカが日本に行った最悪の戦争犯罪である都市空襲、沖縄上陸戦、原爆投下のどの一つにも謝罪してないことです。いまだに正義として肯定しているのです。

そんなことがあるものか。あれは完全なる戦争犯罪です。旧日本軍による南京大虐殺などのアジア侵略行為、ナチスドイツによるユダヤ人に対するホロコーストなどと並ぶ一大戦争犯罪です。この点を捉え返すならば、化学兵器だけが反人道的なわけでは無い事は明らかです。まさに空襲自体が最も重い人道上の罪なのです。

 

この点でもちろんアサド政権もまた、反体制派の支配地域に何度も空襲を行って自国民の殺傷を続けている最悪のテロリズム政権です。ロシア軍もまたアフガニスタン戦争以降、旧ソ連圏内から出る事のなかった自国軍隊をこの間、大幅に紛争地域に投入してしまって軍事テロリズムの限りを尽くしています。そこに正義などありません。

だからといってそれをアメリカが軍事的に裁く権限等毛頭ない。いやアメリカも結局、アサド政権と同じ事をやっていること、いや繰り返されて来た規模で言えばアメリカの方がより悪いことをこそ捉え返すべきなのです。

さらに言えば「イスラム国」などが行っていることもまた、アメリカによって世界に植え付けられた暴力思想、アメリカ流テロリズムそのものだということを指摘したいと思います。だからまた当然にも「イスラム国」の暴力も認められません。かの人々はアメリカに外的には抵抗しつつ、内的には完全に思想的に絡めとられてしまっているのです。アメリカに真に抵抗するならば、暴力に心を染められてしまっている事をこそ捉え返すべきです。

私たちはいま、本当に平和思想に立つ必要があります。世界各国の民衆が、まずは自国の暴力を止めるべきです。とくに空襲が戦争犯罪であることをはっきりさせ、「誤爆」などという言葉で平気で民間人を殺すことをやめさせるべきです。

大事なのは、暴力の論理に巻き込まれてしまわないこと。それぞれが自国に都合良く語る「暴力行使の大義」の嘘を暴くことです。そのことでアメリカ流の暴力思想を打ち破っていくことにこそ本当の平和への道を切開いていく可能性があると僕は思います。

 

最後にトランプ政権の根本的な矛盾と限界について一言しておきたいと思います。トランプがヒラリーを破ることのできた理由の一つは、ヒラリーが軍産複合体にバックを支えられた「戦争屋」だからでした。(今回もヒラリーはトランプのミサイル発射を支持しています)

しかしアメリカの多くの人々は大義なき中東での戦いに疲れ果てていました。それだけにトランプが「アメリカは世界の憲兵であることをやめる」と述べたことに支持が集まったのです。当然にもそれはアメリカ軍の各地からの撤退を含むものでした。

トランプはそのためにロシアを敵視するヒラリーを批判し、むしろロシアとの協調を掲げ、その中でつい最近までこれまでも化学兵器を使用して来た疑いのあるアサド政権を、「イスラム国」と戦うパートナーとして持ち上げ、その中でオバマ政権の求めていた「アサド大統領の退陣要求」の撤回もちらつかせていたのです。

にもかかわらず今回、トランプ大統領が攻撃を即決したのは、就任後下降線を辿るばかりの支持率の回復を狙ったためなどと言われていますが、しかしこのことで厭戦気分を強めて来たアメリカのトランプ支持は一層弱まらざるをえない必然のもとにあります。

ではどうしてそんなことになってしまうのか。トランプがオバマ政権など、前任者を批判する時に、アメリカの行って来た中東政策の根本的誤りにまでメスを入れることなく「アメリアファースト」と言ってきたからです。そうではない。アメリカはイラク戦争以来の誤りを真っ当にただし、中東の秩序回復に真摯に協力する中でこそ、ズルズルと戦争に引きずられて来てしまった自国の苦境をも打開することができるのです。

今回、すべてのマスコミのヒラリー支持を覆す形でトランプ大統領を登場させたアメリカの人々に、ぜひここまで発想を飛躍させて欲しいと思います。

そもそも誰が大統領になろうと、戦争をやめてもらったら困る軍産複合体が後ろに入り込む限り、アメリカの政権は戦争へとひきずられてしまうのです。

この道を断ち切るために必要なのは、アメリカが犯してきた人道的罪に目覚め、空襲を許さない発想に立ちきり、戦争政策を抑止していくことです。

 

そして私たち日本人、ないし日本の地に住んで、先の戦争の被害を直接的にも間接的にも受けてきたものこそが、真のアメリカの友としてこのことを提言できると僕は確信しています。なぜか。第二次世界大戦において、アメリカによる最もひどい戦争犯罪を受けたのが私たちだからです。だから私たちには、アメリカの戦争犯罪を浄化する人間的力があると僕は確信しています。

同時に、そのことを持って「イスラム国」など、アメリカにやられた暴力を同じように返そうとしている人々に「われわれは原爆を受けたけれども、原爆での仕返しなど考えもしていない。われわれが学んだことは平和の尊さだ。それをアメリカに知らしめることでわれわれはアメリカの暴力を超えるのだ」と言いたいと思います。

もちろん、この僕の発想は、旧日本軍性奴隷問題の犠牲者となりながら、自ら名乗りを上げ、日本政府の態度をいさめつつ、同時に本当に偉大な奮闘を通じて、自らの尊厳を一歩、一歩取り戻し、豊かな人生を送られた多くの被害女性たち、おばあさんたちから送られたものです。

戦乱で混沌するこの世界の中に、この宝を広げたい。あなたも一緒に広げましょう!

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明日に向けて(1368)トルコ訪問報告、原発と放射能からの命の守り方などをお話しします。

2017年04月08日 23時30分00秒 | 講演予定一覧

守田です。(20170408 23:30) 

トルコから戻ってさっそく報告会など行います。

第一弾は13日に京都市の「すみれや」で行います。午後7時からです。シノップで今回の企画の主催者のトルコの弁護士の方達やシノップ市民の方達、コーディネーターのプナールさん、そしてフランスから参加された大学教授たちや東京から参加した弁護士の甫守さんと「シノップへの輸出は必ず止められる。頑張ろう!」と意気高く決意を固めて来られましたのでその息吹をお伝えします!ぜひご参加ください。

また15日に同じく京都市の市民環境研究所で、放射性廃棄物拡散問題第7回学習研究会を行います。午後2時からです。これまた僕がチューターを務めます。ここではトルコのことはあまり触れませんが、放射性廃棄物の拡散を食い止める「放射能公害防止法」の制定への取組など、今後、いかに歩むべきかに踏み込んだ検討と討論を行いたいと思っています。

23日には京都府美山町で「原発からの命の守り方」についてお話しします。南丹市の「小さき声の会」が主催で、共催が綾部市の「京都・北部市民測定所たんぽぽ」と舞鶴市の「子どもの未来を考える舞鶴ママの会」です。原発により近い京都北部の女性たちを中心とした集まりになりそうです。

この他、僕自身は、講演等はしませんが、4月22日に僕も世話人として力を入れて活動している「京都「被爆2世3世の会」」の総会と記念講演会があり、京都工芸繊維大学の宗川吉汪先生が、「虚構の放射能安全基準を斬る! 福島甲状腺がんの原因は原発事故だ!」と題してお話しされます。これもぜひともおすすめです!

以下、それぞれの企画の詳細をご紹介します。どうぞご参加ください。

*****

4月13日 京都市元田中

トルコ•シノップ訪問報告会

〜日本からの原発輸出に反対して〜

https://www.facebook.com/events/1036078393159162/

 

フリーライターの守田敏也さんが、3月末から4月にトルコを訪問しました。

トルコには三菱重工がフランスのアレバ社と組んで黒海沿岸に原発を作ろうとしています。この計画は問題が多いのですが、なによりも福島の原発事故を経験した私たちが海外に同じような問題を押し付ける形になることを食い止めたいものです。

トルコと日本とフランスでの反対運動を盛り上げて、この計画を止めるために、何ができるか。トルコから帰って来たばかりの守田さんの報告を聞きながら、一緒に考えましょう。 

時間:19時〜21時(18時開場)

会場:すみれや2階

参加費:1000円

定員:30名

*軽食販売します。

すみれや 京都市左京区田中里の前町49−1

http://sumireya.org

075-741-6673

 

*****

4月15日 京都市元田中

放射性廃棄物拡散問題に関する第7回学習研究会

福島第一原発事故で放出された放射能にさらされ、除染作業などによって集められた膨大な放射性「汚染土」。これを8000Bq/kgのものなら公共事業で再利用してしまえというあまりにひどい政策が進められつつあります。私たちは、このあまりにひどい対策についての学習研究会を立ち上げ継続してきました。

第7回研究会は2月ぶりの開催ですので、再々度、この問題の大づかみな捉え返しを行った上で、今回は、いかにして放射性廃棄物の拡散を止めていくのかという点に踏み込んだ考察を行いたいと思います。

参考にするのは各地から声の上がり出している放射能汚染防止法制定に向けた動き。京都からもこうした声をあげていくことはできないか、参加者のみなさんと意見交換していきたいです。

今回も基調的な報告を守田敏也さんが行い、その上でいかに汚染の拡大拡散を止めるのか、みなさんのご意見をお聞して討論します。ぜひご参加下さい。 

日時 4月15日(土曜日)午後2~4時

場所 市民環境研究所(京都市左京区田中里ノ前21石川ビル305)

主催 NPO法人・市民環境研究所

呼びかけ 石田紀郎(市民環境研究所代表理事) 

     守田敏也(フリーライター・市民環境研究所研究員)

参加費 若干のカンパをお願いしています。

連絡先 090‐5015‐5862(守田)

 

*****

4月22日 京都市

京都「被爆2世・3世の会」2017年度総会

オープン企画<記念学習講演>

チラシ(pdfファイル)

虚構の「放射能安全基準」を斬る!

福島甲状腺がんの原因は原発事故だ!

講師 宗川吉汪(そうかわよしひろ)先生(京都工芸繊維大学名誉教授・日本科学者会議京都支部代表幹事)

◆4月22日(土) 14:30~16:30

◆会場 ラボール京都(京都労働者総合会館)4階 第1会議室(中京区・四条通御前)

◆参加費 無料

福島では2017年4月をめどに帰還困難区域を除く多くの地域で避難指示が解除され、実質的な強制帰還がすすめられています。その基準とされているのが年間線量20ミリシーベルト以下の放射能は「安全だ!」とする虚構の「放射能安全論」です。本当にそうなのか? 現実はどうなのか? 多発している小児甲状腺がんの事実から放射能汚染のもたらしている福島の実態に迫る学習講演を行ないます。

宗川先生は一昨年ブックレット『福島原発事故と小児童甲状腺がん』(共著)を著され、福島の実態を鋭く解き明かされました。今年4月にもブックレットの第2弾発刊を予定されています。真実に目を向け、事実に基づいて低線量被曝の危険性を学び、被災者の完全救済と“核の脅威から解き放たれる”社会実現に向けた運動を強めていきましょう。

当日は同会場で13時30分から京都「被爆2世・3世の会」年次総会も開催します。会員外の方の参加も自由です。お時間のある方はこちらにも是非ご参加下さい。

京都「被爆2世・3世の会」

連絡先 電話・FAX 075-811-3203(京都原水協気付)

 

*****

4月23日 京都府南丹市美山町

守田敏也さんにきこう

防災のココロガマエとはじめての安定ヨウソザイ 知っとくと守れること

東日本大震災から7年目の春、いまだ収束困難な東京電力福島第一原子力発電所の事故‥南丹市も、綾部市も、舞鶴市も、あのまちこのまち 原発とはとなりあわせですね。いざという時の減災をこの機会にいっしょにまなびませんか?

日時:4月23日(日) 9時半受付 10時〜正午

場所:旧大野小学校(南丹市美山町三埜南畑28)

主催:小さき声の会(南丹市)

共催:京都・北部市民測定所たんぽぽ(綾部市)、子どもの未来を考える舞鶴ママの会

後援:南丹市

問合せ:080-4569-0868

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明日に向けて(1367)アレバは沈みかかり三菱重工も追いつめられている(トルコで訴えたこと−2)

2017年04月06日 17時00分00秒 | 明日に向けて(130...

守田です。(20170406 17:00)

京都の自宅からです。

まだトルコでの余韻が残っています。今回もトルコのシノップで訴えたことをお伝えします。4月1日のシンポジウムの講演後半です。

*****

原発建設を止めてシノップを守ろう!私たちは必ず勝利できる!—後半

2017年4月1日 トルコ・シノップにて

4、三菱重工も厳しい状態に追い込まれています!

(日本の原発メーカーについてのお話の)最後の一つがご存知の三菱重工です。シノップに原発を作ろうとしている会社です。三菱重工はもともと東芝とウェスチングハウスの買収を競い、それに破れるや、フランスの原発会社のアレバと提携しました。両者は新会社アトメアを設立し、新型原子炉を開発しました。

ところがこのアレバもまた福島原発事故後の建設費高騰で採算割れを起こし、経営が苦しくなってしまいました。フランス政府が介入し国営会社として命脈を保っていますが、さらに同社が多くの原発に使ってきた鋼材の強度が足りないこと、それを隠していたことが発覚し追いつめられています。

この苦境からの脱出の展望を託しているのが、原発輸出ですが、受注が確実視されていたベトナムが昨年末に計画を白紙撤回しました。

このためアレバはさらに苦しくなり、昨年末にフランス政府が三菱重工に救済のための出資を求めました。三菱重工内でかなりの反対がありましたが、「これ以上原子力産業を没落させられない」と社長が押し切って出資しました。

両社の次の展望がシノップにおける原発建設ですが、最近になって日本の調査会社が行った原発建設における事業化可能性調査報告で極めて厳しい内容が出されたことが分かりました。トルコ政府が求める電気料金では採算に合わないというのです。このためアトメア側が値上げを打診して、エルドアン政権に断られたと伝えられています。

日本の調査会社の不正も明らかになりました。シノップでの地震の可能性から割り出される耐震設計強度が日本国内のものよりかなり低めに設定されているのです。そもそも日本国内の耐震設計もかなりいい加減ですが、それよりも低いのですから不正も極まっています。

三菱重工は多角的な経営を行っていますが、他の部門でも失策が続いています。大型客船建造の失敗、国産初のジェット旅客機建設での納期の大幅遅れ、火力発電所事業でのトラブルなどです。このため、見通しの悪い原発事業をこのまま続けてよいのかという批判が、社内や経済界からも起こっています。

 

5、三菱重工製原発には致命的欠陥がある。

さらに三菱重工は原発の技術の中で克服できない致命的な欠陥を抱えています。蒸気発生器という部品に関するものです。

三菱重工製の原子炉は加圧水型原子炉というタイプ。格納容器の中に蒸気発生器という大きな機器が設置されていて、この中に数千の細管が通っています。ここに炉内を循環している一次冷却水を加圧して300度まで上昇させた熱湯を通し、細管の中を通る二次冷却水に熱を移して蒸気を発生させるのですが、この配管に穴があくトラブルが繰り返され、何十年も克服できていないのです。

日本の福井県では、三菱重工製の原発は、一度は穴があくだけでなく配管が切れてしまい、中の熱湯が飛び出す大事故も起こしています。炉内の冷却水が抜けてメルトダウン直前まで悪化した深刻な事故でした。

このため三菱は、穴が空いた細管に栓をして対処しているのですが、これには限度がある。このためやむを得ず、原発の構造物の中でもっとも堅牢に作られている格納容器に穴をあけ、蒸気発生器の交換を行っているのです。

ところが最新型の蒸気発生器でも、この欠陥が克服できていないのです。その象徴となったのがアメリカのサンオノフレ原発へのこの部品の輸出でした。同原発で交換を行ったところ、わずか数年で無数に穴があいてしまい、原子炉が停められてしまいました。そして原発廃炉が決定されてしまったのです。2013年のことです。これをめぐって三菱重工は多額の損害賠償を訴えられました。

このことが明らかにしたのは、単にお金の問題ではなくて、三菱重工がいまだに事故を起こさない蒸気発生器を開発できていないということです。だから三菱重工製の原発の運転は認めてはならないのです。三菱重工にとってもどれだけの損害が発生するか分からないリスクがあります。

 

このように日本では原発メーカーがどんどん崩れ、原発輸出路線を柱として来た安倍政権もぐらぐらとしています。強調しておきたいのはこの状態を作り出しているのは私たち民衆だということです。私たちが、トルコで、日本で、世界中で原発の危険性を訴え、デモを繰り返しているが故に、原発推進サイドも安全対策への支出を増やさざるをえず、採算に合わなくなっているのです。

いやそもそも私たちが大半の原発を停めているため、ウラン燃料も売れなくて、燃料製造会社の大手が倒産しています。アメリカのサンオノフレ原発でも、周辺住民が再稼働反対の激しいデモを行ったそうです。

まさに私たち、民衆のパワーが世界の原子力産業を追いつめているのです。この力に自信と誇りを持ちましょう。そしてシノップ原発反対の声を高めてゆきましょう。僕はそのことで必ずこの計画は停めることができると確信しています。

 

6、原発で大変なのは事故処理と廃炉作業、見通しがまったく立っていません。

今日のお話の最後に、福島原発事故の経済的処理の状況についてお話しします。昨年12月9日に日本政府は福島原発の事故処理や廃炉にかかる費用が21兆5千億円になるとの試算を発表しました。

ところが3年前に日本政府は同じ費用を11兆円と見積もっていたのです。3年間で倍になってしまっています。

問題はなぜ3年間で2倍にもなったのかですが、実は本当のところ、もともと幾らかかるかよく分かっておらず、最も低い予想を出していたからです。

注意していただきたいのは、日本政府はいま、「廃炉作業中」といっていますが、ここからして嘘だということです。福島原発事故はまだ止まっていないのです。だから事故処理中と言った方が正しいのです。しかも1号機から3号機の炉内にはグチャグチャに溶けた核燃料があり、膨大な放射線を出し続けています。昨年末の推定で650シーベルト。わずか30秒で人間が死にます。しかもそんな放射線値が出ているということが6年経ってやっと分かりました。

こんな状態ですから、実は炉内で溶け落ちた燃料がどのような形状になっていて、どこにあるのかすら分かっていません。どうやって取り出すのかも分かっていない。だから処理に幾らかかるかなど計算できないのです。

 

処理が大変でお金がかかるだけでなく、もう一つの問題はこの間、福島原発の現場労働者がものすごく被曝していることです。しかし政府はほとんど被曝影響を認めません。これは日本の原発労働が長く抱えてきた矛盾でもあります。

すでに2012年までの現場労働で、白血病の認定基準の「年5ミリシーベルト」以上の被曝をした労働者が9640人もいたことが発表されています。しかしその後に労災認定を受けたのはたった3人です。白血病を発症した40代男性が2015年10月に、同じく白血病を発生した50代の男性が2016年8月に、甲状腺がんを発症した40代の男性が同じく12月に労働災害認定を受けたのみです。労働者の多くが「病など起こらない」と騙されて働かされ、病になってもほとんど被害を認定されずに苦しみ続けているのです。こんな状態が福島原発事故の前から原発の現場で続いており、しかもより悪くなっているのです。

以上、福島原発事故後の日本の状況をお話ししてきました。経済成長戦略の基軸に原発輸出をおく安倍政権が崩れ始めたこと、その背景に原発メーカーの没落があること、事故処理と廃炉にどれだけの年月とお金がかかるか分からないこと、しかも延々と被曝労働が続くこともご理解いただけたと思います。

だから私たちはもう世界のどこででも原発建設を許してはなりませんし、原発メーカーの没落を考えれば、建設を止めさせることは可能です!これをしっかりおさえて反対の声を強めていきましょう。そうすれば私たちは必ず勝つことができます。一緒にシノップを守り抜き、核の無い世の中を作っていきましょう。そのために必要ならば私は何度もトルコをお訪ねします。

最後にこの言葉を贈ります。Power to the people!

*****

今回のトルコ訪問、7月のドイツ訪問に支援を訴えていますが、さらにその後にヨーロッパとの連携を深められる可能性が今回開かれました。こうした原発をなくすための国際連帯行動のためにぜひ力をお貸しください。以下に振込先を記しておきます!

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明日に向けて(1366)シノップでの原発建設は止められる(トルコで訴えたこと−1)

2017年04月05日 08時30分00秒 | 明日に向けて(130...

守田です。(20170405 08:30) 

昨夜、無事、帰国しました。成田のホテルにいます。

イスタンブールを飛び立ったのは現地時間で4日午前1時40分。日本時間では午前7時40分でした。フライト時間は11時間50分。午後7時30分に成田に着きました。この時間では京都まで帰るのは無理なので、成田のホテルに宿泊し、これからまた空港に戻って伊丹までフライトします。

ちなみに僕は若い頃、成田空港建設反対運動に明け暮れていたので、このホテルの周りも車で走り回った記憶があります。ホテルは空港建設の一つの象徴でもあったので、やむを得ざる宿泊とはいえ、なんとも微妙な思いがあります。 

さて、前回、シノップでの企画の報告を行いました。続けて当日、僕がお話しした原稿をアップします。

この原稿はいったん「明日に向けて」に掲載したのですが、いまのトルコの厳しい政治状況を考えた念のための配慮として、掲載は帰国後にすることとし、いったん削除しました。また前回掲載後に、さらにブラッシュアップして幾つかの箇所を削除し、原稿を短くもしてあります。シノップではこの原稿でお話ししましたのでお読みください。

なお私たち日本人の発言に続く、フランスの方達の報告の紹介は、僕の発言原稿掲載の後に行います。

*****

原発建設を止めてシノップを守ろう!私たちは必ず勝利できる!—前半

2017年4月1日 トルコ・シノップにて

トルコのみなさん。京都からやってきた守田敏也です。シノップはもう4回目の訪問で私の故郷のようなもの。ふるさとを守るために頑張ります。

今回、お招きいただいたトルコ弁護士連盟と、訪問の機会を与えてくださり、私のトルコ訪問の度に一緒に奮闘してくださっているアクティヴィストのプナール・デミルジャンさんにお礼を申し上げます。今回、私に与えられたタイトル「最近の日本の状況、福島原発事故後の社会生活、福島原発事故の経済的処理の状況」に沿ってお話しします。

 

1、日本の首相は大嘘つきです!騙されないように!

まず日本の状況ですが、ここ数年、日本では福島原発事故以降に政権党に返り咲いた安倍首相率いる自由民主党と公明党が連立政権を組み、国会の両院議席の大半を占めて大きな力を振るってきました。

安倍首相はみなさんもご存知だと思います。トルコに原発を売り込もうとエルドアン首相と核合意を結んだからです。次のオリンピック開催地をイスタンブールと東京が争った時も嘘の発言でイスタンブールを負かしました。

トルコのみなさん。私たちの国の首相は大嘘つきなのでけして騙されないでください。オリンピック招致演説のときも、「福島原発はアンダーコントロールだ。東京は安全だ」といいましたが、実際には事故は全く収束していません。

しかしこの政権は日本の選挙制度の歪みもあって国会の多数派を握っており、ひどいことを繰り返しています。とくに原子力政策では、福島原発事故の反省をしないまま、原発の再稼働と各国への売り込みに走りまわっています。

 

2、放射能の被害が様々に出る中、日本民衆は政権への抵抗を続けています!

福島原発事故後、大変な量の放射能が日本の国土の上に降りました。日本の本州の東半分が被曝しました。放射能は東京にもたくさん降っています。

 このため各地で大変な健康被害が出て来ています。顕著なのは甲状腺がんが多発していること。福島の18歳までのこどもたち38万5千人を検査して183人の患者が見つかりました。この病気は日本では15歳未満は100万人に1人、15〜19歳は100万人に5人しかおこっていませんでした。ところが福島では100万人に475人の割合で起こっています。しかも調査は福島だけ。東京でももっとたくさん起こっている可能性があります。

健康被害は他にもたくさん起こっている事が考えられています。心臓病の増加が伝えられ、他のいろいろな病気が進行が早く、治りにくくなっています。

もちろんこんなひどいことが続く事に対して、私たち日本民衆も黙ってはいません。原発再稼働に対し、東京で20万人が参加したデモを起こし、さらにその後も各地で原発の再稼働と輸出に反対して毎週金曜日に人々が集まってデモを行っています。全国で100箇所以上、その多くが連続200回を超えています。

このためいま日本で動いている原発はたったの3基。福島原発事故前にあったのは54基、このうち事故で壊れたのは4基ですが、事故後に稼働に向けた審査が厳しくなりさらに7基が廃炉になりました。このため稼働可能なのは43基ですが、うち40基を私たちは止め続けています。

こうした中で今年の2月ぐらいから大きな政治スキャンダルが持ち上がりました。大阪の幼稚園で軍隊のような教育をしている軍国主義者が、小学校を作ろうとしました。彼は安倍首相の熱烈な信奉者で、学校の名前を「安倍晋三記念小学校」と決めました。この学園が9億円もする国有地を200万円で取得していたことが明らかになったのです。名誉校長に安倍明恵首相夫人が就任していました。日本は今、連日このスキャンダルをめぐって大騒ぎになっています。このことで安倍政権が倒れる可能性も見えてきました。いやぜひ倒したいと思います。

 

3、日本政府の原発輸出路線は行き詰まっています!

安倍政権が崩れ出している背景にはこの政権の経済成長の柱の一つの原発輸出路線がつまずき、原発メーカーの一つの東芝が倒産寸前なことがあります。

みなさん。東芝という名を聞いたことがあるでしょうか。日本企業の中で中心的な位置を占めて来た企業です。それが無くなろうとしています。理由はアメリカでの原発事業の展開での大失敗です。これは安倍政権の政策の大失敗をも意味しています。そんなときだから政権に不利な情報が出てくるのでしょう。

ここで日本の原発メーカーの苦境について、もう少しお話したいと思います。

日本の原発メーカーは東芝と日立製作所、および三菱重工の三社です。このうち先頭に立ってきたのは東芝でした。東芝は世界の原子力産業のリーディングカンパニーになろうと、2006年にアメリカの原発メーカーのウェスチングハウス社を買い取りました。

同社が売りに出されたのは、アメリカでの原発建設が難しくなっていたからで、この購入はかなりの賭けでした。しかし強気な東芝は、高額で買い取りました。当時、時価3000億円と言われていたのに6400億円も出しました。ところが2008年にリーマンショックが起こり、東芝は赤字に転落。経済犯罪である不正会計に手を染め始めました。

東芝はこの状態を脱するため、ウェスチングハウス社にアメリカで6基の原発を受注させ、自身も2基を受注しました。日本メーカー初の原発輸出でした。

ところがその直後に福島原発事故が起こってしまったのです。このとき東芝が受注していた原発事業からアメリカの提携会社がすぐに逃げ出しました。なぜか。事故を起こした福島原発2、3号機が東芝製だったからです。

一方でアメリカ原子力規制委員会が、事故後に高まる脱原発の声に押されて安全基準を強化したため、ウェスチングハウス社が受注した6基のうちの2基が建設中止になり、残りの4基は継続したものの安全対策費が膨らんで採算割れを起こしてしまいました。これらの果てに東芝は昨年末で7000億円以上の赤字を抱え込み、海外の原発事業からの撤退を表明したのです。しかもそれでも苦境を乗り切れず、決算報告すら出せない状態です。

ちなみに東芝は僕がトルコに向けて旅たった3月30日にとうとうウェスチングハウス社を売却することを発表しました。その際にさらに損害が膨らむそうで、赤字総額が1兆円を超えることも明らかにされています。

もう一つの原発メーカーの日立製作所は、東芝・ウェスチングハウス社連合に対抗して、アメリカの原発メーカーのゼネラルエレクトリックと提携。ウラン燃料の新会社設立を目指しましたが、ゼネラルエレクトリックが原発事業から撤退する中で事業化に失敗し、700億円の損失を出しています。

続く

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明日に向けて(1365)トルコの人々と原発を作らせない決意を固めてきました!

2017年04月03日 17時30分20秒 | 明日に向けて(130...

守田です。(20170403 11:30 イスタンブール時間)

イスタンブールのホテルにいます。3月31日にトルコのシノップに入り、翌日、4月1日に「原子力発電所に関するシンポジウム」に参加してきました。主催はトルコ弁護士連盟(The Bar association of Turkey)です。トルコ中から原発に反対する環境派の弁護士たちが集まってきました。もちろん地元シノップの方達も。大変、熱い集会になりました!

僕の他に発言者として招かれたのは東京から日本弁護士連合会所属の甫守一樹さんとフランスのMichel PRIEUR さん(リモージュ大学名誉教授,国際比較環境法センター長)とHubert DELZANGLESさん(ボルドー政治学院教授) でした。お二人の名とも日本語では発音しにくいのでスペルをそのまま記しておきます。

甫守さんは先日不当な仮処分決定が出た伊方原発差止広島裁判への参加をはじめ、原発を止めるための活動に尽力しておられる弁護士さんの1人です。

また私たち日本人二人の発言のセッションのコーディネーターを務めてくれたのは、イスタンブール在住のアクティヴィストのプナール・デミルジャンさんでした。

ここで少しプナールさんのことをご紹介すると、彼女は日本語―トルコ語のプロの通訳として働いた経験を持ちつつ、環境運動に参加して来た方で、僕の初めてのトルコ訪問時に、彗星のように登場してきてくれました。3年前の3月のことです。

この年、僕はドイツで行われた国際医師会議にジャーナリストとして招待していただき、ベラルーシーの調査を経た後にドイツで同会議に参加し、その後、ドイツを中心に行われている別の企画であるヨーロッパアクションウィークに参加して、福島原発事故の証言者の1人としてトルコを訪問しました。

この国際医師会議の共同主催を担ったのが核戦争防止国際医師会議(IPPNW)ドイツ支部の方たちで、このとき僕は代表のアンゲリカ・クラウセンさんと仲良くなったのですが、偶然にもそのお連れ合いがトルコ人医師のアルパー・オクテムさんです。僕は彼に伴われてドイツからトルコに向かうことになっていたのでした。

このとき国際医師会議とヨーロッパアクションウィークをつないでくれて、僕のトルコ行きを可能にしてくれたのは、ドイツ在住の桂木忍さんでした。彼女にはその後のドイツ内での僕の講演などでも通訳などのサポートをいただき、情報の共有を続けています。ポーランドで行われたチェルノブイリをめぐる国際会議にも一緒に参加しました。

さてこの3年前の初めてのトルコへの訪問の時に、一番、困ったのは通訳者が見つからないことでした。トルコと日本の間には観光などでの大きなつながりはありますが、社会運動や市民運動などでのつながりはあまりありませんでした。また観光が盛んに行われている割には、トルコの政治情勢について書いた本も少なく、今でも研究者も多いとは言えない状況です。ちなみにNHKラジオの語学講座でもトルコ語はありません。

そんな中で日本の研究者などにいろいろとあたってみましたが、通訳者があらわれず、非常に困窮しました。もうこうなったら自腹を切って高いお金を出してでもプロの通訳者に頼むしかない!ということになり、トルコのフリーランスの通訳者協会に依頼を投げたのでした。

するとそれを見つけて「これはボランティアで私にさせてください」と名乗り出て来てくれたのがプナールさんなのでした。本当に彗星のような登場でした。

プロの通訳者といっても環境問題にどれくらいの理解があるかどうか分からない。いやたとえ言葉を訳すことができても、ご本人が原発に賛成だったら、やはりこちらの熱意は十分には伝わらない。単に言葉を訳すだけでなく、思いを伝えていただくことが重要なわけですから、プロだといってもその点が大丈夫なのかどうか大変、心配だったのです。

その点、プナールさんは、トルコの環境をこよなく愛し、原発から命を守りたいという豊かな心をもたれているアクティヴィストですから、通訳にうってつけでした。

 

それでもあらかじめ送った発言原稿の翻訳にかなり苦労されました。原発の構造など初めて学ぶことが多かったからです。

この点で痛感したのは、実は日本に住まう人々は、2011年以降、かなりの社会的規模で原発に関する認識を深めていたことでした。例えば「ベント」という、事故前にはかなり原発に精通している人しか知らなかった単語が、説明抜きで新聞の記事で使われたりしている。

もちろんあいまいにしか理解していない人が多いでしょうが、それでも原発の構造に関する知識はかなり広範に広がったと言えるのです。

これに対してトルコにはそもそも原発がないわけですから、そんなことを知っている人自体が極めてまれなのです。

加えて言葉の壁もあります。とくに技術用語は難しい。そんな中でその時にプナールさんから送られてきた忘れられない言葉があります。「とても難しいけれども、心を込めて翻訳しています」という一言です。

僕もその前に訪れたドイツで発言を通訳してもらった経験や、それ以前に同志社大学社会的共通資本研究センター在籍時に、同時通訳のプロだった方が事務を務めてくださっていて、通訳の大変さを教えてもらっていたこともあり、自分なりに通訳とはどういうものかの認識を深めていました。

さらにドイツで、日本語—ドイツ語通訳をしてくださった桂木さんから、「発言を予定原稿から突然変える事は絶対にしてはならない。通訳者は頭が真っ白になる」ことなども教わることで、話し方のこつも覚えました。(実はこれを桂木さんに通訳しもらっているときにやって、大ピンチに立たせてしまったのでした)

プナールさんは、その後もトルコ国内ばかりかトルコとヨーロッパをまたいでさまざまな反原発活動に参加するようになり、もちろん僕のトルコ訪問のときは毎回、通訳を担ってくれています。さらにポーランドの国際会議の分科会でも僕の発言の英語への通訳も担ってくれました。

通訳のことを詳しく書いているのは、国際的な連帯を進める上で通訳には絶大な位置がありながら、あまり理解が進んでいるとは言えない面があるからです。

通訳はただ単に言葉を自動的に他言語に移し替えるのではない。グーグル翻訳などとは違うのです。先にも述べたように心や思いを伝えなくてはいけない。

そのためには十分な理解とともに、何より、「ああ、この言葉を人々にきちんと伝えたい」という思いをもってもらうことが必要だし、その場合、果たしてその言葉がその国の人にどう響くだろうかなどの考慮もしてもらえると、より内容が伝わっていくのです。

その点で、実は通訳者は、講演の共同実行者なのだと僕は捉えています。

とくに僕の発言は、日本の原発輸出からトルコを、シノップを守るための発言です。ここでは僕とプナールさんは完全に思いが一致している。そこからいかに発言すると、よりトルコの方に分かりやすいか、また展望を感じられるか、僕らの通訳作業にはそんなことの検討も入っています。

だからただ書いたものを通訳してもらっているのではなく、プナールさんに「ここはもっと強調して欲しい」とか「ここはトルコの人には興味がないのではないか」とか、そんな意見ももらって発言を作っています。だから僕のトルコでの講演は毎回、チームとしての共同作業の産物なのです。

今回、プナールさんは甫守さんにも篤い関わりをしてくださいました。そのため私たちはシノップについたその日の午後、多くの人が休んでいる時間帯に、ホテルのロビーでいったん翻訳している内容についての点検、チェックの会議を行いました。甫守さんは2時間かけ、僕も1時間をかけました。その間中、プナールさんが関わっているわけですから、彼女はぶっ通し3時間、翻訳とスライドのチェックを行ったことになります。

 

こうして迎えたシノップでの会合で、僕らは午前中に発言することになりました。まずはトルコ弁護士連盟の方達の発言があり、続いて日本からの発言のセッションに移り、プナールさんがコーディネーターとして発言。トルコ語なので、僕と甫守さんには分かりませんでしたが、前日にしっかりと互いの思いも確認しあっているので、なんとなく安心して見ていることができました。

続いて甫守さんが発言。主に日本での原発差止訴訟等の事を話しました。中でも参加者からうなり声が出たのが大飯原発の稼働差止を命令した福井地裁の樋口裁判長の判決内容でした。

甫守さんはその幾つかのフレーズを読み上げました。これをプナールさんがしっかり翻訳していたのですが、聴衆の多くが弁護士である事もあって、どよめき起こっているのがわかりました。僕の周りにいる数人の僕と顔見知りになった方たちが、僕の肩や背中を叩いて「ワンダフル!」とささやいたり、親指をあげてGOODサインを送って来たりしてくれました。

甫守さんは他にも高浜原発の運転差止の仮処分決定が出て原発を実際に停めた事、しかしそれがつい数日前に覆されてしまったことなど、日本で起こっている攻防のリアルな現実を語り続けました。

発言が終ってからも「あの判決はすごい。もっと知りたい」との声がでるなど、かなりの反響のあった発言となりました。

 

それを受けて僕の発言になりました。甫守さんが僕の発言に入っていない重要なことをたくさん述べてくれたので、実に入りやすかったです。

僕は始めに、これが4回目のシノップへの訪問であることを語り、だからもはや故郷のようなもので「僕はふるさとを守るために頑張ります」と発言しました。やんやの拍手をいただけました。

僕がその後に述べたのは、「日本の首相は大嘘つきなのでけして騙されないでください」ということでした。これにも会場は熱く反応してくださいましたが、僕は日本人としてこのことをはっきり、鮮明に伝える事がとても大事だと思っています。

なぜならトルコは親日国で、日本人のことをとてもよく思ってくれているからです。そのトルコの方たちを安倍首相と三菱重工は嘘でだまし、安全性などとても確保できていない原発を売りつけようとしているのです。

そんなことは断じて許せないし、何よりこれが大嘘であることをトルコ中の人々に機会あるごとに伝えなくてはいけない。それこそが信頼に報いる道だとも思うのです。

続けて今回、僕が話したのは、日本の原発メーカーのトップを走っていた東芝が大崩壊を迎えていることでした。ちょうど30日に東芝がウェスチングハウスの売却を発表した事もあり、このことで安倍首相の原発輸出路線そのものが大きく揺らいでいることを強調しました。

さらにシノップに原発輸出を狙っている三菱重工もかなりの苦境にあえいでいること、そもそも三菱とあらたな原発会社であるアトメアを創設したフランスのアレバがすでに倒産状態になっており、フランス政府からそのアレバを救済するための投資を問われて、三菱がしぶしぶ応じている状態にあること。社内で大きな反対の声があり、なおかつ日本の経済界からも不安視する声が強まっていることなども話しました。

また三菱重工製の原発には、蒸気発生器に致命的な欠陥を抱えていて、技術的にかわせておらず、アメリカのサンオノフレ原発で三菱製のこの部品が故障して同原発が廃炉になってしまったことなども話し、三菱自身がかなり苦しい状態にあることも強調しました。

そして僕はこの東芝の大崩壊の背後にあるものこそ、世界の民衆の脱原発の精力的な動きである事を語り、原発輸出をとめる展望が大きく切開かれている事、だからともにさらに頑張るべきことも訴えました。最後に「必要ならば何度でもトルコに来ます。Power to the People」と発言をしめくくりましたが、これにもとても熱い拍手が返してもらえました。

発言後も何人もの方達が寄って来てくれて、握手したり、ハグをしたりしてくれてとても嬉しかったです。

ともあれこのように僕は甫守さん、プナールさんとともに重要なミッションを終える事ができました。自画自賛ですが、私たちの講演は大成功だったと思っています。

続く

次回はフランスの方達の発言について触れます。

日本に帰ったら、シノップ発言の原稿も掲載します!

 

*****

今回のトルコ訪問、7月のドイツ訪問に支援を訴えていますが、さらにその後にさらにヨーロッパとの連携を深められる可能性が今回開かれました。こうした原発をなくすための国際連帯行動のためにぜひ力をお貸しください。

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明日に向けて(1364)伊方原発の運転を認める判断に抗議しつつトルコに向け出国します!

2017年03月30日 20時30分00秒 | 明日に向けて(130...

守田です。(20170330 20:30)

成田空港にいます!これからトルコに向けて出国します。今回はトルコ航空を使う必要があるため、トルコ航空が就航していない関空は使えず、伊丹からここまで飛んできました。

さらに21時25分のフライトでイスタンブールへ。到着は現地時間の4時10分。日本時間では午前10時10分です。そこで4時間待って、そのまますぐにシノップに飛びます。

 

昨夜、お伝えした伊方原発差止広島裁判ですが、本日15時に運転を認める不当決定が出ました!抗議の意志を表明したいと思います。

NHKがかなり詳しく報道していますが、資料価値が高いので、長いですが末尾に貼付けることにしました。ある意味でこの裁判の持つ社会的意義がよく反映されている記事だとも思ったからです。 

この報道によると、広島地方裁判所の吉岡茂之裁判長は「原子力規制委員会の新規制基準は、福島第一原子力発電所の事故の教訓を踏まえた成果というべきもので、不合理な点はない」と指摘したそうです。

なんという不見識と無責任。そもそも福島原発はいまだ炉内の放射線値高すぎて十分な調査などできていません。6年も経ってからやっとロボットが2号機の中に入ったけれども、それすら初期の調査目標を果たせずに2時間で撤退してきました。放射線値は推定650シーベルト。人間なら数十秒で死んでしまう値です。

そんな状態でどうして事故の教訓を引き出す事ができるのでしょうか。そもそも事故はまだ収束してすらいないのです。吉岡裁判長はこの明白な事実を意図的に無視しています。

一方で記事では「仮処分の申立人で、広島市に住む綱崎健太さん(36)は「残念な決定ですが、諦める理由はないので、今後も原発を止めるため意思表示を続けていく」と話しました。」と紹介しています。その通り!諦める理由などないし、その必要もありません。さらに頑張れば良いのです。 

記事は次のことも伝えています。

「伊方原発3号機をめぐっては、このほかに松山地裁と大分地裁、それに山口地裁岩国支部でも、原発に反対する住民が運転停止を求める仮処分を申し立てています。」

また次の点も重要です。

「このほか裁判も各地で起こされていて、弁護団によりますと、現在全国の裁判所で審理されている仮処分や集団訴訟は、少なくとも37件に上っているということです。」 

そうです。どんどんこういう裁判を起こせば良い。デモや集会も無数に行えばいい。僕はそうすれば必ず原子力の火を止められると確信しています。

 

今日、稼働停止を残念ながら免れた伊方原発3号機は三菱重工製、一昨日、大津地裁の運転差止命令が覆された高浜原発もそうです。

その三菱重工がフランスのアレバと組んで作ろうとしているのがトルコのシノップ原発です。この建設計画をトルコの人々とともに白紙撤回に追い込んで、三菱重工の原子力事業からの撤退の道を切開くべく頑張ってきます! 

おりしも本日、東芝が子会社のウェスチングハウスについて、アメリカで破産法の適用を申請したことも発表されています。福島原発事故の責任企業である東芝は一足先に海外の原子力事業から撤退を決めました!理由はひとつ、「リスク回避」です。もはや原子力事業の海外展開は「リスク」でしかないのです。

東芝はウェスチングハウスを切り捨てて生きのびようとしていますが、うまくいくかまったく分からない。なんと今回の処置で東芝の2017年3月末の赤字が1兆円を超えてしまうからです。国内製造業で過去最大赤字だそうです。 

原子力の火を完全に止める可能性は確実に大きくなっている!

しっかりとこの事を見据えて、トルコ航空機に乗り込みます!

次号はトルコから発信します!乞うご期待です!!

 

なお今回のトルコ訪問やその後のドイツ反核サミットキャンプ参加のため、カンパを訴えています。

可能な方、以下にお願いします!

振込先 郵貯ぎんこう なまえ モリタトシヤ 記号14490 番号22666151 

***** 

伊方原発運転停止の申し立て退ける 広島地裁

NHK 3月30日 15時04分

愛媛県にある伊方原子力発電所3号機の運転を停止するよう、広島県などの住民が求めた仮処分の申し立てについて、広島地方裁判所は「住民たちが重大な被害を受ける具体的な危険は存在しない」として退ける決定を出しました。

愛媛県にある伊方原発3号機について、広島県などの住民4人は去年3月、「重大な事故が起きる危険がある」として、運転の停止を求める仮処分を広島地方裁判所に申し立てました。

伊方原発の周辺には複数の活断層があり、四国電力は九州、四国、近畿にかけて延びる断層が長さ480キロにわたって連動した場合などを想定して、原発での最大の揺れを算定した結果、「原発の安全性は確保されている」と主張していました。

 

30日の決定で、広島地方裁判所の吉岡茂之裁判長は「原子力規制委員会の新規制基準は、福島第一原子力発電所の事故の教訓を踏まえた成果というべきもので、不合理な点はない」と指摘しました。

そのうえで、「四国電力は詳細な地盤構造などの調査を行って不確かさを考慮しながら、想定される地震の最大の揺れを決めており、伊方原発が新規制基準に適合するとした原子力規制委員会の判断に不合理な点はない。住民たちが放射線被ばくにより、重大な被害を受ける具体的な危険は存在しない」として申し立てを退けました。

 

一方、決定では、火山の影響について、「原子力規制委員会の立地評価に関する審査の内規『火山ガイド』は、噴火の時期や規模が事前に的確に予測できることを前提にしている点で不合理な点がある」と指摘しました。

伊方原発3号機は原子力規制委員会の新しい規制基準の下で去年8月に再稼働しています。

伊方原発3号機をめぐっては、このほかに松山地裁と大分地裁、それに山口地裁岩国支部でも、原発に反対する住民が運転停止を求める仮処分を申し立てています。

 

裁判所の主な判断

30日の決定では、地震や津波、それに火山などのリスクを考慮したうえで、原子力規制委員会の新規制基準や伊方原発の審査に「不合理な点はない」と判断しました。

このうち、地震のリスクについては、「最新の科学的・技術的な知識を踏まえ、不確実さも考えたうえで複数の手法を用いて多角的に検討しており、四国電力の地震想定に不合理な点はない」と判断しました。

一方で、「四国電力の地震想定の合理性の有無について、確信を得るにはなお慎重な検討を要すべき問題がある」としたうえで、「地震学者などの関係者を呼ぶ作業が不可欠だが、そのような証拠調べは正式裁判で行われるべきで、仮処分の手続きにはなじまない」と指摘しました。 

また、津波のリスクについては、四国電力が到達する最大の津波の高さを8.1メートルと予想し、原発の重要な施設が10メートルの高さに位置していることから、津波の影響はないとしていることについて「不合理な点はない」と指摘しました。

また、火山の影響については、「伊方原発の稼働中に大規模な噴火が発生する可能性の根拠が、今回の手続きで示されたとは言えず、再稼働を認めた原子力規制委員会の判断は、結論においては不合理な点はない」としました。

一方で、原子力規制委員会が審査で用いている指針の「火山ガイド」について、「噴火の時期や規模が事前に的確に予想できることを前提にしている点で不合理だ」と指摘しました。

 

申立人の綱崎健太さん「諦める理由ない」

仮処分の申立人で、広島市に住む綱崎健太さん(36)は「残念な決定ですが、諦める理由はないので、今後も原発を止めるため意思表示を続けていく」と話しました。

また、被爆者で正式な裁判を起こしている原告団の団長を務める広島市佐伯区の堀江壯さん(76)は「裁判官には被爆の実態や福島の現状を実際に自分の目で見てから決めてほしかった。世界でこれだけ事故が繰り返されている原発をなぜ、司法は止められないのか残念に思います。命の続くかぎり、次の世代に負の遺産を残さないよう訴えを続けたい」と話していました。

同じく被爆者で、原告団の副団長の伊藤正雄さん(76)は「放射能による被害のおそれが目前にあるのに、これが本当に良心に基づく決定なのか疑問で、本当に残念な思いです」と話しています。

 

住民側弁護士「極めて不当な決定」

住民側は記者会見を開き、この中で河合弘之弁護士は「極めて不当な決定で、決して許すことができない。決定の中で同様の仮処分が複数、申し立てられていることを理由に、判断の枠組みを、これまでの同種の仮処分で唯一、高裁で決定が出ている福岡高裁宮崎支部の判断に従うとしているが、裁判官の独立の放棄に等しい」と述べました。

そのうえで、「安全ではないと住民側が立証することを求めている部分があり、会社側がすべての情報を握っている中では、初めから結論は決まっているのと同じだ」と述べ、決定を不服として広島高等裁判所に抗告する考えを明らかにしました。

 

四国電力「安定運転に向け努力する」

四国電力は「3号機の安全性を十分に確保していることについて、裁判所に主張、立証してきた。今回の決定は、これまでの主張が認められたものであり、妥当なものだと考えている。今後も安全性の向上に終わりはないことを肝に銘じ、原発の安全、安定運転に向け努力する」とするコメントを出しました。

また、四国電力原子力本部の瀧川重理登副部長は「妥当な判断をしていただいてありがたく思う。これは1つの節目だが、ほかにも裁判が続いているので、誠実に対応するとともに、住民に対して今後も理解を求めていきたい」と話していました。

 

愛媛 中村知事「慎重かつ細心の注意で安全運転を」

愛媛県の中村知事は「決定は司法の判断にかかわるものであることからコメントは差し控えるが、四国電力には、今後とも決して事故を起こさないという心構えのもと、慎重かつ細心の注意を払いながら安全運転に努めていただきたい」というコメントを出しました。

 

伊方町 高門町長「判断尊重したい」

伊方原発が立地する愛媛県伊方町の高門清彦町長は記者団に対し、「裁判所の判断について特にコメントする立場にないが、その判断を尊重していきたいと思っている。四国電力は住民の中には不安があることを肝に銘じて、今後も、細心の注意を払って運転してほしい」と述べました。

 

全国で相次ぐ仮処分申し立てや裁判

原子力発電所を運転させないよう求める仮処分や裁判は、6年前の原発事故をきっかけに、全国で相次いでいます。

原子力発電所をめぐる裁判は昭和40年代後半から起こされていますが、6年前に福島第一原発の事故が起きると、改めて安全性を問う動きが広がりました。このうち、原子力規制委員会が新しい規制基準に適合していると認めた原発に対しては、運転停止の効力が直ちに生じる仮処分を住民が申し立てるケースが相次いでいます。

高浜原発3号機と4号機については、おととし福井地方裁判所が、再稼働を認めない仮処分の決定を出しましたが、福井地裁の別の裁判長に取り消されました。

これとは別に、滋賀県の住民が大津地方裁判所に仮処分を申し立て、去年、再び運転の停止を命じる決定が出されましたが、28日大阪高等裁判所はこの決定を取り消し、再稼働を認めました。

一方、九州電力の川内原発1号機と2号機に対する仮処分では、おととし、鹿児島地方裁判所が住民の申し立てを退け、福岡高等裁判所宮崎支部も抗告を退けました。

現在は伊方原発のほか九州電力の玄海原発3号機と4号機などに対して仮処分が申し立てられていて、住民などのグループの弁護団によりますと、近く松山地方裁判所でも、伊方原発に対する判断が示される可能性があるということです。

また、玄海原発についても近く佐賀地方裁判所で判断が示される可能性があるということです。

このほか裁判も各地で起こされていて、弁護団によりますと、現在全国の裁判所で審理されている仮処分や集団訴訟は、少なくとも37件に上っているということです。6年前の事故のあと、原発の運転に対する裁判所の判断は分かれていて、今後の動向が注目されます。

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