王様の耳はロバの耳

横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

日本 WHC脱退を正式表明 !!

2018-12-27 08:40:40 | 環境
政府、IWC脱退を正式発表 来年7月、30年ぶり商業捕鯨再開へ
昨日26日政府は30年ぶりに商業捕鯨再開を目指し、国際捕鯨員会(WHC)からの脱退を表明しました。
その脱退には菅官房長官が「談話」を発表し「持続歴可能な商業捕鯨を目指して対話を進め解決策を目指してきた」と日本の立場を説明し脱退の理由は「反捕鯨国の歩み寄りが見えず異なる意見や立場を共存する可能性が無い」としています。

加盟87か国のうち過半数が捕鯨反対国で賛否を問えば「捕鯨はNo!」ですから加盟を続け商業捕鯨はやめる?か脱退して「沿岸捕鯨を続ける!」しか無いわけでどちらが国益にかなうのかが微妙なところなんでしょうね?!

これまでも捕鯨についてはこのブログで書いてきました。戦後の食糧難の時代に鯨肉にお世話になった記憶は鮮明にありますが、今更捕鯨船団を組んで南氷洋迄取りに行く時代でもないと思っていました。

どうも持続可能なら「とっても良い」という理屈より「あの可憐な? 可愛い?クジラを捕食するのはけしからん!」というある種の動物に対する食物禁忌なのでないかと思います。それと環境保全、種の保存の極論派がWHCをリードする現状なんでしょうね!!
日本人だって犬を料理として食べると聞くと「あれー」とか「まじかよ!」と思います。
豚や牛を食べてはいけない宗教がありますから「捕鯨反対」も宗教レベルの新規律が優勢という事なんでしょう。

従来なら国際会議で多数決で日本の意見が「否決されました」ら泣く泣く多数決に従っていた様です。
まあ戦前の歴史で「国際連盟脱退」があり一気に「北支進出の動き」を促進した時代がありました。

「戦後多数決がすべて(民主主義と言う言葉より多数決)」と小学校の教育で刷り込まれた浜爺の気持ちは微妙です。
これまでもサケマスの漁獲高の制限等で船腹が余れば「船腹を買い上げ漁民を転業させてきました」
そういう方向転換のやり方だってあります。
偶然でしょうが沿岸捕鯨の基地は山口にありここは安倍首相の地盤、太地は二階幹事長の地元なんて考えると焦げ臭くなりますね!
沿岸捕鯨は捨てるには惜しいし丸ごと抱え込んでも国は潤いません。
扱うのに微妙な問題ですね!!
国際世論と「捕鯨再開」の日本の立場とどう展開してゆくのでしょう?
日本の外交センスの見せどころです。
しっかり見守りたいと思います。


写真:今年5月八戸港での調査捕鯨(ネットより)

産経新聞:
政府は26日、約30年ぶりに商業捕鯨再開を目指し、クジラ資源の管理を担う国際捕鯨委員会(IWC)からの脱退を表明した。年内に国際捕鯨取締条約を管理する寄託国の米国に通告し、来年6月30日の脱退が決まる。政府は来年7月から日本近海で商業捕鯨を再開する。1988年以来で、日本の捕鯨政策は大きな転換点を迎えた。日本の国際機関脱退は極めて異例で、豪州など反捕鯨国からの反発も予想される。

 脱退は菅義偉官房長官が26日の記者会見で明らかにした。「官房長官談話」も発表し、「持続可能な商業捕鯨の実施を目指して、30年以上にわたり、収集した科学的データをもとに誠意をもって対話を進め、解決策を模索してきた」と日本の立場を説明した。脱退の理由は、反捕鯨国の「歩み寄り」が見られず「9月のIWC総会で鯨類に対する異なる意見や立場が共存する可能性すらないことが明らかとなった」とした。

 菅氏は記者会見で、捕鯨支持国を念頭にIWCとは別に「将来的には新たな国際的な枠組みづくりも検討したい」との意向を示した。IWCは反捕鯨国が加盟89カ国の過半数を占める。近年は保護に偏って捕鯨国との対立が激化し、機能不全に陥っていた。9月のIWC総会で日本は商業捕鯨一部再開を提案したが否決された。

 日本はIWC科学委員会にオブザーバーとして参加し、国際機関との連携は続けながら領海や日本の排他的経済水域(EEZ)で商業捕鯨を再開する。脱退に伴い、IWC加盟が条件となる南極海での調査捕鯨はできなくなる。

 政府は25日の閣議で脱退を決めたが、公表していなかった。菅氏は記者会見で「関係国との調整を含め、諸般の事情を総合的に判断した」と説明した。
(引用終わり)
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