王様の耳はロバの耳

横浜在住の偏屈爺が世の出来事、時折の事件、日々の話、読書や映画等に感想をもらし心の憂さを晴らす場所です

マック 店長に残業代

2008-05-21 08:47:01 | 社会
マック、店長2千人に8月から残業代…「名ばかり管理職」問題で(読売新聞) - goo ニュース

表題だけ読むと「日本マクドナルド社」がすごく良いことをした様に思えた。

8月から全国直営店の店長など約2000人について管理職から外し残業代を支払う様だ。
しかし同社の原田会長の言を取りまとめると:
1:管理職手当ては無くす
2:手当て分は残業代に振り向ける
3:残業代が増えれば効率の悪い運営とみなし「成果給」を減らす
それゆえ人件費の総額は変わらないと言うのである
爺はこの記事を読んで「朝三暮四」という諺が直ぐ頭に浮かんだ。
戦国時代の中国人が飼っている猿に木の実を「朝三個暮に四個与えよう」と言ったら猿がそれは少ないと怒ったので「朝四個暮三個」にすると言ったら納得したとの寓話。それから引いて飼い主側に立てば「目先の利益で本質をごまかし相手を愚弄する事」だし猿の側から見れば「目先の利益で本質を晦まされてしまう愚か者」であろう

さらに原田会長は同社の店長が「名ばかり管理職」として東京地裁で1月「残業代の支払いを命じられ」敗訴した件とは別で控訴は取り下げないとしたようだ。

他の外食産業やコンビニ業界や多店舗展開する店にこの動きは波及しそうだと書いているが残業代は原則事前申告制であろうしパートの不足は突然起きるのが現場の事情だとすれば「年収が横ばいでは問題の解決にならない」

効率の悪い店舗展開をして残業を強いるのは「経営戦略の間違いをごまかしているに過ぎない」
もっと「店長のサービス残業分は給与が増える」様に労働配分を上げなければいけない。
「朝四暮五」にしなければね。


読売新聞:
日本マクドナルド(東京)は20日、全国の直営店の店長など約2000人について、管理職から外した上で、残業代を支払う方針を発表した。

 8月から実施する。店長を残業代の支給対象ではない管理職扱いする「名ばかり管理職」が外食産業で問題化する中、他企業に影響を与えそうだ。

 記者会見した原田泳幸会長によると、職務手当をなくして残業代に振り向ける。また、店長の残業が少ない店ほど業績がいいという社内調査結果が出たとして、今後は残業を減らす方向で取り組む考えを示した。残業が増えた場合は「成果給」を減らすなどの調整を行うため、人件費の総額は現在と変わらないという。

 この問題では、同社の店長が起こした訴訟で東京地裁が1月、店長は労働基準法上の管理監督者とは言えないとして、残業代の支払いを命じる同社敗訴の判決を下した。原田会長は「(変更は)裁判とは別。『名ばかり管理職』と同一視されるのは残念」と述べ、控訴を取り下げる考えはないとした。

 同社店長らによる労働組合「日本マクドナルドユニオン」の若松淳志書記長は「店長は残業で人手不足を穴埋めしている。残業する店長は評価されないため、今後は残業を申告しない『サービス残業』が増えるのでは」との懸念を示した。
(引用終わり)
コメント (8)
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