今回の初めに、残念な訃報を一件。現衆議院議員で元総務大臣 鳩山邦夫さんがご逝去となった。一言、哀悼の意を表したい。
義兄弟と言われる、鳩山由紀夫元首相は完全に立ち位置の違う人物につき、今回は言及しないが、鳩山邦夫議員はよりバランス感覚ある思考や言動のできる方の様だったので、そこの所は惜しまれるべきだろう。
次に、英国の欧州連合EU離脱か残留かをかける国民投票が明日に迫った。「出そうで出ない」の残留側と「出るよ出るよ」の離脱側、どちらに軍配が上がるかは、最後まで流動的な様だが、どちらにせよ英国の内政問題であり、我々は冷静に見守る立場であり続けるべき。経済面で、大きな影響がありそうな事に留意するとしてもだ。
その英国を初め、欧州各国でもそれぞれに問題化している、中東などからの難民移民問題。これについて、昨日のTV報道に、粗雑な所と疑問があったので、指摘しておこうと思う。
まず、東京で行われた国連大学の某シンポジウムで、欧州並みの中東系難民の大量受け入れ要求の発言があったと言う報道。勿論これはそのまま受け入れられるものではなく、我々日本人は強い反対意見を主張して行かなければならない。
次に行われたのが、ミャンマー、ネパールなどアジア圏の難民とされる方々が、十分なフォローを受けられていないと言う報道。この方は同じアジア圏の国々の事につき、我々日本人も相応の対応努力をすべきであるのは分るが、どうも伝える順序がおかしいと感じたのは俺だけか?
既に国際的常識であると言われる様に、難民移民問題の扱いは難しい。アジア圏の国々の難民問題に対する我国の対応は、現状十分とは言えないだろうし、外交、安保の両面からも、これからで良いから現状よりは良い対応を心がけるべきは勿論だろう。
ただ、中東などからとなると、話は別だ。例えば英国は、戦後すぐから旧植民地だったインドやパキスタンなどからの移民受け入れを行っているとかで、それは旧宗主国として、一定の対応は当然だろう。又、他の欧州諸国も、中東やアフリカ大陸に相応の利権を持っているケースが大半で、そうした経緯から受け入れに乗り出していると言う事。我国は、植民地絡みの中東との繋がりは薄い。そうした歴史的経緯を良く見もしないで、善意だけで難民移民の受け入れを口走るのは、間違いだ。
仮に、受け入れるべき事情があるにせよ、独国の様に、余りに一気に大量の難民移民を受け入れようとすると、昨年来見て来た様な国内雇用や治安を大きく悪化させると言う深刻な問題に直面する。しばしば「独国を見習え」などと騒ぎ立てる我国の左派勢力は、つまり「独国の間違いまでそのままコピーしろ」とのバカを言っている様なもの。そんな不見識には従えない。国連機関の言動とて同じである。
ただ困るのは、そうした機関が「国際連合の権威」を傘にして、我国にその様な無理難題を強要して来る事と、我国内の主に野党勢力側に、あたかもマゾヒストの如く、国連機関の言い分をもっともらしい事として、同調する向きが少なくない事だろう。多くのTV報道なども、この視点からされているのではないか。
過去にも、所謂慰安婦問題で中国大陸や朝鮮半島から申請のあった、決して公正とは言えない対日資料が、世界記憶遺産登録向けに受理されているし、死刑制度の今後の存廃問題にも、国連人権委とその下請けとも言われる、国際人権擁護機構アムネスティ・インターナショナルが不当なまでの死刑廃止圧力をかけようとしている。加えて、今回の中東等難民移民の大量受け入れ要求と来れば、これはもう対日内政干渉姿勢は明白であろう。
これは勿論、我国が主要先進国G7の一員である事も大きいだろうが、主な国連機関の構成員に中国大陸や朝鮮半島の出身者が多く、アジアでの難民移民受け入れを、なるべく我国に押し付けようとしている様な不良意図も感じる。どの様な内情にせよ、対日内政干渉レベルになり始めているのだ。然るに我国は、未だに今後の人口動態を左右しかねない出生数向上の施策もまだまだだし、それを応援する精神的土壌もできていない。まあ、列車内などで散発する妊婦への嫌がらせ マタニティ・ハラスメントを起こしている様な低民度では、こんな内政干渉圧力と対峙するのは到底無理なのではないか。
前述の、メディア報道の罪も重い。番組を真に受けていては、難民移民の問題も間違った対応ばかりと言う事になろう。それは決して、これからの我国の利益を守る事となるはずがない。この問題につき、国際社会の主要な一員として、相応な協力をすべきは勿論だが、それは膨大な数に上り、かつ文化面も全く異なる大量の難民移民をそのまま受け入れる事ではない。我々は、少しでも聡明さがあるなら、阿呆道を真に受ける事なく、我国民市民の利益と幸福を最優先にした対応を考え、実行すべきである。
今回画像は、岐阜県土岐市付近のJR中央線貨物便の様子。紹介中の渡辺貞夫さんの楽曲は「アーリー・スプリング(Early Spring)」下記アドから視聴できます。