生かされて

乳癌闘病記、エッセイ、詩、童話、小説を通して生かされている喜びを綴っていきます。 by土筆文香(つくしふみか)

悲しい知らせ

2005-11-23 15:47:52 | 日記
喪中の葉書が届きました。2年前、乳癌で3週間入院しましたが、そのとき同室で親しくさせていただいた方が亡くなったとの訃報でした。
ショックです。

「一緒に頑張って元気になろうね。元気になったら、おいしいものを食べにいきましょう」と約束していたのに……約束は果たされぬままでした。短い期間であっても入院生活を共に送った人は、戦友のようなものです。わたしより10歳くらい年上ですが、少女のような心を持っておられる人で、女性らしい魅力も備えていました。

 彼女は、わたしが入院した1週間後に入院されて、わたしの退院の後4.5日後に退院されました。わたしとはちょうど2週間、向かい側のベッドで共に過ごしました。彼女はそのときは手術を受けませんでした。彼女の病気がどのようなものであったのか、何も語らないのでわかりませんでしたが、癌病棟に入院していたのだから、癌なのでしょう。でも、少なくともそのときは、わたしよりずっとお元気でした。
 
 わたしが自分の病気のことを(術後リンパ転移があったことも)あっけらかんと大きな声でぺらぺらしゃべると、「そんなこと、人に聞かれては大変だわ」と注意してくれました。わたしが退院する日は、再会を約束して別れ、忘れ物を取りに病室に戻ると、彼女は泣いていたのです。泣きながら、「寂しい」とぽつりと言ったことが忘れられません。

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