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生かされて

乳癌闘病記、エッセイ、詩、童話、小説を通して生かされている喜びを綴っていきます。 by土筆文香(つくしふみか)

震災…回復の道

2011-09-06 15:55:26 | 社会
東日本大震災からもう少しで半年になります。あまりにもひどい惨状に言葉もなく、震災について書くことをためらっていました。
震災後、一か月くらいの間は、津波の後の悲惨な姿と原発の危機的状況を伝えるテレビを見て、何もできない自分を責めました。

まだ震災による心の傷は深く、できればしばらくは書きたくないと思っていました。

ところが日本クリスチャン・ペンクラブで「私と東日本大震災」のエッセイを書く課題が出て、児童文学の会で東日本大震災のことを短歌か俳句、川柳で書くという宿題が出ました。そして、今月18日の教会学校では原発事故に触れて語らなくてはならず、避けて通ることができなくなりました。

日本で初めて原子力発電所が作られたとき、新聞には「人間の英知はなんとすばらしい!」という意味の言葉が書かれていたそうです。

人間が考え出した原子力発電によって、産業は発展し、生活は便利になりました。
危険性の指摘はされていたようですが、たとえ地震や津波が起きても危険なことはないと伝えられていたので人々は安心していました。

ところが人間が予想しているよりはるかに大きな地震が起き、はるかに大きな津波がきて、一部の原子力発電所が壊れてしまいました。「想定外」という言葉を何度も聞きました。

そして、神様が造られた世界にはなかった放射性ヨウ素やセシウムが出てきて、自然が壊れ、人間の体にまで悪い影響を及ぼすことになってしまいました。

なぜこのようなことが起きたのか? と最初は考えました。「神の裁きだ」と言った人もいたそうですが、それは違います。
なぜと問うことは、神様の主権を認めていないことになるので、問うのはやめました。それよりも残された者としてできることは何か考えています。

ただ五七五七七にしただけの拙い短歌を紹介します。
 

北国に避難し子どもらたずねおり 大きく息を吸っていいの


お母さん体に悪くないのはどれ 心配そうにたずねる子ども 


悪くない山、海、空も花や鳥 もどれよ時間あの日の前に


だいじょうぶ影響ないと言われても 募るは不安見えない恐怖


もどってこいあの日の前の水、空気 町、村、人よ じいちゃんの笑顔


なにゆえにと問うのはやめた 何のため生かされたのか問いかけてみる 


何をせん無力な自分責めるだけ 書いて伝えよ残されし者


一首目は北海道に避難してきた福島県の子どもたちがそう言ったとのニュースを聞いて心痛めて作りました。
二首目は近所のスーパーで買い物をしていたら、小学生4年生ぐらいの女の子が母親に尋ねていたことを書きました。

原発のことばかり書いているのは、神様が造られた調和のとれた自然が変わってしまったことを嘆いているからです。見た目は変わらない美しい景色。でも、目に見えぬ放射能が……。簡単にはもとにもどらない世界。

そのような中にあっても神様の守りと恵みを感謝します。回復不可能ではありません。わたしたちが神様の御心に沿って歩むことが回復の道です。


聖書の言葉

地の深みは主の御手のうちにあり、
山々の頂も主のものである。
海は主のもの。主がそれを造られた。
陸地も主の御手が造られた。
来たれ。
私たちは伏し拝み、ひれ伏そう。
私たちを造られた方、主の御前に、ひざまずこう。
                      (詩篇95:4-6)


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