生かされて

乳癌闘病記、エッセイ、詩、童話、小説を通して生かされている喜びを綴っていきます。 by土筆文香(つくしふみか)

わたしの遺言(その1)

2008-05-25 17:16:35 | 日本クリスチャン・ペンクラブ

昨日は日本クリスチャン・ペンクラブの例会に行ってきました。今年は、「わたしの遺言」を書くという課題が出ています。

「わたしの遺言」を書くにあったて発題をしてくださいと言われました。何を語ろうかと迷ったのですが、祈りつつまとめて発表させていただきました。
原稿を書いたので、2,3回に分けて掲載します。実際はこれを読んだわけではなく、話し言葉で語ったので多少違うところもあります。


わたしは体が弱く、人並みの体力がないのに「病弱な人は案外長生きするものよ」という友人の言葉を信じて、長生きするつもりでいました。
ところが今から4年半前、2003年の11月に検診で乳がんが見つかりました。
まさか自分が癌になるとは全く思っていませんでした。
12月に手術を受けることになったのですが、癌という病気より、手術のときの麻酔が怖かったのです。

わたしはそれまで全身麻酔を受けたことがありませんでした。2回ほど下半身麻酔を受けましたが、そのときアレルギー反応を起こし、術後低体温状態になって震えが止まらなくなってしまったのです。点滴を受けて回復しましたが、下半身麻酔でこのようになるなら、全身麻酔なら意識が戻らないまま天国へ行ってしまうのではないかと思いました。
 
手術日が決まった11月の末、わたしは死を覚悟して家族ひとりひとりにあてて遺言を書きました。
教会へは癌になる前に「葬儀に対する要望」という用紙に記入して提出していました。未信者の主人の決断次第なので、教会で葬儀をやってもらえるかどうかはわかりませんが、一応希望を書いておきました。

「葬儀に対する要望」には、葬儀のときうたう賛美歌や、読まれる聖書箇所、思い出を語る人、教会生活の思い出、心がけてきたこと。教会の仲間に残したい言葉。家族での思い出や大切にしてきたこと、家族に伝えたい気持ちや残したい言葉など、1,2行ですが、かなり具体的に書くように欄が設けてあります。

家族に伝えたい気持ち、残したい言葉はとても一行では書けません。それで、この用紙とは別に主人、息子、娘に宛てて遺言を書きました。
当時我が家は、クリスチャンはわたしひとりでした。伝えたいことは、感謝とイエス様を信じてほしいということ。結びには天国で再会しましょうと書きました。

              つづく

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