生かされて

乳癌闘病記、エッセイ、詩、童話、小説を通して生かされている喜びを綴っていきます。 by土筆文香(つくしふみか)

沖縄旅行(その2)

2008-05-03 13:33:44 | 聖書から

沖縄ツアーで、まず最初に訪れたのがひめゆりの塔です。高い塔を想像していたのですが、実際は数十センチの小さな石の塔でした(写真)塔の向こう側に第三外科壕がありました。

第三外科壕は1945年6月19日朝、黄燐手榴弾などの攻撃を受け、壕にいた96名(うち教師5名・生徒46名)のうち、87名が死亡したそうです。さらに壕の生存者9名のうち教師1名と生徒3名は壕脱出後に死亡しました。第三外科壕にいたひめゆり学徒隊のうち沖縄戦終結まで生き残ったのはわずか生徒5名だけだと聞いて胸が痛みました。ぱっくり口を開けた穴をのぞくと、彼女たちの叫び声が聞こえてくるよ
うでした。

資料館に入ると第三外科壕を底から見上げた形で原寸大のジオラマがありました。また、南風原陸軍病院壕の一部を再現した原寸大模型の前で、おばあさんが語り部として証言していました。
時間がなくて聞くことができず、残念でした。貴重な体験を語り継いで下さる方の健康が支えられますように、聞いた人たちが戦争の悲惨さを知り、2度と戦争を起こすことのないように祈りました。

次は平和祈念公園を訪れました。立ち並ぶ石碑に大勢の方々の名前が刻まれていました。家族や知人が見つけやすいように村ごとにアイウエオ順で書かれていました。尊い命、まだ生きられる命が戦争によって断ち切られてしまったことを思うとたまらなく悲しいです。 

公園からは紺碧の海が見え、息をのむほどの美しい景観ですが、あの崖から何人もの人が追い詰められて飛び降りていったとの説明を聞いて胸がつぶれそうになりました。

沖縄観光というと世界遺産やリゾート地をまず第一に考えますが、観光ツアーで、まず最初にひめゆりの塔と平和祈念公園を訪れたのは価値あることだと思いました。沖縄の悲惨な歴史を忘れてはならないのですから。

           
                      つづく


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