09年/日本/155分/サスペンス・ドラマ/劇場公開
監督:堤幸彦
出演:唐沢寿明、豊川悦司、常盤貴子、香川照之、平愛梨
<ストーリー>
ともだちが世界大統領となっている2017年。彼が「世界の終り」を予言し、混乱が広がる東京で、反政府活動をしていたカンナは市民に武装ほう起を呼びかける。一方ケンヂも、ともだちの暴走を止めるため姿を現す。
<感想>
他ブロガーさんのレヴュー等を決して観ずに、只ひたすらレンタルされるのを待っていた<最終章>。
一番の楽しみはやっぱり「ともだち」は誰なのかに尽きます。
これがまぁ最後の最後まで引っ張る、引っ張る(笑)。
仮面を外そうが何をしようが後ろ姿と声だけで強引に引っ張っていく。
この引っ張り具合が抜群に良い。
好奇心を向上させる意味では嫌みのないじらし方。
だから、どうなるんだろうという先の展開の楽しみもあったけれど、「はよ見せろ!」という方の気持ちが大きく、じらす演出によって心の高鳴りは増すばかり。
この気持ちの先走りによって作品に深く入り込め、全く退屈せずに最後まで一気に観れちゃいました。
背中にギター、バイクに跨り颯爽と登場するケンヂの姿、これが痺れる位格好良いんだ。
“俺は全ての事実を知っている”といった感じの堂々とした行動がクールで、同じ男としても惚れ惚れする。
万博会場に集まった数万人の人々(この場面は圧巻!!)を掻き分け、ジャーン♪とギターを鳴らして熱唱するパフォーマンスにも思わず鳥肌立っちゃったなぁ。
前作では感じなかったんだけれど、主役の一人でもあるカンナ役を演じた
平愛梨が一際輝いていて凄く可愛かった。
ともだちの野望を阻止するべくレジスタンスを立ち上げ、懸命に闘いながらも行方知れずのケンヂおじちゃんの帰りを待っている。
外面では怒りを露わにしているけれど、内面では寂しさを他人に知られないように隠し持っている。
会場でようやくケンヂと再会出来た時に、戦う女から一般的な少女へと移りゆく様をしっかり感じ取れたのは、彼女の表情演技の賜物と言ってもいいでしょう。
そしてようやく訪れる「ともだち」の正体。
期待に応える様に予想に反した人物が姿を見せるんだけれど、ケンヂのある一言で「え?」ってなりそのままエンドロールに突入していくんで一瞬躊躇うんですが、その後に2段オチエピソードが始まりだし、正真正銘の真実が明るみにされていくんですよね!
これには思いっきり唸らされ、感動させられちゃったなぁ。
<第1章>にヒントが隠されていたんやね。
流石の私でもこのオチは盲点でしたわ^^;
エンドロール前のオチで終わっていたら普通の感想で終わっていたかも。
この感動的なオチこそが、「ともだち」を生み出した理由付けとしては合点がいくし、三部作の流れを否定する事無く上手い具合に引きだし綺麗に収まっている。
見事しか言いようがないや。
エンディングを観るまで長い事待たせて貰ったけれど、待たせるだけの説得力さがあったので、もう満足通り越して「ありがとう」ですよ。
関連作:
『20世紀少年 -第1章- 終わりの始まり』(第1作)
『20世紀少年<第2章> 最後の希望』(第2作)
オフィシャル・サイト
評価:
★★★★☆
10/02/21DVD鑑賞(新作)
20世紀少年<最終章> ぼくらの旗 堤幸彦 唐沢寿明 豊川悦司 常盤貴子 香川照之 藤木直人 石塚英彦 宮迫博之 佐々木蔵之介 山寺宏一 古田新太 高橋幸宏 佐野史郎 森山未來 小池栄子 ARATA 六平直政 竹中直人 石橋保 津田寛治 高嶋政伸 田村淳 神木隆之介 研ナオコ 北村総一朗 ダイアモンド☆ユカイ 原口あきまさ 武蔵 斎藤工 石橋蓮司 黒木瞳 浦沢直樹 T・レックス『20th Century Boy』 東宝
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レンタル開始日:2010-02-19