RENFIELD
2023年
アメリカ
94分
ホラー/コメディ/アクション
R-15
劇場未公開
監督:
クリス・マッケイ
出演:
ニコラス・ホルト
ニコラス・ケイジ
アウクワフィナ
ベン・シュワルツ
アドリアン・マルティネス
ショーレ・アグダシュルー
ブランドン・スコット・ジョーンズ
<ストーリー>
ドラキュラにこき使われている気弱な部下のレンフィールドが、普通の人間としての尊厳と生活を取り戻すため、ボスに反旗を翻す。
―感想―
わたしは、ドラキュラ伯爵だあああ!!!!
ニコケイが完全に役に成り切って、表情の作り方なんかもそうだけど、えらい楽しそうに演じているのを観ていると、俺まで楽しくなっちゃう(笑)。
度が過ぎるパワハラが嫌になり、普通の生活を送りたくなった僕(しもべ)のレンフィールド。
だがドラキュラがそう易々と許してくれるはずもなく、裏切ったお前を不幸のどん底へと落としてやると、あらゆる手を使って嫌がらせに近い事をしてくる。
レンフィールドも黙って只やられっ放しには精神的に限界が突破し、遂には主と僕との壮絶な戦いが幕を開けるのだった、そういう感じの話。
面白かった。
なんでこれが劇場未公開やねん!てすっげえ思った。
俺的にはニコケイ映画としては昨今の作品の中では相当面白い部類に入る。
前述したニコケイの成り切りぷりも笑える程に最高なんだが、襲い掛かって来た敵を相手にして戦った際の残酷描写が半端ない。
R-15のレーティングを貼られているだけのことはある、内臓飛び出ているわ、顔を踏んずけて粉砕しちゃうわ、鋭利の爪で斬られた者からは大量の血飛沫が飛び散るわで、ホラーとして相当無茶苦茶やっているんだな、グロ好きな自分からしたら楽し過ぎるだろこんなの(笑)。
ただスプラッターしているだけではなく、ほんのりと明るさ(コメディ風味)を付け加えているのもあって、気持ち悪さよりも可笑しさの方が競り勝つ。
この辺、監督の演出の妙というか、鑑賞者に嫌悪感を余り抱かせない上手さを感じさせられたなあ。
ラストバトルではどういった結果を見せてくれるのかにワクワクさせられたが、まさか現場にあった白物の粉(コカイン)で即席の魔方陣を作り、それでドラキュラの行動を封印しちゃうてのは、粉だったら何で良いのかよて笑っちゃったし、その後、レンフィールドと女性警官との共同作業でパワハラ上司を拷問道具使って細切れの肉塊に、というその発想そのものが、それまでの積もりに積もった鬱憤を大満足な形で果たしたとも見て取れて、俺もなんか気持ちスカッとしたw
絶対的強さを誇り、誰に対しても上から目線な最低最悪上司が予期せぬ反撃を受け負けを悟り半ベソをかく、それをあのニコケイがやっているのを考えてごらんよ?ニコケイファンとしては堪らんでしょ。
なりふり構わず色んなキャラを演じ続けているニコケイだが、まさかここまでドラキュラという悪の化身がビジュアル含めてハマるとは。
レンタル版にも撮影風景となるボーナスシーンが収録されていたが、そこからでもニコケイがドラキュラというある意味特殊な怪物を役として与えられた事が相当嬉しかったのか、実にパーフェクトに近く、実にリアルな演技を追求している姿が微笑ましく、ホッコリとした。
流石、アカデミー男優の肩書を持つニコケイですわ、その手抜き無き仕事っぷりはお見事!
評価:★★★☆
23/11/11DVD鑑賞(新作)
レンタル開始日: 2023-11-08
メーカー: NBC ユニバーサル・エンターテイメントジャパン合同会社
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